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無診察によるリハビリの禁止 (毎回のリハビリ前診察の義務)

 以前の当ブログ記事 (リハビリ医療における 「医師および疾患別リハビリ専任医師」 の責務) に対する下記の質問がありましたので、回答かたがた、本ブログで説明したいと思います。

(質問) 2009/1/22 記載の疾患別リハビリテーション専任医の責務について、ご質問させてください。現在、私はリハ専任医の診察はどの程度の頻度で実施することになっているのかを調べています。上記、1/22 には 「医師は全ての患者に対し、毎回リハビリテーション前に必ず診察を行い~ 注釈2」 とありますが、これの出所はどこでしょうか? 疑義解釈を調べてみましたが、リハ専任医の診察頻度に関する記述が見当たりません。もし、よろしければ具体的にご教授いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

(当ブログ管理人の回答)

(1)「医師は、全ての患者に対し、毎回リハビリテーション前に、必ず診察を行い、診療録に病理学的所見などの評価項目を記載すること」「無診察によるリハビリテーション実施は認められない」 という項目の出典は、「整形外科外来におけるリハビリテーションの理念と取り組みについて」 (梶浦一郎) [越智隆弘・梶浦一郎・編:(整形外科 外来シリーズ 7) 「リハビリテーション外来」、メジカルビュー社1998] です。
 この項目は、実際に 「社会保険事務局 (現在の地方厚生局各県事務所)」 による 「個別指導」 等で指摘された事項を示したものです。

(2)上記(1)は、保険診療の禁止事項の一つである 「無診察治療等の禁止」 (下記参照) が基本にあり、それが、「無診察によるリハビリテーションの禁止」・「毎回のリハビリテーション前診察の義務」 に繋がります。

(3)無診察治療等の禁止 (療担規則第12条) (註1参照)

 医師が自ら診察を行わずに治療、投薬 (処方箋の交付)、診断書の作成等を行うことについては、保険診療の必要性について医師の判断が的確に行われているとはいえず、保険診療としては認められるものではない。

 なお、無診察治療については、保険診療上不適切であるのみならず、医師法違反 [「医師は、自ら診察しないで治療をしてはならない」 (第20条)] (註2参照) に当たるものであり、また、倫理的にも医療安全の観点からも極めて不適切な行為であることは言うまでもない。

●無診察治療の例
 ①定期的に通院する慢性疾患の患者に対し、診察を行わず処方箋のみ交付。
 ②通院リハビリテーション目的で訪れた患者が、理学療法士等によるリハビリテ
  ーションを行ったのみで、医師の診察の事実がないのに再診料等を請求。

 ③診療録に、診察に関する記載が全くなかったり、「薬のみ (medication)」 等の記
  載しかない (無診察治療の疑い)。

(註1) 保険医療機関及び保険医療養担当規則 (療担規則)
   ◎昭和32年4月30日 厚生省令第15号
   ●最終改正:平成20年9月30日 厚生労働省令第150号

第2章 保険医の診療方針等

(診療の一般的方針)
第12条 保険医の診療は、一般に医師又は歯科医師として診療の必要があると認められる疾病又は負傷に対して、適確な診断をもととし、患者の健康の保持増進上妥当適切に行われなければならない

(註2) 医師法 (昭和23年7月30日 法律201号)
   ●改正:平成19年6月27日 法律96号 (施行:平成19年12月26日)

第4章 業務

第20条 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。

(4)上記(1)のタスクは、医師であればOK、即ち、疾患別リハビリテーション専任医師だけでなく、非専任医師でも可能ですが、基本的には通常、専任医師のタスクと見なされます。

(5)リハビリテーション前診察の内容は、医師自ら (または、医療クラークが代行入力し、医師が確認署名) が、診療録 (Drカルテの2号用紙) に記載しなければなりません。
 但し、記載する診察内容は、単にバイタルサインのみの記入では不充分です。

 リハビリテーション専任医師の責務として、①リハビリテーション診察時の全身状態・健康状態・体調・バイタルサイン等 (「当該日にリハビリテーションを受けることができる状態である」 という根拠・データ)、②リハビリテーション治療効果判定 [患者の障害像・生活機能 (移動歩行能力・ADL能力・コミュニケーション能力等) による客観的効果判定]、③上記②の効果判定の結果、「現状として、リハビリテーション継続が必要である」 ということ を、毎回、簡潔に記載する必要があります。

 そして、長期漫然とした効果のないリハビリテーションを防止するために、「疾患別リハビリテーションの実施に当たっては、医師は、定期的な機能検査等をもとに、その効果判定を行い、リハビリテーション実施計画を作成 (リハビリテーション実施計画書またはリハビリテーション総合実施計画書:多専門職種によるチームアプローチによる詳細なリハビリテーション実施計画の作成) する必要があり、リハビリテーションの開始時及びその後3か月に1回以上、患者に対して当該リハビリテーション実施計画の内容を説明し、診療録 (Drカルテの2号用紙) にその要点を記載すること」 が、保険診療上、定められています。

