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  2. リハビリテーション

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平成22年度診療報酬改定に係る要望書・第2報 (日本病院団体協議会)

 日本病院団体協議会 (日病協:国立大学附属病院長会議、独立行政法人国立病院機構、全国公私病院連盟、全国自治体病院協議会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本私立医科大学協会、日本精神科病院協会、日本病院会、日本慢性期医療協会、独立行政法人労働者健康福祉機構) が、厚生労働省保険局長宛に提出した 「平成22年度診療報酬改定に係る要望書 (第2報)」 (2009/7/31) を下記に示します。

●平成22年度診療報酬改定に係る要望書 (第2報)-日病協-

 日本病院団体協議会は、崩壊しつつある病院医療の再生のために、平成21年4月16日付で 「平成22年度診療報酬改定に係る要望書 (第1報)」 を提出した。
 第1報では、医師不足に起因した日本の病院医療崩壊の現状、看護師不足に起因した病院閉鎖の現状を述べるとともに、下記の2項目を要望した。

 1.入院基本料の根拠に基づく算定方式の創設と増額
 2.介護 (看護補助) 業務の確立と看護基準の柔軟な運用

 この度、平成22年度診療報酬改定において、上記2項目とともに病院医療全般に関して次の事項を要望する。

1.入院医療全般について

(1)入院基本料の根拠に基づく算定方式の創設と増額

 病院医療の再生に向け、根拠に基づく算定方式の創設と入院基本料の増額を要望する。
 *平成22年改定においては、医療経済実態調査、各病院団体の経営調査等
  の結果を反映し、実態に即した入院基本料の増額を要望する。
 *短中期的課題として根拠に基づく入院基本料の算定方式の創設が必須で
  ある。このためには診療報酬調査専門組織医療機関のコスト調査分科会
  等、専門的な議論が可能な組織での立案、検証が行われるべきである。
 *また、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハ職員、MSW、PSW
  等の多専門職によるチーム医療を評価し、入院基本料に加算することを
  要望する。

(2)介護 (看護補助) 業務の確立と看護基準の柔軟な運用
 医療の安全と質を向上させるとともに、慢性的に不足している看護職員にとって働きやすい職場を創造するために、以下を要望する。
 *7:1、10:1入院基本料の病棟においても、現実には介護 (看護補助)
  業務も多く、介護 (看護補助) 職を配置せざるを得ない。上記病棟におい
  て、看護補助加算を算定可能とするとともに、介護 (看護補助) 職の夜勤
  に対する評価を要望する。
 *病棟における患者の状態によっては、医療安全のために3名以上の夜勤
  看護師が必要となる。さらに、小規模な病棟では月平均夜勤72時間の基
  準を満たすことは不可能である。看護基準において、72時間の制限を緩
  和するとともに、2人夜勤体制は看護職員不足等の現実を考慮し、その
  一部を介護 (看護補助) 職の適応を認めるなど、現場の状況に応じた柔軟
  な対応を可能とすることを要望する。
 *日勤のみ勤務者や短時間労働者の雇用を促進するために月平均夜勤時間
  の算定において月夜勤時間数16時間以下の者も含めることを要望する。
 *1週あたり40時間労働は日本における全産業の労働時間の基本である。
  夜勤専従看護師においても例外ではなく、このように診療報酬によって
  労働時間の制限を規定することは避けるべきである。

(3)医師事務作業補助体制加算の適用拡大
 *入院医療全般にわたり医師事務作業は増加しており、その補助体制加算
  の点数を引き上げるとともに、すべての病院に対する加算に適用拡大す
  ることを要望する。

(4)診療情報の電子化加算の正当な評価
 *電子カルテやオンラインレセプトなど診療情報のIT化を推進するため
  必要な費用を診療報酬上正当に評価した電子化加算を要望する。

