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「医療とコミュニティ」・「老後と介護」 の安心 (安心社会実現会議)

 首相官邸ホームページに第4回安心社会実現会議 (2009/5/28) に提出された資料が掲載されています。

 その中で、 「意見集約 (素案)」 の第2章 「人生を通じた切れ目ない安心保障」 に、
  Ⅰ.雇用をめぐる安心
  Ⅱ.安心して子どもを産み育てる環境
  Ⅲ.学びと教育に関する安心
  Ⅳ.医療とコミュニティの安心
  Ⅴ.老後と介護の安心
の5つの項目が挙げられています。
 上記の内、ⅣとⅤの内容について、下記に示します。

●医療とコミュニティの安心

 日本では、医療費がGDP比で8.1% (2005年、OECD平均9%) と相対的に抑制されてきたにもかかわらず、人口一人あたりの医師診療件数はOECD平均の倍以上であり、諸外国に比べて医療サービスを受けやすい環境が実現されてきた。
 ところが、急性期病院を中心に医師不足が深刻化し、地方では病院の経営破綻が拡がり、この安心が急速に揺らいでいる。

 医療救命救急センターにおける医師、看護師の配置などをできるだけ早急にすすめなければならない。
 併せて二次医療圏において、病院のコンソーシアム (共同運営体制) を組織しつつ医療機関の機能分担と集約をすすめ、地域の医療ニーズに応えていくべきである。
 二次医療圏において、とくに産科、小児救急に対応する救急医療体制を確保する。
 レセプトの段階的なオンライン請求への切り替え、データに基づいた医療の推進など相対的に遅れている医療IT化への対応もすすめられなければならない。

 また、国民の命と基本的人権 (患者の自己決定権・最善の医療を受ける権利) を実現するため、そのことを明確に規定する基本法の制定を推進しなければならない。

●老後と介護の安心

 介護保険や年金の改革など、老後の安心を確立する努力が重ねられ成果もあがったが、制度には綻びも見られる。
 老後の生活の見通しがつき、個人だけで備えずにすめば、内需を拡大し、資金を社会全体に環流させていくことにつながる。
 介護保険と年金制度それ自体の改革をさらにすすめると同時に、高齢者の生活インフラである 「住まい」 の確保ともむすびつけて、老後の安心を高めていくことが求められる。
 介護施設や病院といった日常生活から切り離された形ではなく、コミュニティにおける医療・介護連携の推進やそれに連動した独居高齢者に対する 「住まい」 の保障によって、地域の中で安心した老後生活が確保されるようにすることが重要である。
 この問題は、人口が急速に減少しつつある地域の集積による 「まちづくり」 にもつながるものである。

 安心社会実現会議の次回の会合は6月の第3週に開かれる予定で、取りまとめが行われる見通しです。

 「医療崩壊・介護崩壊・福祉崩壊・年金崩壊・雇用崩壊」 という 「社会保障・セーフティネットの崩壊」、および 「医療難民・救急難民・リハビリ難民・介護難民・障害者難民」 という問題の早期解決のため、可及的速やかな対策が望まれます。

 また、次期総選挙においては、国民による政権選択の判断材料として、上記問題に関するマニフェストを、自民党・民主党ともに明記して頂きたいと思います。




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安心社会実現会議 (厚生労働省の分割や省の新設も検討を)

 毎日新聞 のホームページ (2009/5/15) に興味深い記事 「安心社会実現会議:厚労省の分割や省の新設も検討を」 が掲載されていますので、下記に示します。

●安心社会実現会議:厚労省の分割や省の新設も検討を

 中長期の国家戦略を議論する政府の有識者会議 「安心社会実現会議」 (座長・成田豊電通最高顧問) が15日、首相官邸で開かれた。
 麻生太郎首相は厚生労働省を分割し、医療、年金などを担当する 「社会保障省」 と、雇用、少子化などを所管する 「国民生活省」 の創設を検討する考えを示した。

 会合で、委員の渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長が、厚労省を 「雇用・年金省」 と 「医療・介護省 (庁)」 に分割するよう提言。
 これに対して、首相は 「国民生活に力を入れるための省を一つ作ったらどうか。基本的にそう思っていた」 と応じた。

