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財政審 「春の建議」 (医療改革に関する提言)

 前回の当ブログ記事の続報です。
 読売新聞ホームページとキャリアブレインに掲載されている 『財政制度等審議会 (財政審) の 「春の建議」 における医療改革』 に関する記事を下記に示します。

医師の適正配置を提言・・・医療改革で財政審が意見書 (読売新聞:2009/6/3)

 財政制度等審議会 (財務相の諮問機関) は3日、2010年度予算に向けた建議 (意見書) を与謝野財務相に提出し、そのなかで、地域や診療科間による医師の不足や偏在について、医師の適正配置などを柱とした医療改革の必要性を提言した。

 我が国では原則、医師は診療科や勤務地を自由に選べる。
 このため、激務とされる産科や外科などの診療科や、地域医療などで、深刻な医師不足を招く背景となっている。

 建議では、ドイツが保険医の開業に際し診療科や地域ごとの定員枠を設けているなどの例を挙げ、日本以外の主要国では制度や事実上の規制があるとして、このような取り組みを参考に 「我が国においても、早急な対策を講ずることが必要である」 とした。

 医師の適正配置については、「医師の職業選択の自由を制約するといった議論もある」 としながらも、国民医療費のほとんどが公費負担であり、「医師の養成には多額の税金が投入されており、医師が地域や診療科を選ぶこと等について、完全に自由であることは必然ではない」 として、規制的手法の必要性を訴えた。

 また建議では、病院勤務医の負担軽減に確実につながるよう、病院に対する診療報酬を手厚くするような診療報酬配分の見直しや、看護師ら医療従事者間の役割分担の見直しを掲げた。

診療報酬改定プロセスの見直しを-財政審 (キャリアブレイン:2009/6/3)
 
 財務相の諮問機関である財政制度等審議会 (財政審、西室泰三会長) は6月3日、診療報酬の改定プロセスや配分などの見直しを求めた 「2010年度予算編成の基本的考え方について」 (春の建議) をまとめ、与謝野馨財務・金融・経済財政相に提出した。
 医師不足解消に向け、「経済財政改革の基本方針2008」 や昨年11月にまとめた建議も踏まえ、医療政策における本質的な課題に対し、早急に取り組む必要があると指摘している。

 春の建議では、特定の地域や診療科などの医師不足、救急医療での患者の”たらい回し”など、医療提供体制をめぐるさまざまな問題が起こる要因として、
  ①医師の偏在
  ②病院勤務医の厳しい勤務環境およびそれを背景とした医師の病院離
   れ (開業医志向)
を挙げた上で、「医師が真に必要とされる部門に適正かつ効率的に配置できていない」 と指摘。
 医師の偏在是正に向けた方策として、医療費配分の見直しを示した。

 具体的には、「現在の診療報酬には、医師の経験や専門性が全く反映されていない」 として、「医師の能力などに応じた配分が可能となるような見直しを行うこと」 が必要だと指摘。
 診療報酬の点数の改定率を内閣が決め、具体的な診療報酬は中央社会保険医療協議会 (中医協) で決定する現在のプロセスを改める必要があるとした。

 また建議では、中医協の機能が医療費の適正な配分には重要だとしながらも、中医協以外の場でも医療費の配分について幅広く議論し、「それが中医協の議論・決定にも適切に反映される必要がある」 とした。
 さらに、「委員の構成も含め、中医協の在り方そのものの見直しも検討する必要がある」 とも指摘した。

 このほか、医師が行っている業務や事務の役割分担の見直しを進め、勤務医の就労環境の改善を図ることや、地域の医療機関の役割分担・機能分化も推進すべきとした。

 建議は医療費負担の見直しにも言及。
 将来世代へツケを回さず、医療保険制度を持続可能なものとするために、自己負担や民間保険によるものなど 「私的医療支出」 を増やす選択肢も視野に入れる必要があるとした。
 その上で、
  ①混合診療の解禁を含む、患者による選択の自由度を高める方策の拡大
  ②少額の医療費の患者負担の在り方を検討する、いわゆる保険免責制の
   導入
など、「以前から財政審で指摘されてきたさまざまな課題が論点となるだろう」 との見方を示した。

(1)財政審の 「春の建議」 の詳細 (特に医療費負担、医療費配分の考え方) を見てみると、やはり、これまでのしがらみに囚われた旧態依然とした発想 (財界・お金持ちの方々の発想で、我々一般庶民の感覚とは懸け離れた発想) と思われます。

