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平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医学会の総括)

 日本リハビリテーション医学会が、学会誌 「リハビリテーション医学」 の下記の報告 (日本リハビリテーション医学会 社会保険等委員会) において、平成20年度リハビリテーション診療報酬改定について総括しています。
 ◎「平成20年度リハビリテーション医学に関連する社会保険診療報酬等の改定
  について」 [リハビリテーション医学 2008; 45 (5): 264-270]
 ◎「平成20年度リハビリテーション料の診療報酬改定に関するアンケート結果
  について」 [リハビリテーション医学 2009; 46 (1): 7-13]

 平成20年度診療報酬改定におけるリハビリテーション料について、「改定概要」・「日本リハビリテーション医学会の新設・変更の要求が認められなかった項目」・「想定外の改定内容」 に関して簡単に紹介します。

(資料1) 平成20年度リハビリテーション診療報酬改定の概要
1.疾患別リハビリテーション料の見直し
 (1)訓練室施設基準の見直し
  ①リハビリテーション治療室はすべての疾患別リハビリテーションにおいて
   時間外の時間帯において他の用途に使用可能になった。
  ②心大血管リハビリテーション基準で面積と必要物品条件の緩和。
 (2)人的要因の見直し
  ①脳血管リハビリテーション基準での3段階化と専任医要件。
  ②心大血管リハビリテーションの医師要因の緩和や管理体制の緩和、医療職
   配置の緩和。
  ③運動器リハビリテーションの実施者に、看護師・准看護師・柔道整復師が
   明文化された。
  ④呼吸リハビリテーションの施行が常勤の理学療法士 (PT) に加えて、常勤
   の作業療法士 (OT) も可能になった。
 (3)リハビリテーション料単価の変更と逓減制の廃止およびリハビリテーション
   医学管理料の廃止
  ①各疾患別リハビリテーション料の単価の減額。
  ②リハビリテーション医学管理料と逓減制の廃止、リハビリテーション継続
   月13 単位制の導入。
 (4)疾患別リハビリテーション料の算定における運用上の注意:必要書類の作成
  ①標準的算定日数を超えて治療を継続することにより状態の改善が期待でき
   ると医学的に判断される場合に必要な書類作成。
  ②廃用症候群に対するリハビリテーションの書類作成。
 (5)疾患別リハビリテーションの対象になる病名の見直し
  ①呼吸リハビリテーション対象病名の肺腫瘍・肺塞栓の追加。
  ②癌手術前1週間における呼吸リハビリテーションが可能になった。
2.早期リハビリテーション加算の新設
 (1)早期リハビリテーション加算 (1単位につき30点) の復活新設
 (2)ADL加算の廃止
3.リハビリテーション総合計画評価料の見直し
 (1)総合実施計画料の減額 (480点→300点)
 (2)総合実施計画料算定の緩和 (月1回算定可、回復期リハビリテーション病棟
   でも算定可)
4.集団コミュニケーション療法の新設
 (*)集団ST点数 (1単位50点で1日3単位まで算定可)の復活新設
5.障害児リハビリテーション料の充実・拡大
 (*)障害児リハビリテーション料の充実・拡大 (実施施設が拡大)
6.地域連携診療計画の評価の拡大と見直し
 (*)地域連携診療計画料に脳卒中が加わり、地域連携診療計画管理料1,500点か
   ら900点に、また地域連携診療計画退院時指導料が1,500点から600点に減点さ
   れ、回復期リハビリテーション病棟でも算出が可能となった。
7.回復期リハビリテーション病棟入院料の見直し
 (1)回復期リハビリテーション病棟入院料1が設置されたが、その算定要件に
   重症例15%、自宅等退院が60%以上などの条件が加わったことや、重症患者
   回復病棟加算50点 (1日につき) が、重症患者30%以上が生活機能改善した
   場合に算定できる様になった。(転院症例の選別が行われる可能性・リスク)。
 (2)回復期リハビリテーション病棟における重症患者判定に用いる、日常生活
   機能評価の測定方法と測定記入者の研修要件
 (3)回復期リハビリテーション病棟の医師要件緩和
 (4)回復期リハビリテーション病棟同士の転院では、発症後2カ月超えでも回
   復期リハビリテーション料算定可能になった。
 (5)回復期リハビリテーション病棟の対象疾患に、腕神経叢損傷等と義肢装具
   装着訓練が追加された。

