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  2. 2009年04月

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「転倒予防靴下」 (商品開発物語)

 足が弱り転倒しやすくなったお年寄りの介護のために作られた靴下として、(株) コーポレーションパールスターが開発した 「転倒予防靴下」 [下記の図 (写真) を参照] が好評を博しています。
 
 本商品の特徴は下記の3つのポイントです。

【ポイント1.転倒予防効果・ウォーキング効果】

 特殊な編み方でつま先を反り上げることで、歩行の際につまずきにくくし体のバランスを保ちます (つまづき転倒防止)。
 そして、つま先を上げたウォーキングを自然と実現できるようにし、以下の3つの効果を狙います。

(1)つま先を上げ、かかとから着地させることで、足裏を柔軟にし、土踏まずを鍛え、腰や膝に負担をかけない歩き方を実現できるようにします。

(2)かかとから着地で歩幅を広げ、筋肉を刺激し、歩行時のエネルギー消費量を増大させ、脱メタボ歩行対策を実現できるようにします。

(3)土踏まずが高くなり (ウインドグラス効果)、足腰の疲れ予防。

【ポイント2.むれにくい・においにくい・冷えにくい】

(1)靴下のつま先部は二重式の凹凸編みになっており (詳細は元祖二重式凹凸編み靴下を参照)、保温効果を高め、暖かさ・通気性を持続します。

(2)底部のあぜ編み (凸凹編み) は発汗作用を抑える効果があり足の指の間が蒸れにくく清潔になるので、一日中靴を履く方にとっては効果的です。

【ポイント3.その他の効果】

(※)足関節を保護し、美脚効果やヒップアップ効果を実現します。

 (株) コーポレーションパールスターのホームページに、本商品に関する興味深い商品開発物語が掲載されていますので、下記に紹介します。

● 「転倒予防靴下」 商品開発物語

 平成18年の5月、
 「足先を上げる補装具はあるが、日用性に欠けるので、患者さんが使いたがらない」。
 「10年間、靴下にゴムバンドをつける商品を試作してきたが、うまくいかない」。
 「日用品として使いやすく、そして足先が上がる商品を開発できませんか」。
と言われる義肢装具士さんが尋ねて来られました。

 自信があったわけではないのですが、
 「当社は靴下製造が本業なので、靴下で開発してみます」。

 試作を繰り返す中、平成18年8月に神戸学院大学で行われた日本リハビリテーション工学会で試作品を展示。
 「履いても良いですか」。
 「なるほど、足趾が上がりますね」。
 「装具でなく、靴下でMP関節の背屈機能を得る方法、いいですねぇー」。
 「底屈機能が妨げられるので、立位の時のバランスが悪いですね」。
 「足の機能を勉強して研究開発すると、良い転倒予防靴下になりますよ」。
 「高齢者の転倒事故は、大腿骨頚部骨折、そして寝たきり・認知症につながりますので、良い転倒予防靴下に仕上げてください」。
 専門用語が多く、半分も理解できませんでした。
 後に、この方がべトちゃん・ドクちゃんの執刀医の澤村先生だった事を知りました。

 早速、学会で名刺交換した松江医療福祉専門学校の南場先生 (理学療法士) を訪ね、専門書の紹介、そして広辞苑にない専門用語に平仮名、数回のレクチャーで足の構造の勉強をしました。
 知れば知るほど、転倒事故に対処できる転倒予防靴下ができる自信がなくなってきました。

 半年間の模索、広島銀行より広島大学大学院保健学科・浦辺教授の紹介を受け、
 「なるほど、上がりますね」。
 「靴下で転倒予防の効果を得る発想は、新規性が高いので、一緒に開発しましょう」。

 2ヶ月後のミーティングで、
 「大変面白い測定結果がでました」。
 「転倒予防対策では、かなり期待できる測定結果が得られました」。
 更に、「足趾をあげる効果は、膝痛・腰痛対策にもつながるので、これにも有効性が期待できるかもしれません」、等々の3時間にわたるレクチャーを受ける中で、一気に解決策が見えてきました。
 こうして転倒予防靴下が完成したのです。

 「階段の上り下りができなかったのが、上りだけですが、のぼれるようになりました」。
 「片麻痺で右足をひきずって歩いてたのが、足を持ち上げて歩けるようになりました」。
 「膝の痛みで毎週病院に行っていたのが、今は月に1回だけです」。
 「こむらがかえり、トイレに間に合わないので、オシメをしていましたが、オシメがはずせました」。
 団塊の世代の私には、このような体験は未だありませんが、東京での展示会の時でした。
 電車が入ったので階段を駆け下り、とび乗っていた自分にビックリ、以前は足がもつれるので、次の電車にしていました。
 何故このような現象があるのかを浦辺先生にお聞きしたところ、「促通効果が得られた可能性は考えられますね」。

 中国労災病院を始め、病院等でリハビリ用として転倒予防靴下が売れていく中で、取引先より 「転倒予防靴下で、ウエストが細くなった、履けなかったジーパンが履けるようになったの声が何人かでてきてる」 の報告を受け、メタボ症候の86cmのズボンがブカブカになってる事に気付きました。
 ひょっとしてと思い、若い時代にはいていたノータックの82cmのズボン、スッとはけたのには驚きでした。

 「新商品誕生の裏にドラマあり」
 商品が誕生し、市場に出回るまでには、多くの人々が携わり、各関係機関の連携のもと、それぞれの部署で全力を注いでいます。
 試行錯誤を繰り返し、数々のハードルを越え、見事製品化に成功したストーリーを読むと、熱いものが感じられます。

転倒予防靴下




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新型インフルエンザ (「豚インフル」) 対処心得 (神戸大学・岩田教授)

 2009年3月下旬にメキシコや米国で発生した豚インフルエンザの人への大量感染を受け、世界保健機関 (WHO) は、4月27日夜 (日本時間28日朝)、世界の警戒水準 (フェーズ) を、「3」 から、豚インフルエンザウイルスが人から人への感染力を十分に得た段階を示す 「4」 に引き上げました。

 即ち、「新型インフルエンザ」 発生を認定したことになります。(名称も、「豚インフルエンザ」 から、「新型インフルエンザ」 に変更されました)。

 さらに、WHOは4月29日夜 (日本時間30日朝)、全世界で拡大を続けている新型インフルエンザについて、警戒水準 (フェーズ) を、現行の 「4」 から、 「5」 に引き上げました。

 新型インフルエンザの警戒レベルは6段階あり、フェーズ 「6」 (世界的大流行:パンデミック) の一歩手前の状況です。

 神戸大学 大学院医学研究科・医学部 微生物感染症学講座 (感染治療学分野) の岩田健太郎教授が提唱されている 「研修医への新型インフルエンザ症例への対処心得」 が参考になると考えられますので、下記に示します。

豚インフルについて、研修医の皆さんへ (神戸大学・岩田教授:2009/4/28)

(1)まず、毎日の診療を大切にしてください。
 呼吸器症状の有無を確認し、ないときに安易に 「上気道炎」 と診断せず、旅行歴、シックコンタクト、動物暴露歴など問診を充分に聴取してください。

 患者さんが言わない、ということは、その事実がない、という意味ではありません。
 「せきをしていますか?」 と聞かなければ、せきをしているとは言わないかも知れません。

 原因不明の発熱であれば、必ず血液培養を検討してください。
 バイタルサインを大切にしてください。

 バイタルサインの重要度は重要な順番に、血圧、脈拍、呼吸数、(第5のバイタル) 酸素飽和度、そして、体温です。
 極端な低体温などはまずいですが、発熱患者で大切なのは体温 「以外」 のバイタルサインと意識状態であることは認識してください。

 発症のオンセット、潜伏期など、時間の感覚には鋭敏になってください。
 要するに、ブタインフルエンザ診療のポイントは普段の診療の延長線上にしかありません。
 ほとんど特別なものはないことを理解してください。

 上記の診療は診療所、大学病院、どこのセッティングでも可能です。
 大抵の感染症診療は、大抵のセッティングで可能なのです。

(2)自分の身を護ってください。
 とくに初診患者では外科用マスクの着用をお奨めします。
 患者の診察前とあとで、ちゃんと手を洗っていますか。
 呼吸器検体を採取するなら採痰ブースが理想的ですが、理想的な環境がないからといって嘆く必要は少しもありません。

 「うちには○○がない」 と何百万遍となえても嘆いても、物事は一つも前に進みません。
 「うちには○○がないので、代わりに何が出来るだろう」 と考えてください。
 考えても思いつかなかったら、そこで思考停止に陥るのではなく、分かっていそうな上の先生に相談してください。
 いつだって相談することは大切なのです。
 診察室で痰を採取するなら、部屋の外に出て患者さんだけにしてあげるのもいいかもしれません。
 日常診療でも、とくに女性の患者は人前で痰なんて出せないものです。
 呼吸器検体を扱うとき、気管内挿管時などはゴーグル、マスク (できればN95)、ガウン、手袋が必要です。
 採血時やラインを取るときも手袋をしたほうがよいでしょう。

 こういうことは豚インフルに関わらず、ほとんどすべての患者さんに通用する策に過ぎません。
 繰り返しますが、日常診療をまっとうにやることが最強の豚インフル対策です。

(3)あなたが不安に思っているときは、それ以上に周りはもっと不安かも知れません。
 自分の不安は5秒間だけ棚上げにして、まずは周りの不安に対応してあげてください。
 豚インフルのリスクは、少なくとも僕たちが今知っている限り、かつて遭遇した感染症のリスクをむちゃくちゃに逸脱しているわけではありません。
 北京にいたときは、在住日本人がSARSのリスクにおののいてパニックに陥りましたが、実際にはそれよりもはるかに死亡者の多かった交通事故には全く無頓着でした。
 ぼくたちはリスクをまっとうに見つめる訓練を受けておらず、しばしばリスクを歪めて捕らえてしまいます。
 普段の診療をちゃんとやっているのなら、豚インフルのリスクに不安を感じるのはいいとしても、パニックになる必要はありません。

(4)今分かっていることでベストを尽くしてください。
 分からないことはたくさんあります。
 なぜメキシコ? なぜメキシコでは死亡率が高いの? これからパンデミックになるの? 分かりません。
 今、世界のどの専門家に訊いても分かりません。
 時間と気分に余裕のあるときにはこのような疑問に思考をめぐらせるのも楽しい知的遊戯ですが、現場でどがちゃかしているときは、時間の無駄以外の何者でもありません。
 知者と愚者を分けるのは、知識の多寡ではなく、自分が知らないこと、現時点ではわかり得ないこととそうでないものを峻別できるか否かにかかっています。
 そして、分からないことには素直に 「分かりません」 というのが誠実でまっとうな回答なのです。

(5)情報は一所懸命収集してください。
 でも、情報には 「中腰」 で対峙しましょう。
 炭疽菌事件では、米国CDCが 「過去のデータ」 を参照して郵便局員に 「封をした郵便物から炭疽感染はない。いつもどおり仕事をしなさい」 と言いました。
 それは間違いで、郵便局員の患者・死者がでてしまいました。
 未曾有の出来事では、過去のデータは参考になりますが、すがりつくほどの価値はありません。

 「最新の」 情報の多くはガセネタです。
 ガセネタだったことにむかつくのではなく、こういうときはガセネタが出やすいものである、と腹をくくってしまうのが一番です。
 他者を変えるのと、自分が変わるのでは、後者が圧倒的にらくちんです。

(6)自らの不安を否定する必要はありません。
 臆病なこともOKです。
 ぼくが北京で発熱患者を診療するとき、本当はこわくてこわくて嫌で嫌で仕方がありませんでした。
 危険に対してなんのためらいもなく飛び込んでいくのは、ノミが人を咬みに行くような蛮行で、それを 「勇気」 とは呼びません。
 勇気とは恐怖を認識しつつ、その恐怖に震えおののきながら、それでも歯を食いしばってリスクと対峙する態度を言います。
 従って勇気とは臆病者特有の属性で、リスクフリーの強者は、定義からして勇気を持ち得ません。

(7)チームを大切にしてください。
 チーム医療とは、ただ集団で仕事をすることではありません。
 今の自分がチームの中でどのような立ち位置にあるのか考えてみてください。
 自分がチームに何が出来るか、考えてください。
 考えて分からなければ、チームリーダーに訊くのが大切です。
 自分が自分が、ではなく、チームのために自分がどこまで役に立てるか考えてください。
 タミフルをだれにどのくらい処方するかは、その施設でちゃんと決めておきましょう。
 「俺だけに適用されるルール」 を作らないことがチーム医療では大切です。
 我を抑えて、チームのためにこころを尽くせば、チームのみんなもあなたのためにこころを尽くしてくれます。
 あなたに求められているのは、不眠不休でぶっ倒れるまで働き続ける勇者になることではなく、適度に休養を取って 「ぶったおれない」 ことなのです。
 それをチームは望んでいるのです。

(8)ぼくは、大切な研修医の皆さんが安全に確実に着実に、この問題を乗り越えてくれることを、こころから祈っています。

 我々リハビリテーション関係者も、新型インフルエンザに限らず、様々な感染症のリスクに曝されています。

 特に、ボディコンタクト等の機会が多いリハビリテーションスタッフにおいて、患者さんからの飛沫感染・接触感染等 (含、尿便、咳、痰、唾液等の体液) [時に、血液感染 (患者さんの創部等の血液がスタッフの傷口<含、口腔内>から感染)・患者さんによる咬傷による感染、等] による感染リスクが比較的高く、また、患者さんからの感染のみならず、スタッフ自身が媒介して、他の患者さんとその家族・同僚スタッフ・その他の医療スタッフ・自身の家族等に感染を拡大させる可能性があるため、周到な院内感染防止対策が肝要です。

 各医療機関・各介護保険施設等において、「院内 (施設内) 感染防止対策マニュアル」 あるいは 「リハビリテーションにおける感染防止対策マニュアル」 が作成され、各スタッフに周知徹底されているとは思いますが、この機会に、上記の対処心得のエッセンスの組み込みも含めて、再度、各々の 「院内感染防止対策マニュアルおよび運用体制の見直し」 を行うことが必要と考えられます。




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社会保障財源問題 (消費税増税:財務省主計局主計官の見解)

 日本医師会主催の平成20年度医療政策シンポジウムが、平成21年3月13日に開催されました。(プログラムは、下記の資料1参照)。

(資料1) 日本医師会・平成20年度医療政策シンポジウム
     「わが国の未来を支える社会保障-社会保障財源のあり方-

●講演Ⅰ.社会保障財源と制度設計の思想
      田中 滋 (慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)

●講演Ⅱ,社会保障給付と税負担及び保険料負担
      太田 充 (財務省主計局主計官 厚生労働係担当)

●講演Ⅲ,構造改革と社会保障
      高橋洋一 (東洋大学経済学部総合政策学科教授)

●講演Ⅳ.今後の医療改革に向けて
      吉川 洋 (東京大学大学院経済学研究科教授)

●日本医師会の考え方 中川俊男 (日本医師会常任理事)