 また、リハビリテーション専任医師は、専任、即ち、「リハビリテーション医療業務に50%以上の関わり」 が必要であり、リハビリテーション部門に常駐していることが望ましいとされています。リハビリテーション専任医師としての担当時間帯において、他の業務との兼任も可能ですが、リハビリテーション室にて患者さんの急変・事故等が生じた場合、すぐに駆けつけることが出来るように、「手術に入ったり、途中で中止できない検査や処置をする」 ことは控える必要があります。

(6)上述の議論は、外来患者および外来リハビリテーション患者は全て該当します。

 一方、入院患者については、1年365日、毎朝、医師が診察しており、無診察の投薬・検査・処置・リハビリテーション等は無いという大前提があるため、入院患者のリハビリテーション前診察については、ほとんど指導対象となりませんでした。

 しかしながら、個別指導で、医師による入院カルテの記載漏れ・記載不備が、以前から、大きな問題になっており、今後、入院患者の無診察治療等についても、個別指導等の指導が厳しくなるかもしれません。(場合によっては、入院基本料の自主返還も有り?)。

 仮に、その場合は、入院リハビリテーション患者は、(本来は施行すべきものなのですが)、全員、リハビリテーション前診察かつ診療録への記載 [上記(5)参照] を施行することになり、特に、リハビリテーション専任医師体制に不備のある病院等での医療現場は混乱すると思われます。(1年365日リハビリテーション体制の場合、日直医または当番医が大変になると思います。但し、逆に、1年365日リハビリテーション体制を敷いている病院等のリハビリテーション専任医師体制は完璧かも知れませんが・・・)。

(7)以上、以前の当ブログ記事 [『リハビリテーション診療報酬における 「医師の技術料」 (政府見解)』、「疾患別リハビリテーションにおける専任医師の人員基準」、『リハビリ医療における 「医師および疾患別リハビリ専任医師」 の責務』] で論じたように、リハビリテーション料の出来高制度を守るためにも、リハビリテーション医療における医師および疾患別リハビリテーション専任医師の関与度 (特に、リハビリテーション適応判定、定期的なリハビリテーション治療効果判定、原疾患・合併症・併存疾患の医学的コントロールならびにリハビリテーション・リスク管理等の責務) をより高め、且つ、セラピストのスキルアップおよび多専門職種による徹底したチーム・アプローチによる、リハビリテーション治療効果の更なる向上を図る必要があります。




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「保険医療機関等の指導・監査」 と 「保健所による立入検査」

 医療機関における 「最大の恐怖イベント」 が、いわゆる 「監査」 です。しかしながら、私達が何げによく使うこの 「監査」 という2文字は、「言葉の誤用」 であり、通常は、「個別指導」 (診療報酬の自主返還という大きな痛みを伴う恐怖の大イベント) や 「立入検査」 (指摘事項に対する改善義務有り:軽度~中等度イベント) のことを間違って呼称しています。

