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DPC対象病院 (2009年7月時点) 約43万床 (一般病床のほぼ半数!)

 Online Med ニュース (2009/4/13) 「DPC病院43万床、一般病床のほぼ半数に」 によると、厚生労働省は4月10日の中医協・診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 (分科会長:西岡清・横浜市立みなと赤十字病院院長) において、DPC病院 (DPC対象病院・DPC準備病院) に関するデータを、下記の通り、提示しました。

(1)平成21年度からの新規DPC対象病院は、4月からの335病院と7月からの232病院で合わせて567病院で、平成20年度までのDPC対象病院716病院を合わせると、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の合計は1,283病院となる。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の総数 (1,283病院) は、「一般病院」 の総数 (8,862病院) の約14%となる。

(2)「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数は、43万4,231床であり、一般病床数 (91万3,234床) の約48%と、ほぼ半数に達する

 DPC病院の病床数は、DPC準備病院の4万5,820床を加えると、すでに約53%と、一般病床の半数を超える

(3)なお、平成19年度準備病院のうち、DPC対象病院に移行しなかったものが137病院、さらに平成20年度DPC準備病院が137病院あり、DPC準備病院は合わせて274病院。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 (1,283病院) と上記 「DPC準備病院」 (274病院) の合計は1,557病院で、一般病院総数 (8,862病院) の約18%となる。

 以上、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数 (43万4,231床) と 「DPC準備病院」 (4万5,820床) の合計 (48万51床) は、一般病床数 (91万3,234床) の約53%と、一般病床の半数を超えてしまいます。
 
 今後、非DPC一般病床 (約43万床) の行方・将来像 (現行と同じ出来高制の一般病床、「地域一般病棟」、亜急性期病床、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病床、介護療養型老人保健施設、等) が注目されます。

 但し、各地域の医療機関および地域医療ネットワーク等には、地域格差があるため、各都道府県は、地域特性に即した 「地域医療計画」 を策定する必要があると考えられます。

【参考】 地域一般病棟 (四病院団体協議会:2007/10/11)

 今後の医療提供体制において、急性期入院医療は包括支払い方式 (DPC方式) に収斂されていくとともに、平均在院日数はさらに短縮されていくと考えられる。

 しかし、急性期入院医療から在宅医療や介護保険施設に直結することは困難な場合が多く、また在宅療養や介護保険施設において入院を要する状態となったとき、すべてが (DPC方式) 急性期入院医療に適応するものでもない。

 これらを地域において連携する、亜急性期入院医療・地域連携型入院医療が必要であり、その役割を担う 「地域一般病棟」 制度の創設を提案する。

 「地域一般病棟」 の機能は以下のとおり。

<役割>
 地域における急性期以降の入院医療、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援などの連携型入院を基軸とし、利用者の状態を配慮した医療を提供する。
 また、後期高齢者医療制度においては、地域連携の中心となる。

<対応疾患>
①急性期病棟より、リハビリテーション、病状不安定などの患者を受け入れる
 (post-acute)。
②また、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援として、肺炎・脳梗塞
 再発・骨折など、軽度~中等度の急性期疾患・慢性疾患増悪・繰り返し入院
 などの患者を24時間体制で受け入れる (sub-acute)。

<人員基準等>
①医師・看護師は、現行の一般病棟の基準以上とし、病棟または病院単位で運
 営する。
②リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカー (MSW) を配置する。

<診療報酬支払い方式>
①リハビリテーション・病状不安定・繰り返し入院などは、状態別包括支払い
 方式。
②慢性疾患増悪・軽度~中等度の急性期疾患などは、疾患別・重症度別包括支
 払い方式 (DPC準拠)。




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「入院医療のあり方 (機能分化)」 日本病院団体協議会の提言

