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  2. 回復期リハビリテーション病棟

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中医協 (回復期リハ病棟に導入された 「質の評価」 の効果の実態調査)

 中央社会保険医療協議会 (中医協) は4月15日、診療報酬改定結果検証部会を開催し、5項目の 「平成20年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査 (平成21年度調査)」 (資料1参照) を年度内に実施することを決めました。

 その内、『回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質の評価」 の効果の実態調査』 については、資料2の通りです。

 2008年度診療報酬改定において導入された 「回復期リハビリテーション病棟における成果主義」 に関しては、既に 「患者選別」・「リハビリ難民」・「介護難民」 等の問題点が顕在化しており、上記の実態調査において、回復期リハビリテーション病棟の現状における 「より正確なデータ」・「真のエビデンス」 が把握され、2010年度診療報酬改定に適切に反映されることが望まれます。

 基本的には、回復期リハビリテーション病棟における 「質の評価」・「P4P (Pay for Performance)」 においては、「患者選別」 等の問題を惹起しやすい 「アウトカム評価」 よりも、「プロセス評価」 および 「ストラクチャー評価」 を重視すべきと考えられます。

(資料1) 平成20年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査 (平成21年度調査) の
    実施について (案)


1.目 的
 平成20年5月21日に中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会 (以下、「検証部会」 という) において策定された 「平成20年度診療報酬改定結果検証特別調査項目について」 に基づき、特別調査 (平成21年度調査) を実施し、検証部会における平成20年度診療報酬改定の結果検証のための資料を得ることを目的とする。

2.調査の実施方法
 特別調査は、外部委託により実施することとし、実施に当たっては、調査機関、検証部会委員、関係学会等により構成された 「調査検討委員会」 により、具体的な調査設計及び集計、分析方法の検討を行う。

3.調査項目
 以下に掲げる5項目の調査について平成21年度当初より着手することとする。
  ①明細書発行の一部義務化の実施状況調査 (別紙1)
  ②医療機関における医療機能の分化・連携に与えた影響調査 (別紙2)
  ③回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質の評価」 の
   効果の実態調査 (別紙3)

  ④歯科外来診療環境体制加算の実施状況調査 (別紙4)
  ⑤ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査
    (別紙5)

(資料2) 別紙3.回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質
        の評価」 の効果の実態調査 (案)


<調査概要>
 試行的に導入された 「質の評価」 により、患者の状態の改善の状況はどうなっているのか。又、患者の選別が行われていないか等の調査を行う。

<主な調査項目>
 ①回復期リハビリテーション病棟入院料1又は2を算定している施設毎の入退
  院時の患者の状況
 ②居宅等への復帰率、重症患者の受け入れ割合
 ③リハビリテーション提供体制

<調査客体>
 「回復期リハビリテーション病棟入院料」 を算定している保険医療機関の中から抽出した保険医療機関 (抽出方法及び客体数は調査検討委員会で決定)

<調査スケジュール>
 平成21年5月   調査機関の選定
 平成21年6月   「調査検討委員会」 における調査設計、調査票等の検討
          調査客体の選定
 平成21年7~8月 調査実施
 平成21年9月   調査票回収、集計
 平成21年10~11月 調査結果報告




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DPC対象病院 (2009年7月時点) 約43万床 (一般病床のほぼ半数!)

 Online Med ニュース (2009/4/13) 「DPC病院43万床、一般病床のほぼ半数に」 によると、厚生労働省は4月10日の中医協・診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 (分科会長:西岡清・横浜市立みなと赤十字病院院長) において、DPC病院 (DPC対象病院・DPC準備病院) に関するデータを、下記の通り、提示しました。

(1)平成21年度からの新規DPC対象病院は、4月からの335病院と7月からの232病院で合わせて567病院で、平成20年度までのDPC対象病院716病院を合わせると、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の合計は1,283病院となる。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の総数 (1,283病院) は、「一般病院」 の総数 (8,862病院) の約14%となる。

(2)「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数は、43万4,231床であり、一般病床数 (91万3,234床) の約48%と、ほぼ半数に達する

 DPC病院の病床数は、DPC準備病院の4万5,820床を加えると、すでに約53%と、一般病床の半数を超える

(3)なお、平成19年度準備病院のうち、DPC対象病院に移行しなかったものが137病院、さらに平成20年度DPC準備病院が137病院あり、DPC準備病院は合わせて274病院。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 (1,283病院) と上記 「DPC準備病院」 (274病院) の合計は1,557病院で、一般病院総数 (8,862病院) の約18%となる。

 以上、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数 (43万4,231床) と 「DPC準備病院」 (4万5,820床) の合計 (48万51床) は、一般病床数 (91万3,234床) の約53%と、一般病床の半数を超えてしまいます。
 