●パネルディスカッション

 Medical Tribune (2009/4/23) によると、上記シンポジウムにおいて、持続可能な社会保障政策として、(短期的には、霞ヶ関の各省庁が管理する特別会計の剰余金や積立金、いわゆる 「埋蔵金」 を社会保障費の財源として活用できるが)、中長期的には、やはり、消費税増税で財源を確保すべきという方向性でした。

 さらに、パネルディスカッションにおいて、財務省主計局主計官 (厚生労働担当) は、消費税増税の前における 「消費税の国と地方の配分論議の必要性」 を下記のように述べています。

(資料2) 消費税増税の前に配分の議論を (財務省主計局厚生労働担当主計官)

 財務省主計局厚生労働担当の太田充主計官は、社会保障財源の観点から消費税の仕組みを説明した。

 5%の消費税のうち国には4%が回るが、その29.5%は地方交付税となるため、「実質的に国に残るのは全体の56%しかない」 と解説した。

 年金や医療、介護の給付の負担割合は国が8割、地方2割である実態に触れ、「消費税の国と地方の配分を現行のままにして社会保障の給付を国民に負担してもらうとすると、もっと上げなければならなくなる」 との見方を示した。

 上記に関するブログ管理人の考察・結論は下記の通りです。

(1)消費税増税に関しては、以前の当ブログ記事にて、何回も何回も (口酸っぱくして) 述べています。

 即ち、「消費税増税」 を行う前に、

  ①充分な景気回復

  ②税制の抜本的改革 (特に、財界・大企業・株主・金持ち優遇税制の是正)

  ③膨大な税金 (国民の血税) の無駄使いの抜本的是正
   (1) 伏魔殿化した特別会計の透明化・是正
   (2) 官僚の天下り・渡りの根絶および天下り用の無駄な公益法人や補助金
     の根絶 (約12兆円)
   (3) 国会議員の定数削減・歳費の削減
   (4) 国家公務員人件費の削減
   (5) 道路・空港・整備新幹線・ハコモノ等の無駄な公共事業の根絶、等

  ④道路特定財源の完全なる一般財源化

  ⑤年金問題の早期完全解決

等を達成または実行の約束をしないと、国民の納得を得られないと思われます。

(2)さらに、資料2の財務省官僚の説明により、消費税には、「国と地方の配分により、増税率が大きく左右される」 という問題が潜んでいることが判明しました。

 この問題は、地方交付税の問題および地方分権・道州制論議にも波及すると考えられます。

(3)以上、社会保障財源問題における消費税増税 (財務省主計局厚生労働担当主計官の見解) について論じました。

 持続可能な社会保障政策の財源というと、いつも、有識者の大多数は、消費税増税を主張します。

 しかしながら、消費税増税を声高に叫ぶ前に、上記(1)の各対策に加えて、「以前の当ブログ記事にて、何回も何回も (口酸っぱくして) 述べている」 下記の事柄を優先して考慮すべきと思われます。

 即ち、「医療立国論」、「医療・介護立国論」、あるいは 「社会保障 (医療・介護・年金・雇用・福祉) 立国論」 に基づき、「医療再生・介護再生・社会保障再生」 を図り、雇用創出効果・経済波及効果を高め、かつ強固なセーフティネットを構築し、「国民の安心・安全・納得・満足」 による内需拡大も含めて、「経済成長を図る」・「法人税・所得税等の税収増を図る (消費税の増税率をできるだけ抑制する)」 という好循環を実現させることを優先すべきと考えられます。




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医療における 「ほうれんそう (報・連・相)」 の双方向性の重要性

 医療における 「ほうれんそう (報・連・相):報告・連絡・相談」 は、特に、チーム医療・医療安全管理において、重要な要素と考えられます。

 しかしながら、医療の現場において、「報・連・相」 が、ややもすると、部下から上司への一方向性の流れに留まり、上司から部下へのフィードバックおよび双方向性の欠如・不足が、少なからず見られます。

 そこで、「報・連・相」 の双方向性の重要性を述べている2つのブログ記事を下記に示します。

関西の人事コンサルタントのブログ (大阪・京都・神戸) (2008/6/24)

●上司の 「ほうれんそう」 (報連相)

 報連相は、新人時代から徹底されるビジネスパーソンの基本です。
 組織で仕事をする上で大切な技術でもありますが、上司を安心させたり喜ばせたり、“しっかりしている”という印象を与えたりする効果がある、サラリーマンの処世術でもあるでしょう (ほうれんそうだけで偉くなる人も少なくありません)。

 そんな訳で、上司は部下に対して 「ほうれんそうが足らない」 とか 「もっとほうれんそうをしろ」 とか思うわけですが、部下からすると、「ほうれんそうがしやすい」・「ほうれんそうのしがいのある」 上司と、そうでない上司がいます。
 つまり、ほうれんそうがないのは自分のせいかもしれないということ。

 で、「上司のほうれんそう」 というのを作ってみました。

 ●包容:受け入れる姿勢と聞く耳を持っていること。

 ●連帯:一緒にやる意識と、それに対する責任を持っていること。

 ●創意:新しい考えや発想を生み出し、取り組んでいること。

 聞いてくれて、同じような当事者意識があって、尋ねると想像を超える反応がある上司が、ほうれんそうの良き対象者となるでしょう。

 次は、「ほうれんそうしがいのない上司」

 ▲放置:「やってみたら」 と言って、関わらず放っておくこと。

 ▲恋恋:「検討しよう」 ばかりで、モノを決めることができないこと。

 ▲早計:「いいねえ」 とは言うが、その中身 (考えや判断) が軽いこと。

 関与・軋轢を避け、不勉強・準備不足の状態なので雰囲気で反応するしかない上司には、ほうれんそうをする気にはなりません。

「ぶらぶらぶーぶー和日記」 ブログ (2008/6/28)

●部下のほうれんそう~上司のNHK

 組織における仕事は内部のコミュニケーションが大事だと。
 上司への 「ほうれんそう」 は大事だとよく言われるけど・・・。
 何か足りない気がしまして (ーー) ウーン。

 そこで 「部下のほうれんそう、上司のNHK」 というものを考えてみました。

 ●N:認識

 ●H:方針

 ●K:期限


 部下も上司もそれぞれの立場でコミュニケーションをとることが重要だと考えますが、上司は部下に業務に対して、「どのように考え (認識)」・「どのような方針のもと」・「それをいつまでに完了するのか (期限)」 を部下にきちんと言葉で伝えることが大事だと思います。

 また、3つがきちんとそろっていないと (・・;)。
 期限だけを決めてしまう上司は部下の管理だけに走る厳しい上司になりかねず。
 方針だけを打ち出す上司はただの花火屋と言われかねず。
 自分の考えだけを述べられても組織として仕事をする意味に疑問を感じ始めてしまいかねず。

 一方で、部下は上司の 「NHK」 が日々修正ができるよう上司に対して 「ほうれんそう」 し、上司を盛り立てていくことはもっと大事かもしれませんが。

 仕事をする上でこんなことを考えてしまいました。

 上記のブログ記事の通り、「報・連・相」 には、上司と部下の双方向性が重要であり、上司の 「ほうれんそう (包容・連帯・創意)」 および 「NHK (認識・方針・期限)」 の概念は、医療においても充分応用可能と考えられます。

 そして、それが、医療におけるコミュニケーションの向上ならびに多専門職種によるチーム医療・リハビリテーション医療・医療安全管理等の向上に繋がり、最終的に、「医療の質の向上」 に結実すると考えられます。




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DPC制度導入の効果 (厚生労働省保険局医療課長の見解)

 Japan Medicine (2009/4/22) によると、第112回日本小児科学会学術集会 (2009/4/17~19:奈良市) の総合シンポジウム4 「病院小児科におけるDPCの諸問題」 において、厚生労働省保険局医療課・佐藤敏信課長が、DPC制度導入の効果に関する興味深いコメントを述べていますので、下記に示します。

●DPC制度導入の効果

(1)佐藤課長は、DPC制度導入の効果について、効率化などはもちろんだが、「DPC制度によって病院のデータ収集が進み、医師側の行動変容に対する効果が大きかった」 との見方も示している。

(2)同課長は、「一個人としての考えだが」 と前置きした上で、「DPCのデータ集積によって病院の収入 (構造) は把握できた。次の段階では、病院のコスト分析に向かうことが必要ではないか」 との認識を示した。

 上記の医療課長コメントにおいて、厚生労働省のDPCに関する医療政策 (今後の政策誘導・DPC診療報酬改定・医療制度改革等の方向性) が示唆されていると考えられます。

 以前の当ブログ記事 [「DPC対象病院 (2009年7月時点) 約43万床 (一般病床のほぼ半数!)」] にて述べたように、平成21年7月時点において、

 ①DPC対象病院の病床数 (約43万床) は、一般病床数 (約91万床) の約48%と、
  ほぼ半数に達します。

 ②DPC病院 (DPC対象病院・DPC準備病院) の病床数 (約48万床) は、一般
  病床数 (約91万床) の約53%となり、一般病床数の半数を超えてしまいます。

 したがって、DPC対象病院も、そう遠くない時期に 「選別・淘汰の時代」 を迎える可能性が高いため、DPC新機能評価係数に対する対応 [以前の当ブログ記事 「2010年度診療報酬改定・DPC新機能評価係数候補 (2009/4/15現在)」 参照] も含めて、早めの且つ入念な 「生き残り (勝ち残り) のための総合的な対策」 の策定が必要と考えられます。




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大腿骨近位部骨折 (合併症・併存疾患が術前待機期間の主要因)

 Medical Tribune (2009/4/16) に、平成20年度厚生労働科学研究長寿科学総合研究成果発表会の記事が掲載されています。

 鳥取大学医学部保健学科の萩野浩教授 (日本整形外科学会・骨粗鬆症委員会アドバイザー) の大腿骨近位部骨折 (大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折) の治療に関するアンケート調査についての発表の要旨を下記に示します。

●大腿骨近位部骨折 (手術時期に関するガイドライン整備が必要)

1.術前待機期間に最も大きな影響を与える要因
 ① 「合併症のため」:37%
 ② 「手術室が確保できない」:23%
 ③ 「麻酔医の都合」:16%
 ④ 「整形外科医が多忙なため」:16%
 ⑤ 「その他」:8%

2.抗凝固薬 (例:ワーファリン) の効果が手術の施行時期に与える影響
 ① 「抗凝固薬の効果が低下するまで待機する」:71%
 ② 「非使用例と同様に早期手術を行う」:24%

3.萩野教授は、「今後、合併症を有する場合や抗凝固薬療法使用時の手術時期に関するガイドラインを示す必要があり、それによって術前待機期間と入院期間、ひいては治療期間の短縮が図れるものと期待される」 と結論付けた。

 上記に関するブログ管理人の考察・結論は下記の通りです。

(1)大腿骨近位部骨折 (大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折) の患者さんは、高齢で且つ多彩な合併症・併存疾患 (例:脳卒中・パーキンソン病等の神経疾患、高血圧、心疾患・冠動脈疾患、糖尿病、悪性腫瘍、肝疾患、腎疾患、骨関節疾患、視力障害、聴覚障害、等) のある方および手術リスクとなる薬剤 (例:抗凝固薬) を服用されている方が少なくありません。

 手術ハイリスクの場合、術前待機期間が長くなり、必然的に、入院日数が長期化します。
 また、術前のリスクチェック&管理が不充分だと、術中&術後リスクの上昇・術後の治癒遷延・リハビリテーションリスク管理困難&リハビリテーション治療効果の促進阻害等の問題が生じます。

 したがって、上記3の通り、合併症・併存疾患を有する場合や抗凝固薬療法使用時の手術時期に関するガイドラインを示す必要があり、それによって術前待機期間と入院期間、ひいては治療期間の短縮が図れると思われます。

(2)一方、以前の当ブログ記事 [「脳卒中急性期医療をめぐる課題と展望 (リハビリテーション)」] で述べたように、脳卒中超急性期~急性期治療において、「脳卒中センター」 あるいは日本で言う 「ストローク・ケア・ユニット (SCU)」 で、各専門の医療スタッフが集まり組織づくりをし、チームで脳卒中の発症予防、早期発見および急性期 (発症時) 治療から超急性期~急性期リハビリテーションまでの一貫した総合的な治療を提供するのが理想的です。

 その際の構成メンバーとして、「24 時間体制の、脳卒中専門医 (あるいは脳卒中の経験が深い神経内科医・脳神経外科医、脳血管内治療医)、脳卒中専門ナース等の看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師」・「放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医等の協力」、「リハビリテーション科専門医の関与」、「特に急性期脳卒中リハビリテーションの経験が深い理学療法士 (PT)・作業療法士 (OT)・言語聴覚士 (ST)、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー (MSW)」 が挙げられます。
 また、高度医療機器 (CT、MRI、脳血管造影、SPECT、超音波検査等) は24時間フル稼働体制です。

 即ち、通常、チーム医療というと、主治医・看護師・コメディカル等、多職種の各専門性を生かしたチームアプローチを指しますが、脳卒中のように全身の動脈硬化 (特に、脳血管、冠動脈、両下肢の閉塞性動脈硬化症)・併存疾患 (特に高血圧・糖尿病・高脂血症) とそれに伴う各種臓器機能低下が見られる疾患の場合、一人の主治医だけでは全身管理・合併症&併存疾患のリスク管理は困難です。

 したがって、症例によっては、上記の通り、原疾患・基礎疾患を主に担当する主治医および当該診療科専門医 (脳卒中の場合、脳神経外科医・神経内科医・脳血管内治療医) だけでなく、放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医、リハビリテーション科専門医等の複数の専門医が充分に関与・介入するDrチームアプローチが必要と考えられます。

(3)大腿骨近位部骨折に対する治療の場合 (特に、高齢、多彩な合併症・併存疾患がある患者さんの場合) も、上記(2)と同様に、原疾患・基礎疾患を主に担当する整形外科主治医および当該診療科専門医のみならず、脳神経外科医、神経内科医、循環器専門医、呼吸器専門医、リハビリテーション科専門医等の複数の専門医が充分に関与・介入するDrチームアプローチが必要と考えられます。

(4)しかしながら、医療機関によっては、医師・看護師の 「マンパワー不足」 あるいは 「リハビリテーションおよびリハビリテーションリスクに対する理解不足」 等により、発症後・受傷後・手術後等のリハビリテーションにおけるリスク管理の責務をセラピストが負わなければならない状況が少なくありません。

 以前の当ブログ記事 (「リハビリテーション医療におけるリスク管理」) にて述べたように、臨床の場では、セラピストに、医療安全管理 (医療事故防止)・リスク管理に関する豊富な知識および実践能力が要求されます。
 また、患者さんの急変時における緊急トリアージから初期対応 [BLS (一次救命処置)、ACLS (二次救命処置)] までをセラピストが行わなければならない場面も日常的に生じているものと推測されます。

 したがって、セラピストも、リハビリテーション治療技術の研鑽・向上のみならず、リハビリテーションリスク管理・リスク感性・急変時対応の研鑽・向上も重要と考えられ、それが、患者さんのリハビリテーション時の安全確保のみならず、セラピスト自身の自己防衛にも繋がると考えられます。