(2)前回の当ブログ記事と同じ結論で恐縮ですが、やはり、現在の社会の閉塞状況を打破するためにも、政府・与党・官僚・有識者 (財界・大企業の経営者、御用学者) の方々には、発想の大転換をして頂き、「診療報酬・介護報酬等、必要な社会保障費は全額確保する」 という大前提で、他の分野の 「税金の無駄使い」 を大胆にカットして頂き、その結果、「削減するものが最早ない」 ということを一般国民が充分納得した上で、最後の最後で消費税増税論議に入って頂きたいと思います。

(3)また、これも前回の当ブログ記事と同じ結論で恐縮ですが、やはり、崩壊した (あるいは、破壊された) 「医療・介護・福祉・雇用・年金」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生を優先させ、それに伴う雇用創出効果・経済波及効果による内需拡大にて、現在の世界的大不況に立ち向かい、日本の景気回復を早期に図るという 「ビジョンと戦略」 を、為政者には持って頂きたいと思います。
 そして、既にこれまでに失敗・失政に終わっている 「旧態依然とした発想およびビジョンと戦略」 はきっぱりと捨て去って頂きたいと思います。




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財政審建議 「診療報酬も抑制を」 (民間賃金低下を考慮)

 毎日新聞ホームページに、財政制度等審議会の建議における診療報酬改定に関する記事 (2009/6/3) が掲載されていますので下記に示します。

財政審建議:「診療報酬も抑制を」 民間賃金低下を考慮
 
 財政制度等審議会 (財務相の諮問機関) が10年度予算編成に向け、3日に与謝野馨財務・金融・経済財政担当相に提出する建議 (意見書) の全容が2日分かった。
 10年度に改定予定の診療報酬について、「民間賃金や物価動向を十分に踏まえ検討する必要がある」 と、景気悪化による賃金や物価の低下を反映させ、報酬も抑制すべきだとの提言を盛り込んだ。

 診療報酬は、医療機関などが診療などへの対価として受け取る報酬。
 医師の技術料などの 「本体部分」 と薬価に分けられ、2年に1度改定される。
 前回の08年度の改定では、本体部分を0.38%増と8年ぶりにプラスとした一方で、薬価は1.2%引き下げたため、診療報酬全体では0.82%減と4回連続のマイナスとなった。

 日本医師会などは、「医師不足などの医療危機は医療費の削減が原因」 と、診療報酬の引き上げを求めている。
 これに対し建議は、「医師が真に必要とされる部門に適正に配置できていないことが大きな要因」 と指摘し、地域や診療科ごとに開業医の定員を設けることなどにより、医師の偏在を是正することが医師不足の解消につながると訴えている。

(1)前回の当ブログ記事でも強調しましたが、現在の社会の閉塞状況を打破するためにも、政府・与党・官僚・有識者 (財界・大企業の経営者、御用学者) の方々には、発想の大転換をして頂き、「診療報酬・介護報酬等、必要な社会保障費は確保する」 という大前提で、他の分野の 「税金の無駄使い」 を大胆にカットして頂き、その結果、「削減するものが最早ない」 ということを一般国民が充分納得した上で、最後の最後で消費税増税論議に入って頂きたいと思います。

(2)崩壊した (あるいは、破壊された) 「医療・介護・福祉・雇用・年金」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生を優先させ、それに伴う雇用創出効果・経済波及効果による内需拡大にて、現在の世界的大不況に立ち向かい、日本の景気回復を早期に図るという 「ビジョンと戦略」 を、為政者には 持って頂きたいと思います。
 また、既にこれまでに失敗・失政に終わっている 「旧態依然とした発想およびビジョンと戦略」 は捨て去って頂きたいと思います。




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「医療とコミュニティ」・「老後と介護」 の安心 (安心社会実現会議)

 首相官邸ホームページに第4回安心社会実現会議 (2009/5/28) に提出された資料が掲載されています。

 その中で、 「意見集約 (素案)」 の第2章 「人生を通じた切れ目ない安心保障」 に、
  Ⅰ.雇用をめぐる安心
  Ⅱ.安心して子どもを産み育てる環境
  Ⅲ.学びと教育に関する安心
  Ⅳ.医療とコミュニティの安心
  Ⅴ.老後と介護の安心
の5つの項目が挙げられています。
 上記の内、ⅣとⅤの内容について、下記に示します。

