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  2. 重症患者回復病棟加算

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6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ①

 平成21年2月14日~15日、「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 が開催され、同協議会の石川誠会長が、基調講演 「6万床時代を迎える回復期リハビリテーション病棟」 を行いました。
 Japan Medicine (2009/2/18) に上記講演の紹介記事が掲載されていますので紹介します。


●「回復期リハ病床は2次医療圏単位での設定を」 (都道府県・2次医療圏の病床格差に懸念)

①全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会・第13回研究大会 in 大阪が14、15の両日、大阪市で約2,000人の参加者を集めて開かれた。
 14日、石川誠会長 (初台リハビリテーション病院理事長) は、回復期リハビリテーション病床数の都道府県格差が広がり、リハビリテーション医療の均てん化を図る上で、各県ごとに2次医療圏域における回復期リハビリテーション病床の整備目標を設定すべきだと提言した。

②石川会長は、回復期リハビリテーションについて、1月30日時点で950病院、1,181病棟、5万2,670病床が地方厚生局に届けられ、増加傾向が続いている。
 これを都道府県別にみると、人口10万対の回復期リハビリテーション病床は茨城県の20床から高知県の130床までと、その格差が顕著になっていると説明した。

③同会長は特に、九州地区は全県で人口10万対50床を上回り平均72床に対して、関東地域は平均26床にも満たない。
 また、ある県では、2次医療圏間で人口10万対の回復期リハビリテーション病床が130床から20床未満まで格差が大きくなっている現状を示し、「回復期リハビリテーション病床は、もはや自然増ではなく目標病床数の設定を医療計画の施策として取り扱うことで、公平な医療提供体制の確保につなげるべきだ」 と指摘した。

④さらに、回復期リハビリテーション病棟では06年度診療報酬改定で6単位から9単位まで提供可能なリハ量が増えたが、医療現場での全国平均は4.5単位で、9単位が提供可能な施設は約3%にとどまるとした。

⑤こうした現状を踏まえ石川会長は、次期診療報酬改定に向け回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、配置スタッフ数とリハの成果に基づき、新たに2~3段階の評価体系に再構築する方向で検討する考えを示した。

⑥現行の回復期リハビリテーション病棟の診療報酬は、施設要件で大きく2段階となっており、高い点数の回復期リハビリテーション病棟入院料1の中で重症患者回復病棟加算が設けられ、実質3段階になっている。
 石川会長は、4月以降に中医協で行われる回復期リハビリテーション病棟の質の評価の検証結果なども踏まえ、質の評価の基準を配置スタッフ、例えば専任医を専従医とし、看護師、介護福祉士、言語聴覚士 (ST)、社会福祉士など病棟専従スタッフの配置を手厚くし、リハビリテーションの成果を上げている高度回復期と、従来の重症患者回復病棟加算の要件程度であれば通常回復期など、段階的評価体系を検討していきたい意向とした。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記①~③によると、回復期リハビリテーション病棟は、1月30日時点で、5万2,670病床に達したが、都道府県間格差・二次医療圏間格差が相当あり、リハビリテーション医療の均てん化を図る上で、各県ごとに二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を設定すべきと提言しています。

 脳卒中の地域医療連携・地域リハビリテーション連携において、各二次医療圏で急性期~回復期~維持期のリハビリテーションサービスが円滑に流れることが期待されていますが、回復期リハビリテーション病床が過剰気味な地域では良いとしても、量的未整備地域では急性期病院が連携しようにも回復期リハビリテーション病床が少なすぎるという連携以前の問題が生じます。
 即ち、都道府県間格差・二次医療圏間格差という地域格差を解消し、リハビリテーション医療の均てん化を図る必要があります。
 したがって、各都道府県の地域医療計画に、各二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を導入する必要があると考えられます。

(2)上記④~⑥については、回復期リハビリテーション病棟の質の向上に関する課題です。
 患者1日あたり9単位の集中的かつ濃厚なリハビリテーションを行うことが、回復期リハビリテーション病棟の義務・使命であるはずですが、上記④のように、実際の実績 (全国平均4.5単位) は低すぎます
 リハビリテーション・マンパワー不足がその要因の一つと考えられます。