(5)以上、大腿骨近位部骨折に関する術前待機期間の主要因としての合併症・併存疾患の管理および手術時期に関するガイドライン整備の必要性について論じました。

 上述した通り、大腿骨頸部骨折および脳卒中の急性期治療においては、(特に高齢、多彩な合併症・併存疾患がある場合)、主治医および看護師・コメディカル等の多専門職種によるチーム医療だけでなく、主治医・当該診療科専門医・関連する各診療科専門医のDrチームアプローチも肝要と考えられます。




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中医協 (回復期リハ病棟に導入された 「質の評価」 の効果の実態調査)

 中央社会保険医療協議会 (中医協) は4月15日、診療報酬改定結果検証部会を開催し、5項目の 「平成20年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査 (平成21年度調査)」 (資料1参照) を年度内に実施することを決めました。

 その内、『回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質の評価」 の効果の実態調査』 については、資料2の通りです。

 2008年度診療報酬改定において導入された 「回復期リハビリテーション病棟における成果主義」 に関しては、既に 「患者選別」・「リハビリ難民」・「介護難民」 等の問題点が顕在化しており、上記の実態調査において、回復期リハビリテーション病棟の現状における 「より正確なデータ」・「真のエビデンス」 が把握され、2010年度診療報酬改定に適切に反映されることが望まれます。

 基本的には、回復期リハビリテーション病棟における 「質の評価」・「P4P (Pay for Performance)」 においては、「患者選別」 等の問題を惹起しやすい 「アウトカム評価」 よりも、「プロセス評価」 および 「ストラクチャー評価」 を重視すべきと考えられます。

(資料1) 平成20年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査 (平成21年度調査) の
    実施について (案)


1.目 的
 平成20年5月21日に中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会 (以下、「検証部会」 という) において策定された 「平成20年度診療報酬改定結果検証特別調査項目について」 に基づき、特別調査 (平成21年度調査) を実施し、検証部会における平成20年度診療報酬改定の結果検証のための資料を得ることを目的とする。

2.調査の実施方法
 特別調査は、外部委託により実施することとし、実施に当たっては、調査機関、検証部会委員、関係学会等により構成された 「調査検討委員会」 により、具体的な調査設計及び集計、分析方法の検討を行う。

3.調査項目
 以下に掲げる5項目の調査について平成21年度当初より着手することとする。
  ①明細書発行の一部義務化の実施状況調査 (別紙1)
  ②医療機関における医療機能の分化・連携に与えた影響調査 (別紙2)
  ③回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質の評価」 の
   効果の実態調査 (別紙3)

  ④歯科外来診療環境体制加算の実施状況調査 (別紙4)
  ⑤ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査
    (別紙5)

(資料2) 別紙3.回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された 「質
        の評価」 の効果の実態調査 (案)


<調査概要>
 試行的に導入された 「質の評価」 により、患者の状態の改善の状況はどうなっているのか。又、患者の選別が行われていないか等の調査を行う。

<主な調査項目>
 ①回復期リハビリテーション病棟入院料1又は2を算定している施設毎の入退
  院時の患者の状況
 ②居宅等への復帰率、重症患者の受け入れ割合
 ③リハビリテーション提供体制

<調査客体>
 「回復期リハビリテーション病棟入院料」 を算定している保険医療機関の中から抽出した保険医療機関 (抽出方法及び客体数は調査検討委員会で決定)

<調査スケジュール>
 平成21年5月   調査機関の選定
 平成21年6月   「調査検討委員会」 における調査設計、調査票等の検討
          調査客体の選定
 平成21年7~8月 調査実施
 平成21年9月   調査票回収、集計
 平成21年10~11月 調査結果報告




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2010年度診療報酬改定・DPC新機能評価係数候補 (2009/4/15現在)

 2009年4月15日の中央社会保険医療協議会 (中医協) 診療報酬基本問題小委員会における議論の結果、2010年度診療報酬改定・DPC 「新機能評価係数」 候補 として、下記の 「A.DPC対象病院において評価を検討するべき項目」・「B.急性期入院医療全体として評価を検討するべき項目」 の21項目が、今後の検討項目となりました。

 当初、「C.次期の診療報酬改定では、評価が困難な項目」 に入っていた 「後発医薬品の使用状況による評価」 は、議論の末、B項目に入りました。

A.DPC対象病院において評価を検討するべき項目 (13項目)

 1.DPCデータを用いて分析が可能であるもの

  ①DPC病院として正確なデータを提出していることの評価
   ◎正確なデータ提出のためのコスト、部位不明・詳細不明コードの発生
    頻度、様式1の非必須項目の入力割合、等

  ②効率化に対する評価 (効率性指数、アウトカム評価と合わせた評価、等)

  ④複雑性指数による評価

  ⑤診断群分類のカバー率による評価

  ⑥高度医療指数 (診断群分類点数が一定程度高いものの算定割合)

  ⑦救急・小児救急医療の実施状況及び救急における精神科医療への対応状
   況による評価

  ⑧患者の年齢構成による評価

 2.DPCデータによって一部分析が可能なもの、又は医療機関の負担が少な
  く速やかにデータを把握することが可能なもの


  ①診療ガイドラインを考慮した診療体制確保の評価

  ③医療計画で定める事業等について、地域での実施状況による評価

  ⑤医師、看護師、薬剤師等の人員配置 (チーム医療) による評価

  ⑥医療の質に係るデータを公開していることの評価

 3.その他、既存の制度との整合性等を図る必要があるもの

  (2) 既に診断群分類の分岐として評価されているもの

   ②副傷病による評価

  (3) 出来高で評価されているもの

   ⑤がん診療連携拠点病院の評価

B.急性期入院医療全体として評価を検討するべき項目 (8項目)
  【2-①・③・⑤は、A項目と重複】


 2.DPCデータによって一部分析が可能なもの、又は医療機関の負担が少な
  く速やかにデータを把握することが可能なもの


  (①診療ガイドラインを考慮した診療体制確保の評価)

  (③医療計画で定める事業について、地域での実施状況による評価)

  ④産科医療の実施状況の評価

  (⑤医師、看護師、薬剤師等の人員配置 (チーム医療) による評価)

 3.その他、既存の制度との整合性等を図る必要があるもの

  (1) 既に機能評価係数として評価されているもの

   ①特定機能病院または大学病院の評価

   ②地域医療支援病院の評価

   ③臨床研修に対する評価

   ④医療安全の評価

  (3) 出来高で評価されているもの

   ①退院支援の評価

   ②地域連携 (支援) に対する評価

  (4) その他

   ①後発医薬品の使用状況による評価

 下記の 「C.次期の診療報酬改定では、評価が困難な項目」 の7項目は、次期 (平成22年度) 診療報酬改定での新機能評価係数としての採用は見送られました。

C.次期の診療報酬改定では、評価が困難な項目 (7項目)

 1.DPCデータを用いて分析が可能であるもの

  ③手術症例割合に応じた評価

 2.DPCデータによって一部分析が可能なもの、又は医療機関の負担が少な
  く速やかにデータを把握することが可能なもの

  ②術後合併症の発生頻度による評価

 3.その他、既存の制度との整合性等を図る必要があるもの

  (2) 既に診断群分類の分岐として評価されているもの

   ①標準レジメンによるがん化学療法の割合による評価

   ③希少性指数による評価 (難病や特殊な疾患等への対応状況の評価)

  (3) 出来高で評価されているもの

   ③望ましい5基準に係る評価
    ・特定集中治療室管理料を算定していること
    ・救命救急入院料を算定していること
    ・病理診断料を算定していること
    ・麻酔管理料を算定していること
    ・画像診断管理加算を算定していること

    ア.ICU入院患者の重症度による評価
    イ.全身麻酔を実施した患者の割合による評価
    ウ.病理医の数による評価
    エ.術中迅速病理組織標本作製の算定割合による評価
    オ.病理解剖数 (割合) 又はCPC開催状況による評価
      ◎CPCとは、臨床病理検討会 (Clinicopathological Conference)
       のことをいう。
    ※.ア~オについては、望ましい5基準に係る項目であるが、これら
     の項目について出来高で評価されているものではない。

   ④高度な設備による評価

  (4) その他

   ②治験、災害等の拠点病院の評価




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「要介護認定軽くし給付費を抑制」 厚労省内部文書 (舛添大臣見解)

 最近、世間を揺るがせ、特に、介護サービス利用者・家族、介護サービス事業者、介護従事者等を憤らせた 「要介護認定を軽くして、介護給付費を抑制させる」 という厚生労働省の内部文書に関する記事は、下記の通りです。

「要介護認定軽くし給付費を抑制」 厚労省が内部文書 (産経ニュース 2009.4.13)

 厚生労働省は13日、平成21年度からの新しい要介護認定基準の導入に合わせ、介護給付費抑制のため要介護認定を軽めに誘導することを目指すなどとした 「内部文章」 を約1年前に作成していたことを明らかにした。

 作成理由については 「実現可能性は問わず、21年度予算要求の議論のため」 としている。厚労省は、合わせて新認定基準の適用を一部先送りする経過措置の導入も発表したが、今後の国会審議で野党の批判が強まるのは必至だ。

 内部文書は、参院厚労委員会で、共産党の小池晃氏が存在を指摘。同日開かれた新認定基準見直しに関する有識者検討会の初会合で、厚労省の宮島俊彦老健局長が、局内の議論のため作成した資料であることを認めた。

 厚労省によると、内部文書は昨年2~4月、21年度予算概算要求に向け、介護給付費抑制の具体的項目に関する検討資料として作成。要介護認定については、給付費負担の少ない 「要支援2」 と負担の多い 「要介護1」 の比率が 「5対5」 となっていることを取り上げ、新認定基準で判定ソフトなどを見直し 「当初想定していた割合 (7対3) に近づける」 と明記し、介護給付費の抑制を狙っていた。

 ただ厚労省は、20年度に実施したモデル事業で新認定基準を試行したところ、両者の割合が 「4.5対5.5」 となり、実際には要介護1の割合の方が増えると説明。自治体への指導の有無に対しても 「望ましい標準として言及したものではない」 としている。

 一方、厚労省は同日の検討会で、新認定基準の経過措置導入も発表。4月からの新認定基準で要介護度が変わっても、利用者の申請があれば最長2年間、元の要介護度に基づき従来通りのサービスが受けられるとした。

 上記の厚労省内部文書問題に関して、舛添厚労大臣は、4月14日の閣議後記者会見で、下記のように述べています。

厚生労働大臣・閣議後記者会見 (2009/4/14)

<記者>
 昨日、検討会で認められた介護の内部文書について、大臣の見解をお願いします。


<大臣>
 昨日、要介護認定基準の見直しということで、これは色々な関係の方に入っていただいて良い議論ができたと思います。
 その中で、共産党の小池議員から委員会で質問があった文書、つまり、意図的に財政的な観点から介護認定を減らすというような検討が行われたのではないかということについて、委員の樋口さんから説明して欲しいということがありました。
 私は途中までしか出られなかったので、あとは局長の方から説明をわかる範囲でしなさいということで言いました。
 基本的には役所の中で色々な検討をする、樋口さんもおっしゃっていたように、役人の立場というのは、「これだけの財源の中でやりなさい。2,200億円をカットしなさい」 と来たときに、どこで辻褄を合わせるか、今回の2,200億円でもどこからお金を取ってくるか、本当に苦労しました。
 後発医薬品ジェネリックは230億円位しか無いわけですから、よくぞこんな所にお金を捻出できたなという感じになってしまうわけです。
 本来は役人の仕事というのはそうではなくて、どうすれば介護が良くなるか、どうすれば医療が良くなるかに全力を尽くす環境を政治家が作らなくてはいけない。
 だから、例えば難病にしても、25億を4倍にしたのは、「一生懸命やって下さいよ」 と言えば官僚は一生懸命やる。
 ところが、これだけの金しかない中でやれというのがあって、もし予算が増えなければどうなんだろうといって、官僚の習い性で一生懸命やったのだと思います。
 「とてもじゃないけど介護の分をどんどん削れ」 と言われた時にどう削るのか内部で検討をした。もちろん私も見ていません。今の局長も見ていません。どういう所でどう行ったかまで、細かい関係者は他の所に行ってますからわかりませんが、そういうことの一部が出たということなんですね。
 だから、一つは文書管理をしっかりしないといけないということは当然ですが、それより前に、政治家の立場として言うと、そういう議論に役人が力を使うのは、非生産的で、むしろ私達政治家のリーダーがやることは、2,200億円にしても、縛りをかけるのではなくて、どうすれば介護が良くなるのか、国民の立場に立って検討しなさいということを指示すれば、彼らも一生懸命やると思います。
 今、3%上げ、今度の検討している補正でも予算規模を上げれば、生き生きとやろうということが出てくるわけです。ですから、私は、樋口さんがいみじくも言ったように、こういうことをやるのはけしからんけれど、元々、2,200億円があったからこういうことになったということは彼女も良く理解していました。
 色々なシュミレーションを検討することが悪いとは言いません。
 ただ、やっぱり、役人だけの責任ではなくて、大きな大枠を決めることに対して、政治の決断をやるべき時期に来ている。そうしないと、私に言わせると、くだらない検討までしないといけなくなります。
 幸い、あのようなものは公式な見解にもなっていないし、「ちょっとやってみたよ」 ということだけです。
 そういうことではなくて、全体の処遇を上げようとして、今、努力をしている。認定基準の問題も、問題があるので、希望者は前の基準のままでしばらくはいいですよということをやっているので、そういうリーダーシップを今後とも発揮していきたいと思います。
 先ほどご質問のあったように、国民が安心できる社会保障とは何なのか、そういう原点に返った議論をやらないと、役人の使わせ方ももったいないというか国民の為になっていません。
 ですから、省を挙げて反省し、謝罪するところは謝罪するにしても、積極的に、ポジティブに更に良い方向に目指すように努力したいと思っています。

<記者>
 少し細かい話ですが、例えば、介護認定審査会の委員の関与を減らしということが書いてあります。
 そうしますと、口では一次判定のコンピューターの判定を厚生労働省的には二次判定で救いますと説明していたのですが、これによりますと二次判定も形骸化しようということになるのですが、その点についてはいかがでしょうか。


<大臣>
 そこはそう読むかどうかです。
 要するに、公平性ということから考えた時に二次判定でどうにでもひっくり返るというのであれば、一次判定の介護ソフトの意味がありません。
 昨日の検証委員会でも半分くらいの委員の先生方がこの認定基準を持っているのは世界一すばらしいとほめられているということをおっしゃった先生方もおられます。
 つまり、公平性の担保を確保しておかないと、極論すればそのような判定ソフトはいらない、その時の先生が勝手にコネや何かを使って 「あなたを要介護認定3に上げます、4に上げます」 というのではおかしいので、そういう意味でなるべく人為的、意図的な事が入らないようにするために、相当なところは一次判定で行います。
 しかし、二次判定については、救えなかった人はそこで救う。火の不始末の問題などです。一律的にそこに入れた方がいいかどうか、私の母親もそういうケースだったで、火の不始末なんかを二次判定できちんと行いなさいということを言っておりますので、公平性のバランスでそういうことだということです。
 認定ソフトを公平と見るか、先生方を公平と見るか、それは先生方の恣意が入ると困るわけですから、そういう意味だと理解しておりますので、引き続き目指すべき目標というのは介護保険をより良いものにしていって、介護で苦しむ本人、御家族の悩みを少しでもなくして行き 「介護保険が本当にあってよかったな」 と言われるような制度に育てていくことだと思っておりますので、努力して行きたいと思っております。

