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地域包括ケアの実現に向けて (講演:厚生労働省・宮島老健局長)

 Japan Medicine (2009/2/18) によると、厚生労働省の宮島俊彦老健局長は2月14日、都内で開かれた国際医療福祉大・医療福祉経営審査機構共催の医療経営セミナー 「平成21年度介護報酬改定への対応と課題」 において、基調講演 「地域包括ケアの実現に向けて」 を行いました。講演要旨は下記の通りです。

①宮島局長は、次期介護報酬改定で介護従事者の勤続年数などの評価を導入したことに関し、「本当は利用者に対する質の評価が必要」 と指摘。
 介護サービスの質の評価に当たって 「P4P (Pay for Performance) といった評価を介護報酬に導入できないかという考えが上っている」 と話した。
 P4Pは米国のメディケアで始まった医療提供の質に基づく支払い方式で、臨床実績に対し診療報酬を優遇する。

②宮島局長はさらに、「介護人材確保のためにはキャリアラダーも必要。これらをどういった形で制度にうまく取り込むかが次の介護報酬改定の課題」 と述べた。

③介護保険の財源については、「介護報酬は今後も引き上げていかないと、マンパワー確保や処遇改善ができない。そういった意味で財源的な問題がでてくる」 と指摘。
 第3期(2006~2008年度)の65歳以上の第1号介護保険料4,090円について、「4,090円をいつまで払えるのか、限度があるのではないかという議論がある。今後介護報酬を引き上げるとなると、保険料をどうするか工夫しなければならない」 と話した。

社会保障国民会議の改革シナリオ (2025年) で、社会保障費増の方向性が示されたことに対しては、「内閣府の考えでは、医療・介護体制をより充実し問題を解決する方向性で提言したと受け止めてもらいたい」 と話した。その上で、スウェーデンなど高福祉国のGDPや消費税率が高いことに触れて、「消費税が高いと経済成長が悪いというのはおかしな話。医療や介護は公共事業と同じような効果がある」 と述べ、社会保障費増の必要性を強調した。

⑤宮島局長はこのほか、「ヨーロッパ諸国では介護職員にも医療行為をさせるという趨勢だが、基礎的な部分で医療と介護の両方を介護職員ができることにしないと、高齢社会でケアの需要に対応するのは難しい」 と述べ、専門職間の役割分担の見直しが必要との見方を示した。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記①において、宮島局長は、介護サービスの質の評価に、P4P (Pay for Performance) 評価を介護報酬に導入できないかという考えを述べています。

 P4Pは、米国医学院が次のように定義しています。

●P4Pとは、EBMに基づいて設定された基準や指標で、医療の質を測定し、その結果に基づいて質の高い医療提供に対して経済的インセンテイブを与えることである。
 その目的は単に高質で効率的な医療にボーナスを与えることにとどまらず、高質の医療への改善プロセスを促すことにある (2006年)。

 日本版 P4P は、平成20年度診療報酬改定において既に導入されています。
 「回復期リハビリテーション病棟入院料1」・「重症患者回復病棟加算」・(「褥瘡評価実施加算」) における成果主義の導入です。
 但し、問題は、欧米の P4P がプロセス評価が中心であるのに対して、日本版 P4P がアウトカム評価であるということです。
 アウトカム評価は、患者の原疾患の重症度、合併症・併存疾患、病前ADL、介護者、環境要因等に大きく左右されるので、P4Pの指標としてはあまり勧められないと考えられています。

 回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義については、中医協診療報酬改定検証部会で検証される予定ですので、その結果を見てからの、介護保険への P4P の導入と考えられます。(拙速な導入は避けるべきと思います)。

 また、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義に関しては、以前の当ブログの記事 [「回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)」] も、ご参照下さい。

(2)上記②に関しては、キャリアラダー (キャリア開発教育システム) は、特に看護部門で導入され、成果を上げています。
 したがって、それに準じて、介護職員のキャリアラダーシステムをできる限り早期に構築・実施し、介護職員のモチベーションアップ・離職防止等に活用して頂きたいと思います。

