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日本慢性期医療協会からの 「7つの約束と3つのお願い」

 日本慢性期医療協会は、平成20年7月2日、名称を 「日本療養病床協会」 から 「日本慢性期医療協会」 に改称しました。
 従来からの会員 (医療療養病床、介護療養型医療施設等の慢性期病床を持つ病院) に加えて、回復期リハビリテーション病棟や亜急性期病床を持つ病院などを幅広く会員として受け入れていく方針とし、療養病床にポイントを絞った考え方ではなく、日本の慢性期医療の在り方を視野に入れた提言を続けていきたい意向とのことです。
 そして、下記のような 「7つの約束と3つのお願い」 が、日本慢性期医療協会から宣言されました。

●日本慢性期医療協会からの 「7つの約束と3つのお願い」

(1)7つの約束
 ①高度急性期病院の治療を引き継ぎ、救急難民を防ぎます。
 ②医療と介護が一体となった機能を維持します。
 ③地域支援型医療拠点として在宅連携を支えます。
 ④高度慢性期病床として診療の質を確保します。
 ⑤チーム医療を徹底します。
 ⑥亜急性期病床の機能を担当します。
 ⑦リハビリテーション力を強化します。

(2)3つのお願い
 ①まじめに慢性期医療を提供している医療機関の入会をお待ちしています。
 ②慢性期急性増悪の治療はお任せ下さい。
 ③良質な慢性期医療が急性期医療を支えていることをご理解下さい。


 上記に関する当ブログ管理人の考察は、下記の通りです。

1.「7つの約束と3つのお願い」 を、全て遂行するためには、医師・看護職員・介護職員・リハビリテーション・その他のコメディカル (薬剤師・診療放射線技師・臨床検査技師等) の現行施設基準を上回る充分な人員数が必要であり、現実的には、日本慢性期医療協会の会員病院の多くが対応出来ないのではないかと推察されます。

2.(1)-①・⑥ (「高度急性期病院の治療を引き継ぎ、救急難民を防ぐ」・「亜急性期病床の機能を担当」) は、高度急性期病院から約2週間で転院してくる 「急性期後 (post-acute)」 の患者さんが対象ですが、まだ原疾患・病態自体が不安定で且つ重度障害、重複障害、複数の合併症・併存疾患を持った患者さん (特に、高齢者の場合) であれば、現行の多くの療養病床単独では対処できないと思われます。
 医師・看護師等が充分配置されている 「医療療養病床単独・回復期リハビリテーション病棟単独および2つの組合せのケアミックス病院」、あるいは 「亜急性期病床 (亜急性期入院医療管理料を算定する一般病棟の病室)」 でしか対処できないと思われます。

3.(1)-⑦ (「リハビリテーション力を強化」) については、急性期後または亜急性期の患者さんが相当増えるため、リハビリテーション・リスク管理の観点も含めて、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病床、介護療養型医療施設、各々の現行施設基準のリハビリテーション人員では到底足りません。
 リハビリテーションの質の向上・リハビリテーション算定日数制限との兼ね合い・自宅等退院率のアップ・在院日数短縮のためには、豊富なリハビリテーション・パワーが不可欠と思います。

4.(2)-② (「慢性期急性増悪の治療」) については、特に、外来業務を行っていない 「回復期リハビリテーション病棟単独、医療療養病床単独、介護療養型医療施設単独および3つの組合せのケアミックス病院」 では対処困難な例も多いと推察されます。
 また、軽度~中等度の慢性期急性増悪の治療といえども、現行の少ない医師・看護師パワーおよび不充分な救急外来体制を考えると、現時点では、充分な対応が出来ない会員病院が少なくないと推察されます。

5.上記の1~4を鑑みると、(1)-①~⑦ ならびに (2)-② の約束、即ち、 『8つの約束』 の全てを遂行できる自己完結型の病院は、「医師・看護職員・介護職員・リハビリテーション・その他のコメディカル (薬剤師・診療放射線技師・臨床検査技師等) が充実した病院で、且つ、急性期一般病棟 (場合によっては、ICUも)、亜急性期入院医療管理料を算定する一般病棟の病室、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病床、<介護療養型医療施設、障害者病棟 (障害者施設等入院基本料を算定する一般病棟)、特殊疾患病棟>を持つケアミックス病院」 と考えられます。
 急性期一般病棟・救急外来が無い 「回復期リハビリテーション病棟単独、医療療養病床単独、介護療養型医療施設単独および3つの組合せのケアミックス病院」 等では対処困難と思われます。

