1. Top » 
  2. スポンサー広告 » 
  3. 脳卒中急性期医療体制の構築 (東京都脳卒中急性期医療機関 2009)
  4. 脳卒中 » 
  5. 脳卒中急性期医療体制の構築 (東京都脳卒中急性期医療機関 2009)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。




banner2.gif
より多くの方に読んで頂くため宜しければ応援お願いします。

  • Genre:

脳卒中急性期医療体制の構築 (東京都脳卒中急性期医療機関 2009)

 以前のブログ記事 [地域リハビリテーション (CBR:community based rehabilitation)] において、下記のような脳卒中医療に関する問題点を提起しました。

●実際の脳卒中医療において、①不充分な急性期治療・②不充分な早期リハビリテーション・③「医原性」 の二次的合併症・障害 (廃用症候群・過用症候群・誤用症候群)・④不充分な回復期リハビリテーションあるいは回復期リハビリテーションの欠如のため、結果的に障害の回復が不充分なまま、あるいは余計な障害まで作られた上で、介護保険・福祉に受け継がれることが未だ少なくなく、全県的な脳卒中医療、リハビリテーション・ネットワークの構築の必要性が喚起されています。

 したがって、脳卒中医療および脳卒中リハビリテーションにおいては、急性期の濃厚な治療ならびに早期リハビリテーションが肝要です。

 東京都より、下記の 「脳卒中急性期医療機関の認定基準および認定状況」 が公表されましたので、現行の診療報酬における脳卒中急性期医療関連の算定項目も含めて、紹介します。


(資料1) 東京都脳卒中急性期医療機関・認定基準 (2009)
     (東京都全域における脳卒中医療連携体制の構築に向けて)


1.東京都全域における脳卒中救急搬送体制構築の考え
 脳卒中については、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があるが、脳梗塞の超急性期において適応となるアルテプラーゼ (t-PA) 静注療法を含め、病態、時間経過に応じて他にも有効な手段が多々ある。従って、全ての脳卒中患者が同様に可能な限り早期に脳卒中急性期医療機関に搬送され、可能な限り、予測される後遺障害が軽減されるような適切な治療を受けることが重要である。

2.「脳卒中急性期医療機関」 の認定基準 (2009)
 東京都脳卒中医療連携体制において、当該医療機関が責任を持って以下の条件を満たすものを 「脳卒中急性期医療機関」 とする。

【東京都脳卒中急性期医療機関・認定基準項目】

<必須項目>
 ①急性期脳卒中に対する十分な知識と経験を有する医師及びコメディカルスタ
  ッフが対応できること
 ②頭部 CT や MRI などの画像検査や必要な臨床検査が来院から速やかに
  実施できる院内体制が整備されていること
 ③脳卒中急性期患者を収容する専門の病床または病棟を有し、急性期リハビリ
  テーションを行える理学療法士 (PT) または 作業療法士 (OT) が常勤して
  いること
 ④脳神経外科的な処置が必要な患者に対して速やかに脳神経外科専門医の診療
  を受けられる体制が整備されていること (脳神経外科医が常駐していない場
  合でもオンコール体制や連携病院への転送などにより、必要時、迅速に脳神
  経外科専門医にコンサルテーションできること)

<超急性期の脳梗塞患者に対して、t-PA 治療を実施する場合の必須項目>
 ①~④
 ⑤脳卒中医療の質を確保するため、日本脳卒中学会の承認する t-PA 使用
  のための講習会を受講し、その証明を取得している医師が1名以上配置され
  ており、t-PAの使用にあたっては当該医師の指導の下に実施すること。
 ⑥ t-PA 静注療法の適応のある患者に、来院から1時間以内に治療を実施で
  きる院内体制が整備されていること

 ⑦ t-PA 静注療法を施行した場合、その後の患者管理の観点から、最短でも
  治療後36時間まで、副作用の発現に速やかに対応できるよう、必要な観察を
  継続できること