 日本病院団体協議会 (11団体:国立大学附属病院長会議、独立行政法人国立病院機構、全国公私病院連盟、全国自治体病院協議会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本私立医科大学協会、日本精神科病院協会、日本病院会、日本慢性期医療協会、独立行政法人労働者健康福祉機構) [議長:山本修三 (日本病院会会長)] は、2008年12月25日、「医療・介護提供体制および診療報酬体系のあり方について」 (2008/12/19) という提言書を公表しました。
 
 提言書は、入院医療、精神科医療、介護入所施設、外来診療、入院基本料、医療専門職の職掌、リハビリテーション、DPC、の8章より構成されています。その中で、「入院医療のあり方 (機能分化)」 の部分を紹介します。
【関連記事】 「リハビリテーション医療のあり方」 日病協の提言

●入院医療のあり方 (機能分化)

 入院医療の提供体制については、それぞれの医療機関が提供できる機能を明確化し、情報開示する必要がある。国民がその機能を理解・納得した上で、選択できる体制を整備することが重要である。
 入院医療については、下記のように病棟単位で機能分化されることが望まれる。

(1) 高度機能病棟
 稀な疾患の診療や、先進医療 (遺伝子治療、特殊な癌治療など) を診療する病棟で、対象疾患を十分調査した上で認定される。
 国レベルでの整備が必要であり、現行のナショナルセンター、大学病院本院、その他より、疾患別に認定を受けた病棟に限られる。
 医療費はこの病棟の特殊性から、研究費、特殊疾患療養費など診療報酬以外の財源も考慮する。

(2) 急性期病棟
 技術が確立された手術、重症度の高い患者などに対応できる病棟である。救急医療においても、重症度・緊急度の高い疾患に対応する。そのため、十分な人員配置、設備を要する。医療計画等により、都道府県・2次医療圏レベルでの整備が必要である。
 地域の基幹病院として機能している病院の病棟はここに含まれ、診療ガイドラインに沿ったクリニカル・パスが必須となる。
 診療報酬は疾患別・重症度別包括支払い方式 (DPC) が基本となる。

(3) 地域一般病棟
 急性期病棟や地域の医療機関・介護施設等と連携し、軽~中等度の急性期疾患に対応するとともに、急性期病棟から引き続き入院医療やリハビリテーションを要する患者を受け入れる病棟である。生活圏レベルでの配置が必要である。
 地域に存在する中小病院が中心となる。
 診療報酬は急性期対応ではDPC、その他は状態別包括支払い方式が望ましい。

(4) 回復期リハビリテーション病棟
 リハビリテーションに特化した病棟である。様々な疾患のリハビリテーションに対応するとともに、在宅医療への移行・介護施設への連携が重要な機能である。
 診療報酬は、状態別包括支払い方式が基本となる。

(5) 慢性期病棟
 主として急性期病棟や地域一般病棟等からの、医療必要度の高い長期入院患者に対応する病棟である。必要に応じて、在宅療養や介護施設利用者の急性増悪にも対応する。
 診療報酬は、状態別包括支払い方式が望ましい。

 以上が病棟単位での機能分化であるが、複数の病棟を持つ病院は、それぞれの地域における医療提供体制の整備状況等を踏まえ、様々な組み合わせを行うことが可能となる。

(例) 高度機能病棟:急性期病棟
  急性期病棟:地域一般病棟
  急性期病棟:回復期リハビリテーション病棟
  地域一般病棟:回復期リハビリテーション病棟:慢性期病棟
  など。

 また、地域による人口密度の高低、医療提供体制の整備格差、患者数の季節変動などが存在するため、全国一律方式での機能分化は困難である。従って、一律の基準で病棟機能を固定するのではなく、地域の実情や季節変動などを加味した柔軟な運用が求められる。


 上記に関するブログ管理人の考察は下記の通りです。

(a)基本的には、「医療機関の機能分化と連携」 および 「集約化・重点化・拠点化」 という原理・原則に則った考え方と思われます。
 また、「病棟単位で機能分化されることが望まれる」 と主張しています。

(b)高度機能病棟 [上記 (1)] に関しては、現行の 「特定機能病院」 において先進医療等の特殊な治療を行う一部の病棟を想定しています。
 また、その財源の一部を、診療報酬以外から賄うことを想定しています。