●医療とコミュニティの安心

 日本では、医療費がGDP比で8.1% (2005年、OECD平均9%) と相対的に抑制されてきたにもかかわらず、人口一人あたりの医師診療件数はOECD平均の倍以上であり、諸外国に比べて医療サービスを受けやすい環境が実現されてきた。
 ところが、急性期病院を中心に医師不足が深刻化し、地方では病院の経営破綻が拡がり、この安心が急速に揺らいでいる。

 医療救命救急センターにおける医師、看護師の配置などをできるだけ早急にすすめなければならない。
 併せて二次医療圏において、病院のコンソーシアム (共同運営体制) を組織しつつ医療機関の機能分担と集約をすすめ、地域の医療ニーズに応えていくべきである。
 二次医療圏において、とくに産科、小児救急に対応する救急医療体制を確保する。
 レセプトの段階的なオンライン請求への切り替え、データに基づいた医療の推進など相対的に遅れている医療IT化への対応もすすめられなければならない。

 また、国民の命と基本的人権 (患者の自己決定権・最善の医療を受ける権利) を実現するため、そのことを明確に規定する基本法の制定を推進しなければならない。

●老後と介護の安心

 介護保険や年金の改革など、老後の安心を確立する努力が重ねられ成果もあがったが、制度には綻びも見られる。
 老後の生活の見通しがつき、個人だけで備えずにすめば、内需を拡大し、資金を社会全体に環流させていくことにつながる。
 介護保険と年金制度それ自体の改革をさらにすすめると同時に、高齢者の生活インフラである 「住まい」 の確保ともむすびつけて、老後の安心を高めていくことが求められる。
 介護施設や病院といった日常生活から切り離された形ではなく、コミュニティにおける医療・介護連携の推進やそれに連動した独居高齢者に対する 「住まい」 の保障によって、地域の中で安心した老後生活が確保されるようにすることが重要である。
 この問題は、人口が急速に減少しつつある地域の集積による 「まちづくり」 にもつながるものである。

 安心社会実現会議の次回の会合は6月の第3週に開かれる予定で、取りまとめが行われる見通しです。

 「医療崩壊・介護崩壊・福祉崩壊・年金崩壊・雇用崩壊」 という 「社会保障・セーフティネットの崩壊」、および 「医療難民・救急難民・リハビリ難民・介護難民・障害者難民」 という問題の早期解決のため、可及的速やかな対策が望まれます。

 また、次期総選挙においては、国民による政権選択の判断材料として、上記問題に関するマニフェストを、自民党・民主党ともに明記して頂きたいと思います。




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医療職種の役割分担 「検討の場、設置を」 (医道審議会)

 Japan Medicine (2009/3/23) に、医療職種の役割分担に関する記事が掲載されていますので紹介します。

●医療職種の役割分担 「検討の場、設置を」 医道審8年ぶり開催

 厚生労働省は3月18日、医道審議会を開いた。医道審を開くのは2001年の初会合以来2回目で、昨年から薬剤師分科会が加わり8分科会となった。会長には金澤一郎・日本学術会議会長を選出した。
 同日は、医師と看護職員の役割分担について構成員から意見が集中した。

 相川直樹・慶応大医学部教授は、「将来的には診断・治療行為について、医師が行う行為とそのほかの職種が行うべき行為を柔軟に考えていくべきではないか」 と指摘。
 米国でのナース・プラクティショナー (NP) 制度を紹介し、「医師が忙しいからではなく、各職種で能力のある人が仕事をしていくということだ」 と話した。

 小川秀興・学校法人順天堂理事長も、「少ない数の医師に莫大な業務がのしかかっている。そのうちのいくつかは看護師が担うといった多彩な議論がなされるべきだ」 と主張した。

 金澤会長は、「この問題はきちんと議論したほうがいい」 と話し、医師と他職種の役割分担や看護師の裁量権拡大について検討の場を設置すべきとした。

 一方、井部俊子・聖路加看護大学長は、「看護師の裁量権拡大への抵抗は大きい。聖路加看護大も (NP養成を) 始めようとしているが、保健師助産師看護師法改正の道のりは険しい」 と述べた上で、「裁量権の拡大も必要だが、それによって看護師不足が生じてはならない」 と慎重な姿勢を見せた。

