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6万床時代を迎える回復期リハビリ病棟 (回リ協・会長講演) ①

 平成21年2月14日~15日、「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 が開催され、同協議会の石川誠会長が、基調講演 「6万床時代を迎える回復期リハビリテーション病棟」 を行いました。
 Japan Medicine (2009/2/18) に上記講演の紹介記事が掲載されていますので紹介します。


●「回復期リハ病床は2次医療圏単位での設定を」 (都道府県・2次医療圏の病床格差に懸念)

①全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会・第13回研究大会 in 大阪が14、15の両日、大阪市で約2,000人の参加者を集めて開かれた。
 14日、石川誠会長 (初台リハビリテーション病院理事長) は、回復期リハビリテーション病床数の都道府県格差が広がり、リハビリテーション医療の均てん化を図る上で、各県ごとに2次医療圏域における回復期リハビリテーション病床の整備目標を設定すべきだと提言した。

②石川会長は、回復期リハビリテーションについて、1月30日時点で950病院、1,181病棟、5万2,670病床が地方厚生局に届けられ、増加傾向が続いている。
 これを都道府県別にみると、人口10万対の回復期リハビリテーション病床は茨城県の20床から高知県の130床までと、その格差が顕著になっていると説明した。

③同会長は特に、九州地区は全県で人口10万対50床を上回り平均72床に対して、関東地域は平均26床にも満たない。
 また、ある県では、2次医療圏間で人口10万対の回復期リハビリテーション病床が130床から20床未満まで格差が大きくなっている現状を示し、「回復期リハビリテーション病床は、もはや自然増ではなく目標病床数の設定を医療計画の施策として取り扱うことで、公平な医療提供体制の確保につなげるべきだ」 と指摘した。

④さらに、回復期リハビリテーション病棟では06年度診療報酬改定で6単位から9単位まで提供可能なリハ量が増えたが、医療現場での全国平均は4.5単位で、9単位が提供可能な施設は約3%にとどまるとした。

⑤こうした現状を踏まえ石川会長は、次期診療報酬改定に向け回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、配置スタッフ数とリハの成果に基づき、新たに2~3段階の評価体系に再構築する方向で検討する考えを示した。

⑥現行の回復期リハビリテーション病棟の診療報酬は、施設要件で大きく2段階となっており、高い点数の回復期リハビリテーション病棟入院料1の中で重症患者回復病棟加算が設けられ、実質3段階になっている。
 石川会長は、4月以降に中医協で行われる回復期リハビリテーション病棟の質の評価の検証結果なども踏まえ、質の評価の基準を配置スタッフ、例えば専任医を専従医とし、看護師、介護福祉士、言語聴覚士 (ST)、社会福祉士など病棟専従スタッフの配置を手厚くし、リハビリテーションの成果を上げている高度回復期と、従来の重症患者回復病棟加算の要件程度であれば通常回復期など、段階的評価体系を検討していきたい意向とした。


 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)上記①~③によると、回復期リハビリテーション病棟は、1月30日時点で、5万2,670病床に達したが、都道府県間格差・二次医療圏間格差が相当あり、リハビリテーション医療の均てん化を図る上で、各県ごとに二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を設定すべきと提言しています。

 脳卒中の地域医療連携・地域リハビリテーション連携において、各二次医療圏で急性期~回復期~維持期のリハビリテーションサービスが円滑に流れることが期待されていますが、回復期リハビリテーション病床が過剰気味な地域では良いとしても、量的未整備地域では急性期病院が連携しようにも回復期リハビリテーション病床が少なすぎるという連携以前の問題が生じます。
 即ち、都道府県間格差・二次医療圏間格差という地域格差を解消し、リハビリテーション医療の均てん化を図る必要があります。
 したがって、各都道府県の地域医療計画に、各二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を導入する必要があると考えられます。

(2)上記④~⑥については、回復期リハビリテーション病棟の質の向上に関する課題です。
 患者1日あたり9単位の集中的かつ濃厚なリハビリテーションを行うことが、回復期リハビリテーション病棟の義務・使命であるはずですが、上記④のように、実際の実績 (全国平均4.5単位) は低すぎます
 リハビリテーション・マンパワー不足がその要因の一つと考えられます。

 そこで、次期診療報酬改定に向け、回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、リハビリテーションの成果のみならず、人員配置基準 (配置スタッフ数) の因子も含めて、新たに2~3段階の評価体系に再構築する方向で検討する考えを示しています。

 即ち、回復期リハビリテーション病棟の質の評価基準を、人員配置基準 (配置スタッフ)、例えば、専任医を専従医とし、看護師、介護福祉士、言語聴覚士 (ST)、社会福祉士など病棟専従スタッフの配置を手厚くし、リハビリテーションの成果を上げている 「高度回復期リハビリテーション病棟」 と、従来の重症患者回復病棟加算の要件程度であれば 「通常回復期リハビリテーション病棟」 など、段階的評価体系を検討していきたいとしています。