 今後、非DPC一般病床 (約43万床) の行方・将来像 (現行と同じ出来高制の一般病床、「地域一般病棟」、亜急性期病床、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病床、介護療養型老人保健施設、等) が注目されます。

 但し、各地域の医療機関および地域医療ネットワーク等には、地域格差があるため、各都道府県は、地域特性に即した 「地域医療計画」 を策定する必要があると考えられます。

【参考】 地域一般病棟 (四病院団体協議会:2007/10/11)

 今後の医療提供体制において、急性期入院医療は包括支払い方式 (DPC方式) に収斂されていくとともに、平均在院日数はさらに短縮されていくと考えられる。

 しかし、急性期入院医療から在宅医療や介護保険施設に直結することは困難な場合が多く、また在宅療養や介護保険施設において入院を要する状態となったとき、すべてが (DPC方式) 急性期入院医療に適応するものでもない。

 これらを地域において連携する、亜急性期入院医療・地域連携型入院医療が必要であり、その役割を担う 「地域一般病棟」 制度の創設を提案する。

 「地域一般病棟」 の機能は以下のとおり。

<役割>
 地域における急性期以降の入院医療、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援などの連携型入院を基軸とし、利用者の状態を配慮した医療を提供する。
 また、後期高齢者医療制度においては、地域連携の中心となる。

<対応疾患>
①急性期病棟より、リハビリテーション、病状不安定などの患者を受け入れる
 (post-acute)。
②また、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援として、肺炎・脳梗塞
 再発・骨折など、軽度~中等度の急性期疾患・慢性疾患増悪・繰り返し入院
 などの患者を24時間体制で受け入れる (sub-acute)。

<人員基準等>
①医師・看護師は、現行の一般病棟の基準以上とし、病棟または病院単位で運
 営する。
②リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカー (MSW) を配置する。

<診療報酬支払い方式>
①リハビリテーション・病状不安定・繰り返し入院などは、状態別包括支払い
 方式。
②慢性疾患増悪・軽度~中等度の急性期疾患などは、疾患別・重症度別包括支
 払い方式 (DPC準拠)。




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多田富雄の落葉隻語 目に付く 「李下に冠」

 以前の当ブログ記事 『脳卒中患者 リハビリ医療を奪われた 「棄民」 (多田富雄氏)』にて紹介した、免疫学の世界的権威であり、また、脳梗塞による重度後遺症の御身で、卓越した情報発信力・揺るぎない信念にて厚生労働省の 「リハビリテーション算定日数制限問題」 等の理不尽な政策を糾弾してこられた多田富雄・東京大名誉教授が、読売新聞 (多田富雄の落葉隻語 目に付く 「李下に冠」) に辛辣な文章を寄稿されています。
 
●多田富雄の落葉隻語 目に付く 「李下に冠」 (読売新聞 2009/3/18)

 「李下に冠を正さず」。他人の嫌疑を受けやすい行為は避けるようにせよの意 (広辞苑)。

 このごろ 「何歳になっても入れます」 という医療保険のコマーシャルがやけに多くなっているとは思いませんか。テレビをつけると、いやでもそんな声が耳につく。

 話は2001年の小泉内閣の規制緩和に遡 (さかのぼ) る。いち早く保険業の規制が大幅に緩和されて、医療保険やがん保険が急速に拡大した。しかしその裏では、社会保障分野の予算が、年間2,200億円も抑制されることが了承された。

 もちろん備えあれば憂いなし。医療保険に入っておくことは、このご時世身を守るのに大切なことである。

 しかしこの規制緩和が国会を通過すると、やがて後期高齢者医療制度が強行採決され、老人の医療費削減が行われる下地ができた。病気の 「自己責任論」 まで囁 (ささや) かれ、公的保険の医療給付が制限されるレールが敷かれた。60歳でも70歳でも入れる、アメリカ型の医療保険の需要は拡大した。それに加入して、成人病の治療は自己責任でやりなさいと、公的保険の給付を制限する口実ができた。

 この保険業の自由化をいち早く推進したのは、オリックス会長が議長を務めた、小泉内閣の規制改革・民間開放推進会議だったとは、ちょっと出来すぎだとは思いませんか。この会議では、従来認められていなかった混合診療を解禁し、国民皆保険を揺るがすような議論がなされた。民間の医療保険商品を売り出すチャンスが着々と作られたのである。

 後期高齢者医療制度の発足に伴う、民間医療保険の需要を見越して、いち早く保険業の規制緩和を図ったという意見もある。シナリオはこのころから用意されていたのである。

 「かんぽの宿」 の一括売却についての問題が、新聞を賑 (にぎ) わしているが、鳩山総務大臣は 「李下に冠を正さず」 と批判した。シナリオの始まりは、ここでも規制改革・民間開放推進会議からである。その議長の系列会社のオリックス不動産が安値で買うのは、どうしても疑念を招く。そんなのは下司 (げす) の勘ぐりといわれようが、疑念というものはそんなものだ。