2.急性期入院医療について

(1)「入院時医学管理加算」 の見直し
 *平成20年度改定での見直しは現実に即したものではない。現状を勘案し
  た運用に変更すべきである。

(2)「救急搬送受け入れ加算」 の創設と 「緊急手術加算」 の増額
 *円滑な救急医療体制の構築においては三次救急 (救命救急センター) への
  患者一極集中を緩和する必要がある。しかしながら、二次救急医療体制
  の維持や緊急手術に備えるためには、多くの人件費等の固定支出が必要
  である。「救急搬送受け入れ加算」 の創設と 「緊急手術加算」 の増額を要
  望する。

(3)DPC救急入院時の評価
 *DPC対象病院への救急入院時、診断確定までの診療報酬を出来高方式
  とすることを要望する。

3.慢性期入院医療について

(1)医療療養病床における緊急対応の評価
 *在宅や介護保険施設などで療養中の慢性期患者が急変した場合の入院に
  ついて、「緊急対応入院加算」 の創設を要望する。

(2)急性期病床からの積極的受け入れの評価
 *急性期病棟から、医療区分2、3に相当する患者を受け入れる場合、30
  日間の 「医療対応初期加算」 の創設を要望する。

4.精神科医療について

(1)精神病棟入院基本料の増額
 *精神科の入院料は他科に比べ著しく低く、精神科入院基本料の大幅な増
  額を要望する。

(2)精神科救急・合併症入院料の算定要件の緩和
 *精神科疾患患者の身体合併症への対応を図るため、算定要件の大幅な緩
  和を要望する。

(3)児童精神科医療の充実
 *児童精神科医療の充実を要望する。

5.リハビリテーションについて

(1)急性期病院におけるリハビリテーションの評価
 *ベッドサイド・リハが中心となる急性期病院については、「施設基準」 で
  はなく、「人員配置基準」 として評価することを要望する。

(2)リハビリテーション起算日の変更
 *各疾患において、リハビリテーションの開始はその個々の病態において
  大きく異なる。リハビリテーション起算日は、リハビリテーション開始
  日とすることを要望する。

(3)維持期リハビリテーションの適用拡大
 *医学的に長期にわたるリハビリテーションを要する疾患・病態について、
  根拠に基づく適用の拡大を要望する。

6.外来診療について

 外来の診療報酬については、病院・診療所の一物多価を改めるとともに、現行の同日多科受診時における第2科以降の診療報酬の算定不可を改める必要がある。
 *再診料等の同一診療行為は同一診療報酬とすることを要望する。
 *同日多科受診時、第2科以降もすべて同様の算定を可能とすることを要
  望する。

(1)上記の通り、日本病院団体協議会の 「平成22年度診療報酬改定に係る要望書 (第2報)」 において、リハビリテーション医療の分野では、下記の3つの要望が成されています。

 ①急性期病院におけるリハビリテーションの評価
  ◎ベッドサイド・リハビリテーションが中心となる急性期病院について
   は、「施設基準」 ではなく、「人員配置基準」 として評価する。

 ②リハビリテーション起算日の変更
  ◎各疾患において、リハビリテーションの開始はその個々の病態におい
   て大きく異なるため、リハビリテーション起算日は、リハビリテーシ
   ョン開始日
とする。

 ③維持期リハビリテーションの適用拡大
  ◎医学的に長期にわたるリハビリテーションを要する疾患・病態につい
   て、根拠に基づく適用の拡大を行う。

 その他の各団体のリハビリテーション診療報酬に対する要望ならびに各種問題点に関しては、以前の当ブログ記事 (『回復期リハ病棟の評価に 「プロセス指標」・「構造指標」 の導入を提唱』 および 『2010年度リハビリ診療報酬改定に対する各医療団体の要望』) をご参照下さい。

