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介護職の口腔内吸引・経管栄養でモデル事業 (厚労省・特養検討会)

 前回の当ブログ記事 [特養における 「医行為のモデル事業」 を了承 (厚労省検討会)] の続編です。

 Japan Medicine (2009/6/15) に、「特養における医行為のモデル事業」 に関する記事が掲載されていますので、下記に示します。

●介護職の口腔内吸引・経管栄養でモデル事業 (厚労省・特養検討会)

 厚生労働省は、介護職員が口腔内吸引と経管栄養を実施するモデル事業を行う方針を決め、10日の 「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」 (座長=樋口範雄・東京大大学院法学政治学研究科教授) に提示した。
 介護職員による医行為の 「解禁」 を視野に、ガイドラインづくりと施設内研修の在り方を検討する。
 厚労省はモデル事業を年内に行い、来年度には特養全体での実施を目指す考えだ。

 厚労省が示した 「たたき台」 によると、モデル事業は、
  ①看護職員と介護職員が連携してケアを行う場合の研修内容とケア実施ガ
   イドラインの検討
  ②施設内研修のための指導者養成研修の実施
  ③施設内研修・連携ケアのモデル実施
  ④モデル実施に関する調査・検証
などが柱。
 事前に有識者による検討委員会を設置し、モデル事業での業務指針を策定し、対象施設への研修を実施するとしている。

 介護職員が実施できる範囲は、口腔内吸引は、
  ①必要な物品準備など実施準備
  ②対象者への吸引の説明と環境整備、口腔内観察、吸引の実施
  ③対象者の状態観察、ケア責任者 (看護職員) への報告
  ④吸引びんの排液を捨てるなど片づけ
  ⑤評価記録。
 一方、経管栄養 (経鼻経管栄養と胃ろうによる栄養管理) では、実施ケアのうち 「流動物の確認やチューブの接続と注入、注入直後の状態観察など」 は実施できないが、
  ①注入中の状態を定期的に観察。
  ②注入終了後、30~50mLの白湯などを注入し頭部を挙上した状態を保つ。
ことはできるとした。
 これらはいずれも 「医行為」 の範囲で、現行法では介護職員は実施できない。
 モデル事業では、看護職員がいない場合でも、情報共有や連絡相談体制がとれていれば、介護職員が単独で行えるようにする方針だ。

 厚労省老健局計画課の菱田一課長は 「介護職員の痰の吸引などを認める場合、どのような法的構成が考えられるか、法的論点について検討してもらいたい」 と話した。

 同日は日本介護福祉士会が行った 「特養での介護福祉士らの吸引、経管栄養の実施状況」 に関する調査結果の報告もあった。
 調査は5月30日~6月8日に実施し、1,102人から回答を得た。
 口腔内吸引は 「午後5時半~午前8時半まで」 では7割以上が 「介護職も対応している」 と回答。
 鼻腔内吸引は 「午前6時~午前8時半」 では43.0%が介護職も対応していた。
 胃ろうも各時間帯で介護職も対応しており、「午前6時~午前8時半」 の58.1%が最も多かった。
 吸引を実際に行っている人の中で 「不安を感じる」 とした割合は83.8%に上った。

(1)今回の特養での喀痰吸引のモデル事業は、相対的にリスクの高い 「経鼻的喀痰吸引・咽頭より奥の喀痰吸引・気管切開部からの喀痰吸引」 を除いた、「口腔内吸引」 に限定されました。

 しかしながら、上記記事の通り、特養での介護福祉士は、「吸引」 に 「不安を感じている」 割合が8割を超えています。
 但し、この調査結果 (特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関するアンケート調査・結果概要報告書) における 「吸引」 は、「喀痰吸引」 と明記されておらず、「経鼻的喀痰吸引・咽頭より奥の喀痰吸引・気管切開部からの喀痰吸引」 と 「口腔内吸引」 との区別もされていないようですので、今回のモデル事業で行われる 「口腔内吸引」 に対する不安度は不明確と思われます。