(3)上記③については、
 (a) 介護サービス提供者のための介護報酬引き上げ
 (b) 介護報酬引き上げと相反する、介護サービス利用者の自己負担・支給限度額
   の問題

 (c) 介護報酬引き上げによる、介護保険料の引き上げ・消費税増税に伴う国民の
   負担

 (d) 介護報酬引き上げと相反する、市町村の負担増大
という複雑な連立方程式をどのように解いていくか、厚生労働省の手腕が期待されます!?。

 また、「masaの介護福祉情報裏板」 ブログの記事 「介護保険制度の対象年齢は広げられない?」 において、次のように、警鐘も含めて、述べられています。

●介護保険制度は制度創設時に受益者負担の原則をスローガンにして、それまでの介護サービスの多くが措置制度を始めとした応能負担であったものを、応益負担に変えたもので、今現在もその考え方が引き継がれている。つまり利用者1割負担を原則とする定率負担である。
 よって今回の障害者自立支援法の見直しは、介護保険制度と障害者サービスがまったく別な費用負担制度になることを意味し、両者の統合は事実上不可能になったことを意味し、それは介護保険の被保険者の対象年齢の引下げが事実上不可能になったことを意味しているのではないかと考える。
 そうなると当面、2号被保険者は40歳以上という現行ルールの変更はされないだろうし、3年後の制度改正の本丸は、どうやら自己負担率 (現行の利用者1割負担) のアップとなるのではないだろうか。
 特に3年後は診療報酬とのダブル改正であることから、それに併せる形で、2割負担あるいは3割負担まで議論される可能性が高いといえるだろう。


(4)上記④に関しては、社会保障国民会議の改革シナリオが、消費税増税を正当化する手段として、財務省に悪用されないように、国民一同が充分監視しなければならないと思います。宮島局長も 「消費税が高いと経済成長が悪いというのはおかしな話」 と述べていますので・・・。
 その意味では、宮島局長の 「内閣府の考えでは、医療・介護体制をより充実し問題を解決する方向性で提言したと受け止めてもらいたい」 という言葉はむしろ空疎に聞こえます。

 一方、『「医療や介護は公共事業と同じような効果がある」 と述べ、社会保障費増の必要性を強調した』 という文章には唖然としました。
 以前の当ブログの記事 [「医療立国論Ⅱ 厚生労働省解体-医療庁を設置せよ! (大村昭人氏著)」] で述べていますが、これまで 「医療費亡国論」 に則り、「医療費抑制・医師不足→医療崩壊・医療破壊」 の張本人の一人である方が、上記のような180度正反対の言葉を仰るとは・・・。

(5)上記⑤に関しては、以前の当ブログの記事 (「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケア」) で論じていますが、「介護従事者による医療行為の一部許容」 (特に、経鼻経管栄養及び胃瘻による栄養管理、喀痰吸引) を意図しています。

 平成21年2月12日に開催された 「第1回特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」 においては、法曹・看護・日本医師会サイドより、否定的な発言が出ましたが、うまくソフトランディングするよう、厚生労働省には頑張って頂きたいと思います。
 但し、厚生労働省が、「医療費抑制・介護保険料抑制」 のことばかり考えて、「要介護者の安全」 ならびに 「介護従事者の防護・庇護」 がおろそかにならないように充分配慮して頂きたいと思います。

(6)以上、厚生労働省の宮島俊彦老健局長の基調講演 「地域包括ケアの実現に向けて」 について考察しました。

 以前の当ブログ記事 [『介護保険改革は 「家族の問題は遮断」 (厚労省老健局長)』、「厚生労働省のキャッチフレーズ及び行動指針の策定について」、「平成21年4月の要介護認定システム改正に関する政府・厚労省見解」] で述べたように、厚生労働省は、日頃は、「患者・高齢者・介護サービス利用者の視点を一番大事にします」 と言っておきながら、肝心な時には、「財政再建の視点」・「社会保障費削減の視点」・「財務省の視点」・「厚生労働省の視点 (省益・局益)」・「介護保険料の視点・市町村の視点」 の方を重視してきました。
 この自己矛盾を打破し、国民の安全・安心・納得・満足のために、国民本位の社会保障政策、医療・介護・福祉政策の立案・実施を切望します。
 また、「まやかしのエビデンス」 ではなく、現場の介護従事者・サービス利用者・家族等が納得する 「真のエビデンス」 に基づく介護報酬改定を行って頂きたいと思います。