 さらに、首相は 「単に厚労省を二つに分割するのではなく、国民の安心を所管する省を強化する発想で考えてはどうか。私の考えでは国民生活省、社会保障省といろいろ表現はあるが、医療・介護・年金福祉が社会保障 (省)。雇用・児童・家庭部門・少子化、男女共同参画など内閣府でやっているようなものが国民生活省」 と語った。

 会議では、目指すべき国家像として、「小さい政府」 から 「機能する政府」 への転換による 「新たな公の創造」 や安心と活力の両立を目指す 「成長と安心」 など8項目も提示。
 6月中旬にも提言をまとめ、同下旬に策定する政府の経済財政運営の基本方針 「骨太の方針09」 に反映させる。

 また、同会議に提出された資料1 「これまでの議論を踏まえた論点の整理 (案)」 の3ページ目の 『Ⅱ.目指すべき 「国家像」・「社会の姿」 について』 を下記に示します。

●目指すべき 「国家像」・「社会の姿」 について

 現代は社会経済の大転換期。
 国民と国家がともに手を携え、社会の不安定化・分裂を回避し、「安心と活力」 の好循環を通じた、新しい時代にふさわしい 「新しい日本型安心社会」 を構築することが必要ではないか。

1.「成長と安心」
 ◎安心と成長の同時実現、安心と活力の両立
 ◎世界への貢献-共生を通じた自らの発展・成長

2.「信頼」
 ◎安心の基礎となる政府と国民との信頼関係、国民相互の信頼関係=「社会的
  信頼関係」の回復、「社会契約」としての安心社会の実現

3.「切れ目のない安心」
 ◎全世代・全生涯を通じた 「切れ目のない安心」 の実現、特に現役世代 (人生
  前半期) の安心-雇用を軸とした安心保障-の実現
 ◎ 「リスクをカバーするセーフティネット」 から 「人への投資を重視した能力
  発揮・自己実現の支援」 へ

4.「公正な社会」
 ◎社会の一体性の維持・社会的公正の実現、格差の固定化・世襲化の防止、
  「努力が報いられる社会・一生チャレンジできる社会-複線の人生設計を可
  能にする社会-」の実現、社会参加・社会貢献の積極的評価

5.「次世代の支援」
 ◎少子化対策・次世代育成支援対策の抜本的強化、未来への安心 (社会全体の
  持続可能性) を高める取り組みの強化

6.「新たな 「公」 の創造」
 ◎ 「公」 の役割の再構築・再定義、分権化と多元化、多様な主体による新たな
  「公」 の創造、小さい政府から機能する政府へ
 ◎国民の社会参加の効果的な保障と役割・責任の分担

7.「地域・家族の支援」
 ◎地域 (コミュニティ) や家族の変容・多様化に対応した支援策の再構築、「住
  まい」 や 「まちづくり」 をも含めた支援

8.「国民へのメッセージ」
 ◎中福祉・中負担の大きな設計図・見取り図と具体的政策の優先順位の提示、
  ライフステージに沿った具体的な 「安心」 の提示
 ◎安心社会実現に向けての国 (政府)、自治体、企業、地域、家族、個人それ
  ぞれの参加、責任と役割の分担

 上記の 『厚生労働省の分割や省の新設』・『目指すべき 「国家像」・「社会の姿」』 に関しては、国民にとって、大筋異論はないものと思われます。

 問題は、上記を本当に実現できるかどうかだと考えられます。

 上記を実現できる政権は、今の 「自公政権」 なのか、政権交代後の 「民主党を中心とした連立政権」 なのか、はたまた、「大連立政権」 (あるいは 「中連立政権」) なのか・・・。

 次期総選挙は、国民およびその子孫にとって、将来を大きく左右する大事な選挙と思われ、積極的な投票行動および政治参加が肝要と思われます。




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社会保障財源問題 (消費税増税:財務省主計局主計官の見解)

 日本医師会主催の平成20年度医療政策シンポジウムが、平成21年3月13日に開催されました。(プログラムは、下記の資料1参照)。

(資料1) 日本医師会・平成20年度医療政策シンポジウム
     「わが国の未来を支える社会保障-社会保障財源のあり方-

●講演Ⅰ.社会保障財源と制度設計の思想
      田中 滋 (慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)

●講演Ⅱ,社会保障給付と税負担及び保険料負担
      太田 充 (財務省主計局主計官 厚生労働係担当)

●講演Ⅲ,構造改革と社会保障
      高橋洋一 (東洋大学経済学部総合政策学科教授)