 また、不安を感じる理由について、医療行為であり、違法であるにもかかわらず、業務上行わざるを得ないという 「制度上の不安」 と、喀痰吸引そのものに対する 「技術的な不安」 が多いことが、以前より指摘されています。

(2)一方、介護職員に対して、一部の医療行為をエンパワーメント (「権限」 と 「責任」 の委譲) する側の看護職員の意識として、キャリアブレインのCBニュース (2009/6/15) に下記の記事が掲載されています。

看護職の9割が介護職の喀痰吸引に賛成―全老施協調査

 口腔内の喀痰吸引を介護職員の職務範囲に含めることに、看護職員の9割が賛成していることが、全国老人福祉施設協議会 (中田清会長) などが公表した調査報告書で分かった。

 調査は 「特別養護老人ホーム入所者への医療対応と職務連携のあり方に関する調査研究事業」 の一環。
 昨年10月に全国の特別養護老人ホーム500施設を対象に実施し、介護職員1,184人、看護職員761人から回答を得た。

 それによると、現在違法行為とされている介護職員による口腔内の喀痰吸引を、介護職員の職務範囲とすることに賛成の看護職員の割合は90.7%で、反対は 5.1%だった。
 介護職員自身の賛成は77.6%、反対は19.6%で、介護職員よりも看護職員の方が前向きに考えていることが明らかになった。
 賛成の理由については、看護職員では 「リスクが少ないから」 が37.5%、介護職員では 「対象入所者が多いから」 が34.4%でそれぞれ最多となった。
 同会の福間勉事務局長は、「看護職の業務にしなくていい、切り離していい、という現場の感覚に基づくのではないか」 としている。

 一方、咽頭より奥の喀痰吸引については、看護職員の賛成が37.5%、反対が55.6%、介護職員の賛成が38.1%、反対が58.3%と、共に反対が賛成を上回り、口腔内の喀痰吸引に比べ、介護職員の職務範囲にすることには慎重な姿勢が見られた。

 介護職員が胃ろうの管理をすることについては、看護職員の賛成は67.0%で、反対は27.6%。
 一方、介護職員の賛成は43.2%、反対は52.3%だった。
 賛成する理由として、「リスクが少ない」 と考えている看護職員は24.7%、介護職員は16.0%だった。

 経鼻経管栄養の管理については、看護職員の賛成が40.7%、反対が52.4%で、介護職員の賛成が34.9%、反対が59.9%となり、いずれも反対が過半数を占めた。

 上記記事の通り、特養の看護職員の意識として、介護職員による 「口腔内の喀痰吸引」 は肯定的ですが、「咽頭より奥の喀痰吸引」 は否定的のようです。

(3)前回の当ブログ記事でも述べましたが、「特養における医行為のモデル事業」 が順調に進み、喀痰吸引をはじめとした各種の医行為・医療行為のエンパワーメント (「権限」 と 「責任」 の委譲) ならびにスキルミクス (真の多専門職種協働) が進展することが望まれます。

 また、リハビリテーションの分野においても、セラピスト [特に、呼吸理学療法を行っている理学療法士 (PT) あるいは嚥下訓練 (特に直接訓練) を行っている言語聴覚士 (ST)] による喀痰吸引の解禁が望まれます。

 但し、医療行為のエンパワーメントの際には、介護職員およびコメディカルへの充分な教育・研修および様々な環境調整等、慎重なアプローチが必要と考えられます。




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2009介護報酬改定と2012改定に向けた課題 (老健局老人保健課長)

 日経ヘルスケア2009年4月号 「特集.徹底分析09年介護報酬改定」 に、厚生労働省老健局老人保健課長・鈴木康裕氏に対する、「2009年介護報酬改定について及び次回2012年診療報酬・介護報酬同時改定に向けた課題」 に関するインタビュー記事が掲載されていますので、下記に示します。

● 「処遇改善狙い加算中心の改定に」・「次回改定ではアウトカム評価の導入も」

<質問>
 今改定は基本報酬の一律引き上げではなく、加算の新設や見直しで評価したが、その理由は。


<鈴木課長>
①限られた財源を分配するに当たっては、一律に報酬を引き上げる 「平積み」 方式と、加算によってメリハリをつける 「傾斜配分」 の二つのやり方がある。
 今回の処遇改善を軸とした改定では、後者が適切だと考えた。

