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謹んで民主党に与ふ 「政権交代心得の条」

 週刊東洋経済 (2009/7/18) のコラム 「ミスターWHOの少数異見」 に、「政権交代心得の条」 (7か条) が掲載されていますので、下記に示します。

●謹んで民主党に与ふ 「政権交代心得の条」

 東京都議会選挙が終われば、後はもう解散・総選挙までは一直線である。
 泣いても笑っても国民の審判の時が来る。(当ブログ管理人・註:総選挙の投開票日が8月30日に決定!)。
 どうも政権交代の可能性が高そうだ。

 ここは一つ、次期内閣を担うとおぼしき民主党首脳部に、心ばかりのアドバイスを送りたいと思う。
 題して 「政権交代心得の条」。

① 一つ。政権交代というスローガンは、取った瞬間に達成されてしまう。
 その後の求心力を維持するには、粛々と実務をこなして国民の期待に応えるほかはない。
 幸いなことに、新政権への期待値は低く、支持率は高そうだ。
 大言壮語は控え、低姿勢で荒波に乗り出すべし。

② 一つ。政治の要諦は予算編成にあり。
 とはいえ、次年度の概算要求を全部やり直しというのも現実的ではない。
 公約したからといって、約5兆円の子供手当を来年から導入するのも強引すぎよう。
 せいぜい補正予算のうち、「アニメの殿堂」 の執行を止め、母子加算手当を復活させるくらいで上出来とすべし。
 始まったばかりの公共工事を全部止めて、地方経済が失速したりしたら 「政権交代で景気後退」 になってしまう。

③ 一つ。官僚相手にけんかを売れば、「消えた年金番号」 などの監督不行き届きを許してもらえると考えたのは、自民党政権の浅はかさであった。
 官僚の失態は政治家の責任である。
 霞が関バッシングで人気が取れるのは、野党のうちだけと心得よ。

④ 一つ。外交の路線転換は急ぐべからず。
 「日米間の核持ち込み密約を暴露する」 などと意気込む向きもあるけれども、同盟関係は相手のあることだけに慎重に扱うべし。
 せめて各国首脳への 「顔見世」 が済むまでは、思い切ったことを言わぬように。
 サプライズは外交には禁物と心得よ。

⑤ 一つ。政権交代は、「やめたいのにやめられない」 習慣をなくすいい機会である。
 首相が就任時に 「前内閣の方針には拘束されない」 と言った瞬間に、過去のしがらみの大半は消えてなくなる。
 「内閣法制局の呪縛」 から、「官邸記者クラブとの決まりごと」 に至るまで、何を変えて何を残すか。今のうちに熟慮されたい。

⑥ 一つ。細川政権が誕生したとき、当時の経済4団体が支持したことが、一時的とはいえ、政権基盤の安定につながった。
 労働組合を大切にするあまり、経済界を敵に回すのは愚の骨頂である。
 特に経済財政諮問会議のメンバー選びには知恵が必要だ。

⑦ 一つ。次の民主党政権が細川内閣と同様の短命政権で終わった場合、「日本ではやはり2大政党制は成立しない」 と有権者は結論するだろう。
 そうなった場合、再登場する自民党政権は、まさに好き放題をやるだろう。
 すなわち、ここでしくじったら次はない。
 「死して屍拾うものなし」 と心得るべし。

(1)高度成長時代の 「富の分配」 の時代から、低成長時代の 「負担の分配」 の時代に変わり、賞味期限が切れ、政権担当能力にも大きな疑問が持たれている自民党。

 戦後、一貫して、「財界・大企業・金融機関、官僚、お金持ち、アメリカ、外国資本 (外資)」 等の既得権益グループの言うがままに政策を行ってきた自民党にとって、高度成長時代の 「富の分配」 の時代には、既得権益グループ以外の一般国民にも富が分配され、1億総中流階級社会が維持され、自民党も栄華を極めてきました。

 しかしながら、低成長時代の 「負担の分配」 の時代に変わり、既得権益グループだけが 「負担を免れ、且つ富が益々流れ」それ以外の一般国民には 「負担だけが押しつけられる」 ようになると、自民党の没落が始まり、今や末期症状を呈しています。

 そして、それが、名古屋市長・さいたま市長・千葉市長・静岡県知事選挙の首長選挙における自民・公明の推薦・支持候補の4連敗ならびに東京都議会選挙の自民党の大敗に繋がりました。