●講演Ⅳ.今後の医療改革に向けて
      吉川 洋 (東京大学大学院経済学研究科教授)

●日本医師会の考え方 中川俊男 (日本医師会常任理事)

●パネルディスカッション

 Medical Tribune (2009/4/23) によると、上記シンポジウムにおいて、持続可能な社会保障政策として、(短期的には、霞ヶ関の各省庁が管理する特別会計の剰余金や積立金、いわゆる 「埋蔵金」 を社会保障費の財源として活用できるが)、中長期的には、やはり、消費税増税で財源を確保すべきという方向性でした。

 さらに、パネルディスカッションにおいて、財務省主計局主計官 (厚生労働担当) は、消費税増税の前における 「消費税の国と地方の配分論議の必要性」 を下記のように述べています。

(資料2) 消費税増税の前に配分の議論を (財務省主計局厚生労働担当主計官)

 財務省主計局厚生労働担当の太田充主計官は、社会保障財源の観点から消費税の仕組みを説明した。

 5%の消費税のうち国には4%が回るが、その29.5%は地方交付税となるため、「実質的に国に残るのは全体の56%しかない」 と解説した。

 年金や医療、介護の給付の負担割合は国が8割、地方2割である実態に触れ、「消費税の国と地方の配分を現行のままにして社会保障の給付を国民に負担してもらうとすると、もっと上げなければならなくなる」 との見方を示した。

 上記に関するブログ管理人の考察・結論は下記の通りです。

(1)消費税増税に関しては、以前の当ブログ記事にて、何回も何回も (口酸っぱくして) 述べています。

 即ち、「消費税増税」 を行う前に、

  ①充分な景気回復

  ②税制の抜本的改革 (特に、財界・大企業・株主・金持ち優遇税制の是正)

  ③膨大な税金 (国民の血税) の無駄使いの抜本的是正
   (1) 伏魔殿化した特別会計の透明化・是正
   (2) 官僚の天下り・渡りの根絶および天下り用の無駄な公益法人や補助金
     の根絶 (約12兆円)
   (3) 国会議員の定数削減・歳費の削減
   (4) 国家公務員人件費の削減
   (5) 道路・空港・整備新幹線・ハコモノ等の無駄な公共事業の根絶、等

  ④道路特定財源の完全なる一般財源化

  ⑤年金問題の早期完全解決

等を達成または実行の約束をしないと、国民の納得を得られないと思われます。

(2)さらに、資料2の財務省官僚の説明により、消費税には、「国と地方の配分により、増税率が大きく左右される」 という問題が潜んでいることが判明しました。

 この問題は、地方交付税の問題および地方分権・道州制論議にも波及すると考えられます。

(3)以上、社会保障財源問題における消費税増税 (財務省主計局厚生労働担当主計官の見解) について論じました。

 持続可能な社会保障政策の財源というと、いつも、有識者の大多数は、消費税増税を主張します。

 しかしながら、消費税増税を声高に叫ぶ前に、上記(1)の各対策に加えて、「以前の当ブログ記事にて、何回も何回も (口酸っぱくして) 述べている」 下記の事柄を優先して考慮すべきと思われます。

 即ち、「医療立国論」、「医療・介護立国論」、あるいは 「社会保障 (医療・介護・年金・雇用・福祉) 立国論」 に基づき、「医療再生・介護再生・社会保障再生」 を図り、雇用創出効果・経済波及効果を高め、かつ強固なセーフティネットを構築し、「国民の安心・安全・納得・満足」 による内需拡大も含めて、「経済成長を図る」・「法人税・所得税等の税収増を図る (消費税の増税率をできるだけ抑制する)」 という好循環を実現させることを優先すべきと考えられます。




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経済危機克服のための 「有識者会合」 発言のポイント (社会保障)

 経済財政諮問会議 (2009/4/7) (議事:①経済危機克服の道筋、②経済危機克服のための 「有識者会合」 への対応) において、『経済危機克服のための 「有識者会合」 84名の発言のポイント (内閣府)』 という資料が配付されています。

 その中の、「社会保障」 分野における有識者12名の発言のポイントを下記に示します。

 麻生太郎首相が4月7日、社会保障や財政などの政策目標や優先順位を議論する有識者会議 「安心社会実現会議」 の設置を表明したことを受け、政府の経済財政諮問会議は4月下旬から、医療や介護などに関する実態分析や社会保障改革の工程表の具体化について集中的に審議していく予定です。