 例えば、人員基準よりもスタッフを手厚く配置したり、有資格者を多く雇用している事業所は、そうでないところよりも人件費が高くなっている。
 これを一律配分の平積み方式で評価すると、不公平な面が出てくる。
 業界団体からの要望もあり、今回は加算による傾斜配分を中心に評価することにした。
 また、加算の新設で、有資格者の雇用促進や、介護従事者の定着を図り、ケアの質を上げていきたいという狙いもあった。

<質問>
 人件費が高い都市部での処遇改善を図るため、地域区分の報酬単価の見直しが行われた。
 だが、グループホームや通所介護、特定施設では、逆に都市部の報酬単価がダウンした。


<鈴木課長>
②介護事業経営実態調査の結果を見ると、大半のサービスでは、前回調査と比べて収支差率が悪化していた。
 その中で、グループホームなどのサービスは収支差率が高く出ていた。
 異論もあるとは思うが、人件費の割合を正確に計算して反映した結果だ。

 今改定では、様々な加算を新設したり、見直しも行っている。
 報酬単価が若干引き下げになったとはいえ、加算を算定すれば、単純にマイナスになるとは考えにくい。

<質問>
 施設系サービスや通所系サービスの一部に、認知症ケアを推進する加算が数多く設けられた。
 グループホームとの役割分担は。


<鈴木課長>
③認知症高齢者は今後間違いなく増加し、その症状も多様化してくると考えている。
 リハビリが必要な人もいれば、身寄りがなく、特養に入るしかない人もいるだろう。
 こうした様々なケースに対応するには、グループホームが果たす役割に加えて、各施設や通所サービスの特徴を生かして、役割分担しながら進める必要があると考えた。

<質問>
 次回改定に向けた課題は。


<鈴木課長>
④今改定は、診療報酬との同時改定ではなく、制度改正も伴っていない。
 このため、診療報酬との整合性を取ったり、新たなサービスを創設したりすることは難しかった。
 次回2012年度改定では、これらの積み残した課題を検討していく必要があるだろう。

⑤今改定では、ケアの質の評価に当たり、有資格者や常勤職員、勤続年数の長い職員の割合を基準としたが、介護給付費分科会の議論の中では、これらが指標として完全ではないとの指摘を受けている。
 次回改定以降、プロセスやアウトカムなどの評価をどう組み込んでいくかも大きな課題だ。

⑥また、今改定の3.0%引き上げ分が、きちんと介護従事者の処遇改善に反映されているかどうかを検証する必要がある。
 これは単に給与のアップにとどまらず、例えば夜勤回数の減少など労働条件の改善や、職員の定着率の向上なども含めた話だ。

⑦今後は、将来にわたり、介護保険制度を安定的に持続させていくための議論も必要になるだろう。
 介護保険サービスの総量は、毎年4~5%の伸びを示している。
 これに伴い、被保険者が支払う保険料も右肩上がりで伸びており、このままだと保険料を払えない人が出てくる可能性もある。
 そうなると、介護保険制度自体が崩壊しかねない。

⑧長期的には、介護保険は重度者を主な対象にして、軽度者は財源を手当てした上で、地域の高齢者福祉で対応するなどの議論もあり得る。

 上記に関する当ブログ管理人の考察・結論は、下記の通りです。

(1)今回 (平成21年度) の介護報酬改定においては、「介護給付費の抑制→介護保険料の視点・保険者 (市町村) の視点を重視」 に基づいて厚生労働省が導入したと考えられる下記の事項が批判を浴びています。

 ⓐ新要介護認定制度の導入 (→要介護度の軽度化)

 ⓑリハビリテーションマネジメント加算・「月8回」 問題によるリハビリテー
  ション制限


(2)一方、見落としがちな大問題は、「区分限度支給額の据え置き」 および 「利用者の原則1割自己負担」 と考えられます。

 上記2つの大問題によって、今回の介護報酬の引き上げに伴い、「支給限度額超え」・「1割自己負担額増大」 にて、介護サービス利用者がサービスを利用できなくなるという事態が生じています。

