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「訪問リハビリステーション」 の制度化を (全国訪問リハ振興会)

 キャリアブレインのCBニュース (2009/6/17) に、訪問リハビリステーションに関する記事が掲載されていますので、下記に示します。

「訪問リハビリステーション」 の制度化を-全国振興会

 訪問リハビリテーションへのニーズが広がる中、今年4月に発足した 「全国訪問リハビリテーション振興会」 (伊藤隆夫代表) は、管理者やスタッフへの研修を通じたサービスの質の向上や、「訪問リハビリステーション」 の制度化を目指している。

 同振興会は、「日本理学療法士協会」・「日本作業療法士協会」・「日本言語聴覚士協会」 の3協会と、訪問リハビリにかかわる 「全国訪問リハビリテーション研究会」・「全国在宅リハビリテーションを考える会」 の2団体が共同で設立した。

 代表に就任した理学療法士の伊藤氏は、訪問リハビリの現状について 「サービスの提供は年々増えているが、絶対数がまだまだ少ない」 と指摘。
 これまで訪問リハビリに特化した研修を行う組織がなく、各団体がそれぞれ独自に研修を実施してきたという。

 昨年から訪問リハビリについて共通の組織を設立する話し合いが行われ、今年4月に振興会を発足させた。
 振興会には 「研修」 をはじめ、「訪問リハビリの実態調査・研究」・「訪問リハビリステーション制度化準備」 の3つのワーキンググループが設けられた。

 研修は、セラピストの質の確保と、スタッフをまとめる管理者の育成などを目的としており、伊藤代表は 「今はとにかくサービスの質を上げていきたい」 とした上で、さらに2012年度の診療・介護報酬の同時改定に向け、セラピストが単独で運営可能な 「訪問リハビリステーション」 の制度化にもつなげたいという。

 訪問リハビリは、訪問看護ステーションと病院や診療所などの医療機関からサービスを提供できるが、現行では、作業療法士 (OT)、理学療法士 (PT)、言語聴覚士 (ST) が単独で事業所を運営できないため、セラピストが訪問看護ステーションを設立し、そこから 「訪問看護7 (訪問看護ステーションからのセラピストが行う訪問リハビリテーションの介護保険における略称)」 を実施しているケースが多い。

 セラピストの3協会は 「訪問リハビリステーション」 の制度化を提言してきたが、これは今年度の介護報酬改定では見送られた。

 伊藤代表は 「この1、2年で実績をつくり、エビデンスに基づいた資料などを提出していきたい」 とし、厚生労働省などにも訪問リハビリの実態や効果を訴えていく考えだ。

(1)訪問リハビリステーションに関する日本リハビリ病院・施設協会の考え方が、下記の通り、キャリアブレインのCBニュース (2008/10/14) の記事にて、紹介されています。

訪問リハステーションの新設目指す―リハ病院・施設協会

 日本リハビリテーション病院・施設協会が10月11日、東京都内で開いた 「2008年度第1回リハビリテーション研修会」 で、浜村明徳会長が 「介護報酬改定の動向」 をテーマに講演、介護保険制度での訪問リハステーションの新設などを訴えた。

 浜村氏は、この20年間のリハビリテーションの変化について、「住民の身近にリハの提供施設が増え、回復期リハ病棟の数が約1,000病棟、約4万5,000床になるなど、必要な患者へのリハの提供量が格段に増えた」 と評価した。

 一方、今後の課題として、急性期・回復期・慢性期に対する総合的で一貫したリハの提供や、在宅における維持期リハの提供体制の整備などを挙げた。

 中でも、在宅における訪問リハの重要性を強調。
 訪問リハ専従者の養成や訪問リハの運用システムの整備、訪問リハ提供拠点の整備によって、「退院、退所直後、あるいは生活機能の低下時に、適切かつ迅速に提供される訪問リハの普及を図る」 との構想を示した。

 訪問リハの提供拠点の整備について、浜村氏は、単独型の訪問リハステーションの創設に意欲を見せ、「日本リハビリテーション病院・施設協会としては、独立した訪問リハのステーションがあってもいいのではないかと考えている」 と述べた。