<記者>
 担当課の説明では、介護給付費の削減を意図したものではないという説明だったのですが、今の大臣の御説明だと、削れと言われたので職員で検討したという話だったのですが、それは削る意図が職員の中であったということを大臣として御認識されているのでしょうか。


<大臣>
 それは違います。樋口委員がおしゃっていたのですが、要するにいろいろな政治家からの要求があります。「予算をどのくらいでまとめなさい、これだけ全体で削減しなさい」。
 今回も2,200億円を削減しなさいとあるわけです。
 役人としては政権交代があっても、「今度の予算を何百億増やせ」 と言われたら、役人の仕事はどこを増やすかを考えないといけないのです。
 政治のリーダーの言ったことに従い、それの辻褄を合わせるということを行っているので、そういうシミュレーションの一つです。

<記者>
 大臣は樋口さんがおしゃられた見解を今述べたということでしょうか。


<大臣>
 そういうことではなくて、樋口さんもそういう指摘をしたということです。

<記者>
 大臣としても政治的背景があり職員が追い込まれたとお考えですか


<大臣>
 そういう面もあるだろうと思います。
 ですから、自発的に 「こんなものはどんどん減らしていけ」 ということを職員は思いません。
 それは内閣が決めることですから。すべての役人の習いは 「ああいう指示が出てくるな、今度こういう指示が出てくるな、こうカットしろと」 指示が出て来て、すぐ動けと言った時に動けないですから、そういう情報を察知したら習性としてすぐに動きだすのです。
 そういう面があったと思いますから、寧ろ、私は政治の大きな舵の取り方の方が大きな問題だろうと思っておりますので、結果としてより良い介護保険制度にすればいいということです。

<記者>
 大臣は厚生労働省改革推進室も作って、今年はかなり体制を強化されてきたと思うのですが、それでもこの介護認定の見直しがチェックできなかったということは大臣としてどのようにお考えでしょうか。


<大臣>
 それはこれだけ大きな仕事ですから、課長レベルのものが全部私に上がってきたら、私が百人くらいいないと無理です。
 ガバナンスの強化をすることを行わないといけないですが、雇用の問題、医療の問題をどうするか、私も24時間しか時間がありませんから、全力を挙げて行い、手足も使っておりますが、それは漏れるところがあります。
 それは非常に申し訳ないと思いますので、放っておかないで 「漏れて困った」 というところにはすぐに手を打っているわけで、今後、更にガバナンスを高める努力をしたいと思います。

 前回ブログでも述べましたが、我々医療スタッフは、厚生労働省から、「エビデンスに基づいた医療」・「透明性と説明責任」 を、日頃から、強く要求されています。

 したがって、今回の問題に関しても、厚生労働省には、「透明性」・「情報開示」・「国民に対する説明責任」・「エビデンスに基づいた要介護認定制度改正・介護報酬改定」 が強く望まれます。

 また、官僚特有の 「無謬性」・「匿名性」・「無責任体制」・「情報非開示・情報隠蔽・情報操作」 を変革させるのが、政治家としての重要な役割と考えられます。




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「小沢一郎」 立件が不発となった東京地検特捜部の敗北

 西松建設献金事件に伴う 「小沢一郎」 公設第1秘書の逮捕・起訴に関して、新聞・テレビ・雑誌等のマスメディアおよび政治家・評論家・元特捜検事・作家・元官僚・大学教授等の識者において、相当な温度差が見受けられます。

 「Yahoo!みんなの政治」 (2009/4/13) に、上記事件に関する興味深い記事 (「小沢一郎」 立件が不発となった地検特捜の敗北) が掲載されていますので下記に示します。

 下記記事の真偽の程は定かではありませんが、臨場感あふれる記事と思われます。

 我々医療スタッフは、厚生労働省・マスメディア・識者等、多方面の方々から、「エビデンスに基づいた医療」・「透明性と説明責任」 を、日頃から、強く要求されています。

 したがって、上記事件に係わっている政治家 (民主党小沢代表、自民党の閣僚および国会議員)、東京地検特捜部および検察官僚、マスメディア、識者等にも、「透明性」・「国民に対する説明責任」・「エビデンスに基づいた捜査・報道・評論等」 が強く望まれます。

●「小沢一郎」 立件が不発となった地検特捜の敗北
  (月刊 「リベラルタイム」 2009年5月号)


 西松建設から違法な企業献金を受け取っていたとして、東京地検特捜部は小沢一郎民主党代表の公設第1秘書である大久保隆規氏ら3人を政治資金規正法違反の疑いで立件、起訴したが、結局、小沢代表には迫れなかった。
 実際にはさしたる見通しもなく、特捜の内部分裂さえ起こした 「欠陥捜査」 だった。

 秘書逮捕の4日前の2月27日、特捜部の特殊直告1班のキャップを務める検事は 「こんな事件、やるべきではない」 と、事件着手に反対。
 しかし、吉田正喜副部長は 「絶対にやる」 と宣言する。
 通常はキャップが書く 「着手報告書」 を自ら書き上げ、着手当日の3月3日午前、東京高検や最高検の決済を仰いだ。
 反対したキャップは後に、同地検総務部に放り出されることが決まる。

 容疑は、西松OBが設立した政治団体 「新政治問題研究会」・「未来産業研究会」 が実態としてはダミーで、小沢氏側は西松からの献金と知りながら、資金管理団体 「陸山会」 で計2,100万円を受け取ったというもの。

 問題点は多岐にわたった。
 一つは、規正法違反のみで政治家側を立件する場合には、額が1億円以上という特捜部内部での取り決め額に、まったく届かないこと。
 贈収賄に発展するならば話は別だが 「その見通しもまったくなく、3分の1の700万円が3月で時効を迎えるとか、規正法の法定刑が5年以下の懲役と贈収賄と同様に重く、見過ごせない等という、もっともらしい理由が語られた」 とある検察幹部は語る。

 もう一つの理由は、バランス感覚。ある特捜OBは憤る。
 「特捜は暴走している。本来、特捜は罰するべき罪と、それが社会に与える影響を天秤にかけ、バランスを考える。今回、政権交代も予想される中、わずか2,100万円の違法献金、しかも汚職捜査に伸びる見通しがないまま着手したことは、著しくバランスを欠く」。

 特捜部は秘書逮捕後、他のゼネコンから小沢氏への献金状況を調べたり、東北地方で発注された公共工事に小沢氏側がどのように関与していたかの捜査を進め、「いかに小沢氏周辺が悪質かを浮き彫りにする手法を取っている」 (法務省幹部)。
 だが、あくまで容疑は規正法違反。「とても汚職に発展させる捜査には移れない」 (検察幹部) という。
 当初の証拠が甘かった証左といえる。

 「小沢氏に対する捜査が秘書だけで終わり、検察は完全に信頼を失った」 と法務省幹部は危惧する。
 特捜部副部長の暴走とはいえ、それを止められなかった上層部も責任を問われる。
 今後、二階俊博経済産業相ら自民党議員側の立件も検討されているが 「これで検察の威信を取り戻すことはできない」 (特捜OB) という声が大勢だ。




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DPC対象病院 (2009年7月時点) 約43万床 (一般病床のほぼ半数!)

 Online Med ニュース (2009/4/13) 「DPC病院43万床、一般病床のほぼ半数に」 によると、厚生労働省は4月10日の中医協・診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会 (分科会長:西岡清・横浜市立みなと赤十字病院院長) において、DPC病院 (DPC対象病院・DPC準備病院) に関するデータを、下記の通り、提示しました。

(1)平成21年度からの新規DPC対象病院は、4月からの335病院と7月からの232病院で合わせて567病院で、平成20年度までのDPC対象病院716病院を合わせると、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の合計は1,283病院となる。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の総数 (1,283病院) は、「一般病院」 の総数 (8,862病院) の約14%となる。

(2)「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数は、43万4,231床であり、一般病床数 (91万3,234床) の約48%と、ほぼ半数に達する

 DPC病院の病床数は、DPC準備病院の4万5,820床を加えると、すでに約53%と、一般病床の半数を超える

(3)なお、平成19年度準備病院のうち、DPC対象病院に移行しなかったものが137病院、さらに平成20年度DPC準備病院が137病院あり、DPC準備病院は合わせて274病院。

 「平成21年7月時点のDPC対象病院」 (1,283病院) と上記 「DPC準備病院」 (274病院) の合計は1,557病院で、一般病院総数 (8,862病院) の約18%となる。

 以上、「平成21年7月時点のDPC対象病院」 の病床数 (43万4,231床) と 「DPC準備病院」 (4万5,820床) の合計 (48万51床) は、一般病床数 (91万3,234床) の約53%と、一般病床の半数を超えてしまいます。
 
 今後、非DPC一般病床 (約43万床) の行方・将来像 (現行と同じ出来高制の一般病床、「地域一般病棟」、亜急性期病床、回復期リハビリテーション病棟、医療療養病床、介護療養型老人保健施設、等) が注目されます。

 但し、各地域の医療機関および地域医療ネットワーク等には、地域格差があるため、各都道府県は、地域特性に即した 「地域医療計画」 を策定する必要があると考えられます。

【参考】 地域一般病棟 (四病院団体協議会:2007/10/11)

 今後の医療提供体制において、急性期入院医療は包括支払い方式 (DPC方式) に収斂されていくとともに、平均在院日数はさらに短縮されていくと考えられる。

 しかし、急性期入院医療から在宅医療や介護保険施設に直結することは困難な場合が多く、また在宅療養や介護保険施設において入院を要する状態となったとき、すべてが (DPC方式) 急性期入院医療に適応するものでもない。

 これらを地域において連携する、亜急性期入院医療・地域連携型入院医療が必要であり、その役割を担う 「地域一般病棟」 制度の創設を提案する。

 「地域一般病棟」 の機能は以下のとおり。

<役割>
 地域における急性期以降の入院医療、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援などの連携型入院を基軸とし、利用者の状態を配慮した医療を提供する。
 また、後期高齢者医療制度においては、地域連携の中心となる。

<対応疾患>
①急性期病棟より、リハビリテーション、病状不安定などの患者を受け入れる
 (post-acute)。
②また、地域医療・在宅療養・介護保険施設の後方支援として、肺炎・脳梗塞
 再発・骨折など、軽度~中等度の急性期疾患・慢性疾患増悪・繰り返し入院
 などの患者を24時間体制で受け入れる (sub-acute)。

<人員基準等>
①医師・看護師は、現行の一般病棟の基準以上とし、病棟または病院単位で運
 営する。
②リハビリテーションスタッフ、医療ソーシャルワーカー (MSW) を配置する。

<診療報酬支払い方式>
①リハビリテーション・病状不安定・繰り返し入院などは、状態別包括支払い
 方式。
②慢性疾患増悪・軽度~中等度の急性期疾患などは、疾患別・重症度別包括支
 払い方式 (DPC準拠)。




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障害者自立支援法 「報酬改定」 パブコメに対する厚生労働省の回答

 平成21年度障害者自立支援法 「報酬改定」 についてのパブリックコメントに対する厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課の回答 (2009/4/3) が公示されていますので、下記に示します。

 なお、厚生労働省Q&A [①平成21年3月12日開催障害保健福祉関係主管課長会議Q&A (Vol.1)、②平成21年4月1日報酬改定Q&A (Vol.2)] は、「福岡県の当該ホームページ」 をご参照下さい。

● 「平成21年度障害福祉サービス報酬改定のための関係告示の改正について」 及
 び 「平成21年度障害福祉サービス報酬改定に伴う障害福祉サービスの費用の算
 定等に関する関係告示及び指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運
 営に関する基準省令等の制定及び一部改正について」 に関する御意見募集に対
 して寄せられた御意見について


1.報酬改定に係る共通的事項について

<パブリックコメント>
 今回の報酬改定による単価引き上げ額が確実に賃金に反映される仕組みを作るべき。

<回答>
 障害福祉サービスの報酬は、事業所等に支払われるものであるという性格上、これを引き上げたとしても、全ての障害福祉に従事する者の賃金が一律に引き上げられるとは限りませんが、報酬改定後の給与水準について検証を行う等、報酬改定が従事者の処遇の改善に結びつくように工夫をしていきたいと考えています。

<パブリックコメント>
 報酬を 「日払い」 ではなく 「月払い」 とするべき。


<回答>
 報酬については、利用者がサービスを選択し、多様なサービスを組み合わせて利用することができるよう 「日払い方式」 としているところです。
 また、平成21年2月12日にとりまとめられた与党プロジェクトチームの 「基本方針」 においても、利用者にとってのメリットを考えて日払い方式を維持するとされているところです。
 「日払い方式」 とする際に、一定の欠員等があってもなお事業所の運営に必要な経費が賄えるよう、利用率を加味して一日当たりの報酬を設定し、さらに従前収入の9割を保障するなどの措置を講じてきたところですが、今回の報酬改定により、報酬の日割り化に対応する加算等を創設するなど、より一層の配慮を行っています。

<パブリックコメント>
 欠席時対応加算の算定回数、単価をそれぞれ引き上げるべき。


<回答>
 欠席時対応加算は、急なキャンセル時に、利用者と電話等で連絡をとることを評価したものであり、現行の報酬制度において、5日以上連続して休暇があった場合に利用者を訪問することを187単位 (1時間未満) で評価していることを踏まえ、単価を設定しているところです。
 この加算が算定される日には利用者による事業所への通所がないことを考えると、単価の水準・金額は、利用者・国民の理解が得られる妥当な水準であると考えています。

<パブリックコメント>
 加算での評価ではなく、基本報酬で、5.1%引き上げるべき。


<回答>
 今回の報酬改定においては、良質な取組等を評価する上で加算の方がより相応しいと考えられるものが多かったことから加算の充実に取り組んでいます。ただし、経営実態調査の結果、収支差率がマイナスとなっているサービス (居宅介護、児童デイサービス、機能訓練、グループホーム、障害児通園施設) などについては、基本報酬の引き上げも行っているものです。


2.訪問系サービス全般に係る報酬改定等について

<パブリックコメント>
 訪問系サービスにおいて、特別地域加算 (15%) が算定されることに伴い、利用者負担が増えることとなるため、利用者負担について、低所得者だけでなく、一般世帯にも軽減すべき。


<回答>
 利用者負担について、所得に応じた負担上限額を設定しているところであり、一般世帯においても、負担が過大とならないよう配慮しております。

<パブリックコメント>
 訪問系サービスの特定事業所加算について、居宅介護、重度訪問介護、行動援護における加算の要件が異なっているため、相違等を通知等で注意喚起すべき。