 そこで、次期診療報酬改定に向け、回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、リハビリテーションの成果のみならず、人員配置基準 (配置スタッフ数) の因子も含めて、新たに2~3段階の評価体系に再構築する方向で検討する考えを示しています。

 即ち、回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、人員配置基準 (配置スタッフ)、例えば、専任医を専従医とし、看護師、介護福祉士、言語聴覚士 (ST)、社会福祉士など病棟専従スタッフの配置を手厚くし、リハビリテーションの成果を上げている 「高度回復期リハビリテーション病棟」 と、従来の重症患者回復病棟加算の要件程度であれば 「通常回復期リハビリテーション病棟」 など、段階的評価体系を検討していきたいとしています。

(3)前回の当ブログ記事 [「医療の提供体制の現状と課題 (講演:厚生労働省保険局医療課長)」] でも述べていますが、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義に用いられているアウトカム評価は、「医療の不確実性」 を考えると、基本的に医療への適用は差し控えるべきです。
 特に、リハビリテーションの分野においては、在宅等復帰率や患者回復度は、患者の原疾患の重症度、合併症・併存疾患のみならず、病前ADL、介護者因子、環境要因等の多因子に大きく左右されるため、アウトカム評価の適用は控えるべきと思います。

 したがって、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義の指標としては、アウトカム評価ではなく、プロセス評価・ストラクチャー評価に重きを置くべきと考えられます。
 その意味では、現行のアウトカム評価以外に、ストラクチャー評価・プロセス評価 (人員配置基準、リハビリテーション機能、チーム医療機能、地域連係機能等) を導入すべきと思います。

(4)但し、これまでの長年の診療報酬改定のやり方を見ると、厚生労働省は、ある医療サービス提供体制を導入した当初は、そのサービスを全国に普及させるために、敢えてハードルを下げて (前回改定では、回復期リハビリテーション病棟の専従医師を専任医師へ変更、病棟専従スタッフの要件は据置)、各医療機関からの参入を誘導します。
 しかし、ある程度、そのサービス医療提供体制が普及したと見なすと、いきなりハードルを挙げて、はしごを外します。

 上記⑥のような 「高度回復期リハビリテーション病棟」「通常回復期リハビリテーション病棟」 の創設については、現在、回復期リハビリテーション病床数が、地域格差はあるとしても、全国で5万床を超えたため、診療報酬改定 (全国一律の考え方!) 的には、人員配置基準等のハードルを上げて、上記2種類の病棟に類型化する可能性があると考えられます。(但し、厚生労働省は、最終的には、「通常回復期リハビリテーション病棟」 を医療療養病床へ追いやると思いますが・・・)。
 一方、回復期リハビリテーション病棟には地域格差があるため、その是正には馴染まない診療報酬改定ではなく、上記(1)の通り、各都道府県の地域医療計画に、各二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を導入する方がベターと考えられます。

(5)一方、講演抄録に次のようなことが記載されています。

 当協議会が毎年実施している2006年の実態調査によれば、脳卒中の自宅復帰率が60%以上の病棟は約60%程度であったが、2008年12月の時点で新たな診療報酬の回復期リハ病棟入院料1の病棟は77%であり各病棟の相応の努力が伺える結果を示した。
 また、改定前には在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別の懸念があったが、病床過剰地域では患者選別より患者獲得競争の時代となっており、懸念された現象は起きていない。
 すなわち、より質の高い回復期リハ病棟が患者・家族から選ばれる時代に入ったことを意味している。

 上記文章では、在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別は (病床過剰地域では) あまり問題ないと記していますが、論文 「脳卒中地域医療の現状を把握するための全国アンケート調査-回復期リハビリテーション病棟の現状-」 (脳卒中 30: 735-743, 2008) では次のように論じられています。