 訪問リハステーションの実現に向けた行動計画については、「現在は周囲の理解も、われわれ自身の (訪問リハステーションの運営に向けた) 体制も十分でない。2009年の介護報酬の改定で提案するのは難しい」・「2012年の診療報酬、介護報酬同時改定での、訪問リハステーションの制度創設を目指す」 と語り、2009年の介護報酬改定では、まず 「訪問リハ拡充を図る」 との方針を述べた。

 同協会は、9月18日に開かれた第53回社会保障審議会介護給付費分科会に対して提出した要望書で、訪問リハの拡充について、
  ①病院・診療所・老健・訪問看護ステーションなど訪問リハ提供拠点
   の拡充
  ②在宅主治医と訪問サービス側の連携方法の確立
  ③訪問サービスを提供するPTやOT、STの養成機関の整備と教育
   研修体制の充実
などを訴えている。

(2)2009年度介護報酬改定以前において、「訪問看護7の50%規制」 (訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健師又は看護師による訪問の回数を上回るような設定がなされることは適切ではない) の発出により、訪問看護ステーションからの 「訪問看護7」 が減少し、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションが増加しました。

 しかしながら、地域によっては、訪問看護ステーションは存在するが、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーション提供体制がほとんどないため、訪問リハビリテーションサービスを受けられないという地域格差の問題が生じたため、下記の通り、2009年度改定にて、同規制の事実上の撤廃の運びとなりました。

 また、同時に、下記の通り、訪問看護ステーションの管理者要件の緩和 (管理者に、条件付きで、PT・OT・STを認める) が行われました。

●介護保険最新情報 Vol. 69 (平成21年3月23日) 「平成21年4月介護報酬改定関係Q&A (Vol.1) について」

【訪問看護】 (リハビリテーション関連)

(問37)訪問看護事業所の管理者として保健師及び看護師以外の者をあてることができる場合とは、具体的にどのような場合か。

(答)地域の事情等により、主に理学療法士等により訪問看護が行われ、管理者としてふさわしい保健師、看護師が確保できない等のやむを得ない理由がある場合には、過去の経歴等を勘案して指定訪問看護ステーションの管理者としてふさわしいと都道府県知事に認められた理学療法士等をあてることが考えられる。

(問38)理学療法士等の訪問については、訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健師又は看護師による訪問の回数を上回るような設定がなされてもよいのか。

(答)リハビリテーションのニーズを有する利用者に対し、病院、老人保健施設等が地域に存在しないこと等により訪問リハビリテーションを適切に提供できず、その代替えとしての訪問看護ステーションからの理学療法士等の訪問が過半を占めることもあることから、理学療法士等の訪問が保健師又は看護師による訪問の回数を上回るような設定もあると考える。

 したがって、上記の訪問看護ステーションの管理者要件の緩和に伴い、PT・OT・STが訪問看護ステーションの管理者に就任しマネジメントを行うことにより、近い将来 [2012年度 (平成24年度) 診療報酬・介護報酬同時改定時] の訪問リハビリステーションの創設に向けた予行演習および実績づくりの環境が整ったと考えられます。

(3)しかしながら、少し気がかりなのは、訪問リハビリステーションに関するこれまでの経過です。

 厚生労働省が、訪問リハビリステーションの創設に比較的消極的なのは、日本看護協会の影響もあるとは思いますが、「訪問看護7の50%規制後、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションが増加したのだから、わざわざ訪問リハビリステーションを創設しなくてもいいのではないか」 という言い分でした。

 しかし、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションにおける地域格差、かつ、訪問看護7に関する当時の予想 (「セラピスト訪問の50%規制」→「訪問看護7自体の完全廃止」) の方向性では、やはり訪問リハビリステーションは必要であるとの空気になりました。

 ところが、今回の改定により、訪問看護7の 「50%規制」 が事実上撤廃となり、訪問看護ステーションからの訪問リハビリテーションが増加し、かつ、訪問看護ステーションの管理者にPT・OT・STが成れるとなると、ある意味では 「わざわざ訪問リハビリステーションを創設しなくてもいいのではないか」 という議論になるのではないかと危惧しております。(当ブログ管理人の考え過ぎ・考え違いとは思いますが・・・)。