 また、サービス提供者側も、「元々有資格者のマンパワーが豊富な事業所あるいは有資格者を積極的に雇用しようとしている事業所が、様々な加算を取得し、介護報酬を引き上げて、当該事業所の介護従事者の定着を図り、ケアの質を上げて行こう」 とすると、逆に、サービス利用者側において、「支給限度額を超える」・「1割自己負担額増大」 という支障を来たすため、事業者側が加算の取得を断念するという矛盾も実際に生じています。

(3)したがって、介護報酬引き上げの際には、「支給限度額も引き上げる」・「利用者の自己負担額を据え置く、あるいは1割自己負担を廃止する」 という施策を同時に行うべきと考えられます。

 診療報酬の場合も、患者さんにおいて、上記問題と同様な 「1~3割窓口自己負担」 問題を抱えており、やはり、窓口自己負担は廃止すべきと思われます。(但し、モラルハザード防止策は必要ですが・・・)。

(4)上記⑤において、鈴木課長は、2012年度診療報酬・介護報酬同時改定にて、介護保険にプロセスやアウトカムなどの評価を組み込む考えを示しています。

 しかしながら、2008年度に導入された回復期リハビリテーション病棟における成果主義、即ち、 「アウトカム評価」 で、実際に、患者選別・患者切捨てが生じています。

 したがって、介護保険においても、同様に、アウトカム評価に伴う 「サービス利用者の選別・切捨て」 が予想されるため、あくまで、「プロセス評価」・「ストラクチャー評価」 に限定すべきと考えられます。

(5)さらに、問題は、上記⑧で鈴木課長が述べているように、「介護保険のサービス対象者を重度者に限定」、即ち、介護保険からの軽度~中等度の要介護者の切り捨てです。

 同課長は、「軽度者は財源を手当てした上で、地域の高齢者福祉で対応する」 と述べていますが、これまでの厚生労働省の政策立案実行の歴史を考えると、あまり信用できないと思われます。

(6)以上、厚生労働省老健局老人保健課長・鈴木康裕氏に対する、「2009年介護報酬改定について及び次回2012年診療報酬・介護報酬同時改定に向けた課題」 に関するインタビュー記事について論じました。

 2012年度診療報酬・介護報酬同時改定は、日本の医療・介護を抜本的に変える大改定が予想されます。

 厚生労働省への要望として、これまでの診療報酬改定および介護報酬改定の結果的な失敗・失政を踏まえ、且つ、(「財政再建の視点」・「社会保障費削減の視点」・「財務省の視点」・「厚生労働省の視点 (省益・局益)」・「健康保険料の視点・診療報酬支払側 (保険者:国、全国健康保険協会、健康保険組合、共済組合、国民健康保険、後期高齢者医療広域連合) の視点」・「介護保険料の視点・介護報酬支払側 (保険者:市町村) の視点」 ではなく)「国民の安全・安心・納得・満足」 のための 「国民の視点・国民本位」 の2012年度 (平成24年度) 診療報酬・介護報酬の同時改定が望まれます。




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新要介護認定 「要介護度の軽度化」 (一次判定で50%以上が引き下げ)

 以前の当ブログ記事 [「新要介護認定 公開の場で検証へ 早ければ7月にも (厚生労働省)」] で述べたように、「新要介護認定に伴う要介護度の軽度化」 に対する不安・不満・批判・凍結要求が、巷間で渦巻いています。
 
 厚生労働省は、旧要介護認定の見直しの検証過程における 「モデル事業」・「研究事業」 で、新要介護認定の導入により、

  ①一次判定において、「20%」・「26%」 の要介護度の軽度化

  ②二次判定において、「20%」・「11%」 の要介護度の軽度化

が見られたことを報告しています。

 一方、週刊ダイヤモンド (2009/5/2・9合併特大号) の特集 「脱出!介護地獄」 において、下記のような衝撃的な記事が掲載されています。

●ある自治体の一次判定では半分が引き下げ

 一部の自治体では新方式による聞き取り調査が進められ、すでに一次判定の結果が出ている。

 ある自治体の介護保険の担当課長はその結果に驚いた。
 一次判定で50%以上の人が、以前の要介護度より軽くなったからだ。
 しかも、要介護2から要支援2へと2ランクも落ちた例が目立った。