 したがって、現時点では、上記コラムの通り、民主党への政権交代の可能性が高そうです。
 ただし、自民党が、鳩山民主党代表の偽装献金 (故人献金) 事件に対する鋭い追求による反転攻勢あるいは一発逆転の窮余の大奇策 (西松献金事件を凌ぐ民主党の大スキャンダル事件?) を打ってくるかもしれませんが・・・。

(2)一方、政権交代をほぼ手中にした民主党はどうかといえば、多くの国民が、その寄り合い所帯の実態を鑑みるに、民主党の政権担当能力に少なからぬ不安を抱いていると思われます。

 その不安が、各マスメディアの世論調査において、次期政権として自民党・民主党の大連立を願う国民が少なくないという結果に表れていると思われます。

 上記コラムは、「政権交代心得の条」 にて、民主党に活を入れており、政権交代後の円滑な政権運営を指南しています。

(3)ちなみに、当ブログ管理人は、以前は自民党支持者でしたが、現在は、自民党支持者でもなく、民主党支持者でもなく、「政権交代論者」 です。
 どの党であれ、長期政権は、様々な 「しがらみ」 のため、結局は腐敗します。

 したがって、日本の場合、自民党と民主党とで政権交代を繰り返すことにより、健全な議会制民主主義を我が国に定着させて頂きたいと思っています。
 そして、国民が選んだ政治家が、国民が選ぶことが出来ない官僚・公務員を、うまくコントロールして、より良い政治・行政を遂行して頂きたいと思います。

 また、医療人の立場からは、少子超高齢時代を迎え、来る新政権には、崩壊した (破壊された) 「医療・介護・福祉・年金・雇用」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生だけは成就して頂きたいと切に願っております。




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おちょくり? 本気 (マジ)? 東国原・宮崎県知事

 宮崎日日新聞ホームページ (2009/6/23) に、東国原・宮崎県知事のトンデモ発言の記事が掲載されていますので、下記に示します。

「自身を総裁候補に」 古賀氏出馬要請で知事

 自民党の古賀誠選対委員長は23日、県庁に東国原知事を訪ね、次期衆院選で自民党からの出馬を要請した。
 知事は自身を次期総裁候補にすることなどを立候補の条件に挙げたため、結論は出なかった。
 知事は自民党側の対応を受けて、出馬するかどうかを決断する方針。

 会見は知事室で約20分にわたり行われた。
 古賀氏は知事に 「知事の誠実な情熱と、今の自民党にない新しいエネルギーが率直に言ってほしい」 と述べ、出馬を要請した。
 選挙区に関しては具体的に示さなかった。

 出馬要請に対し、知事は、
  ①全国知事会がまとめた地方分権の提言を自民党のマニフェスト (政権公
   約) にすべて盛り込む。
  ②本県が提案している国の来年度予算の編成方針も実現する。
  ③自身を次期総裁候補とする。
ことなどを条件をとして提示。

 古賀氏は 「一応お聞きしました」 と答えるにとどめた。

 上記の知事のトンデモ発言は、「おちょくり?」 なのか 「本気 (マジ)?」 なのか定かではありませんが、自民党・政局・次期総選挙に強力なインパクトを与えたことは否めません。

 上記の東国原知事お得意のパフォーマンス!?により、自民党に 「活が入ったか?」 あるいは 「トドメをさされたか?」。

 日本の将来を大きく大きく左右する解散総選挙は、もう目前です。

 総選挙の結果、現在の 「自公政権」 が維持されるのか、政権交代後の 「民主党を中心とした連立政権」 なのか、はたまた、「大連立政権」 (あるいは 「中連立政権」) なのか・・・。

 少子超高齢時代を迎え、崩壊した (破壊された) 「医療・介護・福祉・年金・雇用」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生を、明確にマニフェストに掲げ、且つ、実際に実現してくれる政権の誕生を、ひたすら待ち焦がれております (やっぱり無理かな・・・。でも、どげんかせんといかん・・・)。




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厚生労働省の分割論 (2週間で白紙撤回:ブレブレの麻生首相)

