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特養における 「医行為のモデル事業」 を了承 (厚労省検討会)

 キャリアブレインのCBニュース (2009/6/11) に、「特養における医行為のモデル事業」 に関する記事が掲載されていますので、下記に示します。

特養 「医行為」 でモデル事業を了承―厚労省検討会
 
 厚生労働省は6月10日、「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」 (座長=樋口範雄・東大大学院法学政治学研究科教授) の第2回会合を開き、特養の介護職員による口腔内の吸引や経管栄養の実施について 「モデル事業」 を行うことが最終的に了承された。
 しかし、現行法では介護職員によるこうした医行為は禁止されており、モデル事業で喀痰吸引や経管栄養を行う介護職員は 「違法行為」 を行うことになる可能性があるため、一部の委員が 「違法なのにモデル事業をやるのは問題」 と反発し、議論は紛糾した。

参考資料 「第1回検討会における委員の方の主な御意見」
 
【医療的ケアに関する御意見】

◎喀痰吸引は簡単だと思われているが、高齢者の吸引は窒息する危険が常に伴っているし、簡単なものではない。

◎吸引は器具を気道の中まで入れて行うもので、危険度の高い行為という認識である。
 どういう状態像の方に、どのような器具を使って吸引を行っているか知る必要がある。

【施設の在り方に関する御意見】

◎頻繁に吸引が必要な人が特養に入っていていいのか。
 看護職員の配置が手厚い施設に入るべきではないのか。

◎療養病床を廃止するのではなく、医療提供体制がしっかりしている施設を増やして、(吸引が必要な人は) そういうところに入ってもらうべきである。

◎看護職員を基準より多めに配置している。
 また勤務時間をずらしたりして可能な限り対応している。
 今の実態 (体制) でできることを検討していただきたい。

◎加配しても24時間365日を看護職員で埋めるのは難しい。
 その中で、生活を楽にするための行為としてやむを得ず行っている。
 是非役割の整理をして欲しい。

【看護職員と介護職員の連携に関する御意見】

◎介護職員は緊急時は (医療的ケアについて) 対応できるが、でも恐いのでどうしたらいいのかわからないし、こういうことを要求されても困るのではないか。

◎研修が重要。
 夜勤に研修を受けた介護職員を配置する必要があるだろう。
 きちんとした研修をして、利用者も安心感を覚えるようにしないといけない。

◎看護職員と介護職員の連携を進めることで、介護職員の重要性が高まると同時に看護職員の重要性がさらに高まることになる。

【医行為の範囲に関する御意見】

◎吸引には幅があるかもしれないが、法解釈上はすべて医行為である。

◎医行為にはグラデーションがある。
 どこまで危険性があるのか、どんな要件のもとで (介護職員が) 行うのか、それとも医行為の解釈を変えて行うのか、検討すべき時代に来ているのではないか。

◎在宅のALS患者や養護学校の議論の際に、医行為の範囲を議論すべきという意見が出され、先送りされた形になっているが、一度きちんと議論する必要があるのではないか。

【今後の方向性についての御意見】

◎吸引について、訪問介護員による実施が在宅ならOKにも関わらず、施設の実態については違法状態になっていると思っている。
 それを放置するのは一番危ない。
 何らかの形でルール作りをしないといけない。

◎現実的な問題がある中で、どうしていくのかということを議論しないといけない。
 どういうトレーニングが介護職に必要なのか、ナースコントロールなどどのような条件が必要か等議論しないといけない。

 会合ではまず厚労省側が、特養の中で行われている医療的なケアの中でも、実施数や所要時間、危険性などを考慮して、「口腔内の吸引、それから胃ろうや経管栄養について優先的に検討してはどうか」 と述べた。
 その上で、「看護職員と介護職員の連携によるケアの実施に係る事務局たたき台」 と題した資料を提示。
 吸引 (口腔内) と経管栄養 (経鼻経管栄養および胃ろうによる栄養管理) を介護職員が行うことを、条件付きで認めることを提案した。
 さらに、「資料の内容について賛同が得られれば、それについて具体的にモデル事業を今後実施していってはどうかと考えている」 と述べた。
 モデル事業では、介護職員が医行為を行うに先立って受けるべき研修の内容や、実際のケアの方法について検討したいとした。
 また厚労省側は、「盲・聾・養護学校における教員によるたんの吸引等の実施に関する法的整理」 と題する資料を示し、過去の判例などを考慮すると、一定の条件の下であれば、無資格者が痰の吸引などを実施しても 「違法性が阻却されるものと整理している」 とした。