 今後は、認定調査会が結論 (二次判定) を下すが、特記事項の材料が少ない場合は、一次判定の結果を変更してランクを上げるのは難しく、担当課長は頭を抱えている。

 特別養護老人ホーム (特養) や介護老人保健施設 (老健) などの施設には、要介護1以上の人しか入れない。
 仮に要支援に格下げとなれば、退去せざるをえなくなる。

 施設といえば、重度者のイメージが強いが、都内の認定審査会のメンバーは 「現実には、家族のいない軽度者も入所している」 と説明する。
 そこを追い出されれば、生活そのものが立ち行かない。
 要介護認定は、施設、在宅ともに暮らし方そのものを変えるインパクトを持っている。

 さすがにこのままではまずいと思ったのか、厚生労働省は4月13日、本人が希望すれば新しい要介護認定の結果が下っても、一定の期間は以前の要介護度のままサービスを受けられるという 『経過措置』 を発表した。

 だが、全ての人に適用されるかどうかは 「まだわからない」 (老人保健課) というのが現状だ。

(1)新要介護認定により、要介護度が下がると区分支給限度額が下がるため、利用できる介護サービスが制限されます。また、非該当になると、介護サービス自体が利用できなくなります。

 上述の通り、「要介護」 から 「要支援」 に軽度変更された場合、施設に入所できなくなり、訪問介護の利用も制限されます。

 さらに、「要介護2」 以上から 「要介護1」 以下に変わると、電動ベッドなど福祉用具が原則として利用できなくなります。

 そうなると、利用者の介護や生活に多大な影響を及ぼし、また、介護難民が益々増大すると考えられます。

 したがって、新要介護認定および新一次判定ソフトの信頼性などについて、国民に説明し納得が得られるまで、一旦、凍結することが望まれます。

(2)上述のように、認定調査による一次判定が当てにならない可能性が高い以上、現実的な対応としては、要介護認定の適切な二次判定において重視される 「調査員の特記事項または主治医意見書に、介護の手間を一次判定の基準時間に上乗せできる根拠が記載されていること」 の遂行が肝要と考えられます。

 但し、主治医意見書の現状を考えると、特に、調査員の特記事項の記載が重要と考えられます。

(3)厚生労働省に対する要望としては、「要介護度の軽度化→介護給付費の抑制→介護保険料の引き上げの抑制・市町村負担の抑制」 という考えではなく、「高齢者・介護サービス利用者」 の視点を重視した介護報酬改定・要介護認定制度改正を行うという英断を下して頂きたいと思います。(本当は、英断ではなく、本来の責務なのですが・・・)。




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失敗しない高専賃選び (確認すべき8つのポイント)

 CBニュース (2009/03/17) に、日本介護経営学会のシンポジウムにおける厚生労働省・宮島俊彦老健局長の講演 「介護報酬と介護経営」 に関する記事が掲載されています。

 講演において、同局長は、居住系施設に関して、下記のように述べています。

 日本では有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅 (高専賃) など居住系施設が少ないと指摘。

 今後も特養や老健は一定数を整備する必要があるが、圧倒的に足りないのが 「高齢者の集合住宅」 とし、国土交通省との間で、集合住宅の1階部分にデイサービスや訪問看護ステーションを置き、2階から上をバリアフリーの住宅にするといった計画を進めているとした。

 都会での高齢化が急速に進む中、「居住系施設を整備し、訪問診療、訪問看護、訪問介護が外からサービスを入れる形にならざるを得ない」 と説明した。

 上記に関連して、週刊ダイヤモンド (2009/5/2・9合併特大号) の特集 「脱出!介護地獄」 において、「失敗しない高専賃選び」 に関する記事が掲載されていますので、紹介します。

●こんな高専賃は選ぶな!!