 社会保障の有識者12名の発言が、経済危機克服のみならず、「社会保障危機、医療・介護・福祉の危機 (社会保障崩壊、医療・介護・福祉の崩壊)」 の克服に、どう生かされていくのかが注目されます。

経済危機克服のための 「有識者会合」 84名の発言のポイント

【社会保障】

●大久保 満男氏 (社団法人・日本歯科医師会会長)

①日本歯科医師会は健康日本21の中で、8020 (80歳で歯が20本) 運動を推進し、高齢者の歯の健康維持に取り組んできたが、5年間の中間評価では予想以上の高い割合で高齢者の歯の健康が保たれている。

②歯の健康が身体的健康や生活の活発化にもつながるという調査結果や実例、また、かかりつけ歯科医師の有無が累積生存率に影響が大きいという調査結果もあり、歯の健康は、生活の活発化、ひいては健全な消費活動につながり社会全体も活性化すると考えられることから、社会保障費の削減はまずい政策だと思っている。


●唐澤人氏 (社団法人・日本医師会会長)

①経済危機が叫ばれる中、地域医療体制も崩壊の危機。社会保障国民会議において社会保障の機能強化が示されたところだが、真に国民が安心できる社会保障制度の構築が必要不可欠。

②国民の不安が高まる中で良質で安全な医療を安定的に提供するのは、投資が必要だが、医療機関の経営状況は厳しく、原材料価格高騰対策等緊急保証制度において、医療機関を対象としていただきたい。

③病院勤務医の労働環境は厳しく、看護・介護従事者の給与水準は全産業平均で見ても低水準。職業倫理による努力も限界に近づきつつあることから、勤務状況を改善し、魅力的な職種にしていくことが必要。

④医療・介護分野に対し、積極的な財源投入を行い、着実な雇用拡大を行うとともに、あまねく国民へ還元すべきことを提案する。


●京極宣氏 (国立社会保障・人口問題研究所所長)

①社会保障は、経済効果 (内部経済効果、バリアフリー等への投資効果、セーフティネットの整備に伴う安心による所得効果) が大きい。

②21世紀の社会保障の量から質が重要となり、サービスの水準等を向上させることにより、社会保障の拡充とスリム化は両立できると考える。

③現行の生産年齢人口の15~64歳を 25~74歳に捉え直せば、2055年の65歳以上の社会は高齢者1人を1人が支える社会から75歳以上の高齢者1人を2人強で支える非常に安定した社会となる。

④従来は公共事業が景気対策の主な柱であったが、日本版ニューディールとして、従来型の景気対策でなく、社会保障サービスの充実を切り口に大不況を克服するという視点を持つべき。


●児玉 孝氏 (社団法人・日本薬剤師会会長)

①政府は社会保障費の2,200億円抑制方針を未だに撤回していない。長期安定的な社会保障制度の確立に向けた目的税の確保が必要。

②今後高齢化が進む中で、高齢者が使用する医薬品数も増え、複数の医療機関を受診する確率も高くなる。現在60%である医薬分業を欧米並みに拡大するとともに、在宅医療のニーズが高まっており、入院から在宅まで他職種と連携したチーム医療を普及することが重要。

③健康を自分で守るセルフメディケーションを推進すべき。


●竹中ナミ氏 (社会福祉法人プロップ・ステーション理事長)

①すべての人に、人や社会を支える力がある。それを引き出し、誇らしく生きられるようにすることが、元気な社会づくりの基盤である。

②性別や年齢や障害の有無に関わりなく、誰もが社会を支える一員となれる共生・共助の社会を作るため、「ユニバーサル社会 (共生と共助の社会) 基本法」 の制定に向け取り組んでいる。

③アメリカでは、ペンタゴンにあるCAPという組織で、各省庁の重い障害を持つ職員のICT支援を行っており、そこでの最先端の科学技術を応用した取組が大統領クオリティ賞を受賞した。スウェーデンでもやはりICT技術と人のサポートを組み合わせ、認知症の高齢者が街中で一人で、あるいは家族と生き生き生活している。障害のある人が活き活きと働き社会の支え手ともなれる仕組みは、女性や高齢者の力を生かす仕組みともなる。諸外国のすばらしい取組は、きっと日本でも実現が可能である