(2)次期2010年度 (平成22年度) 診療報酬改定は、基本的にはプラス改定と巷間で言われていますが、問題は、やはり財源です。

 日本福祉大学の二木立教授は、公的医療費増加の財源について、
  ①消費税の増税
  ②政府の税金の無駄使いの根絶
  ③社会保険料の引き上げ
を挙げ、現実的には③が妥当と述べています。
 詳細は、同教授のインタビュー記事 [医療改革の 「希望の芽」 の拡大を (『医療改革と財源選択』の出版にあたって)] をご参照下さい。

(3)ともあれ、現在、衆議院総選挙を控え、「民主党への政権交代」 あるいは 「自公与党の政権維持」 の決着がつくまでは、次期2010年度診療報酬改定の行方は、「不明確・未確定」 であり、国民による政権選択後の診療報酬改定あるいは社会保障 (医療・介護・福祉・雇用・年金・子育て・教育) の行方が楽しみでもあり、また、不安でもあります。




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リハビリテーション診療報酬は 「包括払い制度」 へ???

 「民主党政策集 INDEX 2009 医療政策<詳細版>」 (2009/7/31) における 「国民皆保険制度の維持発展」 の章の 「包括払い制度の推進」 の項を下記に示します。

●包括払い制度の推進

 国内どこに住んでいても、医学的根拠に基づく医療 (EBM) が受けられるよう、急性期病院において、より一層の包括払い制度 (特定の疾患に定額の報酬が支払われる制度) の導入を推進します。
 同時にクリティカルパス (註) を可能な限り導入し、療養病床においては食費・居住費を含めた包括払い制度を導入します。
 超急性期・回復期・維持期リハビリテーションについては、その重要性を考慮し、当面は出来高払い制度としますが、スタッフの充実度および成果を検証し、将来的には包括払い制度に組込みます。
 なお、後期高齢者医療制度でも外来医療費を定額にできる 「包括払い」 のような制度が導入されていますが、仕組みはまったく異なります。
 75歳以上の高齢者のかかりつけ担当医が、慢性疾患を抱えがちな高齢者について、定期的に診療計画書を作成し、生活全般にかかわる指導・診察を行えば後期高齢者診療料が算定できるというものです。
 これは医療現場の理解を得られておらず、後期高齢者に限って医師へのフリーアクセスが制限され、必要な検査ができなくなる恐れがあることなどから民主党は反対しています。

 (註) クリティカルパス
   ◎医療の内容を標準化し、質の高い医療を提供することを目的として、
    疾患ごとに入院から退院までの経過や検査の予定などをスケジュール
    表のようにまとめたもの。

(1)上記の文中に、「超急性期・回復期・維持期リハビリテーションについては、その重要性を考慮し、当面は出来高払い制度としますが、スタッフの充実度および成果を検証し、将来的には包括払い制度に組込みます」 という文言がありますが、少なくとも、「急性期」 は包括払い制度からは除外されていると考えられます。

(2)全く同じ文言が、昨年の 「民主党 INDEX 2008」 の 「厚生」 の章にも記載されています。

(3)リハビリテーション診療報酬における 「包括化 (包括払い制度の導入)」 に関しては、当ブログ記事 (『リハビリテーション診療報酬の 「包括化」 導入の可能性』および 『急性期・亜急性期のリハビリ料の出来高払いの既定事実化 (二木教授)』) において、既に詳細に考察していますので、ご参照下さい。

(4)現時点での当ブログ管理人の予想は、下記の通りです。

 ①次期2010年度 (平成22年度) 診療報酬改定における 「超急性期 (~急性期) の
  リハビリテーション料」 の 「包括化ならびにセラピスト以外の代替有資格者
  (看護職員) の算定可能化」
の導入の可能性は 「完全には否定できない」 と考
  えられます (下記の参考資料を参照)。(特に、DPCにて在院日数の短縮が
  より強く求められており、且つ配置セラピストが不足している 「DPC対象
  病院である高度急性期総合病院および急性期総合病院」 に対する対策)。

(参考資料)