(資料2) 日本リハビリ医学会の新設・変更の要求が認められなかった項目
1.総合リハビリテーションの新設
 (*)平成18年度改定の疾患別の概念導入に併せて廃止された総合リハビリテー
   ション施設の概念を現行の疾患別リハビリテーションと並列で新設すること
   が認められなかった。
2.回復期リハビリテーション病棟の要件緩和に関する項目
 (1)回復期リハビリテーション病棟において、脳血管障害や頭部外傷患者など
   の重症例や複数の合併症を持つ患者で発症後2カ月までの入院が困難な症例
   において、一定条件下で入院まで3カ月に延長することが認められなかった。
 (2)回復期リハビリテーション病棟の入院期間が、頸髄損傷や脳幹部病変によ
   る四肢麻痺などの患者で定められた入院期間が不足である症例において、一
   定条件下で入院期間を延長することが認められなかった。
3.処方料・技術料等の新設に関する項目
 (1)リハビリテーション処方料の新設が認められなかった。
 (2)義肢装具処方適合判定料の新設が認められなかった。
 (3)運動点ブロックの処置料新設が認められなかった。
 (4)間欠的導尿の手技料見直しと期間延長が認められなかった。
 (5)手指巧緻性機能評価検査料新設が認められなかった。


(資料3) 想定外の改定内容
1.今回の改定で新設された、「神経学的検査:300点」 の算定は、神経学会専門医と
 脳神経外科学会専門医に限られ、リハビリテーション科専門医では算定できない。
2.障害者施設等病棟入院料の対象から、脳血管障害患者および認知症患者が除外さ
 れた。
3.回復期リハビリテーション病棟の成果評価指標に、リハビリテーション医療で通
 常用いている FIM や Barthel index ではなく、看護必要度から派生した日常生活
 機能評価が導入された。


 「平成20年度リハビリテーション診療報酬改定の概要」 (資料1) においては、問題点として、下記のようなことが挙げられます。
 ①疾患別リハビリテーション料体系自体の問題ならびに疾患別リハビリテーション
  料の単価の減額
(平成19年に導入された逓減制の廃止に伴う措置として、厚生労
  働省に、してやられました)。
 ②運動器リハビリテーション料の代替有資格者の問題とそれが疾患別リハビリテー
  ション料の単価の減額に及ぼす影響
 ③算定日数制限除外患者・廃用症候群患者についてのコメント書き・書類作成にお
  ける医師負担増大
(算定日数制限自体が問題)
 ④早期リハビリテーション加算点数が低い
  (*) 急性期リハビリテーションにおける早期離床のためには、厳格なリスク管
   理と高い専門性が必要であり、もっと高い点数をつけるべきと思います。
 ⑤ADL加算の廃止 (廃止されたADL加算の算定要件に準じたリハビリテーショ
  ンを行う場合は患者1日あたり9単位算定可能とはなりましたが・・・)。
 ⑥回復期リハビリテーション病棟への成果主義の導入
  (*) 上記の成果主義導入に伴う 「転院症例の選別」 について、リハビリテーショ
   ン科専門医へのアンケート調査結果では、実際に回復期リハビリテーション
   病棟に関わる病院では、「現状で選別している」 が約20%、「選別する可能性
   がある」 が約50%に達しており、医療難民・リハビリ難民・救急難民・介護
   難民等が益々増大する可能性があります。
 ⑦回復期リハビリテーション病棟の医師要件の緩和 (医師の専従→専任)
  (*) 医師不足 (特に、勤務医不足) や回復期リハビリテーション病棟の更なる普
   及のためには致し方ない面もありますが、回復期リハビリテーション病棟に
   おけるチーム医療・リスク管理・質の向上・効率化のためには、専従医師の
   存在が重要と思います。
【関連記事】
 ◎リハビリテーション診療報酬における 「医師の技術料」 (政府見解)
 ◎疾患別リハビリテーションにおける専任医師の人員基準
 ◎リハビリ医療における 「医師および疾患別リハビリ専任医師」 の責務
 ◎運動器リハの日数制限を180日に (日本臨床整形外科学会が要望)
 ◎リハビリテーション診療報酬の 「包括化」 導入の可能性
 ◎脳卒中リハビリテーションにおける 「早期離床」
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚生労働省保険局医療課の見解)
 ◎リハビリ算定日数制限 (厚生労働省保険局医療課の見解)