 毎日新聞のホームページ (2009/6/5) に政治部記者の興味深い記事が掲載されていますので、下記に示します。

記者の目:また発言二転三転 麻生さん=吉田啓志
 
 麻生太郎首相は、自ら言った厚生労働省の分割論を、事実上2週間で撤回した。
 政策をめぐって首相が発言を二転三転させるのは今に始まったことではない。
 それでも一度示した分割案を、形勢が悪くなるや 「こだわらない」 と否定したのには驚いた。
 結局こうしたぶれは、首相の志向に基軸がないから起こるのだろう。
 日本丸の船長がかじを切る方向を迷っていたら、国民を漂流させてしまう。
 麻生氏には 「首相としてこうしたい」 という理念が感じられない。
 もし 「首相でいること」 が目的なら、早晩国民から見放されるだろう。

 厚労省の分割騒ぎは、5月15日の政府の安心社会実現会議が発端だ。
 委員の渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長が分割私案を説明し、賛同した麻生首相が 「医療、介護、年金、福祉が社会保障省。雇用、児童、少子化などは国民生活省」 との対案を披露したことに始まる。
 首相は同19日の経済財政諮問会議で、与謝野馨財務・金融・経済財政担当相に具体案作りを指示し、一気に政官界に緊張が走った。

 ただ、あまりの拙速ぶりに、政府・与党内に支持は広がらなかった。
 人員増を伴わない分割に当の舛添要一厚労相が異を唱え、文部科学省の幼稚園所管部門と、厚労省の保育所を受け持つ部門を国民生活省に統合する構想には、族議員が一斉に反発した。

 5月28日の衆院本会議後、文教族のドン、森喜朗元首相は河村建夫官房長官の肩を捕まえ、「(幼保) 一元化という言葉で始末をつけようとすると、(文教・厚労族) 両方おさまらなくなる」 と脅し文句をささやいた。
 伝え聞いた首相は揺らぎ、同日夕には自らの分割案について 「全然こだわりませんよ。自由な論議をした途端、既成事実のような話をするのはやめた方がいい」 と記者団に述べた。

 首相の発言を振り返ると、安心社会実現会議では 「国民生活に力を入れる省を作ってはどうか。単に厚労省を2分割するのではなく、内閣府を含め国民の安心を所管する省を検討してもよい」 と述べている。
 他の会議や会見での語り口からも、確かに厚労省だけを狙い撃ちする意図はなかったように思われる。

 それでも、省の名まで挙げて一度口にした 「社会保障省と国民生活省」 という案に対し、「こだわっていない」 と言ったのはどういうことか。
 これでは厚労省分割を含めた自らの省庁再編方針について、「旗色が悪くなったから否定した」 と受け止められても仕方ない。
 「こだわらないなら最初から口にすべきでない」 (民主党・森ゆうこ参院議員) のである。

 首相のぶれは、就任直後から続いている。
 民主党の鳩山由紀夫代表からは 「ぶれ続けている点でぶれていない」 とまで言われる始末だ。
 事実言いえて妙で、当初首相が 「低所得者対策」 と言っていた定額給付金は、後に 「景気対策」 へと変わった。
 11年度に消費税を上げる決意を示したかと思いきや、土壇場で先送り。
 小泉純一郎内閣の閣僚として受け入れたはずの郵政民営化については、「賛成じゃなかった」 と口走り、与野党から総すかんを食った。

 一連の言動に共通しているのは、いったん決断したように語ったことでも、与党内で反発を受けた途端、あっさりと撤回してしまったことだ。
 ぶれるのはともかく、「では、一体何がしたいのか」 という点がさっぱり伝わってこず、すべてが 「政権維持のため」 としか映らない。

 厚労省分割騒動もそうだ。
 政府は年金制度を安定化させる最善策に 「少子化克服」 を掲げ、年金と人口政策を同じ省で手がけることの重要性を強調してきた。
 どう制度を変えようが、支え手を無視して年金を安定させることはできないからだ。
 ところが麻生案では年金と少子化は別の省が担当する。
 是非はともかく、これまでの方針との整合性が感じられず、変える理由の説明もないままだった。

 年金と雇用政策は不可分というのも政府の主張なのに、これも麻生案では担当省が分かれていた。
 65歳定年が普及しない中で、退職から65歳の年金受給開始までの空白期をどう埋めていくのかが重要課題に浮上している。
 別の省になるメリットの方が大きいのか。
 検証も一切行われていないのに、そう関心のなかった話に飛びつくから、「選挙目当て」 とか 「増税の地ならし」 と批判されるのだ。