●12都道府県 (北海道、秋田県、群馬県、東京都、神奈川県、長野県、大阪府、和歌山県、広島県、徳島県、福岡県、鹿児島県) [12県中、病床過剰地域は7県] における回復期リハビリテーション病棟において、急性期病院からの患者受け入れ制限理由は、多い順より、①透析、②人工呼吸器、③重症、④気管切開、⑤不穏、⑥認知症、⑦合併症多い、⑧MRSA、⑨自宅退院が困難、⑩褥創、⑪経管栄養、⑫胃瘻、でした。

 即ち、病床過剰地域といえども、在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別は起こっていると考えられ、医療難民 (特に脳卒中・認知症)・リハビリ難民・介護難民の問題は解消されていないと思います。

 したがって、(積極的な回復期リハビリテーションの適応があるか悩む症例も多いとは思いますが)、回復期リハビリテーション病棟が、如何に、高いレベルの医療 (再発予防、合併症・併存疾患の管理、リハビリテーション・リスク管理、急変時対応) を提供できるかが鍵と思われます。(現行の診療報酬では限界があるとは思われますが・・・)。

(6)以上、「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 における同協議会の石川誠会長の基調講演 「6万床時代を迎える回復期リハビリテーション病棟」 について考察しました。
 まずは、中医協診療報酬改定検証部会における、回復期リハビリテーション病棟の質の評価に対する検証結果を注目したいと思います。

【関連記事】
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎医療の提供体制の現状と課題 (講演:厚生労働省保険局医療課長)






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医療の提供体制の現状と課題 (講演:厚生労働省保険局医療課長)

 平成21年2月15日開催の 「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 にて、厚生労働省保険局医療課長が基調講演 「医療の提供体制の現状と課題」 をされていますので、その紹介記事と講演抄録を紹介します。

(資料1) 回復期リハのより良い質の評価指標を検討-中医協検証部会で議論へ [Japan Medicine (2009/2/18)]

①全国回復期リハ協・第13回研究大会2日目の15日、厚生労働省保険局医療課の佐藤敏信課長は、2008年度診療報酬改定で試行導入された回復期リハビリテーション病棟における質の評価の在り方について、中医協診療報酬改定検証部会でより良い質の評価指標などについて検討していく考えを示した。

②08年度改定で在宅復帰率と日常生活機能評価の改善、重症患者の受け入れの割合が指標として使用されている。

③佐藤課長は、回復期リハ病棟の質の評価は試行的であり、検証部会を通じて評価指標の在り方や、評価区分 (重症患者回復病棟加算) も唯一の設定でいいのかなど、今後、議論してもらいたいとし、「質のより良い評価指標を導入することで、医療現場の努力が報われるようにしたい」 と語った。

④このほか、医療分野の問題や社会保障費の問題などについて解説した。


(資料2) 医療の提供体制の現状と課題 (講演抄録)

(a)我が国の医療提供体制は、医療法と国民皆保険制度の下で整備が進められ、WHO等の評価においても、世界最高のシステムとの評価を得るに至っている。
 しかしながら、
  ①諸外国と比較して人口当たりの病床数が多く、医療機能の分化・連携が十分
   に進んでいない。
  ②病院当たりの医療従事者数が少ない。
  ③平均在院日数が長い。
  ④患者・国民への医療に関する情報提供が不十分。

などの指摘もある。

(b)こうした背景の中で、一昨年夏、健康保険法及び医療法、さらにその関連で医師法、歯科医師法など計7本の法律が改正された。
 その主なポイントは次の通りである。
  ①患者・国民の選択の支援に資する医療に関する情報提供の推進
  ②医療計画制度の見直しなどを通じた医療機能の分化・連携の推進
  ③地域や診療科における医師不足問題への対応
  ④医療安全対策の推進
  ⑤医療従事者の資質の向上