6.素朴な疑問ですが、「7つの約束と3つのお願い」 をそのまま素直に読むと、「会員病院であれば、一つの病院にて自己完結的に 『8つの約束』 を全て対処可能である」 と解釈でき、一般の方々もそのように思ってしまうと推測されます。
 即ち、「会員病院であれば、どの病院でも、高度急性期病院の治療を引き継ぐことが可能であり、高度慢性期病床として診療の質を確保しており、亜急性期病床の機能 (充分な医療パワー) および豊富なリハビリテーション力を保持し、慢性期急性増悪の治療にも対応可能です」 と、一般の方々は、解釈 (誤解?) すると思います。
 しかし、現実的には、各会員病院の多くは、『8つの約束』 の全ての履行は不可能と思います。
 となると、一般の方々が、上記解釈に基づき、会員病院に受診または入院相談に行った時に、「当病院では対処できません」 と言われたら、その病院および協会に対する不信・不満が生じると推測されます。
 ところで、(1)-④の 「高度慢性期病床」 は、『8つの約束』 を全て履行可能である病床という意味でしょうか?

7.日本慢性期医療協会は、各会員病院が 『8つの約束』 を全て果たせる病院になるように促し、もし、対処不能な病院は、介護療養型老人保健施設等の介護保険施設へ移行して下さいと勧告するのでしょうか?
 また、いわゆる地域完結型医療の視点で考えると、どういう解釈および対策になるのでしょうか?
 「会員病院同士の各々の強みを生かした病病連携? (結局、転院)」・「手に負えない病態または慢性期急性増悪患者のほとんどは今まで通り、急性期一般病院へ送る? (結局、転院)」・・・。
 やはり、自己完結型ケアミックス病院でしか、『8つの約束』 の遂行は無理と思われます。
 したがって、一般の方々に、上述のような誤解を抱かせる可能性がある 「7つの約束と3つのお願い」 は、当座は、下記のように改訂した方がベターと思います。

 (例1) ①高度急性期病院の治療を引き継ぐことができる会員病院を紹介します。
    ⑥亜急性期病床の機能を担当できる会員病院を紹介します。
    ⑦リハビリテーション力を強化した会員病院を紹介します。

 (例2) ②慢性期急性増悪の治療ができる会員病院を紹介します。

 (例3) ②慢性期急性増悪の治療ができるようになることを目指します。

 (※) もしかしたら、「7つの約束と3つのお願い」 の文中の 「・・・します」 と
   は、 「・・・することを目指します」 という意味なのでしょうか?


 以上、「日本慢性期医療協会からの7つの約束と3つのお願い」 について、当ブログ管理人独自 (管理人の思いこみ・誤解で、上記の解釈が間違っていたら申し訳ないです) の考察を述べてきました。

 急性期病院の在院日数の短縮に伴い、円滑な自宅等退院および転院のための地域医療連携が重要視されている現在、日本慢性期医療協会が進める 『8つの約束』 が、仮に、全会員病院にて現実化した場合、地域医療連携体制は強固なものとなり、医療難民・リハビリ難民・救急難民・脳卒中難民・認知症難民・介護難民は相当解消されると思います。(但し、後方の介護保険施設・在宅ケア等の地域包括ケア体制の整備状況にもよりますが・・・)。
 その意味では、非常に期待しています。

 但し、慢性期医療においては、「療養病床の再編」、「介護療養型医療施設の平成23年度末廃止」、「後期高齢者医療制度」、「療養病床への成果主義の本格的導入」、あるいは 「日病協が提唱している地域一般病棟の導入の可能性」 等、未だ不透明な要素があります。

 現在、特に問題視されているのが、医療療養病床・介護療養型医療施設等の移行先として設けられた 「介護療養型老人保健施設」 (新型老健) です。次期平成21年度介護報酬改定にて、少しは改善されるようですが、やはり中途半端な不充分な施設だと思います。

 「特養事務員GM~我が為すことは、我のみぞ知る~」 ブログの記事 『新型老健は退院患者の受け皿としては 「不適」』においても、下記のように述べられています。

 病院からは追い出す→でも新型老健は整備が進んでいない→特養などでは受け入れ自体が難しいケースが多い上に満床→在宅サービスは満足に機能しない。・・・いったい、どうしろと言うんだ? 

 本当に一体、厚生労働省は、国民の安心・安全・納得・満足のために!!、どうしたいのか?? もう、机上の理論 (空論) はやめて、現場感覚・国民の視点で医療・介護・福祉施策を立案・実施して頂きたいと思います。

【関連記事】
 ◎障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎リハビリ算定日数制限 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎介護保険改革は 「家族の問題は遮断」 (厚労省老健局長)
 ◎平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医学会の総括)
 ◎「入院医療のあり方 (機能分化)」 日本病院団体協議会の提言
 ◎リハビリテーション医療におけるリスク管理
 ◎「後期高齢者医療制度」 与野党間の不毛な議論
 ◎「リハビリテーション医療のあり方」 日病協の提言
 ◎地域リハビリテーション (CBR:community based rehabilitation)




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