<回答>
 特定事業所加算の要件の取扱いについては、通知及びQ&Aによりまして、地方自治体等を通じて十分に周知を図っていきたいと考えております。

<パブリックコメント>
 ガイドヘルプは自立支援給付 (個別給付) に位置付けるべき。

<回答>
 社会保障審議会障害者部会の報告書において、重度視覚障害者の同行支援について自立支援給付とすることを検討すべきとされており、報告書のご指摘を踏まえて、障害者自立支援法の改正案を国会に提出したところです。

<パブリックコメント>
 サービス提供責任者の資格要件について、専従要件を見直し、「サービス提供に支障がない場合は、他の職務に従事させることができる」 規定を設けて欲しい。


<回答>
 サービス提供責任者の資格要件における専従要件については、サービス提供責任者の質の確保を図る観点から必要と考えています。
 なお、サービスの質の確保を図りつつ、非常勤職員についても、一定程度サービス提供責任者になることが可能となるよう要件を緩和したところであり、これにより事業所の運営の効率化が図られると考えています。

<パブリックコメント>
 国庫負担基準を引き上げて欲しい。

<回答>
 国庫負担基準については、今回、障害福祉サービス報酬の額の改定に併せて、その引き上げを行ったところです。


3.居宅介護に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 居宅介護の家事援助について、同居家族がいる場合の制限があるが、高齢化した家族等も多いことからこの制限は撤廃すべき。


<回答>
 居宅介護の家事援助については、平成18年10月31日に発出した通知において、家族等の障害、疾病のほか、障害、疾病がない場合であっても、同様のやむを得ない事情により、家事が困難な場合にも家事援助を利用できることとしており、同居家族がいることだけをもってサービスの利用を制限してはおりません。

<パブリックコメント>
 居宅介護事業所に配置されているサービス提供責任者が移動支援事業に従事していても、専従要件には抵触しないことを通知に明記して欲しい。


<回答>
 居宅介護等におけるサービス提供責任者の専従要件については、サービス提供時間帯を通じて居宅介護等以外の職務に従事しないことをいうものであることから、当該サービス提供責任者が居宅介護事業のサービス提供時間内に移動支援事業に従事することは、専従要件に抵触します。

<パブリックコメント>
 居宅介護の家事援助の報酬単価を介護保険の生活援助と同水準の単価設定にしていただきたい。


<回答>
 介護保険の生活援助については、調理、掃除等の支援を短時間に集中して行うことを評価しています。
 一方、居宅介護の家事援助については、介護保険とは異なり、調理、掃除等の支援に加えて、身体障害者のみならず知的又は精神障害者の障害特性に応じたサービス利用も可能となるよう、サービス利用時間に応じた単価設定をしています。
 両者は異なる報酬設定の考え方をとっていることから、単純に単価を同水準にすることはできません。


4.重度訪問介護に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 重度訪問介護の1時間未満から1時間30分未満の報酬単価について、居宅介護の家事援助を上回る引き上げをしていただきたい。


<回答>
 重度訪問介護は見守りを含めた長時間のサービス提供を行う業務形態であり、居宅介護の家事援助とは異なる制度であることから、報酬単価についても異なる考え方により設定をしています。


5.生活介護に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 報酬改定後の生活介護の区分2から区分4の基本報酬が低すぎるので改善するべき。
 人員配置体制加算の額を大幅に増やすべき。
 3対1の人員配置で行っている事業所も人員配置体制加算の対象とするべき。


<回答>
 今回の改定においては、経営実態調査の結果や生活介護事業所の利用状況の試算等を踏まえ、大半の事業所において報酬改定前の報酬水準を下回らないような基本報酬及び人員配置体制加算の単価を設定しています。今後、報酬改定後の影響についての検証を行っていきたいと考えています。

<パブリックコメント>
 生活介護の支援の結果、障害程度区分の再判定に伴い区分6から区分5に改善されることが見受けられる。就労に至った時に加算で評価されるのと同じように生活介護により区分が軽くなったことへの評価をして欲しい。

<回答>
 生活介護において障害程度区分の低下を評価できるかについては、今後の検討課題と認識しております。

<パブリックコメント>
 人員配置体制加算は入所施設に限られ、通所施設は該当しないとなっているが、通所施設でも重度の障害者が多く、職員配置は基準以上のところが多いので、通所施設も加算の対象とするべき。

<回答>
 平成21年2月20日にお示しした障害福祉サービス等報酬告示改正 (案) においては、障害者支援施設又はのぞみの園が行う生活介護に限り算定可能な取扱いとしていましたが、御意見等を踏まえ、日中サービスのみを提供する事業所においても人員配置体制加算を算定可能とします。
 なお、日中サービスのみを提供する事業所における算定に当たっては、人員配置体制加算 (Ⅰ) 又は人員配置体制加算 (Ⅱ) について、一定の要件 (区分6、区分5又はそれに準ずる者の割合が一定程度以上) を設けることとします。

<パブリックコメント>
 人員配置体制加算の対象である2.5対1以上の人員配置は、努力報酬となっており、常勤換算方法で曖昧になった、人員配置基準がさらに自由化され、配置基準そのものを否定しかねないので、障害程度区分に見合った人員配置基準を明確にし、それに見合った報酬を設定するべき。


<回答>
 手厚い人員配置をとり、質の高いサービスを安定的に提供するための努力をしている事業者を評価することとしています。
 職員の配置基準については、報酬改定前においても、平均障害程度区分が4未満の場合6対1、平均障害程度区分が4以上5未満の場合5対1、平均障害程度区分が5以上の場合3対1としているところです。(この基準に変更はありません)。


6.児童デイサービスに係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 福祉専門職員配置等加算について保育士、教員資格も含めて欲しい。


<回答>
 福祉専門職員配置等加算は、福祉分野における国家資格である社会福祉士や介護福祉士 (事業によっては、更に精神保健福祉士) の配置を評価するものであり、現在のところ他分野の専門資格について評価することは考えていません。なお、保育士については、指定基準において配置を求めており、基本報酬で既に評価していますので、本加算の対象としていません。

<パブリックコメント>
 児童デイサービスⅡ型のサービス管理責任者の配置につき、経過措置を設けて欲しい。


<回答>
 今般、児童デイサービスⅡ型についても、サービス管理責任者の配置とその報酬上評価を行ったところです。その上で、平成18年9月30日以前から事業を実施している事業所については、
 ①サービス管理責任者を引き続き置かなくともよいこととする (この場合、
  本体報酬に百分の七十を乗じることとなる)。
 ②また、サービス管理責任者の要件につき、平成24年3月31日までは3年
  間の実務経験を有することをもって、サービス管理責任者とみなすこと
  ができる経過措置を設ける こととしています。


7.短期入所に係る報酬改定等について

<パブリックコメント>
 障害者支援施設等の入所施設以外の事業所 (いわゆる単独型事業所) によるサービスに係る単独型加算の報酬単価を引き上げるべき。

<回答>
 今回の報酬改定で、単独型事業所に対する単独型加算を創設し、基本報酬に加えて単独型加算を算定可能な取扱いとしたところです。また、その単価については、施設入所支援サービス費や共同生活介護サービス費等の水準との均衡なども考慮して設定しています。

<パブリックコメント>
 事務が繁雑となるので、短期入所の送迎については、基金事業 (通所サービス等利用促進事業) でなく送迎加算として報酬の加算で評価して欲しい。


<回答>
 今回、基金事業において、通所サービスの送迎に対する助成に加え、短期入所の送迎についても助成対象としたところであり、報酬の加算での対応は考えておりません。

<パブリックコメント>
 日中活動サービスと短期入所の報酬単価が二重払いとなっているため、夜の短期入所サービスと日中活動の組み合わせが認められたが、これでは短期入所の報酬が大幅に減収となり、事業所が短期入所を存続できないので、障害者が短期入所をこれからも利用できるようにして欲しい。


<回答>
 報酬改定前においては、日中活動サービスを利用している者が、居宅において介護を行う者の事情により、同一日に引き続き短期入所を利用する場合等、真にやむを得ない事由があると認められる場合を除いて、同一日に短期入所サービス費と日中活動サービスに係る報酬を算定することはできませんでしたが、今回の報酬改定により、同一日に短期入所サービス費と日中活動サービスに係る報酬を算定することができるようにしたところです。
 また、利用に際してのアセスメントを加算で評価するなどの充実策も講じています。

<パブリックコメント>
 医療機関において行われる短期入所に係る施設基準について、重症心身障害者等の日中や短期入所の社会資源が乏しいので、施設基準を緩和し、都道府県の判断で、医療提供施設でなくても施設基準を満たすと認められるよう解釈の余地を残して欲しい。


<回答>
 今回の改定においては、医療機関における短期入所に宿泊を伴わない場合の報酬を設けており、これにより事業所数の増につながることを期待しています。なお、医療機関以外の施設等において行われる短期入所については、通常の短期入所の報酬を算定していただくことになります。


8.共同生活介護 (ケアホーム)・共同生活援助 (グループホーム) に共通する報酬
 改定について


<パブリックコメント>
 基本報酬の上乗せを行うべき。


<回答>
 今回の改定においては、ケアホーム・グループホームが障害者の地域生活の重要な基盤のひとつであることにかんがみ、少人数単位の支援を評価する観点から、基本報酬について、世話人の配置に応じた単価とするなど、報酬面の充実を行ったと考えています。
 また、併せて、ケアホームの夜間支援体制加算の引き上げ等各種加算の充実を行っているところです。

<パブリックコメント>
 体験入居について、定員枠外での居室が確保されていれば体験利用を認めることや、年間50日間以内の利用制限の撤廃や、定期利用者ではないことによる支援の困難さもあることから、報酬単価を大幅に引き上げるべき。

<回答>
 定員枠外の居室を確保している場合、当該居室を含めた定員として変更を届け出ることにより、体験利用が認められます。
 また、グループホーム等での生活への移行という明確な目的意識を持って効果的な支援を行う観点から、利用期間の長期化を回避するために日数の上限を設定しているところです。体験していただくためのアセスメント等の手間の評価も行っています。

<パブリックコメント>
 地域生活移行個別支援特別加算以外に、具体的な支援ネットワーク構築のための新たな施策の創設が必須である。


<回答>
 刑務所出所者等の支援ネットワークの構築が重要と考えており、基金事業の活用や関係機関との連携を進めていきたいと考えています。

<パブリックコメント>
 地域生活移行個別支援特別加算について、今回の報酬単価案では、非正規職員しか配置できない問題があるので、ケアマネージングを充分とできる正規の専任職員の配置が必要であるので、報酬単価を倍増すべき。

<回答>
 この加算により加配される職員だけが対象者の支援に当たるものではありません。また、加算の算定要件としては、必ずしも人員を1人追加で配置しなければならないものでもありません。社会福祉士等の有資格者である職員による体制の下、適切な支援を行っていただくための加算であると考えています。

<パブリックコメント>
 長期入院時支援特別加算について、小規模ホームへの上乗せ報酬が必要。


<回答>
 小規模事業所につきましては、基本報酬や夜間支援体制加算等により配慮を行っているところです。

<パブリックコメント>
 日中支援加算について、施設入所支援では、土日の日中支援があるのに、ケアホームにないのはおかしい。実態として日中支援を行えば加算を算定できるようにするべき。


<回答>
 ケアホームにおける土日の日中支援につきましては、従前の施設入所支援と同様、基本報酬に含めて評価しているところです。

<パブリックコメント>
 体験利用については、支給決定の手続きを経なくても利用できるようにするべき。

<回答>
 体験利用につきましても、市町村が必要性や支給量を判断する必要がありますので、支給決定の手続きを経ることとしています。


9.共同生活介護 (ケアホーム) に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 24時間を通じた職員配置及び夜勤体制がひける人件費を見込んだ報酬の抜本的見直しが求められる。

<回答>
 今回の改定において、基本報酬や夜間支援体制加算の引き上げを行っています。

<パブリックコメント>
 共同生活援助と同様に夜間防災体制加算を新たに追加してほしい。

<回答>
 共同生活介護は、比較的重度の障害者を利用対象としていることから、夜間の支援体制として、警備会社との契約ではなく、介護等の支援を行うための人員配置を加算で評価しているものです。

<パブリックコメント>
 直接的介護に関わるところの、必要とする全ての利用者にヘルパー利用を認め、その際の報酬を切り下げないで欲しい。


<回答>
 ケアホームにつきましては、生活支援員を配置し、介護等の支援を提供するサービスであり、ホームヘルプサービスの利用は例外的に経過措置として認めているところです。


10.共同生活援助 (グループホーム) に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 精神障害者の共同生活援助については、地域の理解や協力が得られにくく、小規模のところも多いので小規模事業加算は廃止しないで欲しい。

<回答>
 従来、経過措置として小規模事業所に対する加算を設けていたところですが、今回の報酬改定におきましては、少人数単位による支援を評価し、世話人の人員配置に応じた報酬単価を恒常的な措置として設定したところです。

<パブリックコメント>
 日中支援加算については、旧法施設と新法での福祉サービスの利用者に限定せず加算できることとするべき。


<回答>
 グループホームにつきましては、基本的に日中の支援は対象となっていないところですが、例外的に日中活動サービスを欠席した場合に、加算で評価しているところです。
 この日中支援加算につきましては、現行、区分4以上のケアホーム利用者であって日中活動サービスを利用している場合にのみ認められているところですが、今回の報酬改定におきまして、グループホームの利用者も対象とするとともに、日中活動サービスの利用者だけでなく、一般就労している者等についても対象としたところです。


11.施設入所支援に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 施設入所支援の報酬単価を引き上げるべき。


<回答>
 今回の改定では、土日の日中の支援の評価を高めるなど、施設入所支援の報酬の充実を図っています。

<パブリックコメント>
 重度障害者支援体制加算 (Ⅱ) の区分6の方の単価が低いので引き上げるべき。


<回答>
 当該加算は、重度の強度行動障害者について、障害程度区分に関わらず一定の支援量が必要であることを評価しているものであり、加算額については基本報酬と合わせて一定の水準が確保できるように設定しています。
 なお、加算の対象者については、算定開始日から90日間の追加的加算を新たに設けることとしています。

<パブリックコメント>
 福祉施設等における触法障害者等の受け入れが乏しいわが国において、地域生活移行個別支援特別加算の設定だけでは、触法障害者等の受け入れ並びに地域生活移行は困難。


<回答>
 刑務所等から退所した障害者の支援については、現在各種支援方法等の研究が行われている段階であり、今後はこれらの研究の成果等を踏まえながら、地域生活への移行につながる支援システムの確立に努めていきたいと考えています。


12.自立訓練 (機能訓練) に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 視覚障害者の専門的訓練の従事者について、国リハの実施する研修修了者が個人で対応することは非常に不十分であるので、チームアプローチを行っている施設・機関を指定してそこで従事する専門職員とするべき。


<回答>
 自立訓練 (機能訓練) の提供に当たっては、当該事業所において、個別支援計画の作成等を通じた組織的な対応が当然になされるべきものと考えています。

<パブリックコメント>
 個別支援が必須であるにもかかわらず、報酬が低い。訪問訓練による視覚障害者の専門的訓練に取り組もうとするサービス事業者が現れることは考えにくい。


<回答>
 訪問による訓練については、視覚障害者に対する専門的訓練の実施に係る場合に報酬単価の引き上げを行ったところです。


13.就労移行支援に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 就労移行の専門性や質の確保が叫ばれている中、基本報酬の引き下げは非現実的である。