④ICT等を活用し 「障害者 (チャレンジド) をタックスペイヤーに出来る日本」 を実現することが、今求められている。


●中田 清氏 (社団法人・全国老人福祉施設協議会副会長)

①重度要介護者20万人の待機者解消のための緊急的な介護施設整備を行うべき。民間主体で2兆円規模となり、15万人の雇用創出効果が期待される。これは、小規模多機能等に比べて、運営効率化の観点から職員処遇の改善や介護給付費の抑制にもつながる。そのために、施設の総量規制の緩和と公費負担割合の見直しを行うべき。

②在宅介護では家族の負担は大きい。渋川のNPO法人による無認可老人施設が火災し、多くの人が亡くなる痛ましい事件があった。宿直職員が1人しかおらず、介護保険法上の必要な届出をしていない施設だったとのことで、このような施設が数多くあるのは、要介護高齢者の行き場がないからだ。


●久常節子氏 (社団法人・日本看護協会会長)

①超過勤務をやめ、7時間労働にする等、看護師を含む女性の働き方を見直し、少子化対策として推進すべき。

②生活習慣病対策として、5年ごとに個人の生活習慣病予防の努力を評価する仕組みを構築すべき。医療費増の要因は、生活習慣病予防であり、糖尿病が進行し、透析を受けた場合、年間の医療費は約600万円かかる。


●日野原 重明氏 (聖路加国際病院理事長)

①医学部定員の増は、将来的に産科、小児科、麻酔科等の医師不足の診療科目を選択する保証はない。医師不足解消のためには、昭和23年から抜本的に改正されていない医師・看護師の役割分担を見直し、(アメリカのように) 診断や治療等の一部を看護師に担わせるべき。

②医学教育強化のため、4年制大学院医学校を設置すべき (特区を活用)。日本人のノーベル医学・生理学賞の受賞者はわずか1人に過ぎない (しかも理学部卒業者である)。

③老人の定義について65歳から75歳に引き上げるべきことを2010年の国連総会において提言予定。


●堀田 力氏 (財団法人・さわやか福祉財団理事長)

①不足する福祉施設 (保育園、子育ち支援施設、特別支援学校、グループホーム等) の整備のために、高齢者の投資への優遇措置 (優先入居や孫の優先入園、相続税優遇、政府保証等) を行い、眠っている資金を活用すべき。

②福祉施設就労に向けた無償教育等を行い、志を持つ者の教育の充実を図る等、人材への投資を推進すべき。


●矢崎義雄氏 (独立行政法人・国立病院機構理事長)

①診療報酬とは別枠で病院にもドクターフィーを導入することにより、勤務医確保のための処遇改善を行う必要がある。

②病院の耐震化や太陽光パネルの設置等のエコ改修も行うべき。

③外来患者のトリアージを行う戸山病院、国府台病院の外来棟改修やワクチンの大規模生産のための整備等新型インフルエンザ対策を行うべき。

④医療職の業務の見直し、特に医師と看護師の協働の促進。

⑤レセプト・電子カルテへの財政支援、地域で病院群がコンソーシアムを形成して、機能分担や共同研修を行う等、地域医療の課題克服のための対策や治験促進への財政支援を進めるべき。


●山本修三氏 (社団法人・日本病院会会長)

①医療の質・安全確保のための病院耐震化や医療機器の整備支援、および 病院IT化推進のため電子カルテの基本となるオーダリングシステムの標準化を政府が行うべき。

②ドクターズ・セクレタリーの導入による、医師の勤務環境の改善につながる新規雇用の創出を行うべき。

③高度先進医療、特に再生医療の臨床応用に向けた研究開発を推進すべき。


●湯浅 誠氏 (反貧困ネットワーク事務局長)

①政府の雇用対策や住宅対策の利用に当たって、自治体主導では住民票要件がある、利用希望者が集まってしまうことを懸念して取組に消極的になる等の理由から、折角の対策にたどり着かない人が多く存在。つなぎ対策を受けるための 「つなぎのつなぎ」 支援が必要。国が会社の寮の空き室、民間アパート、公営住宅を借りるに当たって、直接借り上げを行うべき。

②4月、遅くとも5月には、「民間アパート等を国としてこれだけ確保している」 というメッセージを明確にするなど、住宅確保や生活費確保等の貧困対策を雇用対策のパッケージの中に含めるべき。




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