 もうひとつの例は、私の関係してきたリハビリ日数制限に関する疑惑である。06年4月から脳卒中患者のリハビリは、発病後180日までと制限された。その結果、180日で回復できなかった患者の機能が、急速に悪化した例が多発した。命綱と頼んだリハビリを打ち切られて、命を落とした人さえあった。慢性期、維持期の患者が犠牲にされた。

 この理不尽な制度を作った厚労省は、「効果のはっきりしないリハビリが漫然と続けられている」 と、高齢者リハビリ研究会の指摘があったというが、そんな指摘は議事録にはなかった。むしろ、この制度を擁護し続けたのは、厚労省寄りの 「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会」 の会長であった。

 維持期のリハビリ打ち切りは、もっと早期に行われる回復期リハビリを充実させる政策とセットになっていた。回復期のリハビリを充実させることには、誰も異論はないが、その代償として、維持期、慢性期患者のリハビリ治療を犠牲にするのはあまりにも残酷である。それに回復期リハビリ病院の理事長が、自分の利益となる改定の擁護をしているのは、どうしても疑惑を招く。

 その証拠に、制度発足から3年後の今、重度の維持期の患者が、リハビリ難民として苦しんでいるのに対して、回復期の患者を選択的に入院させる回復期リハビリ病院は繁栄を誇っている。難民となった維持期患者の医療費は、そっくり回復期の病院に回っている。利益誘導の疑念を持たれても仕方がない。

 この当事者にも、「李下に冠を正さず」 という言葉をささげたい。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記のように、多田名誉教授が、「李下に冠を正さず」 (他人の嫌疑を受けやすい行為は避けるようにせよの意:広辞苑) というキーワードで、のっけからフルスロットルにて、社会保障費の毎年2,200億円の抑制を初めとした小泉竹中構造改革の負の遺産 (特に、格差社会、医療崩壊、自己責任論、社会保障等のセーフティネットの破壊) を切り捨てています。

(2)米国・外資の圧力による規制緩和により、民間医療保険があっという間にのさばりました。一方、その裏で、あるいは、そのために、後期高齢者医療制度の導入 (与党の強行採決) 等による 「公的医療保険の医療給付の抑制・制限」 が敢行されました。

 結局、米国・外資は潤っていますが、逆に日本国民に大きなしわ寄せが来て、医療難民・救急難民・リハビリ難民・介護難民・障害者難民等が生じています。

(3)本来、構造改革の真の目的は、「国民の血税に巣食う政官業癒着の既得権益構造の破壊」 ですが、「民間医療保険の拡大」・「日本郵政の宿泊保養施設 (かんぽの宿) の一括売却問題」・「日本郵政の旧日本郵政公社時代の不動産売却問題」 等により、(既得権益の廃止のはずが)、「既得権益が、ある特定のグループに移転しただけ」 という構図が表面化しました。

(4)多田名誉教授は、上記(3)の 「ある特定のグループ」 に対して、「李下に冠を正さず」 と断罪しています。

 また、このグループを野放しにすると、混合診療や保険免責制等を導入して、国民皆保険を揺るがす危険性があると警鐘を鳴らしています。

(5)一方、多田名誉教授の怒りは、リハビリテーション算定日数制限とそれにまつわる 「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会長」 疑惑にも及び、「李下に冠を正さず」 と断罪しています。

 この件に関して、当ブログ管理人は、リハビリテーション関係者として、「診療報酬における回復期リハビリテーション病棟の導入」 は、リハビリテーション医療の発展に貢献したと評価しています。
 但し、成果主義の導入は時期尚早であり、「患者選別」 等にて、かえってリハビリテーション医療を混乱させていると思っています。

 「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会長」 疑惑に対する多田名誉教授の怒りは、うなずける点もあり、当事者には 「透明性と説明責任」 を充分果たす必要があると考えられます。

(6)以上、『多田富雄の落葉隻語 目に付く 「李下に冠」』 について論じました。

 我々リハビリテーション・スタッフは、「李下に冠を正さず」 の精神のもと、患者さん・障害のある方・介護サービス利用者等の信頼を裏切らないよう、誠実に行動すべきと痛感させられました。




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日常生活機能評価 (急性期病院と回復期リハ病棟とでデータに格差)

 平成21年2月14日~15日、「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 が開催されました。Japan Medicine (2009/2/27) に、15日のシンポジウム 「地域連携診療計画の検証と展望」 での日常生活機能評価に関する興味深い記事が掲載されていますので紹介します。