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平成21年度介護報酬改定 (医療機関による短時間通所リハビリ)

 日経ヘルスケア2009年2月号 「特集② 速報! 09年度介護報酬改定 プラス3%の中身は? 訪問介護と通所介護で明暗」 に、短時間通所リハビリテーションの解説記事が掲載されていますので紹介します。


(資料1) 短時間通所リハビリテーション

 リハビリテーションの利用者が、医療保険から介護保険に移行しても、ニーズに沿ったサービスを継ぎ目なく一貫して受けることができるよう、短時間・個別のリハビリテーションについての評価を行うとともに、リハビリテーションの実施者について医療保険との整合性を図る。
 また、理学療法士等を手厚く配置している事業所を評価する。
 さらに、医療保険において、脳血管等疾患リハビリテーション又は運動器疾患リハビリテーションを算定している病院・診療所については、介護保険の通所リハビリテーションを行えるよう 「みなし指定」 を行う。

①通所リハビリテーション (1時間以上2時間未満) 【通常規模型】 (新規)
  要介護1:270単位、要介護2:300単位、要介護3:330単位、
  要介護4:360単位、要介護5:390単位
  (a) 個別リハビリテーションを20分以上実施した場合に限り算定
  (b) 医師又は理学療法士が個別リハビリテーションの実施前に指示を行い、か
   つ、当該個別リハビリテーションの実施後に当該療法に係る報告を受ける
   場合であって、定期的に適切な研修を修了している看護師、准看護師、柔
   道整復師又はあん摩マッサージ指圧師
が個別リハビリテーションを行う場
   合は、所定単位数の100分の50に相当する単位数を算定する。
  (c) 理学療法士等体制強化加算 (新規):30単位/日
    ◎算定要件:常勤かつ専従の理学療法士等を2名以上配置していること。

②短期集中リハビリテーション実施加算
 早期かつ集中的なリハビリテーションをさらに充実する観点から評価を見直すとともに、3か月以内に限定にする。併せて、3か月以降の個別リハビリテーションについて、新たな評価を行う。
 ◎短期集中リハビリテーション実施加算
     退院・退所後又は認定日       退院・退所後又は認定日
     から起算して            から起算して
    1月以内:180 単位/日→→→→→→→1月以内:280 単位/日
    1月超3月以内:130 単位/日→→→→1月超3月以内:140 単位/日
  注1.上記①-(b) を算定している場合は算定しない。
  注2.リハビリテーションマネジメント加算を算定しない場合は算定しない。
  注3.個別リハビリテーション実施加算 [退院・退所後又は認定日から起算し
    て、3月超:80単位/日 (月13 回を限度)] は、短時間通所リハビリテー
    ションの場合、算定できない。

③リハビリテーションマネジメント加算
 リハビリテーションマネジメント加算について、リハビリテーションの定期的な評価として位置づけるとともに、事務処理の簡素化の観点から、月に1回評価を行うこととし、報酬額を再設定する。
 ◎リハビリテーションマネジメント加算:20単位/日→→→→230単位/月
   注.月に8回以上通所リハビリテーションを行っている場合に算定。


(資料2) 短時間リハは診療所に恩恵なし (註:日経ヘルスケア解説記事の見出し)

①通所リハビリの改定項目で最も注目されるのは、1時間以上2時間未満の短時間サービスの導入だ。
 その狙いは、医療機関が外来で行う維持期のリハビリの介護保険への移行にある。