<回答>
 就労移行支援事業については、就労支援事業の専門性や質の確保のための就労支援研修修了加算の創設や、就労移行支援体制加算について定着率に応じてきめ細かく評価するものへと見直すことで、充実を図っています。

<パブリックコメント>
 就労支援の努力が定着実績だけで評価されるのはおかしい。
 施設では授産により少しずつではあるが工賃引き上げを図っているので、そういった実績や施設の努力を評価すべき。


<回答>
 障害者自立支援法の施行に伴い、障害者の就労支援について、それまでの授産施設等を、目的・機能によって、一般就労移行を促進する「就労移行支援」と、一般就労が困難な障害者を対象とする 「就労継続支援 (A型・B型)」 に再編したところです。
 したがって、就労移行支援事業においては、一般就労への移行実績を評価すべきものと考えています。


14.就労継続支援A型に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 就労継続支援A型は利用者と雇用契約を締結し、各種保険等も保障しているにもかかわらず、就労継続支援B型と同じ報酬であるため、報酬を引き上げるべき。


<回答>
 今回の報酬改定では、就労継続支援A型について、手厚い人員配置 (7.5対1) の評価、重度者 (障害基礎年金1級) の利用についての評価、施設外就労の加算や欠席時対応加算の創設などの充実を行っています。
 なお、障害福祉サービスの報酬は、利用者への支援を評価するものであり、利用者と事業所の関係と直接の関連はありません。


15.就労継続支援B型に係る報酬改定について

<パブリックコメント>
 職員配置10対1 (481単位) の事業所が7.5対1 (527単位) に変更するにあたっては、このわずかな単価引き上げでは、必要な人員配置はできないので、大幅に引き上げて欲しい。

<回答>
 今回の改定では、重度者 (障害基礎年金1級) が一定程度利用する事業所に対する加算の創設など、人員の配置を伴わない加算の充実も行っています。
 なお、就労継続支援B型サービス費 (Ⅱ) の単価は人員配置以外の部分について配慮したものとなっています。




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経済危機克服のための 「有識者会合」 発言のポイント (社会保障)

 経済財政諮問会議 (2009/4/7) (議事:①経済危機克服の道筋、②経済危機克服のための 「有識者会合」 への対応) において、『経済危機克服のための 「有識者会合」 84名の発言のポイント (内閣府)』 という資料が配付されています。

 その中の、「社会保障」 分野における有識者12名の発言のポイントを下記に示します。

 麻生太郎首相が4月7日、社会保障や財政などの政策目標や優先順位を議論する有識者会議 「安心社会実現会議」 の設置を表明したことを受け、政府の経済財政諮問会議は4月下旬から、医療や介護などに関する実態分析や社会保障改革の工程表の具体化について集中的に審議していく予定です。

 社会保障の有識者12名の発言が、経済危機克服のみならず、「社会保障危機、医療・介護・福祉の危機 (社会保障崩壊、医療・介護・福祉の崩壊)」 の克服に、どう生かされていくのかが注目されます。

経済危機克服のための 「有識者会合」 84名の発言のポイント

【社会保障】

●大久保 満男氏 (社団法人・日本歯科医師会会長)

①日本歯科医師会は健康日本21の中で、8020 (80歳で歯が20本) 運動を推進し、高齢者の歯の健康維持に取り組んできたが、5年間の中間評価では予想以上の高い割合で高齢者の歯の健康が保たれている。

②歯の健康が身体的健康や生活の活発化にもつながるという調査結果や実例、また、かかりつけ歯科医師の有無が累積生存率に影響が大きいという調査結果もあり、歯の健康は、生活の活発化、ひいては健全な消費活動につながり社会全体も活性化すると考えられることから、社会保障費の削減はまずい政策だと思っている。


●唐澤人氏 (社団法人・日本医師会会長)

①経済危機が叫ばれる中、地域医療体制も崩壊の危機。社会保障国民会議において社会保障の機能強化が示されたところだが、真に国民が安心できる社会保障制度の構築が必要不可欠。

②国民の不安が高まる中で良質で安全な医療を安定的に提供するのは、投資が必要だが、医療機関の経営状況は厳しく、原材料価格高騰対策等緊急保証制度において、医療機関を対象としていただきたい。

③病院勤務医の労働環境は厳しく、看護・介護従事者の給与水準は全産業平均で見ても低水準。職業倫理による努力も限界に近づきつつあることから、勤務状況を改善し、魅力的な職種にしていくことが必要。

④医療・介護分野に対し、積極的な財源投入を行い、着実な雇用拡大を行うとともに、あまねく国民へ還元すべきことを提案する。


●京極宣氏 (国立社会保障・人口問題研究所所長)

①社会保障は、経済効果 (内部経済効果、バリアフリー等への投資効果、セーフティネットの整備に伴う安心による所得効果) が大きい。

②21世紀の社会保障の量から質が重要となり、サービスの水準等を向上させることにより、社会保障の拡充とスリム化は両立できると考える。

③現行の生産年齢人口の15~64歳を 25~74歳に捉え直せば、2055年の65歳以上の社会は高齢者1人を1人が支える社会から75歳以上の高齢者1人を2人強で支える非常に安定した社会となる。

④従来は公共事業が景気対策の主な柱であったが、日本版ニューディールとして、従来型の景気対策でなく、社会保障サービスの充実を切り口に大不況を克服するという視点を持つべき。


●児玉 孝氏 (社団法人・日本薬剤師会会長)

①政府は社会保障費の2,200億円抑制方針を未だに撤回していない。長期安定的な社会保障制度の確立に向けた目的税の確保が必要。

②今後高齢化が進む中で、高齢者が使用する医薬品数も増え、複数の医療機関を受診する確率も高くなる。現在60%である医薬分業を欧米並みに拡大するとともに、在宅医療のニーズが高まっており、入院から在宅まで他職種と連携したチーム医療を普及することが重要。

③健康を自分で守るセルフメディケーションを推進すべき。


●竹中ナミ氏 (社会福祉法人プロップ・ステーション理事長)

①すべての人に、人や社会を支える力がある。それを引き出し、誇らしく生きられるようにすることが、元気な社会づくりの基盤である。

②性別や年齢や障害の有無に関わりなく、誰もが社会を支える一員となれる共生・共助の社会を作るため、「ユニバーサル社会 (共生と共助の社会) 基本法」 の制定に向け取り組んでいる。

③アメリカでは、ペンタゴンにあるCAPという組織で、各省庁の重い障害を持つ職員のICT支援を行っており、そこでの最先端の科学技術を応用した取組が大統領クオリティ賞を受賞した。スウェーデンでもやはりICT技術と人のサポートを組み合わせ、認知症の高齢者が街中で一人で、あるいは家族と生き生き生活している。障害のある人が活き活きと働き社会の支え手ともなれる仕組みは、女性や高齢者の力を生かす仕組みともなる。諸外国のすばらしい取組は、きっと日本でも実現が可能である

④ICT等を活用し 「障害者 (チャレンジド) をタックスペイヤーに出来る日本」 を実現することが、今求められている。


●中田 清氏 (社団法人・全国老人福祉施設協議会副会長)

①重度要介護者20万人の待機者解消のための緊急的な介護施設整備を行うべき。民間主体で2兆円規模となり、15万人の雇用創出効果が期待される。これは、小規模多機能等に比べて、運営効率化の観点から職員処遇の改善や介護給付費の抑制にもつながる。そのために、施設の総量規制の緩和と公費負担割合の見直しを行うべき。

②在宅介護では家族の負担は大きい。渋川のNPO法人による無認可老人施設が火災し、多くの人が亡くなる痛ましい事件があった。宿直職員が1人しかおらず、介護保険法上の必要な届出をしていない施設だったとのことで、このような施設が数多くあるのは、要介護高齢者の行き場がないからだ。


●久常節子氏 (社団法人・日本看護協会会長)

①超過勤務をやめ、7時間労働にする等、看護師を含む女性の働き方を見直し、少子化対策として推進すべき。

②生活習慣病対策として、5年ごとに個人の生活習慣病予防の努力を評価する仕組みを構築すべき。医療費増の要因は、生活習慣病予防であり、糖尿病が進行し、透析を受けた場合、年間の医療費は約600万円かかる。


●日野原 重明氏 (聖路加国際病院理事長)

①医学部定員の増は、将来的に産科、小児科、麻酔科等の医師不足の診療科目を選択する保証はない。医師不足解消のためには、昭和23年から抜本的に改正されていない医師・看護師の役割分担を見直し、(アメリカのように) 診断や治療等の一部を看護師に担わせるべき。

②医学教育強化のため、4年制大学院医学校を設置すべき (特区を活用)。日本人のノーベル医学・生理学賞の受賞者はわずか1人に過ぎない (しかも理学部卒業者である)。

③老人の定義について65歳から75歳に引き上げるべきことを2010年の国連総会において提言予定。


●堀田 力氏 (財団法人・さわやか福祉財団理事長)

①不足する福祉施設 (保育園、子育ち支援施設、特別支援学校、グループホーム等) の整備のために、高齢者の投資への優遇措置 (優先入居や孫の優先入園、相続税優遇、政府保証等) を行い、眠っている資金を活用すべき。

②福祉施設就労に向けた無償教育等を行い、志を持つ者の教育の充実を図る等、人材への投資を推進すべき。


●矢崎義雄氏 (独立行政法人・国立病院機構理事長)

①診療報酬とは別枠で病院にもドクターフィーを導入することにより、勤務医確保のための処遇改善を行う必要がある。

②病院の耐震化や太陽光パネルの設置等のエコ改修も行うべき。

③外来患者のトリアージを行う戸山病院、国府台病院の外来棟改修やワクチンの大規模生産のための整備等新型インフルエンザ対策を行うべき。

④医療職の業務の見直し、特に医師と看護師の協働の促進。

⑤レセプト・電子カルテへの財政支援、地域で病院群がコンソーシアムを形成して、機能分担や共同研修を行う等、地域医療の課題克服のための対策や治験促進への財政支援を進めるべき。


●山本修三氏 (社団法人・日本病院会会長)

①医療の質・安全確保のための病院耐震化や医療機器の整備支援、および 病院IT化推進のため電子カルテの基本となるオーダリングシステムの標準化を政府が行うべき。

②ドクターズ・セクレタリーの導入による、医師の勤務環境の改善につながる新規雇用の創出を行うべき。

③高度先進医療、特に再生医療の臨床応用に向けた研究開発を推進すべき。


●湯浅 誠氏 (反貧困ネットワーク事務局長)

①政府の雇用対策や住宅対策の利用に当たって、自治体主導では住民票要件がある、利用希望者が集まってしまうことを懸念して取組に消極的になる等の理由から、折角の対策にたどり着かない人が多く存在。つなぎ対策を受けるための 「つなぎのつなぎ」 支援が必要。国が会社の寮の空き室、民間アパート、公営住宅を借りるに当たって、直接借り上げを行うべき。

②4月、遅くとも5月には、「民間アパート等を国としてこれだけ確保している」 というメッセージを明確にするなど、住宅確保や生活費確保等の貧困対策を雇用対策のパッケージの中に含めるべき。




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PA (非医師高度臨床師) ・NP (ナース・プラクティショナー)

(1)近年、①医師不足 (特に勤務医不足)、②地域や診療科間の医療の偏在 (特に救急・産科・小児科・麻酔科・外科医療)、および③急性期病院を中心とした働き盛りの勤務医の 「過重負担・疲弊、医療訴訟に対する不安、コンビニ受診問題、モンスター・ペイシェント問題」 等による 「立ち去り型サボタージュ」、等による医療崩壊・病院崩壊・勤務医崩壊が大問題となっています。

 その解決策の一つとして、以前の当ブログ記事 [『医療職種の役割分担 「検討の場、設置を」 (医道審議会)』] で述べた通り、医療職種の役割分担、医師・看護師・コメディカル等のスキルミクスが注目されています。

(2)医師から看護師・コメディカル等への 「エンパワーメント」 (裁量権の委譲、権限と責任の委譲) については、未だ賛成・反対、推進派・慎重派の意見が錯綜しています。

(3)医療職種の役割分担に関して、厚生労働省は、2007年12月28日医政局長通知 「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」 を発布し、「医師が、自らの専門性を必要とする業務に専念し、効率的な運営ができるよう、各医療機関の実情、責任の所在を明確化した上で、医療関係職、事務職員等の間で役割分担を進める」 というエンパワーメントが些少ながらも行われました。

(4)一方、以前の当ブログ記事 (① 「医行為のコメディカルへの権限委譲」 厚労省見解) および Japan Medicine の2つの記事、② 「医療戦略セミナー:8割が看護師の業務拡大に賛成 日本版PA、NP導入の活動が活発化 (2009/3/18)」・③ 「日本外科学会学術集会 外科医の労働環境改善策を論議 PA・NPは 『必要』 で意見集約 (2009/4/6)」 において述べられているように、医療系の日本版のPA (Physician Assistant:非医師高度臨床師) ・高度実践看護師 (NP:ナース・プラクティショナー) や、事務系の医療クラーク等の必要性が喚起されています。

(5)NP (ナース・プラクティショナー) とは、「医療従事者の一つで、大学院において専門的な教育を受け、比較的安定した状態にある患者を主たる対象として、自律的に問診や検査の依頼、処方等を行うことが認められた看護師」 のことで、アメリカ、カナダ、イギリス、韓国で認められています。
 
 また、米国では、NPと同様の Non-Physician Clinician として診療行為を行うPA (医師助手・非医師高度臨床師) も多く活躍しています。2年前後の修士号を取得後、国家試験を受けます。NPとは異なり医師会によってその教育が形作られましたが、現在では、PAとNPの役割や待遇は多くの地域で似てきています。

 NP・PAの詳細は、「チーム医療維新-日本のNP、PA制度を考える-」 ホームページをご参照下さい。

(6)上記(4)の①・③の記事によると、日本版のPA・NPおよびスキルミクス・エンパワーメントに対する厚生労働省の見解は次の通りです。

 厚生労働省医政局医事課医師臨床研修推進室の田原克志室長は、PA・NPを育てる上での裁量権の問題等について質問されて、「現在抱えている問題を提起していきながら、その中で解決策を見つけていきたいと考えている」 との基本的考え方を示した上で、「裁量権については、医療界全体が一つにまとまり、国民の理解を得て進めるとなれば、厚労省も後押しができる」 とし、医療界のコンセンサスと国民の合意形成が必要だとの認識を示しました。

 また、医政局看護課の野村陽子課長は、「約130万人すべての看護職員が裁量権の拡大などに入っていけるのかという問題もある。どのような体制で進めていけるかは検討が必要だ」 と述べています。

(7)以上、日本版のPA (非医師高度臨床師) ・NP (ナース・プラクティショナー) について論じました。

 矢崎義雄氏 (国立病院機構・理事長) は、 「スキルミクスは、医師の裁量権の委譲ということが前提にあって、その上で多職種が専門性を発揮しながら協働して、ベストの選択を行い、効率的に医療を進めていこうというもの。これこそが本来あるべきチーム医療の姿である」 と定義しており、その趣旨に則り、我が国でも、適切なスキルミクスが円滑に導入されることが望まれます。