 ともあれ、現実的に、急性期~回復期~維持期のシームレスな地域リハビリテーション連携システムの構築と充実のためには、在宅生活支援リハビリテーションの要として、訪問リハビリステーションの必要性は非常に高く、その制度化に向けて、関係学会・協会の強力な連携・提言および実績づくり・エビデンス構築が望まれます。

(4)一方、現在の介護保険制度の構造的な問題として、介護サービス利用者の 「原則1割自己負担」・「支給限度額」 の問題が、各介護サービス (特に、看護およびリハビリテーションの医療系サービス) の利用に対して、悪影響を及ぼしています。

 ケースバイケースですが、訪問リハビリテーションの利用が真に必要なのに、上記問題にてやむなく、ケアプランに組み込めない方も少なくないのではないかと推察されます。(1割の自己負担分を払える方、あるいは支給限度額を超えた分の全額自己負担分を払える方は、いいのですが・・・)。

 したがって、「原則1割自己負担」・「支給限度額」 という根本的な問題の抜本的な解決が肝要と考えられます。
 少なくとも、看護およびリハビリテーションの医療系サービスについては、「支給限度額から外す」・「自己負担分は (あるいは、全額)、医療保険から支給する」 等の対策が必要と思われます (施行は困難とは思いますが・・・)。

 診療報酬・介護報酬における 「患者またはサービス利用者の自己負担の問題 (負のスパイラル問題)」 に関しては、以前の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) にて詳述していますので、ご参照下さい。




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平成21年度介護報酬改定 (リハビリテーション関連追加情報)

 「ポイントからのメッセージ」 ブログの記事 「全国介護保険・高齢者福祉担当課長会議の状況 (補足)」 において、医療福祉専門チャンネル動画配信サイト 「医療福祉eチャンネル」 から無料配信されている 「全国介護保険・高齢者福祉担当課長会議」 の模様 (各担当官からの説明) を撮影した動画から得られた情報が紹介されています。

 本ブログでは、リハビリテーション関連情報のみ紹介します。


(1)訪問看護ステーションの管理者について

 訪問看護ステーションの管理者として、看護師等の確保が難しい場合は、理学療法士等でも可とする。今後Q&Aで示す。

(2)リハビリテーションマネジメント加算について

 リハビリテーションマネジメント加算は、一月に8回以上通所している場合に、一月に1回算定できるが、

 ①月半ばからの利用開始

 ②利用者の都合により8回のサービス提供ができなかった場合

 ③利用者の心身の状態により8回のサービス提供ができなかった場合

も算定可とする。


 上記(1)・(2)は、今後、Q&Aあるいは追加通知にて示されると考えられます。

 上記(1)に関しては、前回の当ブログ記事 [「6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ②」] の情報を併せて考えると、「訪問看護ステーションの管理者要件の 『特例』として、専ら訪問看護ステーションからのPT・OT・STの訪問を行っている事業所について、管理者として看護師等の確保が難しい場合には、PT・OT・STも訪問看護ステーションの管理者になれる」 ということになると考えられます。

 上記(2)に関しては、以前の当ブログ記事 [「平成21年度介護報酬改定 (医療機関による短時間通所リハビリ)」] において、「短期集中リハビリテーション実施加算」 および 「個別リハビリテーション実施加算」 の算定上の不具合として問題視していましたが、上記(2)が具現化すれば問題解決と思われます。

【関連記事】
 ◎平成21年度介護報酬改定 関係通知改正案 (たたき台) 短時間通所リハ
 ◎平成21年度介護報酬改定 (医療機関による短時間通所リハビリ)
 ◎6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ②




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6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ②

 前回の当ブログ記事 「6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ①」 の続編です。
 
 Japan Medicine (2009/2/18) に掲載された記事を紹介します。


●「回復期リハ病棟を有する病院に要請」 (在宅生活支援リハへの積極的取り組みを)