②厚労省が維持期リハビリを介護保険へ移行させる方針を初めて打ち出したのは、2006年度診療報酬改定。
 だが、介護保険側にリハビリの受け皿が不足していたため、患者の移行は進まなかった。
 2008年度改定以降も暫定措置を設け、疾患別リハビリの算定日数上限 (脳血管疾患等:180日、運動器:150日) を過ぎても、医療保険での算定を月13単位まで認めている

③厚労省は外来リハビリの大半が1~2時間である点に着目し、次回改定では要介護者向けの通所リハビリに短時間サービスの報酬を新設。
 さらに、脳血管疾患等、運動器の疾患別リハビリ料を算定する医療機関が、短時間に特化した通所リハビリ事業所に転換できるように 「みなし指定」 を行う。

④理学療法士などによる20分以上の個別リハビリの提供を基本とし、介護報酬を1回270~390単位と、診療報酬より高く設定して移行を促す

⑤例えば、回復期リハビリ病棟を持つ病院が、退院して維持期に移行した患者に短時間の通所リハビリを提供する形が想定される。
 特に脳血管疾患等の患者の場合、要介護認定で要介護3、4に判定されるケースが多いため、大幅な増収が見込めるだろう

⑥一方、整形外科の診療所にとって、みなし指定のメリットはほとんどない
 「診療所が外来で行う運動器リハビリの患者の大半は、要介護認定を受けると要支援のランク。みなし指定を受けても、対象となる要介護1以上の人は少数しかいない」 (日本臨床整形外科学会理事長の藤野圭司氏)。

⑦診療所にとって悩ましいのは、介護予防通所リハビリがみなし指定の対象外になることだ。
 「介護予防の実施時間には定めがなく、制度上、短時間のリハビリを行えるため、みなし指定は必要ない」 というのが厚労省の見解。

⑧だが、2010年度診療報酬改定で、仮に算定日数上限を超えてリハビリの算定ができなくなれば、患者確保のために介護予防の指定を受けざるを得ない。人員配置や設備、運営に関する基準を満たさなければならない手間から、転換を断念すれば、患者を失いかねない。

⑨診療所は今後、生き残りをかけて厳しい選択を迫られそうだ。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)資料1・資料2-①~④の通り、平成21年度介護報酬改定で、脳血管等疾患リハビリテーションまたは運動器疾患リハビリテーションを算定している医療機関において、現在、外来で行っている維持期のリハビリテーションを介護保険に移行させるために、リハビリテーション特化型の短時間通所リハビリテーションが新設されました。
 また、「みなし指定」・「1単位当たりの診療報酬より、高い介護報酬 (270~390単位)」・「理学療法士等体制強化加算:30単位/日」・「短期集中リハビリテーション実施加算の増額 (特に1月以内)」 のインセンティブを設定しています。

(2)資料2-⑤にて、回復期リハビリテーション病棟を持つ病院が、退院して維持期に移行した患者に、外来で短時間通所リハビリテーションを提供する場合、(特に脳血管疾患等の患者で要介護3、4が多い場合)、大幅な増収が見込めると記しています。

 しかしながら、要介護3、4の方の場合、入浴サービス・送迎サービス・レスパイトも含めて、「長時間型の通所リハビリテーション」 を選択する可能性が少なくないと推察されます。(あるいは訪問リハビリテーションを利用)。
 一方、以前の当ブログ記事 [『介護と生活をめぐって利用者・家族が直面している 「9つの困難」』、「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」] でも論じましたが、「利用者の自己負担・支給限度額」 の問題が、短時間通所リハビリテーションの利用頻度の阻害因子になると思われます。

(3)資料2-⑥~⑨は、整形外科の診療所にとっては厳しい指摘です。
 現在、整形外科診療所の外来リハビリテーションにおいては、要支援レベルの運動器リハビリテーション対象疾患患者が多いと思われます。したがって、要介護1以上が対象である短時間通所リハビリテーションを施行できる対象者はあまり多くないと思われます。
 また、以前の当ブログ記事 (「平成21年4月の要介護認定システム改正に関する政府・厚労省見解」) にて論じましたが、平成21年4月から導入される新しい要介護認定システムにより、今まで以上に要介護認定が厳しくなり、益々、要介護1が減り、要支援が増える可能性が高いと考えられます。