 久常節子・日本看護協会長は 「看護職は介護職との役割分担も課題。他の職種も含め、全体としてどう役割分担を図るか検討する場は必要だろう」 と話した。

 医政局看護課の野村陽子課長は、「約130万人すべての看護職員が裁量権の拡大などに入っていけるのかという問題もある。どのような体制で進めていけるかは検討が必要だ」 と話した。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)近年の医師不足 (特に勤務医不足)、地域や診療科間の医療の偏在 (特に救急・産科・小児科医療)、および急性期病院を中心とした働き盛りの勤務医の 「過重負担・疲弊、医療訴訟に対する不安、コンビニ受診問題、モンスター・ペイシェント問題」 等による 「立ち去り型サボタージュ」 等による医療崩壊・病院崩壊に対する一つの解決策として、医療職種の役割分担、医師・看護師・コメディカル等のスキルミクスが注目されています。

(2)医師から看護師・コメディカル等への 「エンパワーメント」 (裁量権の委譲、権限と責任の委譲) については、上記の通り、未だ賛成・反対、推進派・慎重派の意見が錯綜しています。

(3)医療職種の役割分担に関して、厚生労働省は、2007年12月28日医政局長通知 「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」 を発布し、「医師が、自らの専門性を必要とする業務に専念し、効率的な運営ができるよう、各医療機関の実情、責任の所在を明確化した上で、医療関係職、事務職員等の間で役割分担を進める」 というエンパワーメントが些少ながらも行われました。

(4)以前の当ブログ記事 (「医行為のコメディカルへの権限委譲」 厚労省見解) において述べたように、大分県立看護科学大学大学院修士課程で養成している高度実践看護師 (NP:ナース・プラクティショナー) が一定範囲の医行為が行える構造改革特区の申請 (2008/11) に対して、厚生労働省は承認を与えていません。

(5)上記の医道審議会における金澤会長の発言 「医師と他職種の役割分担や看護師の裁量権拡大について検討の場を設置すべき」 は、注目すべき発言であり、近年の医療崩壊・病院崩壊・勤務医崩壊の解決のためのみならず、看護師・コメディカル等の有効活用およびモチベーションアップ・スキルアップ・キャリアアップを推進することによる 「医療の質の向上」・「医療安全管理体制の確立」・「患者さんのQOLの向上」 等のためにも、適切な検討の場で充分議論を尽くして頂きたいと思います。

(6)以上、医療職種の役割分担およびスキルミクスについて論じました。

 矢崎義雄氏 (国立病院機構・理事長) のスキルミクスの定義 「スキルミクスは、医師の裁量権の委譲ということが前提にあって、その上で多職種が専門性を発揮しながら協働して、ベストの選択を行い、効率的に医療を進めていこうというもの。これこそが本来あるべきチーム医療の姿である」 という趣旨のもと、我が国でも、適切なスキルミクスが円滑に導入されることが望まれます。




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管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業 (厚生労働省)

 2009年3月5日に開催された全国医政関係主管課長会議において提示された 「管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業」 の実施要綱・交付要綱案に関する記事が、Japan Medicine (2009/3/9) に掲載されていますので紹介します。

●厚労省 「管制塔病院」 に3,000万円交付へ

①厚生労働省は5日に開いた全国医政関係主管課長会議で、2009年度予算案に計上した各種補助事業の実施要綱・交付要綱案を示した。

②救急受け入れ困難事例解消に向けた 「管制塔機能を担う医療機関」 への支援に関して、管制塔病院に1施設当たり3,000万円を交付するとともに、管制塔病院のマンパワーを確保するため要請に応じて医師を派遣する支援病院・診療所に対しても1人1回当たり1万3,000円を補助する。

●応援医師には1回1万3,000円

③実施要綱案 (下記の資料1・2参照) によると、管制塔病院は原則として2次医療圏単位で設定。相当数の病床を持ち、支援病院・診療所と連携して休日・夜間などの救急患者受け入れ体制を確保している2次医療機関と位置付けている。

④支援病院は、管制塔病院からの紹介を受けたり転送されたりした患者を受け入れるための空床を確保する。空床確保に関しては、1日1床当たり2万円を補助する。ただし、地域で1日8床を限度とする。

⑤また、支援病院・診療所は管制塔病院の要請に応じて医師を応援派遣し、比較的軽度の患者の治療に当たる。管制塔病院への患者の集中が見込まれるため、地域内の空床やマンパワーの有効活用を図る狙いだ。補助率はいずれも、国、都道府県、事業主が各3分の1。