 「医療経営Phase3 (フェイズ・スリー)」 (平成19年12月号) の中の記事 (霞が関ズームアップ「平成20年度診療報酬改定の評価項目が浮上」) において、下記の 「急性期リハビリテーション料の新設」 に関する予測記事が掲載されましたが、結局、平成20年度診療報酬改定での導入は見送らました。

【急性期リハビリテーション料の新設】
 リハビリテーションは発症初期から開始することが重要であり、平成18年度診療報酬改定でも急性期・回復期のリハビリを評価している。
 急性期・回復期のリハビリは、発症直後から関節可動域訓練などを開始することが重要視されているが、急性期は臥床したままで、リハビリの専門病院に転院した後、または回復期リハビリ病棟に転棟した後に、リハビリを開始する事例も多い。
 この場合、リハビリを開始する時点で既に回復が困難なレベルにまで拘縮が進んでいるため、回復期リハビリが充分な効果を発揮できない事例があることも、厚労省は把握している。
 これらをもとに同省では、発症直後から何らかのリハビリを開始することを評価した点数を設定することを検討している。
 具体的には、「1日につき150点の急性期リハビリテーション加算を新設する」 意向だ。
 算定条件としては、
  (1) リハビリを必要と認める患者に対して発症直後から2週間までの間に
   医師の指示の下、看護師 (准看護師を含む)、または理学療法士が関節
   可動域訓練などを実施した場合に、入院基本料に加算できる。
  (2) 対象者を疾患別リハビリの対象患者に限定する。
  (3) 疾患別リハビリ料とは併算不可とする。
などが考えられている。
 財政負担は、年間16億円程度と試算されている。

 ②但し、基本的には、日本福祉大学の二木教授が仰るとおり、「急性期・亜急
  性期医療 (回復期リハビリテーション病棟も含む) のリハビリテーション料
  は、今後も出来高払いであり続ける」・「急性期・亜急性期のリハビリテー
  ション料は包括払いの対象に含めないとの方針は、既定事実化あるいは既
  得権化した」
と思われます。

 ③また、厚生労働省DPC研究班・主任研究者の松田教授 (産業医科大学) も、
  「DPCについては傷病名が優先される分類であるため、疾病横断的なリハ
  ビリテーションを包括化していくことは難しく、出来高範囲に置く方が妥
  当」
との見方を示しています。

(5)しかしながら、DPC対象病院に限らず、急性期・亜急性期のリハビリテーション料において、「ドクターフィー (医師技術料) あるいはドクターフィー的要素 (コメディカル技術料)」 と 「ホスピタルフィー」 の考え方が、導入される可能性も否めません。

 急性期・亜急性期のリハビリテーション料の出来高制度を守るためにも、以前の当ブログ記事 (『リハビリテーション診療報酬における 「医師の技術料」 (政府見解)』、『疾患別リハビリテーションにおける専任医師の人員基準』、『リハビリ医療における 「医師および疾患別リハビリ専任医師」 の責務』) で論じたように、リハビリテーション医療における医師および疾患別リハビリテーション専任医師の関与度 (特に、リハビリテーション適応判定および適切な指示、定期的なリハビリテーション治療効果判定、原疾患・合併症・併存疾患の医学的コントロールならびにリハビリテーション・リスク管理等の責務) をより高め、且つ、セラピストのスキルアップおよび多専門職種による徹底したチーム・アプローチによる、リハビリテーション治療効果の更なる向上を図る必要があると考えられます。

 そして、リハビリテーション医療の効率化と質の管理リハビリテーション治療効果および成果 [アウトカム評価は、患者・家族要因、環境要因、社会的要因等に左右されるため、「プロセス評価」 および人員基準等の一部のストラクチャー評価がベター] のエビデンスを示していく必要があると考えられます。




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レセプト (診療報酬明細書) の 「返戻」 と 「査定 (減額査定)」