(4)上記以外にも、次のような運用上の問題が挙げられます。

①医療機関において、診療報酬請求業務だけでも大変なのに、短時間通所リハビリテーション導入に伴う介護保険請求業務がどのくらいの過重負担になりうるか? (あるいは、今まで医療保険の請求業務しか行ってきていない医療機関が介護保険請求事務の繁雑さから撤退?) という問題

②医療機関 (特に病院) において、医療保険での外来リハビリテーションから、介護保険における短時間通所リハビリテーションへの移行に伴い、患者さんの自己負担が変わることに対する説明同意取得業務や関係書類作成業務の増大等のリハビリテーション・スタッフへの負担の問題

③急性期メインの病院で、短時間通所リハビリテーションを導入することにより、標準的算定日数以内 (特に早期リハビリテーション加算を算定可能) の入院患者さんに対する集中的リハビリテーションが阻害されないかという問題。

(5)「リハ医の独白」 ブログの記事 (「通所リハ、リハマネジメント加算の矛盾」・「パブリックコメント送付」) にて論じられていますが、改定後の通所リハビリテーションの試算の結果、赤字になるとのことです。
 その理由は、「リハビリテーションマネジメント加算」 が、月8回以上通所リハビリテーションを施行しないと算定できず、そして、「リハビリテーションマネジメント加算」 を算定できないと、「短期集中リハビリテーション実施加算」 および 「個別リハビリテーション実施加算 (註:短時間通所リハビリテーション算定時は算定不可)」 が算定できないからだそうです。
 即ち、「月8回以上」 となると、最低週2回以上、短時間通所リハビリテーションを利用する必要があります。週1回以下利用群は 「リハビリテーションマネジメント加算」 を算定できず、結果として、「短期集中リハビリテーション実施加算」 が算定できなくなります。週2回以上群でも、体調不良で休み、月7回以下になった場合には、算定できなくなります。
 この件は、今のところ、解釈通知・Q&A待ちのようですが、厚生労働省の善処を期待します。

(6)短時間通所リハビリテーションにおいて、資料1-①の通り、代替有資格者 (定期的に適切な研修を修了している看護師、准看護師、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師) の場合は、所定単位数の50%算定であり、且つ、資料1-②の通り、短期集中リハビリテーション実施加算は算定できません
 また、理学療法士等体制強化加算 (30単位/日) の算定要件は、専従する常勤の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を2名以上配置することです。
 この改定項目については、リハビリテーションの質を保つためにも妥当な項目だと思います。

(7)以上、平成21年度介護報酬改定における医療機関による短時間通所リハビリテーションについて論じました。
 
 この短時間通所リハビリテーションの導入により、(要介護者に対する) 現行の医療保険における維持期リハビリテーション (月13単位までの算定) の中止時期の問題が挙げられます。
 順当ならば、平成22年度診療報酬改定の時と考えられます。まさか、平成19年度の時のように、平成21年度診療報酬 「臨時」 改定はないとは思いますが・・・。
 理想的には、介護保険における短時間通所リハビリテーションの導入状況・問題点を充分検証し、問題あれば代替システムの導入のことも含めて、平成24年度診療報酬・介護報酬同時改定の時がベストと思います (まずないとは思われますが・・・)。

 ここで素朴な疑問として、「①要支援あるいは非該当の方」「②介護保険対象外の方」 の維持期リハビリテーションの問題が挙げられます。
 医療保険の月13単位までの維持期リハビリテーションが完全廃止となって、上記①・②ともに、算定日数制限除外規定の 「治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合」 として、(繁雑な書類作成・事務作業を強要されながら)、疾患別リハビリテーションを施行することになるのか?
 それとも、②は月13単位リハビリテーション継続可能、①は上記の除外規定以外は、医療保険でのリハビリテーションは算定不可となり、介護予防・地域支援事業で対処せざるを得ないことになるのか?
 今後の厚生労働省の動向が気になります。