 「何かしたくて首相になるんじゃない。首相になることが目的の人だ」。
 自民党幹部はかつて麻生氏をこう語った。
 しかし麻生氏も、政権維持のためなら何でもしてきた自民党という土壌が生み出した政治家の一人に過ぎない。
 党内にはまたぞろ 「選挙の顔」 を替えようとする動きもあるが、そろそろ自民党自体が賞味期限切れを迎えていることを自覚すべきではないか。

(1)高度成長時代の 「富の分配」 の時代から、低成長時代の 「負担の分配」 の時代に変わり、賞味期限が切れ、政権担当能力にも大きな疑問が持たれている自民党。

 戦後、一貫して、「財界・大企業・金融機関・官僚・お金持ち・アメリカ・外資」 等の既得権益グループの言うがままに政策を行ってきた自民党にとって、高度成長時代の 「富の分配」 の時代には、既得権益グループ以外の一般国民にも富が分配され、1億総中流階級社会が維持され、自民党も栄華を極めてきました。

 しかしながら、低成長時代の 「負担の分配」 の時代に変わり、既得権益グループだけが負担を免れ、且つ富が益々流れ、それ以外の一般国民には負担だけが押しつけられるようになると、自民党の没落が始まり、今や末期症状を呈しています。

(2)一方、民主党はどうかといえば、多くの国民が、その寄り合い所帯の実態を鑑みるに、民主党の政権担当能力に少なからぬ不安を抱いていると思われます。

 その不安が、各マスメディアの世論調査において、次期政権として自民党・民主党の大連立を願う国民が少なくないという結果に表れていると思われます。

(3)目前に迫った次期総選挙の結果、現在の 「自公政権」 が維持されるのか、政権交代後の 「民主党を中心とした連立政権」 なのか、はたまた、「大連立政権」 (あるいは 「中連立政権」) なのか・・・。

 少子超高齢時代を迎え、どういう政権になろうとも、崩壊した (破壊された) 「医療・介護・福祉・年金・雇用」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生だけは成就して頂きたいと切に願っております。




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麻生政権で骨抜きの公務員改革 (政治評論家・屋山太郎氏)

 産経ニュース・ホームページ (2009/6/5) に、公務員改革に関する興味深い記事が掲載されていますので、下記に示します。

【正論】 政治評論家・屋山太郎 現政権で骨抜きの公務員改革

【就任8カ月見るものなし】

 この8カ月の麻生太郎首相の政治を見ていると、首相の資質、見識を疑うようなことばかりだ。
 小沢一郎氏の 『西松事件』 をきっかけに、政党支持率は逆転して自民党が民主党を上回ることになった。
 麻生首相はひと息ついた趣だったが、この間 「次の衆院比例代表はどちらに投票するか」 の設問では、常に民主が自民を10ポイントも上回っていた。
 このことは国民の政治改革願望がずっと続いていたことを物語る。
 しかし小沢氏の金権体質は許せないとの感情が勝って自民党支持を押し上げた。
 小沢氏が辞任し、鳩山由紀夫氏が新代表に選出されたとたん、政党支持率は逆転した。

 小沢氏は代表代行として依然として選挙を仕切る役割を担っているのに、国民の支持は民主党に戻ってきた。
 国民は小沢氏の不始末は司直の問題であって政治の本質ではないと見抜いているのだ。
 麻生氏も含めて自民党は 「カネと政治」 の問題を衝 (つ) くだけで態勢挽回 (ばんかい) が図れるとでも思っているのか。
 実に情けない政党だ。

 麻生内閣が8カ月やるならその間に歴史に残る大改革をやる時間はあった。
 安倍内閣に始まる公務員制度改革だ。
 この改革を出発点に渡辺喜美前行革担当相がまとめた公務員制度改革基本法は昨年の国会で自民、民主両党の合意の下で成立した。
 麻生内閣はそれを仕上げる使命があったのだ。

【二転三転した人事局長職】

 国民の公務員に対する不満は極めて強い。
 最大の行政犯罪といわれる年金記録問題。
 3,000人に及ぶC型肝炎患者の発生。
 農水省の事故米処理のインチキ。
 どれをとっても日本の官僚内閣制の耐用年数が尽きたと思わせるものばかりだ。
 現行制度の結果、天下り法人は4,600、天下り官僚は2万8,000人も存在する。