(1)以前の当ブログ記事 (『「保険医療機関等の指導・監査」 と 「保健所による立入検査」』) において、一部のリハビリテーションスタッフの 「監査」 という言葉の誤用 (「個別指導」 との混同) を指摘しました。

 一方、一部のリハビリテーションスタッフにおいて、「レセプトの返戻」 という言葉の誤用 [「レセプトの査定 (減額査定)」 との混同] がみられますので、今回、簡単に解説します。

●レセプト (診療報酬明細書) の 「返戻」 と 「査定 (減額査定)」

 医療機関は、毎月初めに前月の医療費を、まとめて審査支払機関 [「社会保険診療報酬支払基金 (通称、支払基金)」 や 「国民健康保険団体連合会 (通称、国保連)」] に請求します。
 この際、診療内容を記載した診療報酬明細書 (レセプト) を提出します。

 審査支払機関による審査の段階で、レセプトの内容に不備が見つかった場合は、医療機関に差し戻される事があります。
 これを 「返戻」 といいます。
 「返戻」 の理由としては、 保険証の記号・番号の不備、点数、診療内容と病名の不一致などです。
 レセプトが返戻された場合は内容を見直して、注記・修正した上で再提出しなければなりません。
 返戻されたレセプトは診療報酬の支払が最低1ヶ月は遅れてしまうため、返戻を減らす事が医療機関の経営にとって重要です。

 一方、「査定 (減額査定)」 は、請求額から減額されたり減点される事です。
 「査定 (減額査定)」 の理由として、「適応外、過剰、重複、不適当又は不必要」 というような理由が挙げられます。
 減点されてしまうと医療機関の収益にも影響を与える事になります。
 また医療機関として減点に納得がいかない場合は、 医師と相談の上で6ヶ月以内であれば再審査請求をする事が可能です。

(2)上記の通り、レセプトの 「返戻」 は、いわば 「執行猶予」、「査定 (減額査定)」 は、いわば 「罰金刑の執行」 であり、全くの別物です。

 したがって、コミュニケーションの場において、「レセプトの返戻」 という文言と、「レセプトの査定 (減額査定)」 という文言とは、厳密に使い分けする必要があります (さもなければ、会話が混乱し、話が通じなくなります)。

(3)リハビリテーション料のレセプト審査において、「理不尽な・非常識な・理解不能な」 減額査定が多く見られます。

 この要因として、
  ①他の診療報酬 (例:検査、投薬、注射、手術) と異なり、リハビリテーショ
   ン料は、「適応外、過剰、不適当又は不必要」 の審査基準が曖昧
  ② 「おまかせリハビリ」 が多く、医師の関与が少ないと認識されていること
   が多い。
  ③検査・投薬・注射・手術等は、材料費と人件費がかかっているが、リハ
   ビリテーション料は人件費のみである
と認識されていることが多い。
等が挙げられます。

 また、レセプト審査委員による格差 (リハビリテーションに対する理解不足も一因)、都道府県による格差、「社保」 と 「国保」 との格差も問題視されています。

 この件に関する詳細な考察・対策等は、非常に長いブログ記事となるため、また、別の機会に論じたいと思います。

(4)以上、リハビリテーション料のレセプト審査に関するコミュニケーションの場において、「返戻」 と 「査定 (減額査定)」 とは、「厳密に使い分ける・明確に表現する」 ことの重要性・必要性を述べました。

 また、医療機関あるいはリハビリテーションに対する 「指導・監査」 に関するコミュニケーションの場における 「個別指導」 と 「監査」 との文言の峻別も重要と考えられます。




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医療およびリハビリテーションにおける 「不確実性・限界・リスク」

(1)近年の医療崩壊 (特に、病院崩壊) の大きな要因として、これまでの医療費抑制政策ならびに医師不足 (特に、勤務医不足) に伴う医師 (特に、勤務医) の過重負担・疲弊による 「立ち去り型サボタージュ」 が挙げられます。