 その際、スキルミクスは、近年の医療崩壊・病院崩壊・勤務医崩壊の解決のための単なる一手段ではなく、看護師・コメディカル等の有効活用およびモチベーションアップ・スキルアップ・キャリアアップを推進するための重要なファクターと考えるべきです。

 また、看護師以外のコメディカルにも、日本版のPA・NPに準じた資格の確立が必要と思われます。

 そして、上述のようなシステム構築により、「医療の質の向上」・「医療安全管理体制の確立」・「患者さんのQOLの向上」 が望まれます。




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ロコモティブシンドローム (NHK きょうの健康)

 日本ロコモティブシンドローム研究会の定義によると、ロコモティブシンドロームとは、「運動器の障害のために要介護となる危険の高い状態」 をさします。(運動器とは、身体機能を担う筋・骨格・神経系の総称であり、筋肉、腱、靭帯、骨、関節、神経、脈管系など、身体運動の関わる組織・器官の機能的連合です)。

 ロコモティブシンドロームは、高齢社会・超高齢社会の運動器障害を考える上での重要なキーワードです。

 ロコモティブシンドロームは、診療報酬上の 「運動器リハビリテーション」・「運動器不安定症」、介護保険上の 「維持期 (運動器) リハビリテーション」、介護予防・地域包括支援上の運動器機能向上サービス等のベースとなるものです。

 したがって、メタボリックシンドロームと同様に、ロコモティブシンドロームの概念を、先ずは、一般の方々 (特に中高年の方々) に啓発・啓蒙し、そして、「運動器の障害のために要介護となる危険の高い状態」 を早期発見・早期介入して、極力、運動器能力・ADL能力の低下を防止することにより、特に高齢者の方々の 「健康寿命の延伸」・「QOL (生活の質・人生の質) の維持向上」 を図ることが肝要と考えられます。

 今般、「NHK きょうの健康」 において、「ロコモティブシンドローム」 をテーマとした番組が放送されますので、下記に放送予定を示します。

●ひざ痛・骨粗しょう症の新常識! ロコモティブシンドローム
 介護につながる全身病 東京大学大学院教授 中村耕三

 ◎2009年4月6日 (月) 午後8時30分~45分
  【再放送】 2009年4月13日 (月) 午後1時5分~20分

 要介護や寝たきりの原因には脳卒中などがあるが、およそ4人に1人は骨、関節、筋肉といった 「運動器」 の障害が原因。
 そこで、運動器の機能の衰えから日常生活の自立度が低下し、介護や寝たきりになる可能性が高い状態を 「ロコモティブシンドローム」 と呼ぶことが提唱された。
 これは、運動器の障害を個別の病気としてとらえるのではなく、全身の状態を見て対処を行うもの。
 ロコモティブシンドロームの概念を詳しくお伝えする。

●ひざ痛・骨粗しょう症の新常識! ロコモティブシンドローム
 運動器悪化の仕組み 東京大学大学院教授 中村耕三

 ◎2009年4月7日 (火) 午後8時30分~45分
  【再放送】 2009年4月14日 (火) 午後1時5分~20分

 ロコモティブシンドロームは、運動器の全身的な悪化が個別の病気として現れるというもの。
 その二大疾病が変形性ひざ関節症と骨粗しょう症だが、そのメカニズムが明らかになるにつれて対処法も変わってきた。
 変形性ひざ関節症では、ひざを安静にし過ぎると、軟骨への関節液の出入りが不十分となってかえって軟骨が痛む。
 加齢に伴って進む骨粗しょう症では、骨に適度な力をかけることが骨量の維持に効果的だ。

●ひざ痛・骨粗しょう症の新常識! ロコモティブシンドローム
 きょうからできる対処法 東京大学大学院教授 中村耕三
 ◎2009年4月8日 (水) 午後8時30分~45分
  【再放送】 2009年4月15日 (水) 午後1時5分~20分

 ロコモティブシンドロームの重症度は、屋外や屋内を歩ける距離や座ることができるかどうかなどで判定するが、予防や進行を防ぐためには、必要に応じて薬物療法や食事療法を行いながら、症状に合わせて上手に運動をすることが重要。
 ロコモーショントレーニング略してロコトレには様々な種類があるが、代表的なのが椅子などにつかまりながら片足で立つダイナミックフラミンゴ療法だ。
 ロコトレをする際のポイントなどをお伝えする。




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2009年度介護報酬改定パブコメに対する厚労省の回答 (リハビリ関連)

 平成21年3月31日付けで、「平成21年度介護報酬改定に伴う関係省令の一部改正等に関する意見募集結果について」 のパブリックコメントに対する厚生労働省老健局老人保健課の回答が公示されていますので、リハビリテーション関連事項について、下記に示します。

【リハビリテーション全般】

<パブリックコメント>
 リハビリテーションについては、介護制度においても今後充実していくべきではないか。


<回答>
 リハビリテーションについては、医療保険と介護保険の機能分担の観点から、見直しを行ってきたところです。
 介護保険においては、維持期のリハビリテーションを効果的に提供できるよう、今後も適切に対応してまいります。

<パブリックコメント>
 言語聴覚療法はなぜ理学療法等と比較して高い評価となったのか。


<回答>
 人員配置基準上、介護療養病床には、言語聴覚士の配置は求めていないことから、理学療法・作業療法については、医療保険と整合性を図ったものです。


【介護報酬改定全般】

<パブリックコメント>
 今回のプラス改定の増額分の原資については、保険料に求めないこととすること。
 今回の改定を大きく特徴付けた一つが、医療系サービス団体がアップした介護報酬3%のうちのかなりの部分をまず、もって行ってしまったこと。医療機器をつけながらも在宅に戻される人も増えている現在、またさらに増えると予測されているときだけに、在宅サービスの充実が望まれる。


<回答>
 今後とも、介護報酬については、国民が負担する介護保険料等の水準にも留意しつつ、社会保障審議会介護給付費分科会において十分な御議論をいただき、適切な報酬の設定に努めてまいります。
 なお、保険料負担については、介護報酬改定による保険料の急激な上昇を抑制するため、
  ①改定による平成21年度の上昇分の全額と
  ②改定による平成22年度の上昇分の半額
に相当する額について国費により措置し、被保険者の負担を軽減することとしています。

<パブリックコメント>
 区分支給限度額いっぱいまでサービスを受けている人にとっては、報酬引き上げがサービスの量の引き下げになってしまうことから、報酬引き上げ分の区分支給限度額の引き上げを行うこと。
 利用率は60%というデータが出されていたが、平均値を元にするのはデータ分析する上で実状を反映しないと思う。


<回答>
 区分支給限度額の具体的水準は、要支援者等の平均的な生活実態を踏まえ作成された標準的なサービスの組み合わせに基づき、それに要する平均的な費用額を基準として算定されているところです。


【訪問看護】

<パブリックコメント>
 訪問看護ステーションからの理学療法士の訪問回数の制限をなくすべき。


<回答>
 21年度介護報酬改定において訪問看護ステーションからの理学療法士等の訪問に係る運用について見直しており、訪問回数の制限はなくしています。


【訪問リハビリテーション】

<パブリックコメント>
 短期入所サービスや施設サービス、グループホーム、病院・診療所、通所リハのサービスを受けている期間中の算定制限を撤廃し、必要に応じて訪問リハを行えるようにすべき。


<回答>
 一定程度リハビリテーションのサービスが包括されているサービスについては、これらのサービスと訪問リハビリテーションサービスの併算定を認めていないものです。
 また、施設入所者に対しては、居宅サービスの提供はできないこととしている。
 なお、訪問リハビリテーションは、原則として、通院・通所が困難な利用者による利用に限っているところです。

<パブリックコメント>
 訪問リハの指示書は通所リハ実施事業所の医師が処方することとすべき。

<回答>
 訪問リハビリテーション事業所は医療機関であり、事業所に配置された医師が指示を出すことが適切です。
 なお、訪問リハビリテーションは、原則として、通院・通所が困難な利用者による利用に限っているところです。


【通所リハビリテーション】

<パブリックコメント>
 鍼灸師を通所リハビリテーションを提供する者として位置付けるべきではないか。


<回答>
 鍼灸師については、治療を目的とするサービスを提供するため、介護サービスにおける機能訓練員として位置付けることは困難であると考えています。

<パブリックコメント>
 リハビリテーションマネジメント加算の月8回という要件は厳しすぎるのではないか。


<回答>
 リハビリテーションマネジメント加算について、御指摘の場合については、やむを得ない理由による場合は算定可能とすることとしています。

<パブリックコメント>
 利用者数の多寡により、異なる介護報酬を設定しているのはなぜか。
 事業所規模別の報酬区分については、適切に設定すべきではないか。

<回答>
 一定規模以上の事業所に対する評価のあり方については、事業規模別の収支差率の状況等を踏まえ、スケールメリットを考慮しつつ、全体として事業所の規模の拡大による経営の効率化に向けた努力を損なうことがないようにするとの観点から、規模の設定及び評価を見直したものです。

<パブリックコメント>
 通所リハビリテーションの送迎加算及び食事提供加算を再び設けるべき。

<回答>
 送迎費用等については、前回の介護報酬改定 (H18) において、それまでの加算を基本単価に包括化しております。

<パブリックコメント>
 理学療法士等体制加算は短時間 (1~2時間) に限られ、他の時間への加算がないことからも 「理学療法士等手厚く配置している事業所の評価」 に至らない。
 理学療法士等の人員基準で病院と診療所で差があるのはなぜか。


<回答>
 短時間リハは、短時間・個別の密度の高いリハを評価する目的から創設したものです。
 従って、短時間リハを提供する事業所において、理学療法士等を手厚く配置している場合を評価したものであり、短時間リハを提供する時間以外の人員配置状況を評価するものではありません。

<パブリックコメント>
 理学療法・作業療法の介護報酬を引き下げ、マネジメント評価を包括化するのではなく、現行通りの評価とし、ADL加算や常勤専従の理学療法士等を2名以上配置した場合の加算も存続させ、短期集中リハビリテーションと理学療法士等の同時算定も認めるべきである。


<回答>
 リハビリテーションマネージメント加算は、リハビリテーションのPDCAサイクルを評価したものであることや、これまでの算定状況等を踏まえて包括化したものです。
 また、医療保険で提供されているリハビリテーションの施設基準・人員配置基準等と整合性を図る観点から、ADL加算について見直しを行ったものです。(理学療法士等の加配に対する加算は従来通り算定可能)。

<パブリックコメント>
 短期集中リハ加算で退院・退所後の報酬が上がっているのはいいが、退院3ヶ月後の利用者についても配慮するべき。
 退院直後の利用者は体力が減退しており、1日40分以上のリハは拒否される可能性がある事業者側とすれば、このままでは利用をお断りするほかなく、せっかくの短期集中リハも宝の持ち腐れとなってしまうのではないか。

<回答>
 退院 (所) 後3ヶ月以降の入所者に対しては、個別リハ加算を算定することが可能です。
 短期集中リハビリテーション加算は、早期のリハが身体機能の維持・回復に有効であることから加算として評価しているものです。
 また、短期集中リハビリテーション加算については、医療保険のリハビリテーションからのスムーズな移行を促す観点から、医療保険で提供されているリハビリテーションの提供量等を勘案の上創設したものであり、ケアプラン作成時に、利用者に短期集中リハの実施について説明を行い、利用者本人の体調や意欲等を考慮の上、算定の可否を検討いただきたいと考えています。


【福祉用具貸与及び特定福祉用具販売】

<パブリックコメント>
 福祉用具については、製品ごとの貸与価格の分布状況を把握・分析・公表して、競争を通じた価格の適正化が推進されるべきではないか。


<回答>
 福祉用具貸与については、競争を通じた価格の適正化を推進するため、製品毎の貸与価格の分布状況等の把握・分析・公表や、介護給付費通知における同一製品の貸与価格幅の通知を可能とするなど、都道府県、市町村の取組を支援してまいります。

<パブリックコメント>
 福祉用具の活用方法についての研修等の充実を期待する。
 福祉用具が保険給付の適用となるか否かは自治体だと思うが、給付を減らしたいならば訪問して状況を見るべき。
 福祉用具の貸与の適正化については、様々な要素を勘案しながら取り組んでいくべき。
 1割相当額のレンタルは排除すべき。
 福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会で、福祉用具のメンテナンス等により保たれている安全性が低下しないよう、注意して議論検討してほしい。
 自動排泄処理装置が追加されたが、購入枠を大きく上回ることから、購入枠とは別枠で検討すべき。
 特殊尿器について 「尿又は便が自動的に吸引されるもの」 とあるが、自動採尿器と 「尿又は便が自動的に吸引されるもの」 とは金額にはかなり設定差が有り、介護保険の購入対象として考えた場合、あまりに自己負担率が大きくなり、自立支援に繋がるものと考えづらい。移動用リフトのリフト本体が貸与の対象であるように本体部分のみ貸与品目としてはどうか。
 ポータブルトイレを福祉用具レンタルに追加できないか。

<回答>
 福祉用具サービスの向上、貸与種目と販売種目の整理等保険給付の在り方については、状態像に応じたサービス提供の状況、メンテナンスに係る実態把握、有効性等について早急に調査研究を行い、「福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会」 において、引き続き議論・検討を行い、早急に必要な対応を行ってまいります。

<パブリックコメント>
 起き上がり補助装置の導入について、導入の制限 (条件) があれば参考事例として通知してほしい。


<回答>
 平成21年度介護報酬改定と併せて新たに給付対象の範囲に含めるられる 「起きあがり補助装置」、「離床センサー」、「階段移動用リフト」、「自動排泄処理装置」、「入浴用介助ベルト」、「引き戸等の新設」 の具体的取扱等については、通知において、お示しする予定です。

<パブリックコメント>
 「入浴用介助ベルト」・「特殊尿器」 は対象種目にすべき。

<回答>
 お尋ねの 「入浴用介助ベルト」 は、「厚生労働大臣が定める特定福祉用具販売に係る特定福祉用具の種目及び厚生労働大臣が定める特定介護予防福祉用具販売に係る特定介護予防福祉用具の種目」 (平成11年3月31日厚生省告示第94号。以下 「販売告示」 という) 及び 「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」 (平成12年1月31日老企第34号。以下 「解釈通知」 という) において、平成21年4月1日より給付対象とされます。
 また、「特殊尿器」 は、販売告示及び解釈通知において、既に給付対象とされております。

<パブリックコメント>
 「入浴介助用ベルト」 については、入浴用と限定するのではなく、浴室以外での利用まで幅広く認めると、介護者の負担軽減と腰痛防止に繋がるのではないか。


<回答>
 お尋ねの 「入浴用以外の介助ベルト」 については、「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」 (平成12年1月31日老企第34号) に基づき、利用効果の増進に資するものに限り、特殊寝台付属品等として、給付対象とされていると認識しております。

<パブリックコメント>
 軽度者の例外給付が必要性があるにも関わらず却下されている事例が少なくない。主治医の意見聴取も難しいので、主治医が利用者の状況を把握していない場合はセラピストや看護師等での意見を基にすることの方がよいのではないか。