 これに対し、三上裕司委員 (日本医師会常任理事) が反論。
 有資格者以外が行う医行為では、ALS患者に対して家族が行う吸引や、家庭内で本人や家族が行う 「家庭透析」 などがあるが、これらは 「家庭内で行うから認められている」 のであり、「なりわいとして行うのとは分けて考えるべき」 と指摘した。
 また、口腔内の吸引や経管栄養の準備は 「介護職の方にやっていただかないと回らない実態がある。考え方としては、医行為の範囲を見直すという形で、これを医行為から外すのが一番分かりやすいのではないか」 と述べた。
 その上で、法律の解釈通知を出すことで、口腔内の清掃や爪切りが医行為から外されたことを挙げ、モデル事業に先立ち、口腔内清掃に口腔内吸引を含めるなどの通知を出すべきとの見解を示した。
 さらに、「一定の研修を受ければ医行為ができるようにするのは、賛成しかねる。医師や看護師の資格試験の価値の問題にもなる」 と指摘した。

 これに対し樋口座長は、この検討会が 「連携」 のための検討会であり、「この連携は利用者のためのものだ」 と指摘。
 「法的な垣根をつくることで連携ができなくなるのは問題」 と述べ、理解を求めた。
 木村光江委員 (首都大学東京法科大学院専攻長) も、「最近、特養に訪問したが、特養は 『生活の場』 だと感じた。ここに入れないことは生存権にかかわる」 と指摘。
 教育を受ける権利を保障するために、養護学校で教員が生徒に対し痰の吸引などを行うことが認められていることを挙げ、「目的の正当性が教育よりも劣るとは言えないのではないか」 と述べた。
 しかし三上委員は、医療や介護こそ最も生存権にかかわるものだと強調した上で、「医療や介護をする所で無資格者が医行為をやっていいとは思えない」 と反論した。

 検討会に出席していたほかの介護関係者らからも、現場でのニーズなどを指摘してモデル事業の実施を後押しする意見が相次いだが、溝は埋まらなかった。
 樋口座長はモデル事業について、「今ある状態を単に追認するのではなく、検証するもの」 と述べ、「まずこういうモデル事業をさせてほしい」 と述べた。
 しかし三上委員はあらためて、「違法なのに」 モデル事業を行い、「なし崩し的」 に無資格者が医行為を行えるようになることが非常に問題だと懸念。
 「安心してモデル事業をできるようにする状況をつくることがこの検討会の目的だと思う」 と述べ、医行為の範囲の変更を優先すべきだとの考えを強調した。
 また、介護職員は介護技術にたけたスタッフではあるが、医療的には 「無資格者と同じ」 と述べた。

 結局、議論では折り合いが付かず、樋口座長は三上委員に対し、医行為の範囲の問題は厚労省に課された 「宿題」 とし、「どういう形でどう行動するか決めてほしい」 と発言。
 その上で、今回のモデル事業については 「了解してくれないか」 と述べた。
 これに対し三上委員は、「医行為であろうがなかろうが、モデル事業という形で連携して協働するということは大切なことなので、やって構わないと思うが、やはり前提をはっきりしていただきたい」 と発言。
 その上で、検討会に出席していた宮島俊彦老健局長に対し、「できそうか、できなさそうなのか」 と尋ねた。
 宮島局長は、医行為の範囲については医政局が所管していると前置きした上で、「警察が実際に動く時は、いっぺん厚労省に照会が来る」 と述べ、モデル事業で医行為を行った介護職員が罪に問われることは現実的にはないとの見方を示した。
 また、医行為には危険度の高いものから低いものまで 「濃淡がある中で、あらかじめここは医行為から外しましょう、ここは医行為に残しましょうということを決めなくても、とりあえずこのモデル事業の中で、じゃあ実際にはどういうふうな形で現場が動くのかということを確認してから、またあらためてそこのところの整理をさせていただくということで、今の段階としては、ご了解いただけないか」 とした。
 最終的には、介護職員による吸引と経管栄養についてモデル事業を行うことが了承された。