①4月の介護報酬改定によって医療保険の脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料を算定する病院は、通所リハ (1~2時間) の 「みなし指定」 を行うことが可能になるほか、新短時間通所リハ、従来型通所リハ、訪問リハ、短期入所療養介護によるリハ (療養病床に限定) と多様な形態でのリハ提供が可能になる。
 石川会長は、回復期リハビリテーション病棟を有する病院に対して在宅生活支援リハビリテーションに積極的に取り組むよう求めた。

②さらに、訪問看護ステーションにおけるリハビリテーションについては、3月初旬に発出される通知で訪問看護ステーションの50%規制の撤廃のほか、訪問看護ステーションの管理者に特例として理学療法士 (PT)、作業療法士 (OT)、言語聴覚士 (ST) を認めることが盛り込まれる見通しだ。

③これまでの介護保険によるPT、OT、STによる訪問サービスは、1例ごとに看護職の訪問回数を超えてはならないとの規制がある。
 そのため、PT、OT、STによる訪問サービスは、訪問看護ステーションからの 「訪問看護7」 は減少し、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションが増加している。
 そこで、訪問看護ステーションからのPT、OT、STの訪問制限について見直しを図り、専ら訪問看護ステーションからのPT、OT、STの訪問を行っている事業所については、新たにPT、OT、STも一定の要件を満たせば、事業所の管理者になれるというもの。

④こうした改定を踏まえ同会長は、今後訪問リハ等に積極的に取り組むことで、訪問リハビリステーションの単独創設につなげていきたいとしている。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記①に関して、次期介護報酬改定にて、医療機関において、通所リハビリテーションの 「みなし指定」 が可能になります。
 その関連通知 (たたき台) は、下記の通りです。

●介護保険法施行規則の一部を改正する省令の施行について (たたき台)
 ◎2009/2/19 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議 (別冊):603ページ

2.通所リハビリテーションに関すること (施行規則第127条)


 (1) 法第71条第1項の規定に基づき、病院等が健康保険法第63条第3項第1号の規定により保険医療機関の指定があったときに、その指定の際に当該病院等により行われる居宅サービスに係る法第41条第1項の指定があったものとみなされるサービスに、通所リハビリテーションを加えること。
 なお、介護予防サービスにおいても同様の改正を行うこと。

 (2) 法第71条第1項の規定に基づいて通所リハビリテーションの指定があったものとみなされる病院等については、通所リハビリテーションが実施される病院等の環境にかんがみ、診療報酬の算定方法 (平成20年厚生労働省告示第59号) 別表第1 医科診療報酬点数表の脳血管疾患等リハビリテーション料又は運動器リハビリテーション料に係る施設基準に適合しているものとして届出をしていることを想定している。
 なお、介護予防通所リハビリテーションにおいても同様であること。

 (3) 改正省令の施行の際現に通所リハビリテーションに係る法第41条第1項本文の指定を受けている病院等の開設者については、当該指定に係る法第70条の2の指定の更新の際にみなし指定に切り替えることとし、その際、事業所番号の取り扱いについては、従前の事業所番号を用いること。
 なお、介護予防通所リハビリテーションにおいても同様であること。

 即ち、通所リハビリテーションに加えて、介護予防通所リハビリテーションも、みなし指定が可能となる予定です。

【関連記事】
 ◎平成21年度介護報酬改定 関係通知改正案 (たたき台) 短時間通所リハ
 ◎平成21年度介護報酬改定 (医療機関による短時間通所リハビリ)


(2)上記①・(1)のように、みなし指定の拡大により、医療機関において、介護保険における通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション、短期入所療養介護によるリハビリテーション (療養病床に限定) という多様な形態でのリハビリテーション提供が可能となります。
 したがって、急性期~回復期~維持期のシームレスな地域リハビリテーション連携システムの構築と充実のために、回復期リハビリテーション病棟を有する病院は、在宅生活支援リハビリテーションに積極的に取り組むことが求められます。