(c)上記(b)の項目のうち、病院の機能分化に直接関係すると思われるものは、(b)-②であり、間接的に(b)-①である。

(d)まず、(b)-①は、医療機関に関する情報提供を通じて患者が適切に医療機関を選択できるよう支援し、ひいては医療機関の機能分化を図ろうとするものである。
 内容的には2つの事項からなっている。すなわち、「都道府県を通じた医療情報の提供制度の創設」 と 「医療に関する広告規制制度の見直し」 である。
 後者は 「これまでのような原則禁止から、客観的な事実については広告可能な範囲を大幅に拡大」 するものである。
 前者は、広告のような医療機関の任意の情報提供のみでなく、一定の情報については医療機関から都道府県に報告することを義務づけ、これを都道府県が比較可能な形式に整理し、インターネット等で公表する仕組みである。

(e)次に(b)-②の医療計画制度は、昭和60年以来、主として医療圏ごとの総病床数の規制としての役割を果たしてきたが、医療機能の分化・連携を推進するという役割を追加することとしたものである。
 具体的には、脳卒中、小児医療など主要な疾病・事業 (4疾病5事業) について、都道府県ごとに医療の連携体制を構築することとし、併せてその結果を計画に書き込むこととしたものである。

(f)今回の改正がきっかけとなって、医療機関はあらたな競争と淘汰の時代に突入するであろう。
 一方、厚生行政全体を眺めると、医療費適正化計画、介護保険事業支援計画、さらには、がん対策推進計画、地域ケア整備構想、健康増進計画など、各種計画も同時進行している。今後はこうした動きも注視していく必要があろう。
 また、診療報酬についても、こうした動きを踏まえて適宜・適切に評価していくこととなろう。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)資料1の①~③によると、平成20年度診療報酬改定で試行導入された回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義 (回復期リハビリテーション病棟入院料1における在宅等復帰率・重症患者受け入れ率、および重症患者回復病棟加算) に関しては、回復期リハビリテーション病棟における質の評価の在り方について、中医協診療報酬改定検証部会で、より良い質の評価指標などについて検討していく考えを示しました。

 一つ気になったのが、「評価区分 (重症患者回復病棟加算) も唯一の設定でいいのか」 という発言です。詳細は、検証部会の議論を待ちたいと思います。

 但し、一般的に、医療の成果主義は、プロセス評価が基本です。
 回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義にアウトカム評価が用いられているのは大問題です。
 アウトカム評価は、「医療の不確実性」 を考えると、基本的に医療への適用は差し控えるべきです。
 特に、リハビリテーションの分野においては、在宅等復帰率や患者回復度は、患者の原疾患の重症度、合併症・併存疾患のみならず、病前ADL、介護者因子、環境要因等の多因子に大きく左右されるため、アウトカム評価の適用は控えるべきと思います。
 したがって、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義の指標としては、アウトカム評価ではなく、プロセス評価・ストラクチャー評価に重きを置くべきと考えられます。

(2)資料1の④については、資料2が参考になります。
 資料2の(a)は、これまでの使い古された (これからも使い回される) 厚生労働省の主張であり、しかも、まやかしの論理も含まれています。
 例えば、(a)-①については、米国にはナーシングホーム (療養病床かそれ以上) が整備されており、その病床数を入れると日米の人口当たりの病床数の差はなくなります。
 また、(a)-②については、医療費抑制のため、政府・厚生労働省の方が、病院当たりの医療従事者を増やしていないためです。これが、医師・看護師等の過重負担・疲弊に繋がっています。
 さらに、(a)-③の平均在院日数については、これも統計のマジックで、欧米の平均在院日数は純粋に急性期病院のみの数字で、日本の療養病床に相当するナーシングホーム等が計算から除外されているので、必然的に、日本の平均在院日数は、他国と比べて長くなるのは当然です。

 これらの厚生労働省の主張の裏には、「急性期病院を二段階に分けて、高次急性期拠点病院に集約・統合再編成していくための布石 (民間中小急性期病院は亜急性期以降へ誘導)」 という陰謀・謀略が隠れています。
 医療マンパワーを高度急性期総合病院・救命救急センターに集約化・重点化するのは、ある意味では妥当ですが、その後方病院の医療パワーが落ちれば、患者、特に重症患者は、高度急性期総合病院から後方病院へ転院できず、長期入院化するという矛盾が生じます。
 やはり、医療費の増額、医師・看護師・コメディカルおよびそのサポーターの増員が必要です。