【2009年2月1日現在の認定状況】
 ①東京都脳卒中急性期医療機関数:155医療機関
  ◎指定二次救急医療機関 (259医療機関) の約6割が参加。
 ② t-PA 治療の実施に必要な態勢をとれる日や時間帯がある医療機関:101
  ◎東京都脳卒中急性期医療機関数 (155医療機関) の65%
  ◎ t-PA 治療:超急性期の脳梗塞治療で、発症後3時間以内に遺伝子組み
          換え型 t-PA (組織プラスミノーゲン・アクチベーター) 製
          剤 (薬剤名:アルテプラーゼ) の静脈内投与による血栓溶解
          療法を指す。


(資料2) 診療報酬 (脳卒中ケアユニット入院医療管理料)

●脳卒中ケアユニット入院医療管理料

【告示】
 A301-3 脳卒中ケアユニット入院医療管理料 (1日につき):5,700点
  注1.別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方社
    会保険事務局長に届け出た保険医療機関において、脳梗塞、脳出血又は
    くも膜下出血の患者に対して、専門の医師等により組織的、計画的に脳
    卒中ケアユニット入院医療管理が行われた場合に、発症後14日を限度と
    して算定する。
  注2.第1章基本診療料並びに第2章第3部検査、第6部注射、第9部処置
    及び第13部病理診断のうち次に掲げるものは、脳卒中ケアユニット入院
    医療管理料に含まれるものとする。
     イ.入院基本料
     ロ.入院基本料等加算 (臨床研修病院入院診療加算、超急性期脳卒中
      加算、妊産婦緊急搬送入院加算、医師事務作業補助体制加算、地域
      加算、離島加算、栄養管理実施加算、医療安全対策加算、褥瘡患者
      管理加算及び褥瘡ハイリスク患者ケア加算を除く)
     ハ.第2章第3部の各区分の検査 (同部第1節第2款の検体検査判断
      を除く)
     ニ.点滴注射
     ホ.中心静脈注射
     ヘ.酸素吸入 (使用した酸素及び窒素の費用を除く)
     ト.留置カテーテル設置
     チ.第13部第1節の病理標本作製料
【通知】
 (1) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料の算定対象となる患者は、次に掲げる
  疾患であって、医師が脳卒中ケアユニット入院医療管理が必要であると認め
  た者であること。
   ア.脳梗塞
   イ.脳出血
   ウ.くも膜下出血
 (2) 脳卒中ケアユニット入院医療管理料に係る算定要件に該当しない患者が、
  当該治療室に入院した場合には、入院基本料等を算定する。

●脳卒中ケアユニット入院医療管理料の施設基準
【告示】
 (1) 病院の一般病棟の治療室を単位として行うものであること。
 (2) 当該治療室の病床数は、30床以下であること。
 (3) 脳卒中ケアユニット入院医療管理を行うにつき必要な医師が常時配置され
  ていること。
 (4) 当該治療室における看護師の数は、常時、当該治療室の入院患者の数が
  又はその端数を増すごとに1以上であること。
 (5) 当該治療室において、常勤の理学療法士又は作業療法士が1名以上配置さ
  れていること。
 (6) 脳梗塞、脳出血及びくも膜下出血の患者を概ね8割以上入院させる治療室
  であること。
 (7) 脳卒中ケアユニット入院医療管理を行うにつき十分な専用施設を有してい
  ること。
 (8) 脳卒中ケアユニット入院医療管理を行うにつき必要な器械・器具を有して
  いること。
【通知】
 (1) 当該保険医療機関内に、神経内科又は脳神経外科の経験を5年以上有する
  専任の常勤医師が常時1名以上
いること。
 (2) 脳卒中ケアユニット入院医療管理を行うにふさわしい専用の治療室を有し
  ていること。
 (3) 当該管理を行うために必要な次に掲げる装置及び器具を当該治療室内に常
  時備えていること。ただし、当該治療室が特定集中治療室と隣接しており、
  これらの装置及び器具を特定集中治療室と共有しても緊急の事態に十分対応
  できる場合においては、この限りではない。
   ア.救急蘇生装置 (気管内挿管セット、人工呼吸装置等)
   イ.除細動器
   ウ.心電計
   エ.呼吸循環監視装置
 (4) 当該治療室勤務の看護師は、当該治療室に勤務している時間帯は、当該治
  療室以外での夜勤を併せて行わないものとすること。
 (5) 脳血管疾患等リハビリテーションの経験を有する専任の常勤理学療法士又
  は専任の常勤作業療法士が1名以上、当該治療室に勤務していること。なお、
  当該理学療法士又は当該作業療法士は、疾患別リハビリテーションを担当す
  る専従者との兼務はできないものであること。
 (6) 当該治療室の入院患者数の概ね8割以上が、脳梗塞、脳出血又はくも膜下
  出血の患者であること。
 (7) コンピューター断層撮影 (CT)、磁気共鳴コンピューター断層撮影 (MRI)、
  脳血管造影等の必要な脳画像撮影及び診断が常時行える体制であること。
 (8) 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)、(Ⅱ) 又は (Ⅲ) の届出を行ってい
  ること。