(3)上記②の訪問看護7の50%規制は、次のように撤廃される予定です。

●2009/2/19 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議 (別冊):345ページ
 ◎現行の訪問看護費の関連通知にある 「訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健師又は看護師による訪問の回数を上回るような設定がなされることは適切ではない」 という文章が削除されることにより、訪問看護7の50%規制は撤廃される予定です。

 以前の上記規制の発出により、訪問看護ステーションからの 「訪問看護7」 が減少し、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションが増加しました。
 しかしながら、地域によっては、訪問看護ステーションは存在するが、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーション提供体制がほとんどないため、訪問リハビリテーションサービスを受けられないという地域格差の問題が生じたため、次期改定で、同規制の撤廃の運びとなりました。

(4)上記②・③に、訪問看護ステーションの管理者要件の緩和に関する、
  (a) 訪問看護ステーションの管理者に 「特例として」、PT・OT・STを認め
   ることが盛り込まれる見通しだ。
  (b)専ら訪問看護ステーションからのPT・OT・STの訪問を行っている事
   業所については、新たにPT・OT・STも一定の要件を満たせば、事業所
   の管理者になれる。
という2つの文章が記されてますが、これを意味する条文・文章は、現時点において、「2009/2/19 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議 (別冊)」 の文中には、当ブログ管理人が見る限り、無いようです。
 別途、関連通知として発出されるものと思われます。

(5)少し気がかりなのは、上記④の (おそらく、平成24年度診療報酬・介護報酬同時改定時になると推察されますが)、訪問リハビリステーションの創設の件です。

 厚生労働省が、訪問リハビリステーションの創設に比較的消極的なのは、日本看護協会の影響もあるとは思いますが、「訪問看護7の50%規制後、病院・診療所・老人保健施設からの訪問リハビリテーションが増加したのだから、わざわざ訪問リハビリステーションを創設しなくてもいいのではないか」 という言い分でした。

 しかし、上記(3)の地域格差があり、かつ、訪問看護7の 「50%規制→完全廃止 (以前の予想では)」 の方向性では、やはり訪問リハビリステーションは必要であるとの空気になりました。

 ところが、今回の改定により、訪問看護7の 「50%規制」 が撤廃となり、訪問看護ステーションからの訪問リハビリテーションが増加し、かつ、訪問看護ステーションの管理者にPT・OT・STが成れるとなると、ある意味では 「わざわざ訪問リハビリステーションを創設しなくてもいいのではないか」 という議論になるのではないかと危惧しております。(当ブログ管理人の考え過ぎ・考え違いとは思いますが・・・)。

(6)以上、急性期~回復期~維持期のシームレスな地域リハビリテーション連携システムの構築と充実のために、在宅生活支援リハビリテーションの要として、訪問リハビリステーションの制度化に向けて、関係学会・協会の強力な連携・提言が望まれます。





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平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーションに関する別の情報)

 前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) において、「利用者の自己負担・支給限度額」 が、訪問リハビリテーションに及ぼす悪影響について論じました。

 日経ヘルスケア2009年2月号 「特集② 速報! 09年度介護報酬改定 プラス3%の中身は? 訪問介護と通所介護で明暗」 に、訪問リハビリテーションの解説記事が掲載されていますので紹介します。


(資料1) 訪問リハビリテーション費
 ①理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が実施:305単位/回
                        (現行:500単位/日)
 ②20分間リハビリテーションを行った場合に1回として算定。
 ③短期集中リハビリテーション実施加算
  (a) 退所・退院または要介護認定を受けた日から1ヶ月以内
    ◎+340単位/日 (週2回以上・1回40分以上)
      [現行:+330単位/日 (週2回以上・1回20分以上)]
  (b) 退所・退院または要介護認定を受けた日から1ヶ月超3ヶ月以内
    ◎+200単位/日 (現行と同じ)
 ④サービス提供体制強化加算+6単位/回 (新設)
    ※算定要件:利用者にサービスを直接提供する理学療法士等に、勤続年数
          3年以上の者を配置。
 ⑤現行のリハビリテーションマネジメント加算 (20単位/日) は廃止。