 上記の厚生労働省の旧態依然とした論法に則り、これからも医療提供体制の構築・診療報酬改定がなされるかと思うと、我々医療現場はモチベーションが益々下がると思います。
 机上のまやかしの理論 (空論) ではなく、斬新な発想の転換が望まれます。

(3)資料2の(a)が、資料2-(b)~(e)に繋がり、そしてそれが、資料2の(f)の 「医療機関の淘汰」・「医療費の適正化=削減」・「介護保険制度の改悪」・「がん対策推進計画・地域ケア整備構想・健康増進計画の計画倒れ・構想倒れ」・「診療報酬改定=改悪」 をもたらし、「医療崩壊」・「医療破壊」 という負のスパイラルが止まらないという最悪の結果を生じさせます。

(4)下記のことは、当ブログにて、何回も何回も繰り返して主張してきたことですが、何回言っても言い足りません!

 厚生労働省は、財務省の財政再建・医療費削減の圧力に屈し、これまで様々な①医療制度改悪、②診療報酬改定 (改悪)、③介護報酬改定・改悪 [要介護認定の厳格化 (平成21年4月より更なる改悪!)、介護給付費の抑制 (平成21年度介護報酬改定における改定率プラス3%では不足!)]、④悪名高き障害者自立支援法 (応益負担→応能負担等、抜本的見直しが実現?)、⑤悪名高き後期高齢者医療制度の導入 (政権与党が約束した抜本的見直しは遅々として進まず) 等を行ってきました。

 厚生労働省は、日頃は、「患者・高齢者・介護サービス利用者・障害者の視点を一番大事にします」 と言っておきながら、肝心な時には、「財政再建の視点」・「社会保障費削減の視点」・「医療費削減の視点」・「財務省の視点」・「厚生労働省の視点 (省益・局益)」・「診療報酬支払い側の視点」・「介護保険料の視点・市町村の視点」の方を重視してきました。

 この自己矛盾を打破し、国民の安心・安全・納得・満足のために、国民本位の社会保障政策、医療・介護・福祉政策、診療報酬改定、介護報酬改定、障害のある方ならびに高齢者に対する施策を施行することを切望します。

 また、「まやかしのエビデンス」 ではなく、現場の医療介護福祉従事者・患者・介護サービス利用者・障害のある方・高齢者・家族・地域住民等が納得する 「真のエビデンス」 に基づく診療報酬改定・介護報酬改定・障害者自立支援法見直し等を行って頂きたいと思います。

【関連記事】
 ◎地域包括ケアの実現に向けて (講演:厚生労働省・宮島老健局長)
 ◎厚生労働省のキャッチフレーズ及び行動指針の策定について
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎水面下で決まった2008年度診療報酬改定の改定率





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回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)

 前回のブログ記事の続編です。

 「報道特集NEXT」 のホームページの 「放送内容を読む」 のコーナーに、番組からの 「回復期リハビリ病棟に対する質の評価導入」 についての質問に対する厚生労働省のコメントが下記の通り掲載されています。

(問1) 自宅等へ退院させようとしても現実的に受け皿がなく、病院、患者共に困っているケースが存在します。こうした事態に対する見解をお聞かせください。

(答1) リハビリテーションを行っている患者さんに限らず、患者さん一人一人の状態に応じた施設や家庭で療養されるのが適切と考えており、入院を担う医療機関や在宅療養をサポートする各機関等との緊密な連携体制の整備に努めているところです。
 また、回復期リハビリテーション病棟は、ADLの向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的として、脳卒中などの発症早期から、リハビリテーションを集中的に行うことを目的として病棟であり、他のよりリハビリテーションを必要としている患者さんに活用していただく必要があることもご理解いただきたい。
 なお、回復期リハビリテーションを行っている多くの専門家によると算定日数を超えて、機能回復を目的としたリハビリテーションが必要となる事例は極めて珍しいとのことであり、医療保険でのリハビリが必要となる事例については、積極的に学会発表等を行っていただき、専門的な見地からの検討が行われる必要があると理解しております。