<回答>
 医師の医学的所見については、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 (訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分) 及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の判定に伴う実施上の留意事項について」 (平成12年3月1日老企第36号) 等において、主治医意見書によるもののほか、医師の診断書又は担当の介護支援専門員等が聴取した居宅サービス計画等に記載する医師の所見でも差し支えないこととしております。

<パブリックコメント>
 前回の改定で福祉用具の使用状況の確認を6ヶ月毎から適時に緩和されたが、それでいいのか検証するべき (福祉用具だけでも6ヶ月毎の強制でよい)。

<回答>
 「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」 (平成11年3月31日厚生省令第37号) 第199条等において、福祉用具専門相談員は、利用者等からの要請等に応じて、貸与した福祉用具の使用状況を確認し、必要な場合は、使用方法の指導、修理等を行うこととされている。
 また、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条等において、介護支援専門員等は、居宅サービス計画等の実施状況の把握を行い、実施状況の把握に当たっては、少なくとも1月に1回等利用者宅を訪問することや、利用者及びその家族、指定居宅サービス事業者等との連絡を継続的に行うこととしている。
 これらのことから、福祉用具専門相談員をはじめ、利用者に係る関係者が当該利用者に対する (介護予防) 福祉用具貸与の必要性について疑義が生ずるような場合には、介護支援専門員等と連携を図ることにより、サービス担当者会議を開催して、当該利用者が (介護予防) 福祉用具貸与を受ける必要性について検証することが可能である。
 また、サービス担当者会議については、要介護認定の変更・更新時に開催されるものであり、これらの機会に (介護予防) 福祉用具貸与の必要性を検討することも可能であることから、長期間にわたって (介護予防) 福祉用具貸与の必要性が検証されないということは想定し難く、サービスの質の低下にはつながりにくいものと考えております。


【住宅改修】

<パブリックコメント>
 住宅改修引戸の新設について、今回の拡充は非常にありがたいが、現状家屋の改修工事だけでは救えない事例も地方には多いので、トイレ浴室の新設工事の追加も検討してほしい。
 住宅改修での施工と利用者での希望を考えた時に、手すり、段差解消が中心となっており、改正後での引き戸等の新設をどうしてもしなくてはならない場合に、建築コストを考えると住宅改修費の支給限度基準額では予算内での工事が行えない様に思う。在宅介護を考える時、また自宅での独居生活を行う事を思えば建築が関わる部分は別の予算を頂いて出来るような形を採ってほしい。


<回答>
 住宅改修費の支給対象となる住宅改修は、被保険者の資産形成につながらないよう、また住宅改修について制約を受ける賃貸住宅等に居住する高齢者との均衡等も考慮して、手すりの取付け、床段差の解消等比較的小規模なものとしたところであり、これらに通常要する費用を勘案して、「居宅介護住宅改修費支給限度基準額及び介護予防住宅改修費支給限度基準額」 (平成12年2月10日厚生省告示第35号) において、居宅介護住宅改修費支給限度基準額及び介護予防住宅改修費支給限度基準額を20万円としております。


【短期入所】

<パブリックコメント>
 短期入所でも、短期集中リハ加算が算定できるように改正されたが、1日1単位20分では内容にそぐわない。1日3時間 (1単位20分・1日9単位まで) のリハが実施できるような制度が必要。


<回答>
 短期入所中の集中的なリハビリテーションは、その効果が高いことを踏まえ、介護老人保健施設における短期入所療養介護について個別のリハビリテーションの提供を評価したところです。
 今後とも、事業所の経営や従業者の実態等を把握しながら、適切な報酬の設定に努めてまいります。


【介護老人保健施設】

<パブリックコメント>
 施設利用中での医療保険の適用ができるようにするべきではないか。
 リハビリテーションマネジメント加算や管理栄養士配置加算の本体報酬包括化は、サービスを行っていない施設が得をする改定となっているのではないか。
 入所3ヶ月を超える方に対するリハビリテーションについて、評価がなされないのはおかしいのではないか。施設の実情に合わせた報酬設定とすべきではないか。
 介護報酬を十分に活用するという観点から介護療養型医療施設の廃止は撤回すること。
 療養病床の転換が円滑に進むような対応をすべきではないか。

<回答>
 介護老人保健施設の介護報酬は、事業所の経営の実態を踏まえた上で、これら薬剤料等も含めた事業所の介護サービスに要する平均的な費用の額を勘案して設定しており、老人保健施設で使用される薬剤料等は介護報酬で包括的に評価しているところです。
 今後とも、事業所の経営や従業者の実態等を把握しながら、適切な報酬の設定に努めてまいります。

<パブリックコメント>
 リハビリテーションマネジメント加算は、老健全体でそれを実施している施設の割合から包括する際に25単位から20単位へ減らしたそうだが、一緒くたに減らすのはナンセンス。今後リハマネジメント実施が義務となった場合、同じ業務をしても5単位分の減額になる。

<回答>
 介護老人保健施設でのリハビリテーションマネージメントの実態を踏まえ、単位数を見直しの上、包括化したものです。

<パブリックコメント>
 試行的退所サービス費について、退所時指導加算の一部としてではなく、現行通りの評価とすること。


<回答>
 これまでの算定実績を踏まえ、退所時指導加算の一部 (退所が見込まれる入所者を試行的に退所させる場合) として算定することとしたものです。


【介護療養型医療施設】

<パブリックコメント>
 介護療養型医療施設サービス費は12単位の引き上げであるが、加算・特定診療費の廃止や引き下げで改定前より受け取る報酬が引き下げとなる場合が多い。介護療養型医療施設サービスに要する費用が十分確保できるよう、特定診療費においての廃止、要件変更や引き下げを行わないこと。


<回答>
 介護療養型医療施設におけるリハビリテーションについては、医療保険との役割分担の明確化や整合性を図る観点から、理学療法 (Ⅰ) 及び作業療法について、医療保険における脳血管疾患リハビリテーション料 (Ⅲ) 等と人員配置基準が同様であることを踏まえ、評価を見直した次第です。
 施設の経営や従業者の実態等を把握しながら、適切な報酬の設定に努めてまいります。


【認知症ケア】

<パブリックコメント>
 認知症ケアについては、その効果や係る費用等について、もっと適切に評価し、充実させていくべきではないか。


<回答>
 認知症ケアについては、今後とも、社会保障審議会介護給付費分科会において十分な御議論をいただきながら、適切な報酬の設定に努めてまいります。


【介護保険制度全般】

<パブリックコメント>
 居宅介護支援事業や介護予防事業は、本来の目的から逸脱しているので、介護保険の財源から外し、税金で事業を行うこと。

<回答>
 介護保険法上、居宅介護支援事業については、指定居宅サービス等の適切な利用等をすることができるよう計画を作成し、その計画に基づく指定居宅サービス等の提供が確保されるよう便宜の提供を行うこととして、また、介護予防事業については、介護保要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止のため必要な事業として、各々介護保険制度内に位置付けられているものであり、介護保険の財源により事業を行うことは適切であると考えています。


【その他】

<パブリックコメント>
 サービス担当者会議への出席について評価を行うべき。

<回答>
 事業所の経営や従業者の実態等を把握しながら、適切な報酬の設定に努めてまいります。

<パブリックコメント>
 機能訓練指導員の有資格者の要件に、「健康運動指導士」・「健康運動実践指導者」 を追加すべきではないか。
 機能訓練指導員の資格要件を拡大することにより、事業者側にとってより柔軟が対応が可能となり、また、真の機能訓練ができる機能訓練指導員が通所介護事業・介護予防通所介護事業で活躍できる事となり、介護予防の促進が図れる。


<回答>
 機能訓練指導員については、「日常生活を営むのに必要な機能を改善し、又はその減退を防止するための訓練を行う能力を有すると認められる者」 (基準省令第2条第7項) でなければならないものとされています。
 この要件を満たす者として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師の6職種の資格を有する者に限定されているところですので、ご理解くださるようお願いします。




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新 「要介護認定制度」 パブリックコメントに対する厚生労働省の回答

 平成21年3月31日付けで、「要介護認定等基準時間の推計の方法 (平成12年厚生省告示第91号) の一部を改正する件」 に対して寄せられた御意見 (パブリックコメント) についての厚生労働省老健局老人保健課の回答が公示されていますので、下記に示します。

<御意見>
 要介護認定等基準時間の推計の方法は、なぜ変更になるのか。何を根拠に決めるのか全く理由がわからない。


<回答>
 現行の要介護認定等基準時間を推計するために用いる考え方 (以下 「樹形図」 という) は平成13年のデータを使用しており、介護の実態を反映していないのではないかとの指摘がありました。
 今回の改正は、こうしたご意見を踏まえ、最新のデータを取り込み、介護の状況をより的確に反映させるため、
 ①平成19年に厚生労働省が実施した高齢者介護実態調査におけるタイムスタ
  ディ調査
 ②2度にわたるモデル事業
 ③公開の要介護認定調査検討会における6回にわたる御議論
を経て、実施したものです。
 また、樹形図の作成については、最新の高齢者介護実態調査のデータを基に、介護にかかる手間をより正確に反映するよう、統計的な処理により作成されたものです。

<御意見>
 なぜ、認定調査項目の変更が必要なのか説明がない。


<回答>
 認定調査項目の変更については、ケアにかかる手間をより正確かつ効率的に推計できるよう、現在の項目(82項目) に要介護認定に有効ではないかと推測された多くの候補項目を加えた後に、介護の手間の程度と関連の深い項目の選出等にあたり、公開の場で検討を行うとともに、関係団体からの意見にも配慮を行いながら適切に選定したものです。

<御意見>
 現行の7群の問題行動に関する認定調査項目の 「幻視幻聴」、「暴言暴行」、「火の不始末」、「不潔行為」、「異食行動」 などの削除により、認知症の方の認定が低く出てしまうのではないか。


<回答>
 御指摘の 「幻視幻聴」 等の項目については、これらを用いない場合でもコンピュータによる介護に要する時間の推計の精度にほとんど影響がなく、また、主治医意見書に同じ項目があることから、認定調査項目から削除しても適切な判断が可能と考えています。
 さらに、調査員が記入する認定調査票においても認知症高齢者の日常生活自立度に関する特記事項の記入欄を設け 「幻視幻聴」 等の認定調査項目に含まれていない認知症に関連する症状について記載して、介護認定審査会へ情報提供する機会を増やしています。
 このようなことから、御指摘のようなおそれはないものと考えます。

<御意見>
 認定調査項目に 「買い物」 と 「簡単な調理」 が入ったことは、生活上での困難性がわかりやすくなってよい。

<回答>
 認定調査項目については、現行の82項目に加え、介護の手間を推計するために有効ではないかと考えれる多くの候補項目を加えた上で、実際の介護の手間との関連を分析して選出し、ご指摘のような改正を行いました。

<御意見>
 新認定調査項目において、第1群や第2群及び第5群の多くの項目の選択肢にある 「自立 (介助なし)」、「できる (介助なし)」 は、介助について聞いている項目なので変更すべきではないか。


<回答>
 認定調査項目のうち、介助の程度を問う16項目の選択肢について、「申請者の能力を、問うているかのような誤解を与えかねない」 との関係団体等からの御意見を踏まえ、「介助されていない」 と修正しました。

<御意見>
 食事、排泄、移動、清潔保持の4つの樹形図の末端付近で、麻痺がある方が基準時間が短くなるという逆転現象が存在する。
 このような不合理な逆転現象が樹形図の末端で出現する場合は、樹形図の枝を1つにまとめるなどして、適宜補正するべきではないか。

<回答>
 樹形図は、同じ特性をもった人たちがどれだけ介護に時間を要するかを推計するものです。
 樹形図をたどる際に関与したすべての調査項目のなかから介護に要する時間が算定されるため、一つの分岐における調査項目の結果の軽重だけからのみ介護に要する時間の長短が決まるわけではありません。
 介護の手間全体としては逆転現象は生じておらず、介護の手間を正確に反映するものとなっていると考えます。

<御意見>
 現在の樹形図は、視力が良好であることが前提に開始されています。
 全盲など視力障害者の場合、環境が変わったりすると一人ではどこになにがあるのかを認識できず、自分では着衣などできないが、そのような点が全く考慮されていない。

<回答>
 樹形図を作成する基礎データである介護にかかる手間をタイムスタディにより測定した高齢者介護実態調査では、視力が低下しておられる方も含まれており、必ずしも視力が良好な方だけを選定しているわけではありません。
 また、視力に障害がある場合に必要となる 「上衣の着脱」、「つめ切り」 など、実際に行われている介助等も樹形図には反映されており、ご指摘のような懸念は考えにくいと思われます。




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骨粗鬆症とめまいに関連性 (転倒・骨折等に留意)

 Japan Medicine (2009/3/30) に、骨粗鬆症とめまいの関連性に関する興味深い論文が掲載されていますので紹介します。

●骨粗鬆症とめまいに関連性

 3月23日のニューズワイズのニュースによると、骨粗鬆症とめまいの間に関連性があることが明らかになった。
 韓国ソウル大の研究グループが、学術誌 「神経学」 (Neurology) 3月24日号で報告した。

 良性頭位めまい症の患者209人と、同症状のない被験者202人とを比較したもので、骨粗鬆症の被験者は、骨量が正常の被験者と比べて、同症状を持つ確率が3倍で、骨粗鬆症の前段階である骨減少症の被験者では、同症状を持つ確率が2倍であることが分かった。

 同研究によると、女性では、めまいのある被験者の25%が骨粗鬆症を発症、47%が骨減少症であったのに対し、めまいがない被験者ではそれぞれ9%と33%であった。
 男性被験者では、めまいのある被験者の12%が骨粗鬆症、40%が骨減少症であったのに対し、めまいがない被験者ではそれぞれ6%と27%であった。

(1)論文によると、対象患者は、頭部外傷や耳科外科手術等の明らかな原因を有しない良性頭位めまい症の患者であり、また、交絡因子の影響をできるだけ排除するため、年齢、性、アルコール、喫煙、高リン酸血症を調整した多変量ロジスティック回帰分析を施行し、骨減少症、骨粗鬆症の存在のみが、めまいリスクの増加と関係したと述べています。

(2)また、論文によると、著者らは、今回の結果の原因として、「カルシウム代謝異常」・「特に、女性の閉経後の女性ホルモン (エストロゲン) 喪失に伴うカルシウム代謝異常・骨代謝異常」 を挙げていますが、男性にも同様のめまいと骨粗鬆症の関連性が認められることから、他の因子の関与が示唆されると述べています。

(3)リハビリテーションの臨床の場においては、骨粗鬆症を持つ高齢者を対象とすることが多く、且つ脳卒中その他の神経疾患および整形疾患 (変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症・脊椎圧迫骨折・大腿骨頸部骨折、等) に伴う転倒リスクを充分配慮する必要があります。

(4)今回の研究結果より、上記(3)に加えて、骨粗鬆症に関連するめまいにも充分配慮し、「転倒・骨折→寝たきり・認知症」 の負のスパイラルを防止することが肝要と考えられます。




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