(資料2) 60分の訪問リハで報酬がほぼ倍増

①訪問リハビリテーションは、サービス提供拠点を増やす狙いから、次回改定で手厚く評価される。地域区分の報酬単価が見直され、都市部は1単位当たりの額が0.88~3.34%上がるほか、基本報酬が大幅に引き上げられる。

②具体的には、算定方式が1日500単位から1回305単位に見直される。20分間のリハビリを1回と数えるため、1日40分のリハビリを行えば計610単位、60分行えば計915単位算定できるようになる。3月までに厚労省が出す通知では、週6回まで算定を認める見通しだ。
 「現状では週1日、40~60分のリハビリを行っているケースが多いので、改定後は増収になるはずだ」 と全国訪問リハビリテーション研究会顧問の石川誠氏 (医療法人輝生会理事長) は話す。

③さらに厚労省は、訪問看護ステーションが行う訪問リハビリも推進する。現在、理学療法士などの訪問回数が看護師、保健師の訪問回数を上回ることを制限しているが、これを撤廃する通知を出すもよう。管理者要件も緩和し、看護師、保健師に限らず、理学療法士なども認める方針だ。

④そのほか、介護老人保健施設が行う訪問リハビリの対象患者も広がる。従来は、老健施設を退所して1ヶ月以内の利用者に限られていた。次回改定では、老健施設に併設された通所リハビリの利用者が通所困難になった場合にも、1ヶ月に限り訪問リハビリを算定できるようになる。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記資料2のタイトル (解説記事の小見出し) および①~④によると、
 ①60分の訪問リハで報酬がほぼ倍増。
 ②訪問リハビリテーションは、サービス提供拠点を増やす狙いから、次回改定
  で手厚く評価される。
 ③ (現行は500単位/日だが)、改定後は、1日40分のリハビリを行えば、計610
  単位、60分行えば計915単位算定できる。
 ④2009年3月までに厚労省が出す通知では、週6回まで算定を認める見通し。
 ⑤ 「現状では週1日、40~60分のリハビリを行っているケースが多いので、改
  定後は増収になるはずだ」 という石川氏の言。
 ⑥厚労省は、訪問看護ステーションが行う訪問リハビリも推進する。現在、理
  学療法士などの訪問回数が看護師、保健師の訪問回数を上回ることを制限し
  ているが、これを撤廃する通知を出すもよう。
等々、改定後の訪問リハビリテーション・訪問看護7は、非常に手厚い評価であり、バラ色の人生が待っているかのように見えます。

(2)しかしながら、前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) にて論じたように、現実はそう甘くはないと考えられます。

 やはり、「サービス利用者の自己負担・支給限度額の問題」 が、相当、訪問リハビリテーションに悪影響を及ぼすのではないかと思われます。
 ケースバイケースですが、訪問リハビリテーションの利用が真に必要なのに、上記問題にてやむなく、ケアプランに組み込めない方も少なくないのではないかと推察されます。(金持ちの方で、1割の自己負担分、あるいは支給限度額を超えた分の全額自己負担分を払える人は、いいのですが・・・)。

(3)診療報酬・介護報酬における 「患者またはサービス利用者の自己負担の問題 (負のスパイラル問題)」 に関しては、前回の当ブログ記事 (「平成21年度介護報酬改定 (訪問リハビリテーション改定における陥穽)」) にて詳述していますので、ご参照下さい。

(4)以上、平成21年度介護報酬改定後、最終的に 「訪問リハビリテーションのサービス提供拠点は充分に増えるのか」「訪問看護7も含めて、介護保険における訪問リハビリテーションは今以上に充実した質の高い体制ができるのか」 については、
  ①サービス利用者の自己負担・支給限度額等の問題
  ②質の高い充分な訪問リハビリテーション・サービスを提供するために必要な
   リハビリテーション・マンパワーが未だ不充分であり、且つ施設間格差・地
   域格差もあるという問題

等にて、未だ不透明な部分がありますが、是非、それらを克服して、介護保険における訪問リハビリテーションの質・量とも充分な体制が、全国的に普及することを切望します。




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