⑥厚労省は09年度予算案で、管制塔機能を担う医療機関に関する事業費として51億円を計上している。医政局の三浦公嗣指導課長は、「管制塔病院は地域の中核となってより多くの救急患者を受け入れてもらう。ただ、これがあれば解決する問題ではない。支援病院・診療所との密な連携を推進してほしい」 と強調した。


(資料1) 救急医療対策事業実施要綱

第1.小児救急電話相談事業
第2.初期救急医療体制 (休日夜間急患センター、小児初期救急センター)
第3.小児救急地域医師研修事業
第4.入院を要する (第二次) 救急医療体制
   ◎病院群輪番制病院
   ◎共同利用型病院
   ◎小児救急医療支援事業
   ◎小児救急医療拠点病院運営事業
   ◎管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業
   ◎ヘリコプター等添乗医師等確保事業
第5.救急医療専門領域医師研修事業
第6.救命救急センター
第7.高度救命救急センター
第8.ドクターヘリ導入促進事業 (夜間搬送モデル事業を含む)
第9.救急救命士病院実習受入促進事業
第10.救急勤務医支援事業
第11.非医療従事者に対する自動体外式除細動器 (AED) 普及啓発事業
第12.救急医療情報センター (広域災害・救急医療情報センター)
第13.救急患者受入コーディネーター事業
第14.中毒情報センター情報基盤整備事業
第15.救急医療支援センター運営事業
第16.救急医療ト レーニングセンター運営事業

(資料2) 管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業

1.目的

 都道府県が地域の実情に応じて管制塔機能を担う医療機関 (以下、「管制塔病院」 という) 及び支援医療機関を設定し、症状に応じた適切な医療を提供できる医療機関・診療科へ患者を転送・紹介する体制を整備することにより、救急搬送患者が円滑に受け入れられる救急医療体制を構築することを目的とする。

2.補助対象

 ア.地域設定

  ◎地域設定は、原則として二次医療圏単位とする。ただし、二次医療圏
   単位によりがたい地域については都道府県知事が設定する地域で厚生
   労働大臣が適当と認めたものとする。

 イ.医療機関

 (ア)管制塔病院

  ◎都道府県又は都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営
   する病院で相当数の病床を有し、支援医療機関、支援診療所と連携し
   て常時休日夜間における救急患者受入体制を確保している第二次救急
   医療機関等とする。

 (イ)支援医療機関

  ◎管制塔病院と連携し、管制塔病院からの転送・紹介患者を受け入れる
   ために必要な空床を確保し、必要に応じて管制塔病院への医師の応援
   派遣等を行う医療機関とする。

 (ウ)支援診療所

  ◎管制塔病院と連携し、必要に応じて管制塔病院への医師の応援派遣等
   を行う診療所とする。

3.運営方針

 ア.管制塔病院

  ◎管制塔病院は、適切な受け入れ医療機関を紹介することも含め救急搬
   送患者を確実に受け入れ、重症度、緊急度等に基づく診療の優先順位
   に応じて診療を行う等必要な対応を行うものとする。また、都道府県
   と協力し、地域において救急搬送患者が円滑に受け入れられる救急医
   療体制を構築するにあたって中心的役割を担うものとする。

 イ.支援医療機関

  ◎支援医療機関は、原則として、必要な空床を確保し、管制塔病院から
   の転送・紹介患者を受け入れるものとする。また、支援医療機関は、
   管制塔病院からの要請により、必要に応じて管制塔病院に医師の応援
   派遣等を行うものとする。

 ウ.支援診療所

  ◎支援診療所は、管制塔病院からの要請により、必要に応じて管制塔病
   院に医師の応援派遣等を行うものとする。

4.整備基準

 ア.管制塔病院

  (ア)救急患者を確実に受け入れ、直ちに症状に応じた適切な医療を提
     供できる医療機関・診療科に転送・紹介するため、支援医療機関
     と連携し、地域で受け入れ可能な空床を確保するための調整機能
     を有するものとする。

  (イ)病院の診療体制は、休日夜間に症状等に応じた適切な医療を提供
     できる医療機関・診療科へ患者を転送・紹介する業務等に対応で
     きる医師等医療従事者を確保するものとする。また、必要に応じ、
     医師の負担軽減のための診療補助者 (診療記録管理者、医師事務
     作業補助者等) を確保するものとする。