(c)急性期病棟 [上記 (2)] は、特定機能病院の一部の病棟と急性期病棟 (高度急性期総合病院あるいは地域基幹病院) が想定され、マンパワーや高度医療機器を集約化・重点化・拠点化することにより、救急医療 (救命救急センター) を司り、診療ガイドライン・クリニカルパス・DPCの活用により、高い 「医療の質」 を保ちつつ、「在院日数の短縮、医療の可視化・透明化・効率化、患者さんへの充分な説明責任」 等を図るという高い医療レベルが必要と考えられます。

(d)地域一般病棟 [上記 (3)] は、現行の 「亜急性期入院管理料2」 を算定する地域の中小病院と同等と考えられ、主として、「軽度~中等度の急性期対応」・「急性期後 (post-acute) 対応」 の病棟が想定されます。

(e)回復期リハビリテーション病棟 [上記 (4)] は、基本骨格は、現行と同じと思われますが、「状態別包括支払い方式」 の診療報酬とされています。

(f)急性期後の地域一般病棟ならびに回復期リハビリテーション病棟における診療報酬の 「状態別包括支払い方式」 に関しては、指標として、現行の日常生活機能評価表を用いる可能性が高そうですが、回復期リハビリテーション病棟では、やはり FIM や Barthel Index (BI) がベターと思われます。現在医療療養病床で使われている 「医療区分×ADL区分」 あるいは 「MDS-PAC (Minimum Data Set-Post Acute Care)」 の使用はないと思われますが・・・。

(g)慢性期病棟 [上記 (5)] は、上記病棟の在院日数が短くなる中、病態不安定・重症・重度の、医療必要度がかなり高い転院患者さんが益々多くなるため、相当高い医療レベルが必要となってきますが、現行の人員基準では、在宅・介護施設からの急性増悪患者さんの救急対応も含めて、現実的には無理なのではないかと思われ、矛盾や瑕疵 (かし) を感じます。(介護療養型老人保健施設も同様です)。

(h)現在、基本的には、「自己完結型医療」・「病院完結型医療」 ではなく、「地域完結型医療」 が推奨されています。
 しかしながら、「患者さんの視点」 からすると、同じ病院において、急性期~回復期~維持期医療・在宅ケアまで行ってもらう、即ち、ケアミックス病院および付属の在宅総合ケアセンターにてシームレスでケアしてもらう方がベターなのではという素朴な疑問をいつも抱いているのですが・・・。

(i)地域医療においては、少なからぬ地域差が明らかに存在します。しかしながら、通常、診療報酬改定は、(官僚の机上の理論特有の) 「全国一律」 の考えで構築されていきますので、地域の実情や季節変動などを充分考慮した上での柔軟な改定・柔軟な運用が望まれます。

 以上、平成22年度診療報酬改定に向けての日病協の提言について、ブログ管理人独自 (好き勝手な意見で恐縮ですが) の解釈や将来展望を述べてきました。
 上記の通り、日病協は11の有力病院団体の集まりですので、次期診療報酬改定に対する影響力は少なくないと思われます。
 但し、DPCの新・機能評価係数の導入、回復期リハビリテーション病棟の成果主義の検証、後期高齢者医療制度の見直し、療養病床の再編成、平成21年度介護報酬改定の医療保険に対する影響等々、未だ不透明・不明確な点も多々ありますので、これからの診療報酬改定論議の動向 (中医協・診療報酬基本問題小委員会、DPC評価分科会等) を注視していく必要があります。

【関連記事】
 ◎リハビリテーション診療報酬の 「包括化」 導入の可能性
 ◎脳卒中リハビリテーションにおける 「早期離床」
 ◎障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎リハビリ算定日数制限 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎介護保険改革は 「家族の問題は遮断」 (厚労省老健局長)
 ◎平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医学会の総括)
 ◎リハビリテーション医療におけるリスク管理




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