●日常生活機能評価点数 (急性期と回復期でデータに格差)
  【地域連携パスの課題が浮き彫りに】

①全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会研究大会 (大会長=宮井一郎・森之宮病院院長代理) が14、15の両日、大阪市で開かれた。
 その中で地域連携パスの運用上の問題については、急性期病院退院時と回復期リハ病院入院時の日常生活機能評価指標 (看護必要度B項目) に対する評価点数の違いなどが顕在化している実態が明らかになった。
 また、地域連携診療計画管理料の算定ができない病院も散見されている。

●日常生活機能評価点数の扱いに課題

②今回の研究大会では、地域連携パスで脳卒中の算定が可能になったことから、回復期リハビリテーション病院が地域連携診療計画退院時指導料の算定が可能になった。
 特に、地域連携診療計画管理料を算定する立場の急性期病院からの転院時、地域連携診療計画退院時指導料を算定する回復期リハ病院からの退院時において、日常生活機能評価を行い、その結果を地域連携診療計画書に記入することになっている。

③しかし、医療現場で、日常生活機能評価指標 (看護必要度B項目) の数値が、急性期病院の転院時と、連携先の回復期リハ病院の入院時で評価点数が異なる現象が起きている。これは、同研究大会で複数の学会関係者から指摘された問題の一つだ。

④具体的に熊本機能病院の渡邊進氏 (総合リハビリセンター部長) は、シンポジウムの中で、脳卒中地域連携パスにおける急性期病院退院時、回復期リハ病院入院時の日常生活機能評価点数について検証。
 昨年4月1日~9月30日に、同院回復期リハ病棟入院患者で脳卒中地域連携パスを持参の91人の患者を対象に見たところ、急性期データと回復期リハ病棟入院データが同じだったのは21例 (23.1%) にとどまった。

⑤急性期データより回復期リハ病棟入院のデータが高いのが46件 (50.5%) で多く、反対に急性期データよりも回復期リハ病棟入院時のデータが低いのは24件 (26.4%) だった。

⑥日常生活機能評価点数が急性期病院より回復期リハ病棟の方が高い場合、両者で9点も異なった患者が1人いたほか、2点の差が13人、1点の差が10人などとなっていた。
 全体的に日常生活機能評価点数の評価については、研修が行われているはずで、9点差は考えられないとの見方もでている。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)平成20年度診療報酬改定における回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義の導入に伴い、重症度の指標として採用された 「日常生活機能評価」 (看護必要度のB項目) に関しては、次のような問題点が指摘されています。

 (a) 「回復期リハビリ病棟の成果主義導入」 に伴って導入された指標 (「在宅復帰
  率6割以上」・「重症患者1割5分以上」・「日常生活機能評価10点以上」「回
  復期リハビリ病棟のアウトカム指標としての日常生活機能評価表の使用」
) に
  は真のエビデンスはありません。上記の数値等は、「データ解析対象患者の
  各種特徴・特性・属性の偏りが少なくなく、かつサンプル数の少ないデータ
  による統計結果」 によって導出されたものだからです。[以前の当ブログ記事
  の 「回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
  参照]。

 (b) 以前の当ブログ記事の 「平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医
  学会の総括)
」 において、 「想定外の改定内容として、回復期リハビリテーショ
  ン病棟の成果評価指標に、リハビリテーション医療で通常用いている FIM
  や Barthel index ではなく、看護必要度から派生した日常生活機能評価が導入
  された」 ことを挙げています。
   即ち、回復期リハビリテーション病棟の成果評価指標としては、 「日常生活
  機能評価」 (看護必要度B項目) は全く不適切であり、エビデンスも乏しい 「代
  物 (しろもの)」 です。
   しかしながら、厚生労働省は、「日常生活機能評価」 を、地域医療連携・地
  域包括ケアにおける急性期~回復期~維持期の連続した指標として考えてお
  り
、撤回は困難が予想されます。(リハビリテーション医療で通常用いている
  FIM や Barthel index はリハビリテーション・ナース以外の看護師にとって
  は難しいという問題もあります)。

 (c) 「リハ医の独白」 ブログの記事 「回復期リハビリテーション病棟在宅等復帰率
  に関係する因子
」 において、「日常生活機能評価は、ADL指標である機能的
  自立度評価法 (Functional Independence Measure:FIM) ・Barthel Index (BI)
  と互換性がなく、リハビリテーション分野とは異質の評価である
ことが明らか
  になっている。臨床指標の十分な吟味なく、成果主義が導入されたことに対し
  批判が出されている」 と述べられています。

 (d) 週刊医学界新聞 (第2805号:2008年11月10日) の記事 「2008年の医療制度改革
  を語る
」 で、石川誠氏は次のような指摘をしています。
 
● (回復期リハ病棟に対する成果主義の検証作業の) 一つは質の評価として出てきた 「日常生活機能評価」 です。リハ領域ではBIやFIMを使っていますが、「これらはどう違うのか」 という議論が起こったため、協議会で 「日常生活機能評価」 とFIMの関係を検証しました。
 その結果、両者の間には互換性があるとは言い難いことがわかりました。「日常生活機能評価」 は看護必要度 (必要看護人員の算定ツール) なのです。ですから協議会では、BI、FIMとはそもそも視点の異なる評価であると考え、両方を調べるように主張しています。