(問2) 特に高齢化率が高く、介護施設が充実していない地方において、患者が回復期リハビリ病棟を出た後の行き場がない状況が顕著に見られます。こうした状況下、全国一律に自宅等退院率を定めたことに対する見解をお聞かせください。

 (答2) 回復期リハビリテーション病棟は、ADLの向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的として、脳卒中などの発症早期から、リハビリテーションを集中的に行うことを目的とした病棟です。
 平成20年度診療報酬改定において、重症患者を一定数以上受け入れ状態を改善させているとともに、患者さんの6割以上を自宅等に退院できるほど改善させている病棟に対して、質の高いリハビリテーションを行っていることに対する評価として、回復期リハビリテーション病棟入院料1や重症患者回復病棟加算として従来より高い評価を新設しました。
 なお、診療報酬では、従来の在宅復帰率等を要件としない病棟も回復期リハビリテーション病棟入院科2として評価しているほか、回復期リハビリテーション病棟以外の病棟でもリハビリテーションを受けることができ、こうした病棟には在宅復帰率の要件は設けていません。
 また、今回の在宅復帰率等の要件は、回復期リハビリテーション専門的に行っている医療機関の団体からの要望を踏まえて導入をしたところであり、最近同団体が発表した調査結果でも、回復期リハビリテーション全体の底上げにつながっているなどの前向きな評価がされているところであります。今後とも関係する専門家等からの科学的根拠に基づくご意見を踏まえて、必要な対応を行ってまいります。


 前回のブログ記事と同様に、まさに官僚的・冷酷無比なコメントです。

 問1に関しては、厚労省は、患者さんの 「個別性」 を重視すべきと言っておきながら、やっていることは、官僚特有の 「全国一律」 的な考えに則った机上の理論であり、やはり (麻生首相と同様に) 現場感覚が足りないと言わざるを得ません。
 「他のよりリハビリテーションを必要としている患者さんに活用していただく必要があることもご理解いただきたい」 という言い方は、冷酷無比かつ上から目線そのものです。
 「回復期リハビリテーションを行っている多くの専門家によると・・・」。またまた、責任転嫁・責任回避体質です。結局、「我々官僚には責任はない。何か問題が生じたら、現場のせいだ。現場が処理しろ」 ですね (悲しいかぎりです)。

 問2に関しても、問1と全く同様ですね。寂しいかぎりです。
 厚労省は、医療政策の策定や診療報酬改定は、エビデンスに基づいて行うといっておきながら、「回復期リハビリ病棟の成果主義導入」 に伴って導入された指標 (「在宅復帰率6割以上」・「重症患者1割5分以上」・「日常生活機能評価10点以上」・「回復期リハビリ病棟のアウトカム指標としての日常生活機能評価表の使用」) には真のエビデンスはありません。上記の数値等は、「データ解析対象患者の各種特徴・特性・属性の偏りが少なくなく、かつサンプル数の少ないデータによる統計結果」 によって導出されたものだからです。
 「回復期リハビリテーション病棟以外の病棟でもリハビリテーションを受けることができ、こうした病棟には在宅復帰率の要件は設けていません」→→「障害者病棟・特殊疾患病棟においては、脳卒中患者・認知症患者は除外され、医療療養病床でも、エビデンスの低い医療区分という悪しき差別が、患者さんを翻弄します。そして、リハビリ難民・介護難民の道へ・・・」 (冷酷非情・・・)。
 そして最後の段落は、毎度おなじみの 「責任転嫁・責任回避体質」。

 前回ブログの結論と同様になりますが、厚労省官僚には、財政再建・医療費抑制を迫る財務省に抵抗し、かつ厚労省の省益・自益は忘れて、国益・国民益を優先し、国民の安全安心を守るという本来の崇高な使命に立ち戻って、活躍して頂きたいと思います。そして、まやかしのエビデンスではなく、現場の医療従事者・患者さん・家族が納得する真のエビデンスに基づく施策を履行して頂きたいと思います。




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