(2)勤務医にとって、勤務医不足・医療の高度化に伴う過重負担・疲弊も大問題ですが、その他にも、「コンビニ受診」・「モンスターペイシェント」・「医療事故・過誤・訴訟に対する不安および訴訟リスク」 も最近問題視されています。

(3)後者の諸問題は、患者・家族、マスメディア、一般国民等の 「医療における不確実性」 に対する理解不足が大きく影響していると思われます。

(4)「岡空小児科医院」 ホームページに、下記のような 「医療の不確実性」 についてのQ&Aが掲載されています。
 
Q.最近、「医療の不確実性」 という言葉を耳にしますが、どういうことなのですか?

A.とても良い質問を頂きました。
 医療は数学ではなく、アートであるともいわれますが、いくら医学が進歩しても、100%確実な診断や治療、経過予想はあり得ないということです。
 人体はわからないことが多く、現代医学も正しいとは限らないのです。
 また、患者さんの個人差も大きいので、結果がどうなるかは正確に予測できない。
 医師による見解の差もある。
 しかも死亡まで含めた様々なリスクがある。
 正解が一つに決まらない中で、最善の道を探るには、医療を受けないことを含めた複数の選択肢から患者さん自身が選ぶしかないのです。
 「医療の不確実性」 を患者さん、医療者ともに認識し、十分な説明と同意の元に患者さんに治療方針を選択していただくこと (インフォームド・コンセントとインフォームド・チョイス) が大切になってきます。

(5)上記(4)と同様に、リハビリテーション医療にも、「不確実性」・「限界」・「リスク」 が存在するため、患者および障害のある方に、上記3要素の充分な理解も含めて、「インフォームド (充分な説明を受け、充分理解した上での)・コンセント (同意)」・「インフォームド・チョイス (自己選択)、インフォームド・デシジョン (自己決定)」・「インフォームド・コオペレーション (協力)」 を得るべきと考えられます。

 その上で、「患者および障害のある方」 と 「リハビリテーションスタッフ」 との良好なパートナーシップのもと、円滑なリハビリテーション医療が遂行されることが望まれます。

(6)また、医療およびリハビリテーション医療における 「不確実性」・「限界」・「リスク」 の周知徹底および充分な理解を得るためにも、(既に実施されている医療機関もあると思いますが)、院内掲示 (下記の掲示例を参照) を、院内およびリハビリテーション室に掲げることがベターと考えられます。

●当院をご利用される患者様へ

1,医療には 「不確実性」 があります。

2.医療には 「限界」 があります。

3.医療には 「リスク (危険性)」 が伴います。

●当院でリハビリテーションをご利用される患者様へ

1,リハビリテーションには 「不確実性」 があります。

2.リハビリテーションには 「限界」 があります。

3.リハビリテーションには 「リスク (危険性)」 が伴います。




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新型インフルエンザ (「豚インフル」) 対処心得 (神戸大学・岩田教授)

 2009年3月下旬にメキシコや米国で発生した豚インフルエンザの人への大量感染を受け、世界保健機関 (WHO) は、4月27日夜 (日本時間28日朝)、世界の警戒水準 (フェーズ) を、「3」 から、豚インフルエンザウイルスが人から人への感染力を十分に得た段階を示す 「4」 に引き上げました。

 即ち、「新型インフルエンザ」 発生を認定したことになります。(名称も、「豚インフルエンザ」 から、「新型インフルエンザ」 に変更されました)。

 さらに、WHOは4月29日夜 (日本時間30日朝)、全世界で拡大を続けている新型インフルエンザについて、警戒水準 (フェーズ) を、現行の 「4」 から、 「5」 に引き上げました。

 新型インフルエンザの警戒レベルは6段階あり、フェーズ 「6」 (世界的大流行:パンデミック) の一歩手前の状況です。

 神戸大学 大学院医学研究科・医学部 微生物感染症学講座 (感染治療学分野) の岩田健太郎教授が提唱されている 「研修医への新型インフルエンザ症例への対処心得」 が参考になると考えられますので、下記に示します。