 イ.支援医療機関

  ◎管制塔病院と連携し、地域で必要となる受け入れ可能な空床を確保す
   るものとする。また、管制塔病院からの要請に応じるため、派遣のた
   めに必要な医師を確保するものとする。

 ウ.支援診療所

  ◎管制塔病院からの要請に応じるため、派遣のために必要な医師を確保
   するものとする。

5.施設及び設備

 ●管制塔病院

  (ア)施設:必要に応じ、適切な場所にヘリポートを設けるものとする。

  (イ)設備:必要に応じ、診療体制の充実のための医療機器の整備や環
        境の整備を行うことができるものとする。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)資料2-1によると、管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業の目的は、都道府県が地域の実情に応じて管制塔機能を担う医療機関 (管制塔病院) および支援医療機関を設定し、症状に応じた適切な医療を提供できる医療機関・診療科へ患者を転送・紹介する体制を整備することにより、救急搬送患者が円滑に受け入れられる救急医療体制を構築することとされています。

(2)上記②・③および資料2-2~4によると、救急受け入れ不能・受け入れ困難事例の解消の対策として設けられる 「管制塔病院」 の概要は、下記の通りです。

 (a) 都道府県または都道府県知事の要請を受けた病院の開設者が整備、運営する
  病院で相当数の病床を有し、支援医療機関、支援診療所と連携して常時休日
  夜間における救急患者受入体制を確保
している第二次救急医療機関等。

 (b) 適切な受け入れ医療機関を紹介することも含め救急搬送患者を確実に受け入
  れ
重症度、緊急度等に基づく診療の優先順位に応じて診療を行う等必要な
  対応を行う。また、都道府県と協力し、地域において救急搬送患者が円滑に
  受け入れられる救急医療体制を構築するにあたって中心的役割を担う。

 (c) 救急患者を確実に受け入れ、直ちに症状に応じた適切な医療を提供できる医
  療機関・診療科に転送・紹介するため、支援医療機関と連携し、地域で受け
  入れ可能な空床を確保するための調整機能を有する。

 (d) 病院の診療体制は、休日夜間に症状等に応じた適切な医療を提供できる医療
  機関・診療科へ患者を転送・紹介する業務等に対応できる医師等医療従事者
  を確保する。また、必要に応じ、医師の負担軽減のための診療補助者 (診療記
  録管理者、医師事務作業補助者等) を確保する。

 (e)管制塔病院には、1施設当たり3,074万4千円が交付され、また、管制塔病院
  のマンパワーを確保するため要請に応じて、支援医療機関・支援診療所から
  応援医師が派遣されます。

(3)「管制塔病院」 の問題点としては、次のようなことが挙げられます。

 (a) 「相当数の病床」 の定義が、200床以上、300床以上、400床以上等、どのよう
  な規模になるかが問題です。200床以下の中小病院でも、救急医療に多大な
  貢献をしている中小病院 (特に、「専門特化型」 中小病院、脳卒中・心臓病等
  の中小専門病院
等) が存在しますので、一定の配慮が必要と思われます。

 (b) 支援医療機関・支援診療所と連携するにしても、管制塔病院が24時間・365
  日の救急患者受入体制かつ管制塔機能体制
を確保するには、北米型ER体制
  および総合診療部・総合内科体制の構築、ならびに、マンパワーの確保 (特に
  交代制勤務が可能なレベルの医師の確保) が必要ですが、1施設当たり交付さ
  れる3,074万4千円という金額は、「現時点で既に管制塔病院レベルの病院」 に
  とっては、天の恵みと思われますが、「現時点で未だ管制塔病院レベルに達し
  ていない病院で、新規に管制塔病院を目指す病院」
の多くにとっては、充分な
  インセンティブとは言えないと考えられます。

 (c) 後でも述べますが、「管制塔病院のマンパワーを確保するため要請に応じて、
  支援医療機関・支援診療所から応援医師が派遣される」・「救急患者を確実に
  受け入れ、直ちに症状に応じた適切な医療を提供できる医療機関・診療科に
  転送・紹介するため、支援医療機関と連携し、地域で受け入れ可能な空床を
  確保する」 ことを具現化するのは、支援医療機関・支援診療所の医師不足・
  医師負担
等を考えると難しいのではないかと推察されます。