その1,入居金が高額。償却や保全措置の情報を開示しない。

その2.介護度によって入居を拒んだり介護度が上がった場合の対応が不明確。

その3.共益費やサービスの細目、総額費用を明示しない。

その4.最低限の要件であるバリアフリーと緊急通報施設しかない。

その5.24時間対応する介護に慣れた管理人がいない。

その6.介護サービスを運営母体の系列からしか選べない。

その7.連携病院が近隣にない。あっても24時間対応でないなど不充分。

その8.居室面積が25平方メートル (共同型は18平方メートル) 未満。

 上記のように、高専賃選びには、正確な情報に基づく賢い選択が肝要ですが、結局は、「先立つもの」 がなければ、どうにもなりません。

 老後の安全・安心が充分に担保されてない今、「約1,500兆円もの個人金融資産」 は活用されることなく、ほとんど眠ったままであり、内需拡大による景気回復もままならず、「不況の負のスパイラル」 からの脱却は難しいと考えられます。

 したがって、「社会保障 (医療・介護・年金・雇用・福祉) 立国論」 に基づく 「社会保障再生」 により、雇用創出効果・経済波及効果を高め、かつ強固なセーフティネットを構築し、「国民の安心・安全・納得・満足」 による内需拡大も含めて、「経済成長を図る」・「法人税・所得税等の税収増を図る (消費税の増税率をできるだけ抑制する)」 という好循環の実現が望まれます。




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「要介護認定軽くし給付費を抑制」 厚労省内部文書 (舛添大臣見解)

 最近、世間を揺るがせ、特に、介護サービス利用者・家族、介護サービス事業者、介護従事者等を憤らせた 「要介護認定を軽くして、介護給付費を抑制させる」 という厚生労働省の内部文書に関する記事は、下記の通りです。

「要介護認定軽くし給付費を抑制」 厚労省が内部文書 (産経ニュース 2009.4.13)

 厚生労働省は13日、平成21年度からの新しい要介護認定基準の導入に合わせ、介護給付費抑制のため要介護認定を軽めに誘導することを目指すなどとした 「内部文章」 を約1年前に作成していたことを明らかにした。

 作成理由については 「実現可能性は問わず、21年度予算要求の議論のため」 としている。厚労省は、合わせて新認定基準の適用を一部先送りする経過措置の導入も発表したが、今後の国会審議で野党の批判が強まるのは必至だ。

 内部文書は、参院厚労委員会で、共産党の小池晃氏が存在を指摘。同日開かれた新認定基準見直しに関する有識者検討会の初会合で、厚労省の宮島俊彦老健局長が、局内の議論のため作成した資料であることを認めた。

 厚労省によると、内部文書は昨年2~4月、21年度予算概算要求に向け、介護給付費抑制の具体的項目に関する検討資料として作成。要介護認定については、給付費負担の少ない 「要支援2」 と負担の多い 「要介護1」 の比率が 「5対5」 となっていることを取り上げ、新認定基準で判定ソフトなどを見直し 「当初想定していた割合 (7対3) に近づける」 と明記し、介護給付費の抑制を狙っていた。

 ただ厚労省は、20年度に実施したモデル事業で新認定基準を試行したところ、両者の割合が 「4.5対5.5」 となり、実際には要介護1の割合の方が増えると説明。自治体への指導の有無に対しても 「望ましい標準として言及したものではない」 としている。

 一方、厚労省は同日の検討会で、新認定基準の経過措置導入も発表。4月からの新認定基準で要介護度が変わっても、利用者の申請があれば最長2年間、元の要介護度に基づき従来通りのサービスが受けられるとした。

 上記の厚労省内部文書問題に関して、舛添厚労大臣は、4月14日の閣議後記者会見で、下記のように述べています。

厚生労働大臣・閣議後記者会見 (2009/4/14)

