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大腿骨近位部骨折 (合併症・併存疾患が術前待機期間の主要因)

 Medical Tribune (2009/4/16) に、平成20年度厚生労働科学研究長寿科学総合研究成果発表会の記事が掲載されています。

 鳥取大学医学部保健学科の萩野浩教授 (日本整形外科学会・骨粗鬆症委員会アドバイザー) の大腿骨近位部骨折 (大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折) の治療に関するアンケート調査についての発表の要旨を下記に示します。

●大腿骨近位部骨折 (手術時期に関するガイドライン整備が必要)

1.術前待機期間に最も大きな影響を与える要因
 ① 「合併症のため」:37%
 ② 「手術室が確保できない」:23%
 ③ 「麻酔医の都合」:16%
 ④ 「整形外科医が多忙なため」:16%
 ⑤ 「その他」:8%

2.抗凝固薬 (例:ワーファリン) の効果が手術の施行時期に与える影響
 ① 「抗凝固薬の効果が低下するまで待機する」:71%
 ② 「非使用例と同様に早期手術を行う」:24%

3.萩野教授は、「今後、合併症を有する場合や抗凝固薬療法使用時の手術時期に関するガイドラインを示す必要があり、それによって術前待機期間と入院期間、ひいては治療期間の短縮が図れるものと期待される」 と結論付けた。

 上記に関するブログ管理人の考察・結論は下記の通りです。

(1)大腿骨近位部骨折 (大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折) の患者さんは、高齢で且つ多彩な合併症・併存疾患 (例:脳卒中・パーキンソン病等の神経疾患、高血圧、心疾患・冠動脈疾患、糖尿病、悪性腫瘍、肝疾患、腎疾患、骨関節疾患、視力障害、聴覚障害、等) のある方および手術リスクとなる薬剤 (例:抗凝固薬) を服用されている方が少なくありません。

 手術ハイリスクの場合、術前待機期間が長くなり、必然的に、入院日数が長期化します。
 また、術前のリスクチェック&管理が不充分だと、術中&術後リスクの上昇・術後の治癒遷延・リハビリテーションリスク管理困難&リハビリテーション治療効果の促進阻害等の問題が生じます。

 したがって、上記3の通り、合併症・併存疾患を有する場合や抗凝固薬療法使用時の手術時期に関するガイドラインを示す必要があり、それによって術前待機期間と入院期間、ひいては治療期間の短縮が図れると思われます。

(2)一方、以前の当ブログ記事 [「脳卒中急性期医療をめぐる課題と展望 (リハビリテーション)」] で述べたように、脳卒中超急性期~急性期治療において、「脳卒中センター」 あるいは日本で言う 「ストローク・ケア・ユニット (SCU)」 で、各専門の医療スタッフが集まり組織づくりをし、チームで脳卒中の発症予防、早期発見および急性期 (発症時) 治療から超急性期~急性期リハビリテーションまでの一貫した総合的な治療を提供するのが理想的です。

 その際の構成メンバーとして、「24 時間体制の、脳卒中専門医 (あるいは脳卒中の経験が深い神経内科医・脳神経外科医、脳血管内治療医)、脳卒中専門ナース等の看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師」・「放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医等の協力」、「リハビリテーション科専門医の関与」、「特に急性期脳卒中リハビリテーションの経験が深い理学療法士 (PT)・作業療法士 (OT)・言語聴覚士 (ST)、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー (MSW)」 が挙げられます。
 また、高度医療機器 (CT、MRI、脳血管造影、SPECT、超音波検査等) は24時間フル稼働体制です。

 即ち、通常、チーム医療というと、主治医・看護師・コメディカル等、多職種の各専門性を生かしたチームアプローチを指しますが、脳卒中のように全身の動脈硬化 (特に、脳血管、冠動脈、両下肢の閉塞性動脈硬化症)・併存疾患 (特に高血圧・糖尿病・高脂血症) とそれに伴う各種臓器機能低下が見られる疾患の場合、一人の主治医だけでは全身管理・合併症&併存疾患のリスク管理は困難です。

 したがって、症例によっては、上記の通り、原疾患・基礎疾患を主に担当する主治医および当該診療科専門医 (脳卒中の場合、脳神経外科医・神経内科医・脳血管内治療医) だけでなく、放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医、リハビリテーション科専門医等の複数の専門医が充分に関与・介入するDrチームアプローチが必要と考えられます。

(3)大腿骨近位部骨折に対する治療の場合 (特に、高齢、多彩な合併症・併存疾患がある患者さんの場合) も、上記(2)と同様に、原疾患・基礎疾患を主に担当する整形外科主治医および当該診療科専門医のみならず、脳神経外科医、神経内科医、循環器専門医、呼吸器専門医、リハビリテーション科専門医等の複数の専門医が充分に関与・介入するDrチームアプローチが必要と考えられます。

(4)しかしながら、医療機関によっては、医師・看護師の 「マンパワー不足」 あるいは 「リハビリテーションおよびリハビリテーションリスクに対する理解不足」 等により、発症後・受傷後・手術後等のリハビリテーションにおけるリスク管理の責務をセラピストが負わなければならない状況が少なくありません。

 以前の当ブログ記事 (「リハビリテーション医療におけるリスク管理」) にて述べたように、臨床の場では、セラピストに、医療安全管理 (医療事故防止)・リスク管理に関する豊富な知識および実践能力が要求されます。
 また、患者さんの急変時における緊急トリアージから初期対応 [BLS (一次救命処置)、ACLS (二次救命処置)] までをセラピストが行わなければならない場面も日常的に生じているものと推測されます。

 したがって、セラピストも、リハビリテーション治療技術の研鑽・向上のみならず、リハビリテーションリスク管理・リスク感性・急変時対応の研鑽・向上も重要と考えられ、それが、患者さんのリハビリテーション時の安全確保のみならず、セラピスト自身の自己防衛にも繋がると考えられます。

(5)以上、大腿骨近位部骨折に関する術前待機期間の主要因としての合併症・併存疾患の管理および手術時期に関するガイドライン整備の必要性について論じました。

 上述した通り、大腿骨頸部骨折および脳卒中の急性期治療においては、(特に高齢、多彩な合併症・併存疾患がある場合)、主治医および看護師・コメディカル等の多専門職種によるチーム医療だけでなく、主治医・当該診療科専門医・関連する各診療科専門医のDrチームアプローチも肝要と考えられます。
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