 最近も公用車運転業務を談合で天下り法人に入札させていたとして、公正取引委員会が国土交通省に改善要求を出し、法人10社に30億円の課徴金を科した。
 この種の事件はここ二、三十年枚挙にいとまがない。
 官僚の肩叩 (たた) きシステムを廃止しない限り、未来永劫 (えいごう) 続くのだ。

 このため 「基本法」 は、
  ①キャリア制度をやめ、肩叩きもやめて定年まで勤められるようにする。
   そのためには年功序列の賃金制度を改める。
  ②各省の幹部人事を内閣人事局に一元化して、省益至上主義を排除する。
と決めた。

 明治26年に高等文官試験が導入されて以来、116年ぶりの大改革だ。
 官僚は大反発したが、法案は衆院480人中450人の賛成で成立したのである。
 国会は国権の最高機関 (憲法41条) であり、これに行政府の官僚が反対することは許されない。

 ところが、賃金体系の権限を内閣人事局に移すことについて谷公士人事院総裁は反対し、首相が招集した会議をボイコットした。
 さらに基本法では 「内閣人事局長は官房副長官級のポストを新設する」 とあるのに漆間巌官房副長官は麻生首相に 「ポストの新設は行革に反する」 と進言し、自らが兼務する方針を打ち出させた。
 官房副長官は各省の政策を調整する大きな権限を持つ。
 この上に各省の幹部人事を左右する権限を持たせれば、確実に総理大臣を上回る権限を持つことになる。

 甘利明行革担当相はさすがにまずいと思ったのだろう。
 「新設の国家戦略スタッフ (約30人) の一人に内閣人事局長を兼務させる」 との妥協案を示した。
 ところが今度は宮崎礼壹法制局長官が 「スタッフがラインの局長職を兼務することはできない」 と妥協案をつぶし、漆間官房副長官の兼務に持って行ったのである。
 スタッフとラインの兼務などは防衛省では堂々と行われている。
 こうして安倍、福田2代にわたって仕上げてきた基本法は完全に骨抜きにされた。

【「無責任体制」 も糺されず】

 麻生首相はこの官僚制度の改革を 「官僚バッシング」 と断定しているが、勤務評定や昇給、降格なしに、どうすれば組織が活性化し、無責任体制が糺 (ただ) されるのか。

 一方で首相は厚生労働省を二分割する案に一旦は乗った。
 官僚は次官ポストが一つふえて喜ぶ。
 とすればなぜ内閣人事局長ポストの新設にあれほど反対したのか。
 2代にわたって進めてきたのは官僚制度 (システム) の改革であって、首相が議論しようとしたのは器の話に過ぎない。
 首相は議論のすり替えをやろうとしたのだ。

 政府は2009年度予算に15.4兆円の補正をつけてきた。
 このうち各省や独立行政法人の 「施設整備費」 を見ると、当初予算6,500億円に対して、何と2兆9,000億円も積み増している。
 この施設整備費というのは官僚の大好きなハコモノだ。
 職業能力開発協会に7,000億円の基金を設けたが、この協会は傘下団体とともに会計検査院から 「コンパニオン代など3,500万円の不正支出があった」 と指摘された団体だ。

 鳩山民主党代表は、①脱官僚、②地域主権、を打ち出している。
 統治機構を変えるべき時期に、麻生首相の感度は恐ろしく鈍い。

(1)少子超高齢時代を迎え、また、崩壊した (破壊された) 「医療・介護・福祉・年金・雇用」 の 「社会保障・セーフティネット」 の再建・再生のために、「一般国民の多くが、近い将来の消費税増税を覚悟している」 と推察されます。

(2)しかしながら、政治家 (特に国会議員) および官僚・公務員に対する政治改革 (国会議員定数削減等)・行政改革 (真の公務員制度改革) が不充分であれば、国民は納得しないと考えられます。

(3)来る総選挙においては、「国民による政権選択」 の判断材料として、上記問題に関するマニフェストを、自民党・民主党ともに明示して、正々堂々と闘って頂きたいと思います。

 選挙の結果、「自公連立政権の続投」 あるいは 「民主党の政権交代」、はたまた、「大連立?・中連立??」、いずれに決まろうとも、「今後の様々な難局に対して、政府与党と国民とが一体となって頑張って対処しよう!」 という雰囲気が醸成されることが強く望まれます。




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