● 「日常生活機能評価」 を使うことになったのは、厚労省の意図的な戦略だと思います。これまで 「重症度・看護必要度」 は特定集中治療室管理料とハイケアユニット入院医療管理料で使われていましたが、7対1看護に導入され、急性期病院では看護必要度のチェックが必須事項となりました。このなかのB項目が 「日常生活機能評価」 として回復期リハ病棟に導入されたのです。

●また介護保険の分野では、平成20年9月に開始した介護認定のモデル事業で新たな要介護度の認定調査項目となる動きがあり、そこに看護必要度の項目が入ります。つまり、急性期の 「重症度・看護必要度」、回復期リハ病棟の 「日常生活機能評価」、介護保険の 「要介護度」 がつながるのです。国は、急性期から長期・慢性期まで継続的に手のかかり具合を測りたかったのだと思います。

 (e) 「リハ医の独白」 ブログの記事 (「介護の社会化」と逆行する認定調査がこの
  4月から始まる
) において、「看護必要度は、あくまでも看護師の効率的な配
  置を検討するために作られたツールである。その看護必要度をADL指標と
  同じように扱うという過ちを犯したため、回復期リハビリテーション病棟は
  混乱に陥っている。厚顔無恥というべきか、介護分野にまで看護必要度が導
  入されようとしている」 と批判しています。

(2)上記①・②の通り、平成20年度診療報酬改定で、脳卒中と大腿骨頸部骨折において、地域連携パス (地域連携診療計画) に則って連携医療を行うことにより、急性期病院 (計画管理病院) は、「地域連携診療計画管理料」 を算定でき、また、回復期リハビリテーション病棟等 [転院後又は退院後の治療を担う複数の連携医療機関 (特別の関係でも可)] は、「地域連携診療計画退院時指導料」 を算定できるようになりました。
 但し、脳卒中を対象疾患とする場合にあっては、医療法第30条の4の規定に基づき都道府県が作成する医療計画に記載されている病院又は有床診療所であることが要件です。
 また、地域連携診療計画に、退院基準、転院基準及び退院時日常生活機能評価を明記することが必要です。即ち、地域連携パスにおいて、計画管理病院退院時 (転院時) ならびに連携医療機関退院時における日常生活機能評価の点数を記載する必要があります。

(3)上記③~⑥において問題視されているのは、急性期病院退院時 (転院時) の日常生活機能評価点数と、回復期リハビリテーション病院 「入院時 (急性期病院からの転院時)」 の日常生活機能評価点数との間に乖離が見られるということです。
 本来、両者の点数は一致するはずです。ところが、一致したのは約23%に留まり、最大9点の差が見られました。

(4)上記(3)の理由として、次のようなことが挙げられます。

 (a) 「日常生活機能評価」 自体の問題・限界 [特に、看護必要度 (入院患者に提供さ
  れるべき看護の必要量) を、ADL評価として患者の重症度評価のように扱う
  ことは明らかに誤用 (次元の異なるものへの誤った適用)]。

 (b)一般病棟用の重症度・看護必要度に係る評価票のA得点 (モニタリング及び処
  置等)・B得点 (患者の状況等) において、看護師の専門性・教育背景として、
  A得点に比して、B得点 (=日常生活機能評価) は評価が比較的難しい
と推察
  されます。
   障害学・ADL評価の専門家であるリハビリテーション・スタッフでさえ、
  患者さんの病態・障害像によってはADL評価が難しい場合があり、いわん
  や看護師は尚更と思われます。

 (c) 急性期病院における日常生活機能評価が、看護師単独で行われる場合と、
  看護師がリハビリテーション・スタッフの助言を受けながら行われる場合と
  では、点数が異なる可能性が高いと考えられます。
   また、「している日常生活機能 (ADL)」 的に評価した場合の点数と、「で
  きる日常生活機能 (ADL)」 的に評価した場合の点数とでは、点数が異なる
  可能性が高いと考えられます。

(5)以上、「日常生活機能評価点数における急性期と回復期でのデータ格差」 問題について論じました。
 回復期リハビリテーション病棟における成果主義で、「日常生活機能評価」 を利用 (特に、重症度の評価指標として利用) することは、かえって回復期リハビリテーションを歪めるものであり、中医協での検証のもと、可及的速やかに改善して頂きたいと思います。




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脳卒中急性期医療をめぐる課題と展望 (リハビリテーション)