(3)前回の当ブログ記事 [「医療の提供体制の現状と課題 (講演:厚生労働省保険局医療課長)」] でも述べていますが、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義に用いられているアウトカム評価は、「医療の不確実性」 を考えると、基本的に医療への適用は差し控えるべきです。
 特に、リハビリテーションの分野においては、在宅等復帰率や患者回復度は、患者の原疾患の重症度、合併症・併存疾患のみならず、病前ADL、介護者因子、環境要因等の多因子に大きく左右されるため、アウトカム評価の適用は控えるべきと思います。

 したがって、回復期リハビリテーション病棟に対する成果主義の指標としては、アウトカム評価ではなく、プロセス評価・ストラクチャー評価に重きを置くべきと考えられます。
 その意味では、現行のアウトカム評価以外に、ストラクチャー評価・プロセス評価 (人員配置基準、リハビリテーション機能、チーム医療機能、地域連係機能等) を導入すべきと思います。

(4)但し、これまでの長年の診療報酬改定のやり方を見ると、厚生労働省は、ある医療サービス提供体制を導入した当初は、そのサービスを全国に普及させるために、敢えてハードルを下げて (前回改定では、回復期リハビリテーション病棟の専従医師を専任医師へ変更、病棟専従スタッフの要件は据置)、各医療機関からの参入を誘導します。
 しかし、ある程度、そのサービス医療提供体制が普及したと見なすと、いきなりハードルを挙げて、はしごを外します。

 上記⑥のような 「高度回復期リハビリテーション病棟」「通常回復期リハビリテーション病棟」 の創設については、現在、回復期リハビリテーション病床数が、地域格差はあるとしても、全国で5万床を超えたため、診療報酬改定 (全国一律の考え方!) 的には、人員配置基準等のハードルを上げて、上記2種類の病棟に類型化する可能性があると考えられます。(但し、厚生労働省は、最終的には、「通常回復期リハビリテーション病棟」 を医療療養病床へ追いやると思いますが・・・)。
 一方、回復期リハビリテーション病棟には地域格差があるため、その是正には馴染まない診療報酬改定ではなく、上記(1)の通り、各都道府県の地域医療計画に、各二次医療圏における回復期リハビリテーション病床の整備目標を導入する方がベターと考えられます。

(5)一方、講演抄録に次のようなことが記載されています。

 当協議会が毎年実施している2006年の実態調査によれば、脳卒中の自宅復帰率が60%以上の病棟は約60%程度であったが、2008年12月の時点で新たな診療報酬の回復期リハ病棟入院料1の病棟は77%であり各病棟の相応の努力が伺える結果を示した。
 また、改定前には在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別の懸念があったが、病床過剰地域では患者選別より患者獲得競争の時代となっており、懸念された現象は起きていない。
 すなわち、より質の高い回復期リハ病棟が患者・家族から選ばれる時代に入ったことを意味している。

 上記文章では、在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別は (病床過剰地域では) あまり問題ないと記していますが、論文 「脳卒中地域医療の現状を把握するための全国アンケート調査-回復期リハビリテーション病棟の現状-」 (脳卒中 30: 735-743, 2008) では次のように論じられています。

●12都道府県 (北海道、秋田県、群馬県、東京都、神奈川県、長野県、大阪府、和歌山県、広島県、徳島県、福岡県、鹿児島県) [12県中、病床過剰地域は7県] における回復期リハビリテーション病棟において、急性期病院からの患者受け入れ制限理由は、多い順より、①透析、②人工呼吸器、③重症、④気管切開、⑤不穏、⑥認知症、⑦合併症多い、⑧MRSA、⑨自宅退院が困難、⑩褥創、⑪経管栄養、⑫胃瘻、でした。

 即ち、病床過剰地域といえども、在宅復帰できそうにない患者の受け入れ拒否などの患者選別は起こっていると考えられ、医療難民 (特に脳卒中・認知症)・リハビリ難民・介護難民の問題は解消されていないと思います。

 したがって、(積極的な回復期リハビリテーションの適応があるか悩む症例も多いとは思いますが)、回復期リハビリテーション病棟が、如何に、高いレベルの医療 (再発予防、合併症・併存疾患の管理、リハビリテーション・リスク管理、急変時対応) を提供できるかが鍵と思われます。(現行の診療報酬では限界があるとは思われますが・・・)。

(6)以上、「全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 第13回研究大会 in 大阪」 における同協議会の石川誠会長の基調講演 「6万床時代を迎える回復期リハビリテーション病棟」 について考察しました。
 まずは、中医協診療報酬改定検証部会における、回復期リハビリテーション病棟の質の評価に対する検証結果を注目したいと思います。

【関連記事】
 ◎回復期リハビリ病棟への成果主義の導入 (厚労省保険局医療課の見解)
 ◎医療の提供体制の現状と課題 (講演:厚生労働省保険局医療課長)


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