 当ブログ管理人の最大の懸念は、介護保険における短時間通所リハビリテーションの導入に伴う医療保険における疾患別リハビリテーションの標準的算定日数の短縮化です。
 例えば、脳血管疾患等リハビリテーションが180日→150日または120日、運動器リハビリテーションが150日→120日または90日。
 急性期・回復期の充分な集中的リハビリテーションの担保およびリハビリテーション難民の増大防止のためにも、現行の標準的算定日数の堅持が望まれます。

 解釈通知・Q&Aが出ていないので、不透明な部分も未だ多いですが、介護保険における短時間通所リハビリテーションの質・量ともに充分な体制が、全国的に普及することを切望します (上記の懸念があり、複雑な心境ではありますが・・・)。




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平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーションに関する別の情報)

 前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) において、「利用者の自己負担・支給限度額」 が、訪問リハビリテーションに及ぼす悪影響について論じました。

 日経ヘルスケア2009年2月号 「特集② 速報! 09年度介護報酬改定 プラス3%の中身は? 訪問介護と通所介護で明暗」 に、訪問リハビリテーションの解説記事が掲載されていますので紹介します。


(資料1) 訪問リハビリテーション費
 ①理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が実施:305単位/回
                        (現行:500単位/日)
 ②20分間リハビリテーションを行った場合に1回として算定。
 ③短期集中リハビリテーション実施加算
  (a) 退所・退院または要介護認定を受けた日から1ヶ月以内
    ◎+340単位/日 (週2回以上・1回40分以上)
      [現行:+330単位/日 (週2回以上・1回20分以上)]
  (b) 退所・退院または要介護認定を受けた日から1ヶ月超3ヶ月以内
    ◎+200単位/日 (現行と同じ)
 ④サービス提供体制強化加算+6単位/回 (新設)
    ※算定要件:利用者にサービスを直接提供する理学療法士等に、勤続年数
          3年以上の者を配置。
 ⑤現行のリハビリテーションマネジメント加算 (20単位/日) は廃止。


(資料2) 60分の訪問リハで報酬がほぼ倍増

①訪問リハビリテーションは、サービス提供拠点を増やす狙いから、次回改定で手厚く評価される。地域区分の報酬単価が見直され、都市部は1単位当たりの額が0.88~3.34%上がるほか、基本報酬が大幅に引き上げられる。

②具体的には、算定方式が1日500単位から1回305単位に見直される。20分間のリハビリを1回と数えるため、1日40分のリハビリを行えば計610単位、60分行えば計915単位算定できるようになる。3月までに厚労省が出す通知では、週6回まで算定を認める見通しだ。
 「現状では週1日、40~60分のリハビリを行っているケースが多いので、改定後は増収になるはずだ」 と全国訪問リハビリテーション研究会顧問の石川誠氏 (医療法人輝生会理事長) は話す。

③さらに厚労省は、訪問看護ステーションが行う訪問リハビリも推進する。現在、理学療法士などの訪問回数が看護師、保健師の訪問回数を上回ることを制限しているが、これを撤廃する通知を出すもよう。管理者要件も緩和し、看護師、保健師に限らず、理学療法士なども認める方針だ。

④そのほか、介護老人保健施設が行う訪問リハビリの対象患者も広がる。従来は、老健施設を退所して1ヶ月以内の利用者に限られていた。次回改定では、老健施設に併設された通所リハビリの利用者が通所困難になった場合にも、1ヶ月に限り訪問リハビリを算定できるようになる。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記資料2のタイトル (解説記事の小見出し) および①~④によると、
 ①60分の訪問リハで報酬がほぼ倍増。
 ②訪問リハビリテーションは、サービス提供拠点を増やす狙いから、次回改定
  で手厚く評価される。
 ③ (現行は500単位/日だが)、改定後は、1日40分のリハビリを行えば、計610
  単位、60分行えば計915単位算定できる。
 ④2009年3月までに厚労省が出す通知では、週6回まで算定を認める見通し。
 ⑤ 「現状では週1日、40~60分のリハビリを行っているケースが多いので、改
  定後は増収になるはずだ」 という石川氏の言。
 ⑥厚労省は、訪問看護ステーションが行う訪問リハビリも推進する。現在、理
  学療法士などの訪問回数が看護師、保健師の訪問回数を上回ることを制限し
  ているが、これを撤廃する通知を出すもよう。
等々、改定後の訪問リハビリテーション・訪問看護7は、非常に手厚い評価であり、バラ色の人生が待っているかのように見えます。