 週刊医学界新聞 (第2820号:2009年3月2日) に、脳卒中急性期医療についての興味深い記事 (【座談会】 脳卒中急性期医療をめぐる課題と展望) が掲載されていますので、リハビリテーションに関する部分を抜粋して紹介します。

●リハビリ開始は1日でも早く

① (内山真一郎・東京女子医科大学教授)
 もう一つの課題は、急性期~回復期~慢性期にわたるシームレスな医療の実現です。今年から脳卒中専門看護師・専門理学療法士の認定が新たにスタートすることも鑑みると、他職種、他診療形態との連携がいっそう重要になってくると考えます。

② (平野照之・熊本大学医学部附属病院神経内科副科長)
 熊本では、30年以上前にわれわれの一世代前の先輩方が、神経内科におけるリハビリの重要性を強く認識され、国内の先進的な施設で勉強して県内に多くのリハビリ病院をつくられました。同じころから脳外科の先生方が救急の素地をつくっておられましたので、そこにわれわれ神経内科のグループが参加し、脳外科と協力して脳卒中急性期診療を行う、という形が自然と生まれてきました。

 私が卒業した時期、ちょうど先輩の橋本洋一郎先生が国循から戻られた1987年ごろは、救急で入院すると2~3か月してやっとリハビリの転院を考えようかという時代でした。ですから、リハビリ病院の先生から 「あんたたちは、脳卒中の患者さんをスルメにして送ってくるから困る。それをイカに戻すには、ずいぶん時間がかかる」 と言われました (笑)。とにかく、早く送ってほしいと。実際、長期間安静にされた患者さんよりも、ともかくリハビリを早く始めた患者さんのほうが圧倒的に回復がいいということが年を経るごとにわかってきたのです。いまは救急の病態をなるべく早く落ち着けて、早期にリハビリが始められることを急性期のゴールにしていますし、入院したその日から、関節可動域訓練や体位交換といった他動的なリハビリを始めるようにしています。15年以上前から 「電話1本1週間」 をキャッチフレーズに、急性期と回復期で連携を取りながら進んできました。

③ (内山) 長尾先生のところでは、リハビリや後方病院の確保についてはどうされていますか。

④ (長尾毅彦・東京都保健医療公社荏原病院神経内科医長)
 東京の泣き所はリハビリ病院の少なさで、全国でいちばん苦労している地域ではないかと思います。現在、回復期リハの病院は関東地域でも増えつつあり、10年前と比べると状況はかなり改善しています。それでも入院期間は熊本より1週間から10日ほど長くなってしまうのが実情です。

 そこでカギとなるのが、急性期のリハビリです。回復期のリハビリを受けるまでの2~3週間がブランクになると、それこそスルメになってしまいます。それを防ぐためには、発症直後から回復期に負けないレベルでしっかりと急性期リハビリを行い、その上で回復期リハビリ病院への転院を待機する。私は、それが comprehensive stroke center の大きな役割の1つだと考えています。特に、東京のようになかなか転院先が決まらない地域であれば、より急性期のリハビリを重要視して、患者さんの早期回復を狙うべきです。とはいえ、実際に急性期リハビリの体制が整った脳卒中基幹病院は多くないので、今後、リハビリをペアにした脳卒中センターという概念をもう少し強調すべきではないかと考えています。

 当院でも、たかだか2~3日リハビリの開始を前倒ししただけで、すべての回転がスムーズになり、患者さんの状態もよくなるというデータがわずか1年で出てきました。「ああ、こんなに違うんだな」 と実感しましたね。急性期リハビリ脳卒中ケアユニット加算にも入っていることでもあり、そのあたりの認識を、脳卒中の専門医も持つべきだと思います。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記①の通り、脳卒中医療において、急性期~回復期~慢性期にわたるシームレスな医療の実現が重要です。
 リハビリテーションにおいても、(健康増進リハビリテーション~生活機能低下予防リハビリテーション~) 超急性期・急性期リハビリテーション~回復期リハビリテーション~維持期リハビリテーションの、シームレスなリハビリテーション・システム (地域リハビリテーション連携システム) の構築が必要であり、特に、脳卒中の急性期リハビリテーション・回復期リハビリテーションが肝要と思われます。

(2)何故ならば、以前の当ブログ記事 [「地域リハビリテーション (CBR:community based rehabilitation)」、「脳卒中急性期医療体制の構築 (東京都脳卒中急性期医療機関 2009)」] で述べているように、実際の脳卒中医療において、(a) 不充分な急性期治療・(b) 不充分な早期リハビリテーション・(c) 「医原性」 の二次的合併症・障害 (廃用症候群・過用症候群・誤用症候群)・(d) 不充分な回復期リハビリテーションあるいは回復期リハビリテーションの欠如のため、結果的に障害の回復が不充分なまま、あるいは余計な障害まで作られた上で、介護保険・福祉に受け継がれることが未だ少なくなく、全県的な脳卒中医療、リハビリテーション・ネットワークの構築の必要性が喚起されているからです。