<記者>
 昨日、検討会で認められた介護の内部文書について、大臣の見解をお願いします。


<大臣>
 昨日、要介護認定基準の見直しということで、これは色々な関係の方に入っていただいて良い議論ができたと思います。
 その中で、共産党の小池議員から委員会で質問があった文書、つまり、意図的に財政的な観点から介護認定を減らすというような検討が行われたのではないかということについて、委員の樋口さんから説明して欲しいということがありました。
 私は途中までしか出られなかったので、あとは局長の方から説明をわかる範囲でしなさいということで言いました。
 基本的には役所の中で色々な検討をする、樋口さんもおっしゃっていたように、役人の立場というのは、「これだけの財源の中でやりなさい。2,200億円をカットしなさい」 と来たときに、どこで辻褄を合わせるか、今回の2,200億円でもどこからお金を取ってくるか、本当に苦労しました。
 後発医薬品ジェネリックは230億円位しか無いわけですから、よくぞこんな所にお金を捻出できたなという感じになってしまうわけです。
 本来は役人の仕事というのはそうではなくて、どうすれば介護が良くなるか、どうすれば医療が良くなるかに全力を尽くす環境を政治家が作らなくてはいけない。
 だから、例えば難病にしても、25億を4倍にしたのは、「一生懸命やって下さいよ」 と言えば官僚は一生懸命やる。
 ところが、これだけの金しかない中でやれというのがあって、もし予算が増えなければどうなんだろうといって、官僚の習い性で一生懸命やったのだと思います。
 「とてもじゃないけど介護の分をどんどん削れ」 と言われた時にどう削るのか内部で検討をした。もちろん私も見ていません。今の局長も見ていません。どういう所でどう行ったかまで、細かい関係者は他の所に行ってますからわかりませんが、そういうことの一部が出たということなんですね。
 だから、一つは文書管理をしっかりしないといけないということは当然ですが、それより前に、政治家の立場として言うと、そういう議論に役人が力を使うのは、非生産的で、むしろ私達政治家のリーダーがやることは、2,200億円にしても、縛りをかけるのではなくて、どうすれば介護が良くなるのか、国民の立場に立って検討しなさいということを指示すれば、彼らも一生懸命やると思います。
 今、3%上げ、今度の検討している補正でも予算規模を上げれば、生き生きとやろうということが出てくるわけです。ですから、私は、樋口さんがいみじくも言ったように、こういうことをやるのはけしからんけれど、元々、2,200億円があったからこういうことになったということは彼女も良く理解していました。
 色々なシュミレーションを検討することが悪いとは言いません。
 ただ、やっぱり、役人だけの責任ではなくて、大きな大枠を決めることに対して、政治の決断をやるべき時期に来ている。そうしないと、私に言わせると、くだらない検討までしないといけなくなります。
 幸い、あのようなものは公式な見解にもなっていないし、「ちょっとやってみたよ」 ということだけです。
 そういうことではなくて、全体の処遇を上げようとして、今、努力をしている。認定基準の問題も、問題があるので、希望者は前の基準のままでしばらくはいいですよということをやっているので、そういうリーダーシップを今後とも発揮していきたいと思います。
 先ほどご質問のあったように、国民が安心できる社会保障とは何なのか、そういう原点に返った議論をやらないと、役人の使わせ方ももったいないというか国民の為になっていません。
 ですから、省を挙げて反省し、謝罪するところは謝罪するにしても、積極的に、ポジティブに更に良い方向に目指すように努力したいと思っています。

<記者>
 少し細かい話ですが、例えば、介護認定審査会の委員の関与を減らしということが書いてあります。
 そうしますと、口では一次判定のコンピューターの判定を厚生労働省的には二次判定で救いますと説明していたのですが、これによりますと二次判定も形骸化しようということになるのですが、その点についてはいかがでしょうか。