 「保険医療機関等の指導及び監査」 と 「保健所による医療機関の立入検査」 の定義および分類を下記に示します。

●保険医療機関等の指導及び監査
(1)指導
1.集団指導:新規開設時、保険医新規登録時、指定更新時、診療報酬改定時など
      に、保険医療機関・保険医等を一定の場所に集めて講習会形式で行わ
      れるもの。
2.集団的個別指導:類型区分 (病院は一般、精神、老人、大学等の4区分で、診
         療所は11の診療科ごと) 別の1件当たりレセプトが高点数 [点
         数が都道府県平均よりも高い医療機関 (病院は1.1倍以上,診療
         所は1.2倍以上) のうち、上位8%に相当するもの]
の医療機関
         を対象に、集団講習会方式および個別に面接懇談方式により、
         平均点数が高いことを認識させ、適正な保険診療を行うための
         教育的観点からの指導を行うもの。
3.個別指導診療報酬の自主返還という経済措置が取られる可能性を伴う指導で、
      一定の場所に集めて、またはその保険医療機関に出向いて個別面接方
      式で行うもの。
 ●対象医療機関の選定基準は、下記の通りです。
  a.支払基金等、保険者、被保険者等から診療内容または診療報酬の請求に関
   する情報の提供があり、個別指導が必要と認められた保険医療機関等。
  b.前年度以前の個別指導の結果、指導後の措置が 「再指導」 であった保険医
   療機関等または 「経過観察」 であって, 改善が認められない保険医療機関等。
  c.監査の結果、戒告または注意を受けた保険医療機関。
  d.集団的個別指導の対象となった保険医療機関等で、指導対象となった大部
   分の診療報酬明細書について、適正を欠くものが認められた保険医療機関等。
  e.集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績においても
   なお高点数保険医療機関等に該当するもの。 (ただし、集団的個別指導を受
   けた後、個別指導の選定基準のいずれかに該当するものとして個別指導を受
   けたものについては、この限りでない)。
  f.正当な理由がなく集団的個別指導を拒否した保険医療機関等。
  g.新規指定の保険医療機関等で, 一定の期間経過後, 保険診療および請求事務
   等に係る教育的な観点で指導を行う保険医療機関等 (新規個別指導)。
  h.特に個別指導が必要と認められる保険医療機関等
 ●実施主体等により、下記のように分類されます。
  A.都道府県個別指導 (通常の個別指導) [地方厚生局各県事務所 (以前は、地
   方社会保険事務局) と都道府県が合同で行うもの]。
  B.共同指導 (厚生労働省ならびに地方厚生局各県事務所および都道府県が共
   同で行うもの):対象は下記の通り。
    (1) 過去における個別指導にもかかわらず、診療内容または診療報酬の請
     求に改善が見られず、共同指導が必要と認められる保険医療機関等。
    (2) 支払基金等から診療内容または診療報酬の請求に関する連絡があり、
     共同指導が必要と認められる保険医療機関等。
    (3) 集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績におい
     ても、なお高点数保険医療機関等に該当するもの。(ただし、集団的個
     別指導を受けた後、個別指導の選定基準のいずれかに該当するものと
     して個別指導を受けたものについては, この限りでない)。
    (4) その他、特に共同指導が必要と認められる保険医療機関等。
  C.特定共同指導 (厚生労働省ならびに地方厚生局各県事務所および都道府県
   が共同で行うもの):対象は下記の通り。
    (1) 医師等の卒後教育修練や高度な医療を提供する医療機関である臨床研
     修指定病院, 大学附属病院, 特定機能病院等の保険医療機関。
    (2) 同一開設者に係る複数の都道府県に所在する保険医療機関等。
    (3) その他緊急性を要する場合等であって, 特に特定共同指導が必要と認
     められる保険医療機関等。

(2)監査
 診療内容・診療報酬の請求に不正または著しい不当の疑いがあった場合に行われるもの。それゆえ監査の結果として、なんらかの行政処分を伴う可能性が高い。
 対象となる医療機関は、不正・不当を疑うに足りる相応の理由がある医療機関、もしくは度重なる個別指導でも改善されない医療機関、個別指導を不当に拒否した医療機関など。
 
●保健所による医療機関の立入検査 (いわゆる医療監視)
 医療法第25条第1項の規定に基づく立入検査により、病院が医療法及び関連法令により規定された人員及び構造設備を有し、かつ、適正な管理を行っているか否かについて検査することにより、病院を科学的で、かつ、適正な医療を行う場にふさわしいものとすることを目的として実施するもの。
 最近は、医療安全管理体制、院内感染防止対策、食中毒対策、無資格者による医療行為の防止、臨床研修を修了した旨の医籍への登録、診療用放射線の安全管理対策の徹底について、重点的に指導を行っている。 


 このように、医療機関の現場で交わされる会話 (「今度、監査が来ます」・「監査対策をしなければ・・・」 等) の中の 「監査」 は、通常、毎年受ける 「保健所による医療機関の立入検査 」 や不定期に到来する 「個別指導」 のことです。
 本当の 「監査」 は、上記の通り、診療内容・診療報酬の請求に不正または著しい不当の疑いがあった場合 (滅多にありません!) に行われるものです。即ち、「今度うちの病院に監査が来ます」 と言うと、自ら、自分の病院は 「診療内容・診療報酬の請求に不正または著しい不当の疑いがあるとされました」 と言ってるようなものです。
 したがって、 「個別指導」 や 「保健所の立入検査」 のことを、 「監査」 と呼称すべきではありません。また、院内・院外で 「監査」 という言葉を安易に使わないようにするのが賢明です。やはり、下記のような、誤解を受けない、正確な言い回しがベターと思います。
 「今度、○○厚生局○○事務所と○○県による個別指導があります」。
 「来週、○○保健所による立入検査があります」。
 「当院では、日頃より、個別指導を想定した強固な院内システム作りをしています」。
 個別指導や立入検査の対策は、その時になって付け焼き刃でやると相当大変 (特に個別指導) ですが、事前に個別指導や立入検査の指摘事項等を想定し、日頃からシステム作りをしていれば、その場でも楽ですし、また、結果的に、医療機関の質の向上・効率化にも繋がります。
 「ピンチをチャンスに」 というプラス思考で、かつ 「個別指導や立入検査」 を逆手にとって [便乗して (笑)]、職場の労働環境改善やマンパワーアップによる労働負担の軽減にうまく結びつけることも肝要と思います。(経営側の理解・協力が必要です。また、経営者が短期的視点に拘るか、中長期的な視点・ビジョンを持っているかにもよりますが・・・)。

 リハビリテーションに関する 「個別指導」 に対する詳細な対策等については、また別の機会に詳述したいと思っています。
  




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