(資料3) 診療報酬 (超急性期脳卒中加算)

●超急性期脳卒中加算
【告示】
 A205-2 超急性期脳卒中加算 (入院初日):12,000点
  注.別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方社会
   保険事務局長に届け出た保険医療機関に入院している患者 [第1節の入院
   基本料 (特別入院基本料を除く) 又は第3節の特定入院料のうち、超急性期
   脳卒中加算を算定できるものを現に算定している患者に限る] であって別
   に厚生労働大臣が定めるものに対して、組織プラスミノーゲン活性化因子
   を投与した場合に、入院初日に限り所定点数に加算する。
【通知】
 (1) 当該加算は脳梗塞と診断された患者に対し、発症後3時間以内に組織プラス
  ミノーゲン活性化因子を投与した場合に入院初日に限り所定点数に加算する。
  なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、
  入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。
 (2) 投与に当たっては、日本脳卒中学会医療向上・社会保険委員会 rt-PA (アルテ
  プラーゼ) 静注療法指針部会作成の 「rt-PA (アルテプラーゼ) 静注療法適正治
  療指針」 を踏まえ適切に行われるよう十分留意すること。
 (3) 投与を行う保険医は日本脳卒中学会等の関係学会が行う脳梗塞 t-PA 適正使
  用に係る講習会を受講していること。

●超急性期脳卒中加算の施設基準等
【告示】
 (1) 超急性期脳卒中加算の施設基準
   イ.当該保険医療機関内に、脳卒中の診療につき十分な経験を有する専任
    の常勤医師が配置されていること。
   ロ.当該保険医療機関内に、薬剤師が常時配置されていること。
   ハ.その他当該治療を行うにつき必要な体制が整備されていること。
   ニ.治療室等、当該治療を行うにつき十分な構造設備を有していること。
 (2) 超急性期脳卒中加算の対象患者
   ◎脳梗塞発症後3時間以内である患者
【通知】
 (1) 当該保険医療機関において、専ら脳卒中の診断及び治療を担当する常勤の医
  師 (専ら脳卒中の診断及び治療を担当した経験を10年以上有するものに限る)
  が1名以上
配置されており、日本脳卒中学会等の関係学会が行う脳梗塞 t-
  PA 適正使用に係る講習会を受講
していること。
 (2) 薬剤師常時配置されていること。
 (3) 診療放射線技師及び臨床検査技師常時配置されていること。
 (4) 脳外科的処置が迅速に行える体制が整備されていること。
 (5) 脳卒中治療を行うにふさわしい専用の治療室を有していること。ただし、I
  CUやSCUと兼用であっても構わないものとする。
 (6) 当該管理を行うために必要な次に掲げる装置及び器具を当該治療室内に常時
  備えていること。ただし、これらの装置及び器具を他の治療室と共有してい
  ても緊急の事態に十分対応できる場合においては、この限りではない。
   ア.救急蘇生装置 (気管内挿管セット、人工呼吸装置等)
   イ.除細動器
   ウ.心電計
   エ.呼吸循環監視装置
 (7) コンピューター断層撮影 (CT)、磁気共鳴コンピューター断層撮影 (MRI)、
  脳血管造影等の必要な脳画像撮影及び診断が常時行える体制
であること。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)東京都の脳卒中急性期医療体制 (資料1) においては、指定二次救急医療機関 (259医療機関) の約6割の155医療機関が、「東京都脳卒中急性期医療機関」 に認定されており、また、その脳卒中急性期医療機関の65%において、t-PA 治療が可能であり、他県に比して、脳卒中急性期医療体制は比較的充実していると考えられます。
 但し、東京都においても 「地域格差」・「日中夜間格差」・「医療機関間における早期リハビリテーション体制の充実度の格差」 の存在が否定できないと推察されます。(いわんや、他県、特に地方においては尚更だと思われます)。