 「日本リハビリ医学会の新設・変更の要求が認められなかった項目」 (資料2) については、下記のように考察されます。
 ①総合リハビリテーションについては、リハビリテーションの理念が 「全人的アプ
  ローチ」であり、かつ最近は重度障害・重複障害の患者さん (特に高齢者) も増え
  たため、復活すべきと思います。疾患別リハビリテーション体系は現状に馴染まないと考えられます。
 ②回復期リハビリテーション病棟における重症・重度患者の受け入れ要件や入院期
  間は緩和すべき
です。さもなければ、上述のように、医療難民・リハビリ難民・
  救急難民・介護難民等が益々増大すると思います。
 ③リハビリテーション処方料に関しては、「ドクターフィーとしてのリハビリテー
  ション料の位置づけ」
というデリケートな問題があるため、今後も微妙な取扱い
  になると思われます。
【関連記事】
 ◎リハビリテーション診療報酬における 「医師の技術料」 (政府見解)
 ◎リハビリテーション診療報酬の 「包括化」 導入の可能性

 「想定外の改定内容」 (資料3) については、下記のように考察されます。
 ①障害者施設等病棟入院料における脳血管障害患者および認知症患者の除外は大き
  な問題であり、上述のように、医療難民・リハビリ難民・救急難民・介護難民等
  が益々増大すると思います。
 ②回復期リハビリテーション病棟の成果評価指標としては、 「日常生活機能評価」
  (いわゆる看護必要度) は全く不適切であり、エビデンスも乏しい 「代物 (しろも
  の)」 です。しかしながら、厚生労働省は、「日常生活機能評価」 を、地域医療連
  携・地域包括ケアにおける急性期~回復期~維持期の連続した指標として考えて
  おり、撤回は困難が予想されます。(リハビリテーション医療で通常用いている
  FIM や Barthel index はリハビリテーション・ナース以外の看護師にとっては
  難しいという問題もあります)。
【関連記事】
 ◎障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚生労働省保険局医療課の見解)

 以上、平成20年度リハビリテーション診療報酬改定についての概要・問題点・考察を述べてきました。

 以前のブログ記事 (障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化) でも述べたように、厚生労働省は、財務省の財政再建・医療費削減の圧力に屈し、これまで様々な医療制度改悪・診療報酬改定 (改悪) を行ってきました。
 厚生労働省は、日頃は、「患者さんの視点を一番大事にします」 と言っておきながら、肝心な時には、「財政再建の視点」・「社会保障費削減の視点」・「医療費削減の視点」・「財務省の視点」・「厚生労働省の視点 (省益・局益)」・「診療報酬支払い側の視点」 の方を重視してきました。この自己矛盾を打破し、国民本位の医療政策策定・診療報酬改定を切望します。
 そして、「まやかしのエビデンス」 ではなく、現場の医療従事者・患者さん・家族が納得する 「真のエビデンス」 に基づく医療施策・診療報酬改定を行って頂きたいと思います。

 また、以前のブログ記事 [運動器リハの日数制限を180日に (日本臨床整形外科学会が要望)]でも強調しましたが、次回診療報酬改定に向けて、各疾患別リハビリテーション関連学会が単独で厚生労働省と交渉するのではなく、「運動器リハビリテーション関連学会 (日本整形外科学会・日本臨床整形外科学会・日本運動器リハビリテーション学会)」 、「呼吸器リハビリテーション関連学会 (日本呼吸器学会・日本呼吸ケア・リハビリテーション学会)」、「リハビリテーション関連5団体 (日本リハビリテーション医学会、日本リハビリテーション病院・施設協会、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会)」、「日本心臓リハビリテーション学会」 の4つの疾患別リハビリテーション関連団体が合同で厚生労働省と交渉すべきと思います。




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