 上記 (a) には 「患者・家族等の脳卒中発症サインの理解不足による病院受診遅延」 とそれに伴う 「血栓溶解療法 (t-PA) の断念」、「脳卒中専門医・脳神経外科医・神経内科医の不足」、「救急・急性期病院における 24時間・365日・発症3時間以内のt-PA 治療体制の不備・未整備」、(b)・(c) には 「急性期病院サイドのリハビリテーション・廃用症候群等についての理解不足」、(d) には 「急性期病院サイドのリハビリテーションについての理解不足 (急性期病院から、リハビリテーションを充分には提供しないまま、回復期リハビリテーション病棟も経由させずに、そのまま自宅等・療養病床・老人保健施設等に退院・転院させる医療機関が未だ存在します)」 および 「回復期リハビリテーション病棟の数的不足、質の問題、および発症から入院までの月数制限」 等の関与が挙げられます。

(3)実際、上記②の通り、地域によっては、あるいは急性期病院によっては、「脳卒中の患者さんをスルメにして、回復期リハビリテーション病棟、療養病床、介護老人保健施設、あるいは在宅等に送る・送ってしまう」 ことが未だ少なくありません。
 即ち、「医原性の廃用症候群」 (例:関節拘縮、廃用性筋力低下・筋萎縮、誤嚥性肺炎、心肺機能低下・起立性低血圧、深部静脈血栓症・肺塞栓リスク、骨粗鬆症・骨折リスク、褥創、認知症・抑鬱、尿路感染症・尿路結石・尿失禁・便秘、等々) が生じて 「スルメ」 状態になった患者さんを、「イカ」 に戻すのに相当な時間を要するため、本格的な集中的な回復期リハビリテーションを施行するのがかなり遅延、もしくは施行困難となります。(あるいは、「スルメ」 状態にて在宅等に追い出されます)。

 したがって、患者さんのためには、上記②・④の通り、救急の病態をなるべく早く落ち着けて、早期にリハビリが始められることを急性期のゴールにし、入院したその日または遅くとも翌日から、ベッドサイド・リハビリテーション (関節可動域訓練・体位変換・呼吸排痰訓練・深部静脈血栓症予防・精神心理的サポート等の他動的なリハビリテーションが中心) を始める必要があります。そして、厳格なリスク管理 (「リハビリテーション医療におけるリスク管理」 参照) のもと、早期離床 (『脳卒中リハビリテーションにおける 「早期離床」 』参照) に繋げていきます。
 
 そして、上記②の通り、熊本方式でお馴染みの 「電話1本1週間」 をキャッチフレーズにした急性期病院と回復期リハビリテーション病院とのスムーズな連携が肝要です。
 一方、上記④の通り、回復期リハビリテーション病棟の少ない地域では、転院のための待機時期が比較的長くなるため、特に、充実した急性期・回復期前期リハビリテーション体制が必要と考えられます。

(4)上記④で推奨されている脳卒中センター・脳卒中ケアユニットの件については、診療報酬上の 「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」+「超急性期脳卒中加算」 [「脳卒中急性期医療体制の構築 (東京都脳卒中急性期医療機関 2009)」 参照] の算定要件・施設基準を満たすものが、いわゆる 「脳卒中センター」 あるいは日本で言う 「ストローク・ケア・ユニット (SCU)」 で、各専門の医療スタッフが集まり組織づくりをし、チームで脳卒中の発症予防、早期発見および急性期 (発症時) 治療から超急性期~急性期リハビリテーションまでの一貫した総合的な治療を提供します。

 構成メンバーとして、「24 時間体制の、脳卒中専門医 (あるいは脳卒中の経験が深い神経内科医・脳神経外科医、脳血管内治療医)、脳卒中専門ナース等の看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師」・「放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医等の協力」、「リハビリテーション科専門医の関与」、「特に急性期脳卒中リハビリテーションの経験が深い理学療法士 (PT)・作業療法士 (OT)・言語聴覚士 (ST)、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー (MSW)」 が挙げられます。
 また、高度医療機器 (CT、MRI、脳血管造影、SPECT、超音波検査等) は24時間フル稼働体制です。

 上記のような脳卒中センターが、全国の各二次医療圏に設置され、円滑に運用されれば、脳卒中急性期医療体制は、地域格差も解消され、飛躍的に進化すると思います。

 但し、急性期後の回復期・維持期の医療体制および脳卒中医療連携体制も同時に確立させないと片手落ちになり、それが、医療難民・救急難民・リハビリ難民・介護難民等を生み出します