(2)東京都全域における脳卒中医療連携体制においては、脳卒中の回復期 (回復期リハビリテーション病棟・亜急性期病床)・維持期 (療養病床・介護保険施設・在宅ケア) の体制および急性期~回復期~維持期の脳卒中医療連携体制は、未だ不充分と言われています。(この点も、都道府県によって相当温度差があるようです)。

(3)t-PA 治療については、発症後3時間以内という制約 (資料3) があるため、一般的に、「発症・発見から来院までの猶予はわずか2時間、病院側も患者来院から60分以内に治療を始める必要がある」 とされています。
 東京都の 「超急性期の脳梗塞患者に対して、t-PA 治療を実施する場合の必須項目」 (資料1) に、「⑥ t-PA 静注療法の適応のある患者に、来院から1時間以内に治療を実施できる院内体制が整備されていること」 という項目があります。
 しかしながら、これは容易なことではなく、豊富なマンパワー (脳卒中専門医あるいは脳卒中の経験が深い神経内科医または脳神経外科医、脳卒中専門ナース等の看護師のみならず、薬剤師・診療放射線技師・臨床検査技師の24時間体制) および高度医療機器 (CT、MRI、脳血管造影等) の24時間稼働体制が必要です (資料1・3)。
 さらに、発症・発見から来院までの猶予はわずか2時間ということで、一般の方々への脳卒中およびその症状の啓発・啓蒙 (ブレイン・アタック:脳卒中も心筋梗塞などと同様に救急対応するべき疾患であるということを周知徹底することが必要) および脳卒中救急搬送体制の整備 (下記参照) も肝要です。

●東京都脳卒中救急搬送体制について
 ①迅速・適切な脳卒中急性期治療の実施でより一層の救命と後遺症の軽減を図る。
 ②東京消防庁の救急搬送先の選定基準に 「脳卒中疑いの有無判断」 を新たに追加。
  ◎救急隊は脳卒中疑いのある患者を 東京都脳卒中急性期医療機関 に搬送する。
 ③救急隊による 「脳卒中疑い有無判断基準」
  ◎脳卒中発症が疑われる主な徴候 (シンシナティ病院前脳卒中スケールの場合)
   ■次のような徴候が突然現れた場合、脳卒中が疑われる。
    (a) 歯を見せたり笑ってみせたときに、顔のゆがみがある。
    (b) 目を閉じて、10秒間両腕を挙げているようにしても、片側だけ挙がら
     ない、または挙がり方に差がある。
    (c) 話をしても不明瞭な言葉が出たり、あるいは全く話せない。