(4)上記④・⑤および資料2-2~4によると、「支援医療機関」 の概要は、下記の通りです。

 (a) 管制塔病院と連携し、管制塔病院からの転送・紹介患者を受け入れるため
  に必要な空床を確保し、必要に応じて管制塔病院への医師の応援派遣等を行
  う医療機関。

 (b) 原則として、必要な空床を確保し、管制塔病院からの転送・紹介患者を受
  け入れる。また、支援医療機関は、管制塔病院からの要請により、必要に応
  じて管制塔病院に医師の応援派遣等を行う。

 (c) 管制塔病院と連携し、地域で必要となる受け入れ可能な空床を確保する。
  また、管制塔病院からの要請に応じるため、派遣のために必要な医師を確保
  する。

 (d) 支援医療機関は、空床確保経費として、1日1床当たり 20,519円の補助を
  受ける。但し、地域で1日8床を限度とする。また、医師派遣経費として、
  13,570円の補助を受ける。応援医師は比較的軽度の患者の治療に当たる

(5)「支援医療機関」 の問題点としては、次のようなことが挙げられます。

 (a) 支援医療機関の経営上の指標として、平均在院日数と病床稼働率が挙げら
  れます。特に、収入 (売上げ) には、高い病床稼働率が要求されます。医療
  機関によって大分異なりますが、「入院単価」「空床確保経費 (1日1床当
  たり 20,519円。1日8床が限度)」
との兼ね合い (充分なインセンティブと
  は言えない) によっては、支援医療機関における必要な空床確保が難しいの
  ではないかと推察されます。

 (b) 支援医療機関からの応援医師の派遣に関しては、慢性的な医師不足の問題
  医師派遣経費 (13,570円) との兼ね合い等により、これも難しいのではない
  かと推察されます。

(6)上記⑤・資料2-2~4によると 「支援診療所」 の概要は下記の通りです。

 (a) 管制塔病院と連携し、必要に応じて管制塔病院への医師の応援派遣等を行
  う診療所。

 (b) 支援診療所は、管制塔病院からの要請により、必要に応じて管制塔病院に
  医師の応援派遣等を行う。

 (c) 管制塔病院からの要請に応じるため、派遣のために必要な医師を確保する。

 (d) 支援診療所は、医師派遣経費として、13,570円の補助を受ける。応援医師
  は比較的軽度の患者の治療に当たる。

(7)「支援診療所」 の問題点としては、次のようなことが挙げられます。

 (*) 支援診療所からの応援医師の派遣に関しては、診療所医師の負担・日常診
  療への影響
医師派遣経費 (13,570円) との兼ね合い (充分なインセンティブ
  とは言えない) 等により、これも難しいのではないかと推察されます。

(8)上記⑤・⑥の通り、管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業において、補助率は、いずれも、国、都道府県、事業主が各3分の1です。また、厚生労働省は2009年度予算案で、本事業費として51億円を計上しています。

 国の公共事業で地元自治体が一定費用の負担を義務づけられている国直轄事業負担金制度に関して勃発した大阪府の橋下知事と国土交通省との 「バトル」 でも問題になった、多くの都道府県の逼迫した財政状況、小泉竹中構造改革による度重なる診療報酬引き下げ等に伴う多くの医療機関の窮迫した経営状況等を考えると、本事業の実施が危ぶまれると考えられ、補助率の負担割合の再考・事業費の増額が望まれます。

(9)以上、厚生労働省の管制塔機能を担う救急医療機関等運営事業について論じました。

 上記⑥の通り、厚生労働省医政局の三浦公嗣指導課長は 「管制塔病院は地域の中核となってより多くの救急患者を受け入れてもらう。ただ、これがあれば解決する問題ではない。支援病院・診療所との密な連携を推進してほしい」 と強調しています。

 しかしながら、上述のように、慢性的な医師不足、医師の過重負担・疲弊、看護師・コメディカル不足、医療費抑制に伴う医療機関の窮迫した経営、補助率の負担割合、管制塔病院の選定要件、充分なインセンティブとは言えない補助金の額等の様々な問題が山積しています。

 本事業が、「机上の理論 (空論)・砂上の楼閣・都道府県への丸投げ・全国一律の硬直化した基準」 にならないよう、厚生労働省には、更なる細やかな検討・工夫・配慮が望まれます。

 また、「医療費抑制・医師不足」 等に伴い生じた 「医療崩壊・医療破壊」 に対する抜本的な対策が望まれます。




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