(2)しかしながら、前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) にて論じたように、現実はそう甘くはないと考えられます。

 やはり、「サービス利用者の自己負担・支給限度額の問題」 が、相当、訪問リハビリテーションに悪影響を及ぼすのではないかと思われます。
 ケースバイケースですが、訪問リハビリテーションの利用が真に必要なのに、上記問題にてやむなく、ケアプランに組み込めない方も少なくないのではないかと推察されます。(金持ちの方で、1割の自己負担分、あるいは支給限度額を超えた分の全額自己負担分を払える人は、いいのですが・・・)。

(3)診療報酬・介護報酬における 「患者またはサービス利用者の自己負担の問題 (負のスパイラル問題)」 に関しては、前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) にて詳述していますので、ご参照下さい。

(4)以上、平成21年度介護報酬改定後、最終的に 「訪問リハビリテーションのサービス提供拠点は充分に増えるのか」「訪問看護7も含めて、介護保険における訪問リハビリテーションは今以上に充実した質の高い体制ができるのか」 については、
  ①サービス利用者の自己負担・支給限度額等の問題
  ②質の高い充分な訪問リハビリテーション・サービスを提供するために必要な
   リハビリテーション・マンパワーが未だ不充分であり、且つ施設間格差・地
   域格差もあるという問題

等にて、未だ不透明な部分がありますが、是非、それらを克服して、介護保険における訪問リハビリテーションの質・量とも充分な体制が、全国的に普及することを切望します。




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平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)

 平成21年度介護報酬改定において、「訪問リハビリテーション」 が次のように改定されました。

(資料1) 訪問リハビリテーションの改定概要

 基本報酬については、医療保険等との整合性を図る観点から、1日単位ではなく、サービス提供時間に応じた評価に見直す

  ●訪問リハビリテーション費:500単位/日→→→→→→305単位/回

    (注) 20分間リハビリテーションを行った場合に1回として算定

①介護老人保健施設からの訪問リハビリテーション
 通所リハビリテーションの利用者が通所できなくなった際にも円滑な訪問リハビリテーションの提供を可能とする観点から、介護老人保健施設で通所リハビリテーションを受けている利用者については通所リハビリテーション終了後1月に限り、当該施設の配置医師がリハビリテーション計画を作成し訪問リハビリテーションを提供することを可能とする。

②短期集中リハビリテーション実施加算
 早期かつ集中的なリハビリテーションを推進する観点から、短期集中リハビリテーション実施加算の評価を見直す。

  退院・退所日又は認定日から起算して  退院・退所日又は認定日から起算して
   1月以内の場合330単位/日→→→→→→1月以内の場合340単位/日
   (週2回以上・1回20分以上)      (週2回以上・1回40分以上)


 資料1の改定概要において、「訪問リハビリテーション」 は一見有利な改定に見えますが、「旅とグルメの日々 イニシア 田原はじめのblog」 ブログの記事 「介護報酬改定のナイショ話 (その2)」 において、次のような怖い話が語られています。