(5)地域リハビリテーション [「地域リハビリテーション (CBR:community based rehabilitation)」 参照] に関しては、リハビリテーション従事者以外の関係機関・関係者の一部に誤解があるようですが、地域リハビリテーションは、単に介護保険下の維持的リハビリテーション (訪問リハビリテーション・通所リハビリテーション)・介護予防のみを指すのではありません。

 真の地域リハビリテーションとは、地域 (二次医療圏) における包括的なリハビリテーションシステム (CBR:community-based rehabilitation) です。
 したがって、「健康増進リハビリテーション~生活機能低下予防リハビリテーション~超急性期・急性期リハビリテーション~回復期 (集中的) リハビリテーション~維持期 (断続的) リハビリテーションまでのシームレスなリハビリテーションが、二次医療圏において円滑に進むようなシステム」 を構築する必要があります。

 また、地域リハビリテーション (CBR) の確立のためには、「緊密な病診連携・病病連携・病介 (病施設) 連携による地域医療連携・地域リハビリテーション連携システムの構築」、「医療保険と介護保険の円滑な流れ・連携」、ならびに、「リハビリテーション・マインドの啓発・啓蒙」 が重要と考えられます。

 実際、地域リハビリテーション活動にて、維持期リハビリテーション・介護予防等をいくら頑張っても、急性期・回復期リハビリテーションが不充分であれば、障害が重度化 (当初軽度障害→結局中等度障害、当初中等度障害→結局重度障害) して、どうにもなりません。片手落ちあるいはお手上げ状態になります。

 したがって、地域リハビリテーション活動として、「脳卒中や骨折等で入院した高齢者等が、発症後早期に適切なリハビリテーションが受けられるように、急性期リハビリテーションの重要性について、医療機関等に働きかける」・「医療機関に回復期リハビリテーション病棟の開設・増床を働きかける」 必要があります。

 但し、上記の働きかけが一番困難なタスクであり (当ブログ管理人も困っていますが・・・)、各医療機関のポリシー、財務事情、リハビリテーション・マンパワー等も絡みます。
 地域リハビリテーション支援事業のマンパワー・予算が潤沢であれば、「当該医療機関へのリハビリテーション・マンパワーの派遣」、「充分なリハビリテーション機能を持つストロークユニット (脳卒中専門病棟)・回復期リハビリテーション病棟の開設の促進」、あるいは 「熊本方式等の地域リハビリテーションシステム構築」 等が出来るのですが・・・。(それだけのことをする価値は充分あるのですが・・・)。

(6)以上、脳卒中急性期医療をめぐる課題と展望 (リハビリテーション) に関する考察等を述べました。

 上述の通り、超急性期・急性期~回復期~維持期の各ステージの脳卒中医療体制・リハビリテーション体制が確立し、且つ、充実した脳卒中医療連携体制および地域リハビリテーション連携ネットワークの構築が実現すれば、実際の脳卒中医療において、『濃厚な急性期治療ならびに充分な早期リハビリテーションが実施されることにより、脳の損傷が最小限に抑えられ、且つ 「医原性」の二次的合併症・障害 (廃用症候群・過用症候群・誤用症候群) の出現も防止でき、そして、その後、充分な回復期リハビリテーションが行われることにより、「可能な限りの障害の回復が得られ、余計な障害も作られることなく」、介護保険・福祉に円滑に受け継がれる』という理想的な流れが得られると思います。

 但し、地域リハビリテーション活動には、医療制度・診療報酬問題 (疾患別リハビリテーション体系・単価の減額、リハビリテーション算定日数制限、回復期リハビリテーション病棟の成果主義、障害者施設等入院基本料からの脳卒中・認知症患者の除外、後期高齢者医療制度等) ・介護報酬問題 (要介護認定の厳格化、介護給付費の抑制、支給限度額等)・障害者自立支援法 (応能負担→一律1割の応益負担、年収制限の厳格化、障害区分認定問題) 等も大きく影響します。

 したがって、医療難民・リハビリ難民・救急難民・脳卒中難民・認知症難民・介護難民・障害者難民等を防止するためにも、厚生労働省の医療・介護・福祉政策の策定・施行に対して、エビデンスを掲げて、良い意味での影響力を行使するのも、地域リハビリテーション活動の一つと思われます。

 また、地域リハビリテーション支援事業の実効性をより高めるためには、当該事業の実施に、厚生労働省の老健局・保険局・医政局・健康局・障害保健福祉部の横の連携・コラボレーションが肝要と思われます。

【関連記事】 (本文中に引用した関連記事は除く)
 ◎障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎リハビリ算定日数制限 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎地域包括ケアの実現に向けて (講演:厚生労働省・宮島老健局長)
 ◎平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医学会の総括)
 ◎ 「リハビリテーション医療のあり方」 日病協の提言
 ◎6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ①
 ◎6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ②




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