 厚労省は今後、モデル事業実施の指針や介護職員の研修のための教材などについて有識者を交えて決める予定で、モデル事業について 「今年度中に実施したい」 としている。

 医政局の担当者はキャリアブレインの取材に対し、医行為の定義を変える予定は現段階ではないとしている。
 ただし、「モデル事業はいろいろ制限を設けて行うもの」 であり、有資格者以外が医行為を行っても違法性が阻却されることもあるため、モデル事業は 「違法行為ではない」 としている。
 ただ、モデル事業で事故が起こった場合、どのような対応をするかは 「まだ分からない」 という。
 また、モデル事業実施に際しての条件などはまだ決まっていない。

(1)上記の記事によると、紆余曲折の末、特養における 「医行為のモデル事業」 が了承されたようです。

 しかしながら、各専門職種 (特に、看護師・准看護師) の思惑・縄張り争い・排他性等が絡み、今後のモデル事業の行く末は安泰ではなさそうです。

(2)リハビリテーションの分野でも、以前より、セラピストによる喀痰吸引の解禁が待望されています。

 特に、呼吸理学療法を行っている理学療法士 (PT) あるいは嚥下訓練 (特に直接訓練) を行っている言語聴覚士 (ST) にとっては、関心が高いと思われます。

(3)「特養における医行為のモデル事業」 が順調に進み、喀痰吸引をはじめとした各種の医行為・医療行為のエンパワーメント (「権限」 と 「責任」 の委譲) ならびにスキルミクス (真の多専門職種協働) が進展することが望まれます。




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特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケア

 厚生労働省は、平成21年2月12日、第1回特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会を開催しました。
 この検討会の目的は、「特別養護老人ホームにおける重度化の進行等により、医療的なケアを提供するニーズが高まっている状況に対応するため、看護職員と介護職員が連携・協働して、入所者にとって安心・安全なケアを提供するための方策について検討する」 ことです。
 この検討会は、医政局長及び老健局長の私的検討会としての位置づけで、事務局は、医政局医事課及び老健局計画課です。

 CBニュース 「特養での看護と介護の連携で検討会-厚労省」 (平成21年2月12日) によると、厚生労働省および各委員から次のような趣旨の発言があったそうです。


(a)厚生労働省・宮島俊彦老健局長
 「特養の入所者の重度化が進んでおり、医療ニーズが高まっている」 と指摘。「2009年度の介護報酬改定でも、看護職員の手厚い配置への評価などをしている。今後、いかに看護と介護で連携していくかが重要だ」 と述べた。

(b)厚生労働省・外口崇医政局長
 「今後の高齢化を踏まえると、介護現場での医療的なケアについて考えることは必要」 と強調。「看護職員と介護職員の連携はもちろん、入所者や入所者の家族にとっての安心・安全も考慮して議論してほしい」 と述べた。

(c)厚生労働省 「特別養護老人ホームにおける医療的ケアに関する実態調査」
 1.平成20年9~10月に特養6,083施設に対して調査票を送付し、3,370施設か
  ら回答を得た。
 2.午前9時~午後5時に看護職員が勤務している施設は全体の99.8%。午後
  8~10時は3.4%。午後10時~午前6時は2.6%
 3.実施頻度の高い医療的ケアについては、①服薬管理が74.6%で最も多く、
  以下、②経鼻経管栄養及び胃瘻による栄養管理 9.9%、③吸引5.3%、④創傷
  処置4.6%、⑤浣腸3.7%、⑥摘便3.7%と続いた。