(資料2) 「介護報酬改定のナイショ話 (その2)」

「訪問リハも見直しになったよね。在宅復帰を推進するためにプラスの評価なんだろうね」。

H氏 「どうかな・・・」。

「訪問リハ費が1日500単位から、1回305単位になったよね。1回が20分だから、訪問して40分、つまり2回算定すれば610単位になるから引き上げってこと?」

H氏 「それが素人考えというもの」。

「なんで?」

H氏 「自己負担を考えると、2回にすると訪問リハの負担額が今より多くなるということ。なかなかそうしたプランを組めないよ」。

「短期集中リハの、1月以内は1日340単位という加算は、週2回で1回40分以上という条件になっているね」。

H氏 「これもなかなか取れないね。今は1回20分以上の規定だから、これも今より算定が難しくなる」。

「じゃあ、訪問リハは実質マイナス?」

H氏 「その可能性が大きいね。訪問リハはとても重要なのに、なんでこんな改定をしたんだろうね」。

酔いが瞬時に醒めるような会話だった。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)資料1の改定概要の通り、訪問リハビリテーションは、医療保険等との整合性を図る観点から、1日単位ではなく、「サービス提供時間に応じた評価」 に見直され、「介護老人保健施設からの訪問リハビリテーションにおける特例」、早期かつ集中的なリハビリテーションを推進する観点からの 「短期集中リハビリテーション実施加算の増額」 という評価も成されて、基本的にはプラス改定と考えられます。

(2)しかしながら、資料2のブログ記事で示された 「利用者の自己負担の問題」 により、次のようなことが想定されます。

訪問リハビリテーションを、利用者1人あたり、1日2回分 (20分×2=40分) 算定すると、305単位/回×2回=610単位、3回分 (60分) だと915単位 (現行は1日500単位) と成り、サービス提供者側は増収になります。
 一方、サービス利用者側からすると、自己負担額が今より多くなるため (場合によっては、支給限度額も影響)、そういうケアプランを容易には組めなくなると想定されます。

短期集中リハビリテーション実施加算も、算定要件が、週2回以上・1回40分以上 (現行は、週2回以上・1回20分以上) と成り、上記①と同じ理由で算定が難しくなると想定されます。

(3)結局、厚生労働省は、介護保険における訪問リハビリテーションをどうしようと思っているのでしょうか? 「訪問リハビリテーションは重要だから、より普及させよう」 とは思っていないのでしょうか?

(4)同様の矛盾が、リハビリテーションに限らず、また、介護保険に限らず、現実に生じています。即ち、診療報酬・介護報酬における 「患者またはサービス利用者の自己負担の問題」 です。

 厚生労働省が、診療報酬・介護報酬において、ある医療・介護サービスをもっと評価しよう・普及させようとして、報酬をアップ (医療・介護サービス提供者にとっては増収) させると、「自己負担制度」 により、患者またはサービス利用者の負担が増えるために、その医療・介護サービスを利用することを手控えてしまい、結局、医療・介護サービス提供者の増収も望めないという 「矛盾・悪循環・負のスパイラル」 が生じます。

 また、場合によっては、患者またはサービス利用者が必要な医療・介護サービスの利用を手控えることにより、その方の病状・障害像・要介護度・介護者負担等が増悪します! (最悪の場合、死に至ります!!)

(5)厚生労働省は、上記(4)の矛盾を理解していなくて、「現場感覚無しの机上の理論 (空論)」 で施策を行っているのでしょうか? それとも、全て分かっていながら、恣意的に行っているのでしょうか?
 後者ではないことを祈りますが・・・。財務省の財政再建至上主義に逆らえないため、やはり後者かな!? (苦笑&泣笑)。

 以前の当ブログ記事 (『日本慢性期医療協会からの 「7つの約束と3つのお願い」』) でも述べましたが、厚生労働省は、本来の使命 (国民の安心・安全・納得・満足) のために、机上の理論 (空論) はやめ、現場感覚・国民の視点で、医療・介護・福祉施策を立案・実施して頂きたいと思います。

(6)さらに、現実に、上記(4)の問題が全国的に少なからず生じていると思われますので、「医療費の窓口負担 『ゼロの会』」 も提唱していますが、医療・介護サービスの自己負担ゼロ化が望まれます。

(7)以上、上述の 「介護サービス利用者の1割自己負担、要介護度・支給限度額、ケアマネジメント等の問題」 ならびに 「充分な質の高い訪問リハビリテーションサービスを提供するために必要なリハビリテーション・マンパワーが未だ不充分であり、且つ施設間格差・地域格差もあるという問題」 等を克服して、介護保険における訪問リハビリテーションが全国的に普及することを切望します。




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