(4)t-PA 治療施行率は、上記(3)の多くの様々な制約があり、我が国の2007年の全国調査によると、脳梗塞患者の2%にとどまっています。
 しかし、我が国において、ストローク・ユニット (SU) を有する全国24施設では、2005年の t-PA 承認後わずか3ヶ月で、t-PA 治療施行率が0.9%から5.2%に有意に増加したという報告 (Stroke 40: 30-34, 2009) があり、脳卒中急性期治療におけるSUの有用性が示されています [Medical Tribune (2009/1/29)]。
 それ以外にも、下記のような t-PA 関連報告がなされています。
  ①アルテプラーゼの血栓溶解療法により、脳梗塞発症後3~4.5時間でも臨床
   転帰を改善 (第6回世界脳卒中会議 2008/9) (Japan Medicine 2008/10/31)。
  ②第24回日本脳神経血管内治療学会 (Medical Tribune 2009/1/29)
   (a) t-PA 静注・非再開通例に対する PTA (経皮的血管形成術:バルー
    ンによる機械的血栓破砕術) の追加は有用。
   (b) t-PA 静注禁忌例や重症例には ENER (緊急脳血管内血行再建術)
    で対処。
   (c) ストローク・バイパス (救急隊が、脳卒中患者を単に近医に搬送するの
    ではなく、発症から3時間以内の症例を直接、脳卒中センターに搬送す
    る) の構築、地域格差を是正するためのドクターヘリやテレメディスン
    の活用。
   (d) 効率的な連携を実現するための啓発活動の重要性 (t-PA 適応患者の
    救急隊による直接搬送例は増加。一方、t-PA 非適応患者が局所線溶
    療法を施行できない医療機関に搬送され、t-PA 以外の血管内治療を
    受ける機会のないままに放置されている可能性がある)。

(5)脳卒中リハビリテーションについては、下記のようにステージごとの充実したリハビリテーション・アプローチならびにそのリハビリテーション連携体制が重要です。
  ①急性期リハビリテーション
   ◎廃用症候群の予防、徹底したリスク管理のもとの早期離床・早期リハビ
    リテーション
  ②回復期リハビリテーション
   ◎在宅を視野に入れた実用的なADL向上を目的とした集中的リハビリテ
    ーションと多専門職種による徹底したチームアプローチ
  ③維持期リハビリテーションの充実
   ◎生活機能低下予防・介護予防、特に在宅等での訪問リハビリテーション・
    通所リハビリテーション

 現在、一部の県や地域を除いて、上記のリハビリテーション・システムおよび地域リハビリテーション連携システムは、未だ不充分であり、患者さんの早期退院・早期社会復帰ならびに在院日数の短縮のためにも、システムの確立が望まれます。(未だ未だ、当ブログ記事の冒頭の 「脳卒中医療に関する問題点」 が県や地域によっては見られます。特に、急性期の早期リハビリテーション体制!)。

(6)診療報酬上の 「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」+「超急性期脳卒中加算」 (資料2・3) の算定要件・施設基準を満たすものが、いわゆる 「脳卒中センター」 あるいは日本で言う 「ストローク・ケア・ユニット (SCU)」 で、各専門の医療スタッフが集まり組織づくりをし、チームで脳卒中の発症予防、早期発見および急性期 (発症時) 治療から超急性期~急性期リハビリテーションまでの一貫した総合的な治療を提供します。
 構成メンバーとして、「24時間体制の、脳卒中専門医 (あるいは脳卒中の経験が深い神経内科医・脳神経外科医、脳血管内治療医)、脳卒中専門ナース等の看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師」・「放射線科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医等の協力」、「リハビリテーション科専門医の関与」、「特に急性期脳卒中リハビリテーションの経験が深い理学療法士 (PT)・作業療法士 (OT)・言語聴覚士 (ST)、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー (MSW)」 が挙げられます。
 また、高度医療機器 (CT、MRI、脳血管造影、SPECT、超音波検査等) は24時間フル稼働体制です。
 上記のような脳卒中センターが、全国の各二次医療圏に設置され、円滑に運用されれば、脳卒中急性期医療体制は、地域格差も解消され、飛躍的に進化すると思います。
 但し、急性期後の回復期・維持期の医療体制および脳卒中医療連携体制も同時に確立させないと片手落ちになり、それが、医療難民・救急難民・リハビリ難民・介護難民等を生み出します。