(d)老施協総研介護委員長・桝田和平氏
 現場での医療的ケアの提供の実態と比べると 「数字が少し低いのでは」 と指摘。介護職員による医療的ケアは違法なため、「無記名のアンケートとはいえ、心理的に書けない部分があり、実態より低い数値が出たのでは」 との見方を示した。
 「多くの施設で基準より手厚く看護職員を配置しているが、夜間の配置には難しい面がある」 と指摘。「(医療ニーズに対応するには) 手厚い看護配置をするということも一つの考えかもしれないが、現場実態を踏まえた議論をしてほしい」 と述べ、介護職員による医療的ケアの必要性を示唆した。

(e)日本介護福祉士会副会長・木村晴恵氏
 「そういう (介護職員による医療的ケアの) 実態があるとは聞いている」 と語った。

(f)首都大学東京都市教養学部法学系学系長・木村光江氏
 「違法性があるという状態は、利用者にとっても介護従事者にとっても危ない状態だ」 と指摘。

(g)日本看護協会常任理事・高階恵美子氏
 「働く職員の 『安全』 を考える必要がある」 と述べた。

(h)日本医師会常任理事・三上裕司氏
 「そもそも、24時間医療行為を必要とする人が特養に入って来ていいものか。医療ニーズのある人が増えているのであれば、医療行為ができる施設を増やしていくのが本来あるべき姿だ」 と強調。
 特養での医療ニーズの増加に合わせて医療行為にかかわるスタッフを増やしていく方向性に疑問を呈した。
 また、「喀痰吸引は、場合によっては窒息を起こしてしまう、命にかかわる行為だ」 と指摘した。

(i)樋口座長 (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
 「ニーズに合わせて多数の医師や看護師を配置するのは、実際には難しい」 などとした上で、「今の現場の状況を踏まえた現実的な対応が必要では」 と述べた。

(j)その他
 「介護職員が医療的ケアにかかわる場合、そのための研修体制を整えることが必要」 との意見も出た。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)本検討会の主目的は、「安心と希望の介護ビジョン」 (平成20年11月20日) における下記の事項の実現と考えられます。

【医療と介護の連携強化 「関係者間での連携」】

①介護従事者が、質の高い総合的なケアを提供できるようにするため、将来的には、医師や看護師との連携の下に、介護の現場で必要な医療行為を行うことができるようにすることを含め、資格・研修のあり方の検討

②当面、利用者の重度化が進み、夜間も含めた医療的なケアのニーズが高まっている施設において、必要な知識・技術に関する研修を受けた介護従事者が、医師や看護師との連携の下に、経管栄養や喀痰吸引を安全性が確保される範囲内で行うことができる仕組みの整備

(2)厚生労働省サイドの発言(a)・(b)は、上記(1)の 「介護従事者による医療行為の一部許容」 を意図しています。
 また、2012年 (平成24年) 3月の介護療養型医療施設の廃止を念頭に、医療必要度の高い要介護者を、病院ではなく、特養にて看護職員と介護職員が協働してケアしていくという意図があります。
 それらのことを座長の発言(i)がサポートしています。

(3)上記(c)の厚生労働省提出資料は、現実の介護現場において、看護師が勤務していない時間帯は、 介護職員が医療行為を現に施行していることを示唆しています。(厚生労働省お得意の 「既成事実化」)。
 介護職員サイドの発言(d)・(e)は、そういう実態を肯定し、現場実態を踏まえた 「介護職員による医療的ケアの必要性」 を主張しています。

(4)一方、法学者の発言(f)・看護サイドの発言(g)は、法律上・安全上の立場から、否定的な発言です。

(5)医師サイドの発言(h)は、そもそも論 (医療必要度が高い要介護者は、特養ではなく、介護療養型医療施設または病院でケアすべき) および 医療安全管理・医療事故・医療過誤・医療訴訟を念頭においた否定的な発言です。

(6)以上、「介護従事者による医療行為の一部許容」 に向けて、厚生労働省と座長が、どう軟着陸させるかが見物です。
 但し、厚生労働省が、「医療費抑制・介護保険料抑制」 のことばかり考えて、「要介護者の安全」 ならびに 「介護従事者の防護・庇護」 がおろそかにならないように充分配慮して頂きたいと思います。





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