豚インフルについて、研修医の皆さんへ (神戸大学・岩田教授:2009/4/28)

(1)まず、毎日の診療を大切にしてください。
 呼吸器症状の有無を確認し、ないときに安易に 「上気道炎」 と診断せず、旅行歴、シックコンタクト、動物暴露歴など問診を充分に聴取してください。

 患者さんが言わない、ということは、その事実がない、という意味ではありません。
 「せきをしていますか?」 と聞かなければ、せきをしているとは言わないかも知れません。

 原因不明の発熱であれば、必ず血液培養を検討してください。
 バイタルサインを大切にしてください。

 バイタルサインの重要度は重要な順番に、血圧、脈拍、呼吸数、(第5のバイタル) 酸素飽和度、そして、体温です。
 極端な低体温などはまずいですが、発熱患者で大切なのは体温 「以外」 のバイタルサインと意識状態であることは認識してください。

 発症のオンセット、潜伏期など、時間の感覚には鋭敏になってください。
 要するに、ブタインフルエンザ診療のポイントは普段の診療の延長線上にしかありません。
 ほとんど特別なものはないことを理解してください。

 上記の診療は診療所、大学病院、どこのセッティングでも可能です。
 大抵の感染症診療は、大抵のセッティングで可能なのです。

(2)自分の身を護ってください。
 とくに初診患者では外科用マスクの着用をお奨めします。
 患者の診察前とあとで、ちゃんと手を洗っていますか。
 呼吸器検体を採取するなら採痰ブースが理想的ですが、理想的な環境がないからといって嘆く必要は少しもありません。

 「うちには○○がない」 と何百万遍となえても嘆いても、物事は一つも前に進みません。
 「うちには○○がないので、代わりに何が出来るだろう」 と考えてください。
 考えても思いつかなかったら、そこで思考停止に陥るのではなく、分かっていそうな上の先生に相談してください。
 いつだって相談することは大切なのです。
 診察室で痰を採取するなら、部屋の外に出て患者さんだけにしてあげるのもいいかもしれません。
 日常診療でも、とくに女性の患者は人前で痰なんて出せないものです。
 呼吸器検体を扱うとき、気管内挿管時などはゴーグル、マスク (できればN95)、ガウン、手袋が必要です。
 採血時やラインを取るときも手袋をしたほうがよいでしょう。

 こういうことは豚インフルに関わらず、ほとんどすべての患者さんに通用する策に過ぎません。
 繰り返しますが、日常診療をまっとうにやることが最強の豚インフル対策です。

(3)あなたが不安に思っているときは、それ以上に周りはもっと不安かも知れません。
 自分の不安は5秒間だけ棚上げにして、まずは周りの不安に対応してあげてください。
 豚インフルのリスクは、少なくとも僕たちが今知っている限り、かつて遭遇した感染症のリスクをむちゃくちゃに逸脱しているわけではありません。
 北京にいたときは、在住日本人がSARSのリスクにおののいてパニックに陥りましたが、実際にはそれよりもはるかに死亡者の多かった交通事故には全く無頓着でした。
 ぼくたちはリスクをまっとうに見つめる訓練を受けておらず、しばしばリスクを歪めて捕らえてしまいます。
 普段の診療をちゃんとやっているのなら、豚インフルのリスクに不安を感じるのはいいとしても、パニックになる必要はありません。

(4)今分かっていることでベストを尽くしてください。
 分からないことはたくさんあります。
 なぜメキシコ? なぜメキシコでは死亡率が高いの? これからパンデミックになるの? 分かりません。
 今、世界のどの専門家に訊いても分かりません。
 時間と気分に余裕のあるときにはこのような疑問に思考をめぐらせるのも楽しい知的遊戯ですが、現場でどがちゃかしているときは、時間の無駄以外の何者でもありません。
 知者と愚者を分けるのは、知識の多寡ではなく、自分が知らないこと、現時点ではわかり得ないこととそうでないものを峻別できるか否かにかかっています。
 そして、分からないことには素直に 「分かりません」 というのが誠実でまっとうな回答なのです。