(7)以上、超急性期・急性期~回復期~維持期の各ステージの脳卒中医療体制・リハビリテーション体制が確立し、且つ、充実した脳卒中医療連携体制および地域リハビリテーション連携ネットワークの構築が実現すれば、実際の脳卒中医療において、『濃厚な急性期治療ならびに充分な早期リハビリテーションが実施されることにより、脳の損傷が最小限に抑えられ、且つ 「医原性」 の二次的合併症・障害 (廃用症候群・過用症候群・誤用症候群) の出現も防止でき、そして、その後、充分な回復期リハビリテーションが行われることにより、「可能な限りの障害の回復が得られ、余計な障害も作られることなく」、介護保険・福祉に円滑に受け継がれる』という理想的な流れが得られると思います。
 そのためには、マンパワー確保・システム構築のための医療費・診療報酬の増額・確保が必要であり、また、「脳卒中対策基本法」 の制定が肝要と思います。


【注釈】 「SCU・SUの解説」 (熊本市民病院・橋本洋一郎氏) (平成17年7月17日)
 現在、わが国では、SCU (stroke care unit) 欧州型 SU (stroke unit) が区別されずに論じられていることが多い。わが国の SCU は、脳卒中集中治療室で intensive な病棟のことである。欧州型 SU は、病棟のハードウェアそのものは一般病棟と同じで、治療に従事するスタッフが脳卒中の専門家である点が一般病棟と異なる。脳卒中専門医を中心に心臓内科医や内科医、さらにリハビリ専門医などの関与が必要で、stroke nurse、PT、OT、ST、薬剤師、管理栄養士、MSW などから構成されるチーム医療が核となる。人・金・物を投入した SCU では一般病棟に比べて予後が当然良いと推測されるが、すべての脳卒中患者を SCU において治療するには莫大な投資が必要で収支が合わず、多くの施設にすぐには設置ができない。
 現実的な方法は、軽症から中等症の脳卒中息者を SU で治療し、重症患者は初期治療を ICU (あれば、SCU) で行い、病状が落ち着いた段階で SU に移していく方法である。わが国においては、地方の基幹病院でも ICU や脳卒中診療に必要な CT、MRI、頸部血管エコー、心エコー、SPECT などの機器を既に備えており、ハードウェアは整っている。
 従って、 ①脳卒中専門医を確保し、②施設内のチーム医療体制を確立すれば、病棟再編を必嬰としない移動チーム方式の SU の導入は、比較的容易と思われる。脳卒中患者を多く集めることができる大都市の病院では収支が合うため SCU と欧州型 SU の両方を備えることにより、重装備の脳卒中センターをつくることができる。搬送システムが整えば、SCU を持たない施設の重症患者もこの脳卒中センターが受け入れるような広域の連携システムが構築可能となるであろう。


【関連記事】
 ◎脳卒中リハビリテーションにおける 「早期離床」
 ◎障害者施設等入院基本料・算定要件の解釈の厳格化
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎リハビリ算定日数制限 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎介護保険改革は 「家族の問題は遮断」 (厚労省老健局長)
 ◎平成20年度リハビリ診療報酬改定 (日本リハビリ医学会の総括)
 ◎「入院医療のあり方 (機能分化)」 日本病院団体協議会の提言
 ◎リハビリテーション医療におけるリスク管理
 ◎地域リハビリテーション (CBR:community based rehabilitation)
スポンサーサイト




banner2.gif
より多くの方に読んで頂くため宜しければ応援お願いします。

Comment

コメントフォーム
このエントリへコメントを書く
(任意)
(任意)
(任意)
(必須) HTMLタグは使用できません
(任意) ID生成と編集に使用します
(任意) 非公開コメントにする

Page Top

Trackback

Trackback URI
http://rehabilidogenka.blog54.fc2.com/tb.php/36-39037a32 この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザーのみ)

Page Top

時計
最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

カズ食堂

Author:カズ食堂

カレンダー
04 ≪│2017/05│≫ 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
ブログ内検索
訪問者数

   (Since 2009/01/11)

現在の閲覧者数
:
リンク

このブログをリンクに追加する

にほんブログ村ランキング
宮崎県 「てげうめ」 グルメ
Amazon アソシエイト







人気ブログランキング

◎より多くの方に読んで頂くため 宜しければ応援お願いします。

banner2.gif
FC2ブログランキング

◎より多くの方に読んで頂くため 宜しければ応援お願いします。

スポンサー・リンク
FC2アフィリエイト
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。