<大臣>
 そこはそう読むかどうかです。
 要するに、公平性ということから考えた時に二次判定でどうにでもひっくり返るというのであれば、一次判定の介護ソフトの意味がありません。
 昨日の検証委員会でも半分くらいの委員の先生方がこの認定基準を持っているのは世界一すばらしいとほめられているということをおっしゃった先生方もおられます。
 つまり、公平性の担保を確保しておかないと、極論すればそのような判定ソフトはいらない、その時の先生が勝手にコネや何かを使って 「あなたを要介護認定3に上げます、4に上げます」 というのではおかしいので、そういう意味でなるべく人為的、意図的な事が入らないようにするために、相当なところは一次判定で行います。
 しかし、二次判定については、救えなかった人はそこで救う。火の不始末の問題などです。一律的にそこに入れた方がいいかどうか、私の母親もそういうケースだったで、火の不始末なんかを二次判定できちんと行いなさいということを言っておりますので、公平性のバランスでそういうことだということです。
 認定ソフトを公平と見るか、先生方を公平と見るか、それは先生方の恣意が入ると困るわけですから、そういう意味だと理解しておりますので、引き続き目指すべき目標というのは介護保険をより良いものにしていって、介護で苦しむ本人、御家族の悩みを少しでもなくして行き 「介護保険が本当にあってよかったな」 と言われるような制度に育てていくことだと思っておりますので、努力して行きたいと思っております。

<記者>
 担当課の説明では、介護給付費の削減を意図したものではないという説明だったのですが、今の大臣の御説明だと、削れと言われたので職員で検討したという話だったのですが、それは削る意図が職員の中であったということを大臣として御認識されているのでしょうか。


<大臣>
 それは違います。樋口委員がおしゃっていたのですが、要するにいろいろな政治家からの要求があります。「予算をどのくらいでまとめなさい、これだけ全体で削減しなさい」。
 今回も2,200億円を削減しなさいとあるわけです。
 役人としては政権交代があっても、「今度の予算を何百億増やせ」 と言われたら、役人の仕事はどこを増やすかを考えないといけないのです。
 政治のリーダーの言ったことに従い、それの辻褄を合わせるということを行っているので、そういうシミュレーションの一つです。

<記者>
 大臣は樋口さんがおしゃられた見解を今述べたということでしょうか。


<大臣>
 そういうことではなくて、樋口さんもそういう指摘をしたということです。

<記者>
 大臣としても政治的背景があり職員が追い込まれたとお考えですか


<大臣>
 そういう面もあるだろうと思います。
 ですから、自発的に 「こんなものはどんどん減らしていけ」 ということを職員は思いません。
 それは内閣が決めることですから。すべての役人の習いは 「ああいう指示が出てくるな、今度こういう指示が出てくるな、こうカットしろと」 指示が出て来て、すぐ動けと言った時に動けないですから、そういう情報を察知したら習性としてすぐに動きだすのです。
 そういう面があったと思いますから、寧ろ、私は政治の大きな舵の取り方の方が大きな問題だろうと思っておりますので、結果としてより良い介護保険制度にすればいいということです。

<記者>
 大臣は厚生労働省改革推進室も作って、今年はかなり体制を強化されてきたと思うのですが、それでもこの介護認定の見直しがチェックできなかったということは大臣としてどのようにお考えでしょうか。


<大臣>
 それはこれだけ大きな仕事ですから、課長レベルのものが全部私に上がってきたら、私が百人くらいいないと無理です。
 ガバナンスの強化をすることを行わないといけないですが、雇用の問題、医療の問題をどうするか、私も24時間しか時間がありませんから、全力を挙げて行い、手足も使っておりますが、それは漏れるところがあります。
 それは非常に申し訳ないと思いますので、放っておかないで 「漏れて困った」 というところにはすぐに手を打っているわけで、今後、更にガバナンスを高める努力をしたいと思います。

 前回ブログでも述べましたが、我々医療スタッフは、厚生労働省から、「エビデンスに基づいた医療」・「透明性と説明責任」 を、日頃から、強く要求されています。

 したがって、今回の問題に関しても、厚生労働省には、「透明性」・「情報開示」・「国民に対する説明責任」・「エビデンスに基づいた要介護認定制度改正・介護報酬改定」 が強く望まれます。

 また、官僚特有の 「無謬性」・「匿名性」・「無責任体制」・「情報非開示・情報隠蔽・情報操作」 を変革させるのが、政治家としての重要な役割と考えられます。




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