(5)情報は一所懸命収集してください。
 でも、情報には 「中腰」 で対峙しましょう。
 炭疽菌事件では、米国CDCが 「過去のデータ」 を参照して郵便局員に 「封をした郵便物から炭疽感染はない。いつもどおり仕事をしなさい」 と言いました。
 それは間違いで、郵便局員の患者・死者がでてしまいました。
 未曾有の出来事では、過去のデータは参考になりますが、すがりつくほどの価値はありません。

 「最新の」 情報の多くはガセネタです。
 ガセネタだったことにむかつくのではなく、こういうときはガセネタが出やすいものである、と腹をくくってしまうのが一番です。
 他者を変えるのと、自分が変わるのでは、後者が圧倒的にらくちんです。

(6)自らの不安を否定する必要はありません。
 臆病なこともOKです。
 ぼくが北京で発熱患者を診療するとき、本当はこわくてこわくて嫌で嫌で仕方がありませんでした。
 危険に対してなんのためらいもなく飛び込んでいくのは、ノミが人を咬みに行くような蛮行で、それを 「勇気」 とは呼びません。
 勇気とは恐怖を認識しつつ、その恐怖に震えおののきながら、それでも歯を食いしばってリスクと対峙する態度を言います。
 従って勇気とは臆病者特有の属性で、リスクフリーの強者は、定義からして勇気を持ち得ません。

(7)チームを大切にしてください。
 チーム医療とは、ただ集団で仕事をすることではありません。
 今の自分がチームの中でどのような立ち位置にあるのか考えてみてください。
 自分がチームに何が出来るか、考えてください。
 考えて分からなければ、チームリーダーに訊くのが大切です。
 自分が自分が、ではなく、チームのために自分がどこまで役に立てるか考えてください。
 タミフルをだれにどのくらい処方するかは、その施設でちゃんと決めておきましょう。
 「俺だけに適用されるルール」 を作らないことがチーム医療では大切です。
 我を抑えて、チームのためにこころを尽くせば、チームのみんなもあなたのためにこころを尽くしてくれます。
 あなたに求められているのは、不眠不休でぶっ倒れるまで働き続ける勇者になることではなく、適度に休養を取って 「ぶったおれない」 ことなのです。
 それをチームは望んでいるのです。

(8)ぼくは、大切な研修医の皆さんが安全に確実に着実に、この問題を乗り越えてくれることを、こころから祈っています。

 我々リハビリテーション関係者も、新型インフルエンザに限らず、様々な感染症のリスクに曝されています。

 特に、ボディコンタクト等の機会が多いリハビリテーションスタッフにおいて、患者さんからの飛沫感染・接触感染等 (含、尿便、咳、痰、唾液等の体液) [時に、血液感染 (患者さんの創部等の血液がスタッフの傷口<含、口腔内>から感染)・患者さんによる咬傷による感染、等] による感染リスクが比較的高く、また、患者さんからの感染のみならず、スタッフ自身が媒介して、他の患者さんとその家族・同僚スタッフ・その他の医療スタッフ・自身の家族等に感染を拡大させる可能性があるため、周到な院内感染防止対策が肝要です。

 各医療機関・各介護保険施設等において、「院内 (施設内) 感染防止対策マニュアル」 あるいは 「リハビリテーションにおける感染防止対策マニュアル」 が作成され、各スタッフに周知徹底されているとは思いますが、この機会に、上記の対処心得のエッセンスの組み込みも含めて、再度、各々の 「院内感染防止対策マニュアルおよび運用体制の見直し」 を行うことが必要と考えられます。




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